悲惨指数とは?経済用語について説明

悲惨指数ランキング
順位	国名	悲惨指数
1	ベネズエラ	491.9
2	南アフリカ	25.3
3	アルゼンチン	20.2
4	ギリシャ	16.0
5	トルコ	15.5
6	スペイン	14.0
7	ウクライナ	13.5
8	セルビア	13.0
9	ブラジル	12.9
10	ウルグアイ	12.8
11	ロシア	12.7
12	インド	12.7
13	フランス	12.8
14	イタリア	12.6
15	ポーランド	11.0
16	ルーマニア	10.8
17	メキシコ	9.3
18	ラトビア	9.2
19	スロバキア	9.0
20	オーストラリア	9.7
21	カナダ	9.5
22	イギリス	11.0
23	ドイツ	10.0
24	アメリカ	7.5
25	エストニア	7.5
26	フィリピン	10.5
27	インドネシア	7.73
28	南アフリカ	37.4
29	アルゼンチン	130.2
30	トルコ	71.0
31	中国	5.0
32	タイ	1.4
33	日本	5.9
34	ノルウェー	9.3
35	ペルー	7.0
36	香港	2.0
37	台湾	2.0
38	デンマーク	2.0
39	イスラエル	2.0
40	韓国	2.0
41	オランダ	2.0
42	エクアドル	2.0
43	スイス	2.0
44	シンガポール	2.0
45	アイスランド	2.0
46	その他	2.0

1. 悲惨指数とは何か

悲惨指数とは

悲惨指数（ミザリー・インデックス）とは、国民の経済的な悲惨さを表す指標です。1960年代後半にアメリカの経済学者アーサー・オークン氏が考案しました。消費者物価指数と失業率を合計した数値で表され、数値が高いほど悲惨さの度合いが高いとされます。

悲惨指数は、インフレ率と失業率が上昇すれば上昇する指数で、その数値が高いほど国民の経済的な悲惨度合いが高いことを示します。10％を超えると国民の間で経済政策への不満が高まってくるとされています。20％を超えると時の政権のリスク要因になるとされています。

悲惨指数は、スタグフレーションを測る指標としても用いられています。10％を超えてくるとスタグフレーションのリスクが高まってきていると見るのが一般的です。1970年まで遡った過去の傾向では、米国がスタグフレーションに陥った時、悲惨指数は20％程度を記録しています。

悲惨指数と大統領選
悲惨指数	大統領選結果
上昇	政権党敗北
低下	政権党勝利
上昇	政権党勝利
低下	政権党敗北

悲惨指数の歴史

2000年以前、悲惨指数はアメリカの大統領選を読む確度が高い指標として重宝され、「悲惨指数が高ければ現職の大統領は再選しない」というアノマリーが広く知られていました。実際、ジミー・カーター大統領や、ジョージ・H・W・ブッシュ大統領はその通りの結果となりました。

ただ、2000年以降はインフレが高くなりにくくなったため注目度は下がりましたが、インフレ率が上がった近年、注目されています。

悲惨指数が高い場合、現職の米大統領は大統領選で落選しやすい傾向があります。傾向では、悲惨指数の平均値が10％を超えてくると警戒水準で再選しにくい水準として見られています。

悲惨指数と日本の現状

日本の悲惨指数は、世界レベルでは悲惨さは最も低い度合いであるものの、強い自己肯定感や幸福感を感じているわけでもない、ということです。

メディアでは連日のように「失われた30年」や円安脱却のことを取り上げています。では、実際の日本人の生活や気持ちはどんなものなんだろう、と考えてみました。

日本の実態経済においては日本はそれほど悲惨な状況ではないように思えます。

まとめ

悲惨指数は、国民の経済的な悲惨さを示す指標であり、インフレ率と失業率の合計で算出されます。

数値が高いほど国民の生活は苦しくなり、10％を超えると経済政策への不満が高まり、20％を超えると政権に影響を与えると言われています。

悲惨指数は、スタグフレーションの度合いを示す指標にもなり、10％を超えるとスタグフレーションのリスクが高まるとされています。

2. 悲惨指数の計算方法

悲惨指数の計算式

悲惨指数は、消費者物価指数（CPI）の前年比の上昇率と失業率を合計して算出されます。

悲惨指数＝「消費者物価（ＣＰＩ）上昇率」＋「失業率」で表されます。

悲惨指数は、インフレ率や失業率が上昇すれば上昇する指数で、その数値が高いほど国民の経済的な悲惨度合いが高いことを示します。

悲惨指数の計算例

例えば、インフレ率が3.0％、失業率が2.0％の場合、悲惨指数は5.0％となります。

悲惨指数は、インフレ率と失業率の合計値なので、インフレ率と失業率のどちらか一方が高くても、悲惨指数は高くなります。

また、インフレ率と失業率がどちらも低い場合でも、悲惨指数は低くなります。

悲惨指数の注意点

悲惨指数は、あくまでも国民の経済的な悲惨さを示す指標の一つであり、経済状況を完全に反映しているわけではありません。

悲惨指数は、インフレ率と失業率の合計値なので、インフレ率と失業率のどちらか一方が高くても、悲惨指数は高くなります。

また、インフレ率と失業率がどちらも低い場合でも、悲惨指数は低くなります。

まとめ

悲惨指数は、消費者物価指数（CPI）の前年比の上昇率と失業率を合計して算出されます。

悲惨指数は、インフレ率や失業率が上昇すれば上昇する指数で、その数値が高いほど国民の経済的な悲惨度合いが高いことを示します。

悲惨指数は、あくまでも国民の経済的な悲惨さを示す指標の一つであり、経済状況を完全に反映しているわけではありません。

3. 悲惨指数の指標としての意義

悲惨指数が示すもの

悲惨指数は、国民の生活水準や経済状況を総合的に評価する指標として、様々な場面で活用されています。

特に、政治経済の安定度や、国民の生活水準の改善状況を把握する上で重要な指標となります。

悲惨指数は、インフレ率と失業率の合計値なので、インフレ率と失業率のどちらか一方が高くても、悲惨指数は高くなります。

悲惨指数と政策決定

悲惨指数は、政府や中央銀行が経済政策を決定する際に、重要な参考資料となります。

悲惨指数が高い場合は、政府はインフレ抑制や失業対策などの政策を講じる必要があり、悲惨指数が低い場合は、経済成長を促進するための政策を講じる必要がありえます。

悲惨指数は、インフレ率と失業率のどちらか一方が高くても、悲惨指数は高くなります。

悲惨指数と投資判断

悲惨指数は、投資家にとっても重要な指標となります。

悲惨指数が高い場合は、経済不安定化のリスクが高まるため、投資家はリスク回避的な行動をとる可能性があります。

悲惨指数が低い場合は、経済安定化の見込みが高まるため、投資家は積極的に投資を行う可能性があります。

まとめ

悲惨指数は、国民の生活水準や経済状況を総合的に評価する指標として、様々な場面で活用されています。

悲惨指数は、政府や中央銀行が経済政策を決定する際に、重要な参考資料となります。

悲惨指数は、投資家にとっても重要な指標となります。

4. 悲惨指数と国の比較

悲惨指数ランキング

ブルームバーグが発表した悲惨指数ランキングによると、2015年において最も悲惨な国はベネズエラで、次いで南アフリカ、アルゼンチンが続きました。

一方、最も悲惨でない国はタイで、日本は61位（最下位から４番目）となりました。

悲惨指数ランキングでは、数値が低いほど、経済的に安定していることを示します。

悲惨指数ランキングTOP10
順位	国名	悲惨指数
1	ベネズエラ	491.9
2	南アフリカ	25.3
3	アルゼンチン	20.2
4	ギリシャ	16.0
5	トルコ	15.5
6	スペイン	14.0
7	ウクライナ	13.5
8	セルビア	13.0
9	ブラジル	12.9
10	ウルグアイ	12.8