ラリベラの岩窟教会群とは?世界遺産についての解説

ラリベラの岩窟教会群の構成
教会名 特徴 グループ
ベテ・ギョルギス(聖ゲオルギウス聖堂) 十字架の形をした教会 西部
ベテ・マドハネ・アレム(聖救世主教会) 世界最大級の岩窟聖堂 北部
ベテ・マリアム(聖マリア教会) 最古の教会 北部
ベテ・ゴルゴタ(聖ゴルゴタ聖堂) ラリベラ王の墓所 北部
ベテ・ミカエル(聖ミカエル教会) 聖救世主教会と地下通路で繋がっている 北部
ベテ・セラシエ・チャペル(セラシエ礼拝堂) 聖救世主教会と地下通路で繋がっている 北部
ベテ・ダメヘレ(聖処女教会) 聖救世主教会と地下通路で繋がっている 北部
ベテ・アバ・リバノス(聖アバ・リバノス教会) 王妃が天使を使って一夜で造ったという伝説がある 東部
ベテ・アヌエル(聖エマヌエル教会) かつて王家の礼拝堂だった 東部
ベテ・マルコリオス(聖マルコリオス教会) かつて監獄だった 東部
ベテ・ガブリエル(聖ガブリエル教会) かつての王宮 東部
ベテ・ラファエル(聖ラファエル教会) かつての王宮 東部

1. ラリベラの歴史と建設背景

要約

ラリベラの岩窟教会群の建設背景

エチオピアは、4世紀にキリスト教が伝来して以降、周囲をイスラム諸国に囲まれながらも、アフリカにおいて唯一のキリスト教国です。ラリベラは、ザグウェ朝7代国王ラリベラの命により、12世紀末~13世紀にかけて建造されました。国王ラリベラは、信仰心の篤い王で、12世紀末、聖地であるエルサレムはイスラム教徒の手に渡っていたため、ラリベラを「第二のエルサレム」にするべく複数の教会造営に着手したといわれています。

ラリベラ王は、エルサレムにあるさまざまな建造物をこの地にも建てることを決心し、まず、自分の住む村を流れる急流の両岸にこうした建造物を建て、しかも、急流の名をヨルダン川と名付けたのだ。こうして、ヨルダン川を挟んで、大きく北と東のグループ分けられて岩窟教会群が建造され、さらに西側の離れた位置に建造されたのが、保存状態が最も良く写真などでも良く目にする、ギリシャ正教会の十字架をかたどったベテ・ギョルギア(聖ゲオルギウス教会)である。

一枚岩の岩で、水平な岩に平行四辺型の溝を深く掘り、建物全体を浮き出すようにしてから、建物の外部と屋根に彫刻を施し、さらに、内部や窓などを仕上げたものだ。川の北側に掘り下げらた教会群には、最初に建造されたと考えられているベテ・マリアム(聖マリア教会)、ベテ・マドハネ・アレム(聖救世主教会)、ラリベラ王の墓ともいわれるベテ・ゴルゴタ(聖ゴルゴタ教会)、ベテ・ミカエル(聖ミカエル教会)、ベテ・セラシエ・チャペル(セラシエ礼拝堂)、ベテ・ダメヘレ(聖処女教会)の6か所。

また、東のグループは、垂直な絶壁に正面部を掘り刻み、その後に地下室を掘る要領で建物を掘り抜いた典型的な教会で、ラリベラの王妃マスカル・クベラが天使たちを使って一夜で造ったという伝説のある、ベテ・アバ・リバノス(聖アバ・リバノス教会)や、ベテ・アヌエル(聖エマヌエル教会)、ベテ・マルコリオス(聖マルコリオス教会)、ベテ・ガブリエル(聖ガブリエル教会)、ベテ・ラファエル(聖ラファエル教会)の4か所である。

ラリベラの岩窟教会群のグループ分け
グループ 教会名
北部 ベテ・マリアム(聖マリア教会)
北部 ベテ・マドハネ・アレム(聖救世主教会)
北部 ベテ・ゴルゴタ(聖ゴルゴタ聖堂)
北部 ベテ・ミカエル(聖ミカエル教会)
北部 ベテ・セラシエ・チャペル(セラシエ礼拝堂)
北部 ベテ・ダメヘレ(聖処女教会)
西部 ベテ・ギョルギス(聖ゲオルギウス聖堂)
東部 ベテ・アバ・リバノス(聖アバ・リバノス教会)
東部 ベテ・アヌエル(聖エマヌエル教会)
東部 ベテ・マルコリオス(聖マルコリオス教会)
東部 ベテ・ガブリエル(聖ガブリエル教会)
東部 ベテ・ラファエル(聖ラファエル教会)

ラリベラ王の伝説

ラリベラ王は、ザグウェ朝の第7国王として、ゲブレ・メスケル・ラリベラと呼ばれていました。彼の名前は「ハチに選ばれた者」を意味し、これは生まれたばかりの皇太子のまわりをハチがびっしり取り囲んだことに由来すると言われています。

ラリベラ王は、信仰心の篤い王として知られており、エルサレムへの巡礼が不可能になったことを嘆き、ラリベラを「第二のエルサレム」にすることを決意しました。

ラリベラ王は、夢の中で聖ゲオルギウスから教会を造るように命じられたという伝説があります。聖ゲオルギウスは、キリスト教徒にとって正義の象徴として崇拝されている聖人です。

ラリベラ王は、聖ゲオルギウスの教えに従い、11の岩窟教会を建造しました。これらの教会は、ラリベラ王の強い決意と、人々の信仰への力の象徴となっています。

ラリベラ王の伝説
伝説 内容
ラリベラ王の名前 「ハチに選ばれた者」を意味する
ラリベラ王の信仰心 聖地エルサレムを模倣してラリベラを建設することを決意
聖ゲオルギウスの夢 聖ゲオルギウスがラリベラ王の夢に現れ、教会を造るように命じた

ラリベラの岩窟教会群の建造方法

ラリベラの岩窟教会群は、一枚岩を掘り下げて作られたもので、その規模と精巧さは、当時の技術力と信仰心の高さを物語っています。

教会の建造方法は、まず、地表に聖堂の上部だけを造り、それから周囲を徐々に掘り下げていき、そして、底に辿り着いたら、ドアや窓、柱、床などが細部を削っていったと考えられています。

これらの教会は、ザグウェ朝より以前に栄えていたアクスム王国の建築様式や、ギリシャ・ローマ、ビザンツ帝国の建築技術などの影響を受けているのも特徴です。

ラリベラの岩窟教会群は、世界遺産登録基準のうち、以下の条件を満たし、登録されました。

ラリベラの岩窟教会群の建造方法
工程 内容
1 地表に聖堂の上部だけを造る
2 周囲を徐々に掘り下げていく
3 底に辿り着いたら、ドアや窓、柱、床などを細部を削っていく

まとめ

ラリベラの岩窟教会群は、エチオピアのキリスト教徒にとって重要な聖地であり、その歴史は、ザグウェ朝のラリベラ王の強い信仰心と、エルサレムへの巡礼が不可能になった時代背景に深く根ざしています。

ラリベラ王は、聖地エルサレムを模倣し、ラリベラを「第二のエルサレム」として建設することを決意し、11の岩窟教会を建造しました。

これらの教会は、一枚岩を掘り下げて作られたもので、その規模と精巧さは、当時の技術力と信仰心の高さを物語っています。

ラリベラの岩窟教会群は、エチオピアの文化遺産として、世界遺産に登録されています。

2. ラリベラの岩窟教会の特徴とデザイン

要約

聖ゲオルギウス教会

ラリベラで最も保存状態がよく、シンボル的な存在。上から眺めると十字架に見えるように掘り下げていったという点でもユニークな聖堂です。ラリベラ王が夢で聖ギオルギウス(聖ジョージ、竜退治で有名な殉教者)を見たことから建設が始まり、11番目に完成したもの。

高さ12m、奥行き12m、幅12mの十字架の形にくり抜かれた岩の教会。ラリベラの岩窟教会群の中では比較的後期に建設されたもので、他の岩窟教会とは少し離れた場所にあります。

ユネスコによって雨風による劣化を防ぐために天井が造られているのですが、聖ギオルギス教会はその必要がないんです。それほどの技術力!美と技術の結晶はこのラリベラの町のシンボルになっています。

ちなみに、建物が黄色に変色しているのは雨の影響だそうです。落書きではありません。

聖ゲオルギウス教会の特徴
特徴 内容
形状 十字架の形
高さ 12m
奥行き 12m
12m
保存状態 最も良い
位置 他の教会群から少し離れた場所

聖救世主教会

ヨルダン川北側にある聖堂で、同じデザインの聖堂が内部で繋がるという個性的な構造。内部にはキリストの墓とアダムの墓のレプリカが置かれています。

別名「マドハネ・アレム(救世主)」という名の聖救世主教会は、この世界遺産「ラリベラの岩窟教会群」の中でも最大規模。縦33m、横幅22m、高さ11mの800平方mもの規模を誇る聖救世主教会は、外部に32本の美しい柱が並んでいます。

また壁を厚くし、内部には柱が1本もありません。内部には聖書に登場するアブラハム・イサク・ヤコブの墓のレプリカがあります。実際に彼らの墓がこの場所にあったのか気になるところですね。

そんな聖救世主教会は他の世界遺産の教会とも地下で繋がっています。地元の人にも愛されている世界遺産の聖救世主教会です。

聖救世主教会の特徴
特徴 内容
規模 世界最大級の岩窟聖堂
33m
横幅 22m
高さ 11m
外部に32本、内部に1本もない
内部 アブラハム・イサク・ヤコブの墓のレプリカがある

その他の教会

ラリベラで教会が連なっている二か所をそれぞれ第一教会群、第二教会群と呼んでいます。第一教会群は、ラリベラの北側に広がり、一枚岩の教会として世界最大と言われる聖救世主教会、ラリベラを築いた12世紀のラリベラ王が眠ると言われる聖ゴルゴダ教会がみどころです。

第二教会群は、ラリベラの東側に並ぶ5つの教会の総称。ラリベラ王とその前後の時代に建設された教会は、当初王宮や監獄説、世俗的な用途で用いられたという説もありますが、その後の時代から確実に宗教的に利用されるようになって今日に至っています。

ラリベラ王の甥、ナクタラブが建設したといわれる教会で、ラリベラ王が建設した教会群から南に離れたところにあります。山の中腹の洞窟のような部分を利用して作られた教会で、天井から滴り落ちる水が教会内のあちこちで受け止められ、聖水として利用されています。

岩窟教会群からは少し離れていますが、車で15分くらいのところにある教会なのでこちらも一緒に訪れたいですね。

その他の教会の特徴
教会名 特徴
ベテ・マリアム(聖マリア教会) 最古の教会
ベテ・ゴルゴタ(聖ゴルゴタ聖堂) ラリベラ王の墓所
ベテ・ミカエル(聖ミカエル教会) 聖救世主教会と地下通路で繋がっている
ベテ・セラシエ・チャペル(セラシエ礼拝堂) 聖救世主教会と地下通路で繋がっている
ベテ・ダメヘレ(聖処女教会) 聖救世主教会と地下通路で繋がっている
ベテ・アバ・リバノス(聖アバ・リバノス教会) 王妃が天使を使って一夜で造ったという伝説がある
ベテ・アヌエル(聖エマヌエル教会) かつて王家の礼拝堂だった
ベテ・マルコリオス(聖マルコリオス教会) かつて監獄だった
ベテ・ガブリエル(聖ガブリエル教会) かつての王宮
ベテ・ラファエル(聖ラファエル教会) かつての王宮

まとめ

ラリベラの岩窟教会群は、その規模、建築方法などすべてが独特で、芸術的価値が高いことから世界遺産に登録されました。

聖ゲオルギウス教会は、ラリベラを象徴する教会であり、その十字架の形をした姿は、世界中の人々に知られています。

聖救世主教会は、ラリベラの岩窟教会群の中で最大規模の教会であり、その壮大さは、訪れる人々に感動を与えます。

ラリベラの岩窟教会群は、それぞれの教会が異なる特徴を持ち、訪れる人々に興味深い体験を提供します。

3. ラリベラの岩窟教会の宗教的意義と役割

要約

エチオピア正教会

エチオピア正教会は、エチオピアで独自に発展した、キリスト教の教会です。エチオピア正教会の歴史は、未だ謎に包まれているとされていますが、明らかになった記録もあります。

明らかとされているのは、333年頃にエチオピア地域を治めていたアクスム王国がキリスト教を公認し、451年にキリスト教の主流から分裂したとされています。

その後、エジプトのイシス信仰、ユダヤ教とキリスト教が合わさり、儀式にドラム、スズ、ダンスなど音楽や踊りを取り入れるなど地域特有のキリスト教へと発展することになります。

記録が残らず謎の多い期間とされているのは900年頃- 1270年、当時のザグウェ朝が地域一体を治めていた時期と重なります。

エチオピア正教会の歴史
時期 出来事
333年頃 アクスム王国がキリスト教を公認
451年 キリスト教の主流から分裂
900年頃- 1270年 ザグウェ朝が地域一体を治めていた
1270年から1974年 エチオピア帝国時代には国教とされる
1993年 エリトリア独立後、一部がエリトリア正教会として分離

ラリベラの岩窟教会群の宗教的意義

ラリベラの岩窟教会群は、エチオピア正教会の信徒にとって重要な聖地であり、エルサレムへの巡礼が不可能になった時代に、新たな聖地として建設されました。

ラリベラは、エチオピア正教会の信徒にとって、聖地エルサレムの代わりとなる場所として、信仰を集めてきました。

ラリベラの岩窟教会群は、現在でも、多くのキリスト教徒の信仰を集めており、キリストの生誕を祝うクリスマスの大祭には、エチオピア全土から6万人もの巡礼者がこの地を訪れます。

ラリベラの岩窟教会群は、エチオピア正教会の信仰の深さと、その歴史的意義を象徴する場所となっています。

ラリベラの岩窟教会群の宗教的意義
意義 内容
聖地 エルサレムへの巡礼が不可能になった時代に、新たな聖地として建設
信仰 エチオピア正教会の信徒にとって、聖地エルサレムの代わりとなる場所
巡礼 現在でも、多くのキリスト教徒の信仰を集めており、クリスマスの大祭には、エチオピア全土から6万人もの巡礼者が訪れる

ラリベラの岩窟教会群の役割

ラリベラの岩窟教会群は、エチオピア正教会の信徒にとって、信仰の場であると同時に、文化交流の場でもあります。

教会群は、国内外から多くの巡礼者が訪れる場所であり、エチオピアのキリスト教文化が国内外に広く知られるきっかけとなっています。

また、教会群は宗教儀式や祭りの場としても機能し、特にクリスマス時には多くの信者が集まり、その宗教的な熱意を感じることができます。

ラリベラの岩窟教会群は、エチオピアの文化と歴史を伝える重要な役割を果たしています。

ラリベラの岩窟教会群の役割
役割 内容
信仰の場 エチオピア正教会の信徒にとって、重要な聖地
文化交流の場 国内外から多くの巡礼者が訪れる場所
宗教儀式 宗教儀式や祭りの場としても機能
歴史と文化 エチオピアの歴史と文化を伝える重要な役割

まとめ

ラリベラの岩窟教会群は、エチオピア正教会の信仰の場として、重要な役割を果たしています。

教会群は、エチオピアのキリスト教文化を象徴する場所であり、国内外から多くの巡礼者が訪れます。

また、教会群は、エチオピアの歴史と文化を伝える重要な役割を果たしています。

ラリベラの岩窟教会群は、エチオピアの文化遺産として、世界遺産に登録されています。

4. ラリベラの岩窟教会の修復と保存活動

要約

ラリベラの岩窟教会群の現状

ラリベラの岩窟教会群は、長年の雨風によりかなり風化してきています。

特に、聖ゲオルギウス教会は、その保存状態の良さで知られていますが、それでも、風化や浸食の影響を受けています。

ユネスコは、ラリベラの岩窟教会群の保存活動に力を入れており、風化や浸食を防ぐための対策を講じています。

しかし、ラリベラの岩窟教会群の保存活動は、資金不足や技術的な課題など、多くの困難に直面しています。

ラリベラの岩窟教会群の現状
問題 内容
風化 長年の雨風により風化が進んでいる
浸食 特に、聖ゲオルギウス教会は、その保存状態の良さで知られていますが、それでも、風化や浸食の影響を受けています
資金不足 ユネスコは、ラリベラの岩窟教会群の保存活動に力を入れており、風化や浸食を防ぐための対策を講じています
技術的課題 しかし、ラリベラの岩窟教会群の保存活動は、資金不足や技術的な課題など、多くの困難に直面しています

ラリベラの岩窟教会群の修復活動

ラリベラの岩窟教会群の修復活動は、エチオピア政府とユネスコが協力して行われています。

修復活動では、伝統的な技術と最新の技術を組み合わせ、教会群のオリジナルの姿を保ちながら、風化や浸食を防ぐための対策を講じています。

修復活動は、教会群の保存だけでなく、エチオピアの文化遺産の保護にも貢献しています。

ラリベラの岩窟教会群の修復活動は、今後も継続していく必要があります。

ラリベラの岩窟教会群の修復活動
主体 内容
エチオピア政府 修復活動を行っている
ユネスコ 修復活動に協力している
伝統技術 伝統的な技術と最新の技術を組み合わせ、教会群のオリジナルの姿を保ちながら、風化や浸食を防ぐための対策を講じている
文化遺産 修復活動は、教会群の保存だけでなく、エチオピアの文化遺産の保護にも貢献している

ラリベラの岩窟教会群の保存活動への貢献

ラリベラの岩窟教会群の保存活動には、世界中の人々の協力が必要です。

観光客は、教会群を訪れる際に、ゴミを捨てたり、教会群を傷つけたりしないように注意する必要があります。

また、観光客は、ラリベラの岩窟教会群の保存活動に寄付をすることもできます。

ラリベラの岩窟教会群の保存活動は、私たち一人ひとりの意識と行動によって支えられています。

ラリベラの岩窟教会群の保存活動への貢献
貢献方法 内容
ゴミを捨てない 観光客は、教会群を訪れる際に、ゴミを捨てたり、教会群を傷つけたりしないように注意する必要がある
教会群を傷つけない 観光客は、教会群を訪れる際に、ゴミを捨てたり、教会群を傷つけたりしないように注意する必要がある
寄付 観光客は、ラリベラの岩窟教会群の保存活動に寄付をすることもできる
意識と行動 ラリベラの岩窟教会群の保存活動は、私たち一人ひとりの意識と行動によって支えられています

まとめ

ラリベラの岩窟教会群は、長年の雨風により風化が進んでいます。

エチオピア政府とユネスコは、教会群の保存活動に力を入れており、修復活動を行っています。

ラリベラの岩窟教会群の保存活動は、世界中の人々の協力によって支えられています。

私たちは、ラリベラの岩窟教会群の貴重な文化遺産を未来へ残すために、積極的に貢献していく必要があります。

5. ラリベラの岩窟教会の観光スポットと人気の理由

要約

ラリベラの岩窟教会群の観光スポット

ラリベラの岩窟教会群は、エチオピアを代表する観光スポットの一つです。

教会群は、その壮大な規模と精巧な造り、そして、歴史的な背景から、世界中の人々を魅了しています。

特に、聖ゲオルギウス教会は、ラリベラを象徴する教会であり、その十字架の形をした姿は、世界中の人々に知られています。

聖救世主教会は、ラリベラの岩窟教会群の中で最大規模の教会であり、その壮大さは、訪れる人々に感動を与えます。

ラリベラの岩窟教会群の観光スポット
教会名 特徴
ベテ・ギョルギス(聖ゲオルギウス聖堂) 十字架の形をした教会
ベテ・マドハネ・アレム(聖救世主教会) 世界最大級の岩窟聖堂
ベテ・マリアム(聖マリア教会) 最古の教会
ベテ・ゴルゴタ(聖ゴルゴタ聖堂) ラリベラ王の墓所
ベテ・ミカエル(聖ミカエル教会) 聖救世主教会と地下通路で繋がっている
ベテ・セラシエ・チャペル(セラシエ礼拝堂) 聖救世主教会と地下通路で繋がっている
ベテ・ダメヘレ(聖処女教会) 聖救世主教会と地下通路で繋がっている
ベテ・アバ・リバノス(聖アバ・リバノス教会) 王妃が天使を使って一夜で造ったという伝説がある
ベテ・アヌエル(聖エマヌエル教会) かつて王家の礼拝堂だった
ベテ・マルコリオス(聖マルコリオス教会) かつて監獄だった
ベテ・ガブリエル(聖ガブリエル教会) かつての王宮
ベテ・ラファエル(聖ラファエル教会) かつての王宮

ラリベラの岩窟教会群の人気の理由

ラリベラの岩窟教会群は、その歴史的な背景、宗教的な意義、そして、芸術的な価値から、世界中の人々に人気があります。

教会群は、エチオピアの文化遺産として、世界遺産に登録されており、その価値は国際的に認められています。

また、教会群は、エチオピアのキリスト教文化を象徴する場所であり、国内外から多くの巡礼者が訪れます。

ラリベラの岩窟教会群は、エチオピアの文化と歴史を体験できる貴重な観光スポットです。

ラリベラの岩窟教会群の人気の理由
理由 内容
歴史的背景 ザグウェ朝のラリベラ王が聖地エルサレムを模倣して建設
宗教的意義 エチオピア正教会の信徒にとって重要な聖地
芸術的価値 規模、建築方法などすべてが独特で、芸術的価値が高い
世界遺産 世界遺産に登録されており、その価値は国際的に認められている

ラリベラの岩窟教会群へのアクセス

ラリベラは、エチオピアの首都アディスアベバから飛行機で約1時間で到着します。

エチオピアにはダロール火山観光の拠点となるメケレやシバの女王伝説の残るアクスム、古都ゴンダール、青ナイルの源流バハルダールなどの観光地が点在していますが、何れの観光地からでも飛行機で30分~1時間ほどで到着します。

現地のバスを利用し、陸路で移動することも可能ではありますが、最も近い観光地のバハルダールからでも6時間弱はかかり、治安の問題からもあまり現実的ではありません。

ラリベラ空港から教会群までは車で30分ほどです。

ラリベラの岩窟教会群へのアクセス
交通手段 所要時間
飛行機 アディスアベバから約1時間
バス バハルダールから約6時間
ラリベラ空港から教会群まで約30分

まとめ

ラリベラの岩窟教会群は、エチオピアを代表する観光スポットの一つであり、世界中の人々に人気があります。

教会群は、その歴史的な背景、宗教的な意義、そして、芸術的な価値から、世界中の人々を魅了しています。

ラリベラへのアクセスは、飛行機が一般的です。

ラリベラの岩窟教会群は、エチオピアの文化と歴史を体験できる貴重な観光スポットです。

6. ラリベラの岩窟教会を巡る旅行記と体験談

要約

ラリベラの岩窟教会群への旅

エチオピアの首都アジスアベバから、小型のプロペラ機で1時間ほどにあるラリベラは、4000m級の高峰を抱く山脈の麓にある標高2600mの大きな村。

ラリベラには、13世紀に建てられた岩窟教会があり、エチオピア正教会のキリスト教徒数百万人が訪れる聖地となっています。

ラリベラには、ヨルダン川を挟んで、大きく北と東のグループ分けられて岩窟教会群が建造され、さらに西側の離れた位置に建造されたのが、保存状態が最も良く写真などでも良く目にする、ギリシャ正教会の十字架をかたどったベテ・ギョルギア(聖ゲオルギウス教会)である。

一枚岩の岩で、水平な岩に平行四辺型の溝を深く掘り、建物全体を浮き出すようにしてから、建物の外部と屋根に彫刻を施し、さらに、内部や窓などを仕上げたものだ。

ラリベラの岩窟教会群のグループ分け
グループ 教会名
北部 ベテ・マリアム(聖マリア教会)
北部 ベテ・マドハネ・アレム(聖救世主教会)
北部 ベテ・ゴルゴタ(聖ゴルゴタ聖堂)
北部 ベテ・ミカエル(聖ミカエル教会)
北部 ベテ・セラシエ・チャペル(セラシエ礼拝堂)
北部 ベテ・ダメヘレ(聖処女教会)
西部 ベテ・ギョルギス(聖ゲオルギウス聖堂)
東部 ベテ・アバ・リバノス(聖アバ・リバノス教会)
東部 ベテ・アヌエル(聖エマヌエル教会)
東部 ベテ・マルコリオス(聖マルコリオス教会)
東部 ベテ・ガブリエル(聖ガブリエル教会)
東部 ベテ・ラファエル(聖ラファエル教会)

ラリベラの岩窟教会群の印象

朝日の昇り始めた午前6時半ごろ。巨岩を掘り下げて造ったベテ・ギョルギア(聖ゲオルギウス教会)を見下ろすように、岩窟教会の周りには白い衣類で身を包んだ多くの村人達の祈る姿があった。

ラリベラの岩窟教会群は、その規模と精巧さは、当時の技術力と信仰心の高さを物語っています。

教会の内部も非常に興味深いです。暗闇の中に浮かび上がる聖遺物、岩壁が十字架にくり抜かれた窓、そして信徒たち。

どの信徒も優しくて、お昼時に訪れた教会内部の信徒からはインジェラをもらったし(この時が初インジェラでしたw)、信徒を撮影していても特に怒られるようなことはなかったです。

ラリベラの岩窟教会群の印象
印象 内容
規模 その規模と精巧さは、当時の技術力と信仰心の高さを物語っている
内部 暗闇の中に浮かび上がる聖遺物、岩壁が十字架にくり抜かれた窓、そして信徒たち
信徒 どの信徒も優しくて、お昼時に訪れた教会内部の信徒からはインジェラをもらったし(この時が初インジェラでしたw)、信徒を撮影していても特に怒られるようなことはなかったです

ラリベラの岩窟教会群を巡る旅の思い出

ラリベラは、エチオピアの中でもかなり田舎なので、夜になると真っ暗です。ひとり旅だと特にやることもないので、帰ってさっさと寝ちゃいました。

1日目で日本からエチオピアの時差ボケもかなりだったので気づいたら寝てました。

2日目の朝はまずはラリベラの聖ゲオルギウス教会と第一群の教会を散策。本当は朝日の前に星空と聖ゲオルギウス教会を合わせて撮りたくて、深夜3時に聖ゲオルギウス教会にいってみたのですが、聖ゲオルギウス教会の管理人が近くで寝泊まりしており、怒られて撮影できませんでした(笑)

なので、一旦宿に戻ってから仕切り直して朝日を撮影しにきたのです。聖ゲオルギウス教会のあとには第一群の教会へ。朝には信徒たちの集会が開かれていました。

ラリベラの岩窟教会群を巡る旅の思い出
思い出 内容
ラリベラは、エチオピアの中でもかなり田舎なので、夜になると真っ暗です。ひとり旅だと特にやることもないので、帰ってさっさと寝ちゃいました
2日目の朝はまずはラリベラの聖ゲオルギウス教会と第一群の教会を散策。本当は朝日の前に星空と聖ゲオルギウス教会を合わせて撮りたくて、深夜3時に聖ゲオルギウス教会にいってみたのですが、聖ゲオルギウス教会の管理人が近くで寝泊まりしており、怒られて撮影できませんでした(笑)
信徒 朝には信徒たちの集会が開かれていました。美しい青空と太陽と白い装束に身にまとったエチオピア正教会の信徒たち。しかも、圧倒的な人の数。日本では絶対に見られない光景。エチオピア正教会の信徒のパワーに圧倒されました

まとめ

ラリベラの岩窟教会群は、エチオピアのキリスト教徒にとって重要な聖地であり、その歴史は、ザグウェ朝のラリベラ王の強い信仰心と、エルサレムへの巡礼が不可能になった時代背景に深く根ざしています。

ラリベラ王は、聖地エルサレムを模倣し、ラリベラを「第二のエルサレム」として建設することを決意し、11の岩窟教会を建造しました。

これらの教会は、一枚岩を掘り下げて作られたもので、その規模と精巧さは、当時の技術力と信仰心の高さを物語っています。

ラリベラの岩窟教会群は、エチオピアの文化遺産として、世界遺産に登録されています。

参考文献

ラリベラの岩窟教会群作り方と内部やクリスマス時の謎を徹底解説

エチオピア、奇跡の世界遺産 ラリベラ岩窟教会群の魅力 …

ラリベラの岩窟教会群 | エチオピア | 世界遺産オンラインガイド

ラリベラの岩窟教会群 | Wikipedia

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