オリンダ歴史地区とは?世界遺産についての解説

オリンダ歴史地区の概要
項目 内容
位置 ブラジル北東部のペルナンブーコ州
人口 約37.7万人(2005年現在)
登録年 1982年
登録基準 (ii)(iv)
特徴 保存状態の良いコロニアル建築、バロック様式の聖堂や修道院、ブラジル3大カーニバルの一つ
アクセス レシフェ国際空港から車で約30分
治安 概ね良好だが、夜間や人通りの少ない場所は注意が必要

1. オリンダ歴史地区の概要

要約

オリンダ歴史地区の位置と概要

オリンダ歴史地区は、ブラジル北東部のペルナンブーコ州にある都市オリンダの旧市街です。大西洋に面し、州都レシフェの北約10kmに位置しています。人口は約37.7万人(2005年現在)で、ブラジル国内で最も保存状態の良いコロニアル建築物が残されている地区として知られています。\n\nオリンダという名前は、ポルトガル語で\”Ó

オリンダの歴史は古く、数千年前から様々な土着の民族が住んでいたとされています。カエテ族やトゥピ人といった民族の住居跡が現在のオリンダの丘に残っており、これらの民族間では頻繁に戦争が起こっていたようです。\n\n最初にオリンダに到達したヨーロッパ人はフランスの商人だったとされていますが、後にフランスのライバルであるポルトガルが1537年に都市の建設を開始しました。砂糖産業を中心にオリンダは繁栄し、大農園主によってポルトガル風の邸宅が建設されました。

しかし、1630年にオランダが侵攻し、翌1631年にオリンダ住民の手によって町は一旦破壊されました。オランダは2km南の外港レシフェに本拠地を置き、この地方を支配しました。その後、1654年にポルトガルが再度オランダからこの地方を奪取し、オリンダの町には再びポルトガル人の農園主が本拠を置くようになりました。しかし、商業機能はレシフェが握っており、やがてこの地方の中心はレシフェとなっていきました。

現在、オリンダは歴史的な建造物や美しい景観が魅力的な観光地として知られています。特に、17~18世紀のバロック様式の壮麗な聖堂や修道院が多く残されていることが特徴です。また、オリンダはブラジル3大カーニバルの1つとして知られており、毎年2月頃に開催されるカーニバルは、高さ4mもの巨大人形が練り歩く独特なスタイルで有名です。

オリンダ歴史地区の概要
項目 内容
位置 ブラジル北東部のペルナンブーコ州
人口 約37.7万人(2005年現在)
登録年 1982年
登録基準 (ii)(iv)
特徴 保存状態の良いコロニアル建築、バロック様式の聖堂や修道院、ブラジル3大カーニバルの一つ

オリンダの歴史地区の登録基準

オリンダ歴史地区は、世界遺産登録基準のうち、以下の2つの条件を満たし、登録されました。

登録基準(ii):オリンダ歴史地区は、17~19世紀まで熱帯雨林に囲まれたエリアで、教会や修道院、邸宅など建築物はさまざまな建築と装飾様式が取り入れられたという点。

登録基準(iv):16世紀になるとオリンダは砂糖産業の中心地の一つとなり、2世紀以上も砂糖産業で栄えたブラジル経済の中心地であったため、その繁栄が建築物から分かるということ。

オリンダ歴史地区は、ブラジル経済を支えた砂糖産業で大いに栄え、その富によって築かれた建築物が並ぶ美しい景観が見られるという点で評価されています。

登録基準
基準 内容
(ii) 17~19世紀の建築様式が融合した美しい景観
(iv) 砂糖産業で栄えた歴史を物語る建築物

オリンダの歴史地区へのアクセス

オリンダ歴史地区へは、ブラジルのレシフェにあるグアララペス・ジルベルト・フレイレ国際空港からアクセスできます。成田空港から直行便がないため、アメリカのアトランタまで約13時間、そこからブラジルのグアルーリョス国際空港まで約9時間30分、さらにレシフェまで3時間という長旅になります。

レシフェからオリンダまでは、車で約30分ほどです。バスやタクシーを利用することができます。バスは、レシフェのセントロから1983番、1992番のバスで約1時間、料金はR$3.2(約90円)です。タクシーだと約30分ほどで、料金はR$20(約550円)程度です。

オリンダ歴史地区は、それほど大きくないため、日帰り観光でも十分に楽しむことができます。ただし、食事をするところが少ないため、事前に調べておくことをおすすめします。

また、オリンダの治安は、それほど悪くありませんが、夜間や人がいない場所は注意が必要です。夜間はタクシーを利用するなど、安全対策を心がけましょう。特に、カーニバルの時期は非常に治安が悪くなるため、十分な注意が必要です。

アクセス情報
交通手段 所要時間 料金
バス 約1時間 R$3.2(約90円)
タクシー 約30分 R$20(約550円)

まとめ

オリンダ歴史地区は、ブラジル北東部のペルナンブーコ州にある都市オリンダの旧市街で、16世紀から19世紀にかけてのポルトガルの影響を受けた建物や道路、広場が多く存在し、歴史的な価値が高く評価されています。

1982年にユネスコの世界遺産に登録され、ブラジル国内で最も保存状態の良いコロニアル建築物が残されている地区として知られています。

オリンダ歴史地区は、砂糖産業で栄えた歴史を持ち、ポルトガルとオランダの両方の影響を受けた建築様式が見られることが特徴です。

美しい景観と歴史的な価値から、観光客や歴史愛好家にとって魅力的な目的地となっています。

2. オリンダ歴史地区の文化遺産

要約

オリンダのカーニバル

オリンダは、ブラジル3大カーニバルの1つとして知られており、毎年2月頃に開催されるカーニバルは、高さ4mもの巨大人形が練り歩く独特なスタイルで有名です。

このカーニバルは、リオデジャネイロのカーニバルとはまた違った魅力があり、地元の人々に混ざって一緒に踊りたくなるような、活気あふれるお祭りです。

カーニバルの見どころは、巨大な人形のパレードと、フレヴォと呼ばれる軽快なステップで踊るダンスです。フレヴォは、かつて奴隷が農場主の暴力から逃げるためにダンスに見せかけ、逃げた様子が原型と言われています。

カーニバルの時期には、オリンダの街全体が華やかな雰囲気に包まれ、観光客だけでなく地元の人々も熱狂的に参加します。

オリンダのカーニバル
特徴 内容
開催時期 毎年2月頃
見どころ 高さ4mの巨大人形のパレード、フレヴォダンス
参加 仮装して参加可能
注意点 人混みが多いため、荷物は最小限に

オリンダの音楽とダンス

オリンダのカーニバルで特に有名なのが、フレヴォという音楽とダンスです。フレヴォは、ブラジル北東部特有の音楽で、トランペットや太鼓などの楽器を演奏して行進するマーチングバンドのようなスタイルが特徴です。

フレヴォのダンスは、軽快なステップで踊るもので、鮮やかな色の小さな傘を振りながら踊る姿は、とても華やかです。

フレヴォは、奴隷が農場主の暴力から逃げるためにダンスに見せかけ、逃げた様子が原型と言われています。

オリンダのカーニバルでは、フレヴォ以外にも、マラカトゥという音楽とダンスも人気です。マラカトゥは、アフリカの音楽とダンスの影響を受けたもので、太鼓やシンバルなどの楽器を演奏して行進するスタイルが特徴です。

オリンダの音楽とダンス
音楽・ダンス 特徴
フレヴォ トランペットや太鼓を使った軽快な音楽、傘を使った華やかなダンス
マラカトゥ アフリカ音楽の影響を受けた太鼓やシンバルを使った音楽、力強いダンス

オリンダの伝統文化

オリンダには、カーニバル以外にも、様々な伝統文化が残されています。

例えば、アフリカ・コンゴの戴冠式に由来するパレードは、オリンダの伝統的な文化イベントとして知られています。

また、ブラジルを代表する武術のカポエイラも、オリンダで生まれた文化の一つです。カポエイラは、音楽とダンスを組み合わせた武術で、オリンダでは、カポエイラの教室やイベントが開催されています。

オリンダは、歴史と文化が豊かな街であり、伝統文化を大切に守りながら、現代社会にも受け継がれています。

オリンダの伝統文化
文化 内容
パレード アフリカ・コンゴの戴冠式に由来する伝統的なパレード
カポエイラ ブラジルを代表する武術、音楽とダンスを組み合わせたもの

まとめ

オリンダ歴史地区は、ブラジル北東部の文化遺産として、カーニバルやフレヴォ、マラカトゥなどの伝統文化が色濃く残っています。

これらの文化は、ポルトガル植民地時代やアフリカ文化の影響を受け、長い年月を経て発展してきました。

現在でも、これらの伝統文化は、地元の人々に愛され、受け継がれています。

オリンダを訪れる際には、これらの伝統文化に触れて、ブラジルの文化を深く理解してみてはいかがでしょうか。

3. オリンダ歴史地区の建築スタイル

要約

ポルトガルとオランダの建築様式

オリンダ歴史地区の建築様式は、ポルトガルとオランダの両方の影響を受けています。

16世紀にポルトガルによって建設されたオリンダは、砂糖産業で栄え、ポルトガル風の邸宅や教会が建設されました。

しかし、17世紀にオランダに占領されたため、オランダ風の建築様式も取り入れられました。

そのため、オリンダ歴史地区には、ポルトガルとオランダの両方の建築様式が混在しており、歴史的な建造物を見る上で興味深い場所となっています。

ポルトガルとオランダの建築様式
特徴
ポルトガル 砂糖産業で栄えた時代、資金力があり豪華な建築
オランダ ポルトガルよりも資金力が劣っていたため、簡素な建築

教会の塔の数でわかる建築様式

オリンダ歴史地区の教会の塔の数によって、ポルトガルとオランダのどちらの建築様式かを見分けることができます。

塔が2本ある教会は、ポルトガル式建築です。ポルトガルは、当時のヨーロッパで最も裕福な国の1つであり、教会の建設にも多くの資金を投じることができました。

一方、塔が1本しかない教会は、オランダ式建築です。オランダは、ポルトガルよりも資金力が劣っていたため、教会の建設には費用を抑える必要がありました。

教会の塔の数を見ることで、当時の歴史や文化背景を垣間見ることができます。

教会の塔の数
塔の数 建築様式
2本 ポルトガル式
1本 オランダ式

コロニアル建築の美しさ

オリンダ歴史地区のコロニアル建築は、オレンジ色の屋根と白い壁が特徴で、とても美しく、街全体に統一感があります。

石畳の通りやカラフルな建物は、まるで絵画の世界のようです。

歴史的な建造物と美しい景観が調和し、訪れる人を魅了します。

オリンダ歴史地区は、ブラジルの歴史と文化を肌で感じることができる貴重な場所です。

まとめ

オリンダ歴史地区の建築様式は、ポルトガルとオランダの両方の影響を受けており、歴史的な建造物を見る上で興味深い場所となっています。

教会の塔の数によって、ポルトガルとオランダのどちらの建築様式かを見分けることができます。

オレンジ色の屋根と白い壁が特徴のコロニアル建築は、とても美しく、街全体に統一感があります。

歴史的な建造物と美しい景観が調和し、訪れる人を魅了します。

4. オリンダ歴史地区の観光スポット

要約

サン・フランシスコ修道院

サン・フランシスコ修道院は、1585年にブラジルで最初に建てられた修道院の1つです。

教会前には公園があり、十字架が建っています。

修道院の中庭の柱や壁のタイルは古そうな雰囲気で、礼拝堂は美しく造りこまれています。

サン・フランシスコ修道院は、歴史的な建造物であり、オリンダ歴史地区の重要な観光スポットの一つです。

サン・フランシスコ修道院
特徴 内容
建設時期 1585年
見どころ 古風な中庭、美しい礼拝堂
料金 2レアル(約120円)

セー教会

セー教会は、1537年に建てられた古い教会です。

教会のテラスからは、オリンダの町並みと海岸を一望できる絶景を楽しむことができます。

セー教会は、オリンダ歴史地区の中心部に位置し、観光客に人気のスポットです。

教会の近くには、エレベーターがあり、さらに上からの景色を楽しむことができます。

セー教会
特徴 内容
建設時期 1537年
見どころ 教会のテラスからの絶景
料金 R$8(約225円)

カルモ教会

カルモ教会は、カルモ広場にあるバロック様式の美しい教会です。

教会の中は、金の彫刻で飾られた祭壇が素晴らしく、観光客に人気です。

教会の前には、オリンダ観光のお手伝いをしてくれる公認のガイドがいます。

カルモ教会は、オリンダ歴史地区の重要な観光スポットの一つです。

カルモ教会
特徴 内容
建築様式 バロック様式
見どころ 金の彫刻で飾られた祭壇
料金 無料

まとめ

オリンダ歴史地区には、サン・フランシスコ修道院、セー教会、カルモ教会など、歴史的な建造物が数多く残されています。

これらの建造物は、ポルトガルやオランダの建築様式の影響を受けており、それぞれに特徴があります。

オリンダ歴史地区を訪れる際には、これらの建造物を巡り、歴史と文化に触れてみてはいかがでしょうか。

特に、セー教会のテラスからの眺めは、オリンダの美しい街並みを一望でき、おすすめです。

5. オリンダ歴史地区の食文化

要約

地元の料理

オリンダ歴史地区では、ブラジル北東部特有の料理を楽しむことができます。

特に、新鮮な魚介類を使った料理はおすすめです。

また、ブラジル名物であるフェイジョアーダも、オリンダで味わえます。フェイジョアーダは、黒豆と豚肉を煮込んだ料理で、ブラジルの家庭料理として親しまれています。

オリンダ歴史地区には、レストランやカフェが数多くあり、地元の料理を味わうことができます。

地元の料理
料理 内容
魚介料理 新鮮な魚介類を使った料理
フェイジョアーダ 黒豆と豚肉を煮込んだブラジル伝統料理

人気の食べ物

オリンダ歴史地区で人気の食べ物は、タピオカクレープです。

タピオカクレープは、タピオカ粉で作ったクレープに、チーズやフルーツなどをトッピングしたものです。

カルモ教会の近くには、タピオカクレープの人気店があり、多くの人が訪れています。

オリンダ歴史地区を訪れた際には、ぜひタピオカクレープを味わってみてください。

人気の食べ物
食べ物 内容
タピオカクレープ タピオカ粉で作ったクレープにチーズやフルーツなどをトッピング

飲み物

オリンダ歴史地区では、カイピリーニャというカクテルが人気です。

カイピリーニャは、サトウキビの絞り汁とライム、砂糖を混ぜて作ったカクテルです。

ブラジルでは、カイピリーニャは、国民的な飲み物として愛されています。

オリンダ歴史地区では、海風を感じながら、カイピリーニャを味わうのもおすすめです。

飲み物
飲み物 内容
カイピリーニャ サトウキビの絞り汁とライム、砂糖を混ぜて作ったカクテル

まとめ

オリンダ歴史地区では、ブラジル北東部特有の料理や飲み物を楽しむことができます。

新鮮な魚介類を使った料理や、ブラジル名物であるフェイジョアーダはおすすめです。

また、タピオカクレープやカイピリーニャも、オリンダで味わいたいものです。

オリンダ歴史地区を訪れた際には、ぜひ地元の料理や飲み物を味わって、ブラジルの食文化に触れてみてください。

6. オリンダ歴史地区の地元の暮らし

要約

地元の人々の生活

オリンダ歴史地区は、世界遺産に登録されている観光地ですが、地元の人々は、日常生活を送っています。

歴史的な建造物が立ち並ぶ街並みの中に、商店や住宅が建ち並び、活気のある街です。

地元の人々は、観光客に親切で、フレンドリーです。

オリンダ歴史地区を訪れる際には、地元の人々の生活に触れて、街の雰囲気を感じてみてください。

治安情報

オリンダ歴史地区の治安は、それほど悪くありませんが、夜間や人がいない場所は注意が必要です。

特に、カーニバルの時期は、非常に治安が悪くなるため、十分な注意が必要です。

夜間は、タクシーを利用するなど、安全対策を心がけましょう。

貴重品は、常に持ち歩くようにしましょう。

治安情報
時間帯 注意点
夜間 タクシー利用など安全対策を心がける
カーニバル期間 特に注意が必要

交通手段

オリンダ歴史地区内は、徒歩で十分に観光できます。

ただし、レシフェからオリンダ歴史地区へ行く場合は、バスやタクシーを利用する必要があります。

バスは、レシフェのセントロから1983番、1992番のバスで約1時間、料金はR$3.2(約90円)です。

タクシーだと約30分ほどで、料金はR$20(約550円)程度です。

交通手段
交通手段 所要時間 料金
バス 約1時間 R$3.2(約90円)
タクシー 約30分 R$20(約550円)

まとめ

オリンダ歴史地区は、世界遺産に登録されている観光地ですが、地元の人々は、日常生活を送っています。

歴史的な建造物が立ち並ぶ街並みの中に、商店や住宅が建ち並び、活気のある街です。

地元の人々は、観光客に親切で、フレンドリーです。

オリンダ歴史地区を訪れる際には、地元の人々の生活に触れて、街の雰囲気を感じてみてください。治安情報にも注意し、安全に配慮して観光を楽しんでください。

参考文献

オリンダの歴史地区 – 世界遺産を学ぶ

ブラジルの世界遺産「オリンダ歴史地区」とは?世界遺産 …

オリンダ歴史地区 | ブラジル | 世界遺産オンラインガイド

オリンダ (ブラジル) – Wikipedia

『人形カーニバルで有名な古都:オリンダの一番の見どころ …

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