ノーロード・ファンドとは?経済用語について説明

ノーロードファンドのメリット・デメリット・運用方法・歴史・比較
項目	内容
ノーロードファンドとは	購入時に販売手数料がかからない投資信託
メリット	初期費用を抑えられる、手軽に購入できる、リスクを抑えた運用が可能
デメリット	大きな利益は期待できない、手厚いサポートは期待できない、他の手数料が発生する
運用方法	リスク許容度、運用実績、純資産総額、トータルコストを考慮して選ぶ
歴史	1996年に日本で初めて登場、販売手数料の変遷を経て、近年ではネット証券を中心に普及が進んでいる
比較	インデックスファンド、アクティブファンド、個別株と比較して、リスクとリターンを検討する

1. ノーロードファンドとは
2. ノーロードファンドのメリット
3. ノーロードファンドのデメリット
4. ノーロードファンドの運用方法
5. ノーロードファンドの歴史
6. ノーロードファンドと他の投資商品の比較

1. ノーロードファンドとは

ノーロードファンドとは何か？

ノーロードファンドとは、投資信託を購入する際に、販売会社に支払う手数料（販売手数料）がかからない投資信託のことです。販売手数料は、投資信託を購入する際に一度だけ支払う手数料で、投資信託の価格の2～3％程度が一般的です。ノーロードファンドでは、この販売手数料が無料になるため、投資家にとって初期費用を抑え、よりお得に投資信託を始められるというメリットがあります。

近年、ネット証券を中心に、ノーロードファンドの取り扱いが増えています。これは、投資家のニーズの高まりや、つみたてNISAの普及などが背景にあると考えられます。つみたてNISAは、年間40万円までの投資信託の利益を非課税にする制度で、投資信託の購入を促進するために、販売手数料を無料にするノーロードファンドが積極的に販売されています。

ノーロードファンドは、販売手数料が無料になる代わりに、信託報酬や信託財産留保額などの他の手数料が発生します。信託報酬は、投資信託を運用する会社に支払う手数料で、投資信託を保有している間は毎日発生します。信託財産留保額は、投資信託を解約する際に発生する手数料です。

ノーロードファンドは、販売手数料が無料になることで、投資家にとってより魅力的な商品となっています。しかし、信託報酬や信託財産留保額などの他の手数料が発生することを理解した上で、投資信託を選ぶことが重要です。

ノーロードファンドの種類
種類	説明
追加型株式投資信託	投資家から資金を集め、株式に投資する
インデックスファンド	特定の指数に連動した運用を行う
アクティブファンド	ファンドマネージャーが独自に運用を行う

ノーロードファンドの仕組み

ノーロードファンドの手数料
手数料	説明
販売手数料	投資信託を購入する際に発生する手数料
信託報酬	投資信託を運用する会社に支払う手数料
信託財産留保額	投資信託を解約する際に発生する手数料

ノーロードファンドの例

まとめ

2. ノーロードファンドのメリット

初期費用を抑えられる

ノーロードファンドの最大のメリットは、初期費用を抑えられることです。投資信託を購入する際に発生する販売手数料が無料になるため、投資資金を全額運用に回すことができます。

例えば、100万円の投資信託を購入する場合、販売手数料が3％であれば、3万円の手数料がかかります。ノーロードファンドであれば、この3万円を節約することができます。

初期費用を抑えることで、投資を始めるハードルが下がり、より多くの人が投資を始めやすくなります。

特に、少額から投資を始めたい人や、投資初心者にとっては、大きなメリットと言えるでしょう。

ノーロードファンドのメリット
メリット	説明
初期費用を抑えられる	販売手数料が無料なので、投資資金を全額運用に回せる
手軽に購入できる	ネット証券で簡単に購入できる
リスクを抑えた運用が可能	インデックスファンドが中心なので、安定した運用が期待できる

手軽に購入できる

ノーロードファンドは、主にネット証券で販売されています。ネット証券は、銀行や証券会社のように、窓口に行く必要がなく、自宅や外出先からでも簡単に投資信託を購入することができます。

ネット証券は、販売手数料を無料にすることで、顧客獲得を促進しています。そのため、ノーロードファンドのラインナップが豊富で、投資家にとって選択肢が多いというメリットがあります。

また、ネット証券は、投資信託に関する情報やツールが充実している場合が多く、初心者でも安心して投資を始められる環境が整っています。

手軽に購入できるという点は、忙しい人や、投資初心者にとって大きな魅力です。

リスクを抑えた運用が可能

ノーロードファンドは、インデックスファンドが中心です。インデックスファンドは、日経平均株価やTOPIXなどの市場全体の動きに連動するように設計された投資信託です。

インデックスファンドは、市場全体の動きに連動するため、個別銘柄に投資するよりもリスクが低く、安定した運用が期待できます。

ノーロードファンドは、インデックスファンドが中心であるため、リスクを抑えた運用が可能です。

長期投資に向いている商品と言えるでしょう。

まとめ

ノーロードファンドは、初期費用を抑えられ、手軽に購入でき、リスクを抑えた運用が可能なため、投資初心者にとって非常に魅力的な商品です。

特に、少額から投資を始めたい人や、長期投資を考えている人にとって、ノーロードファンドはおすすめです。

ただし、ノーロードファンドは、必ずしもすべての投資信託が安いわけではありません。信託報酬や信託財産留保額などの他の手数料が発生することを理解した上で、投資信託を選ぶことが重要です。

ノーロードファンドは、投資信託の選択肢の一つとして、検討してみる価値があります。

3. ノーロードファンドのデメリット

大きな利益は期待できない

ノーロードファンドは、インデックスファンドが中心であるため、リスクが低い反面、大きな利益は期待できません。インデックスファンドは、市場全体の動きに連動するため、市場が大きく上昇しない限り、大きな利益を得ることが難しいです。

そのため、短期間で大きな利益を得たい人には、ノーロードファンドは適していません。

ノーロードファンドは、長期投資でじっくりと資産形成をしたい人に向いている商品です。

短期的な利益よりも、長期的な安定収益を重視する投資家にとって、ノーロードファンドは有効な選択肢となります。

手厚いサポートは期待できない

ノーロードファンドは、販売手数料が無料になる代わりに、販売会社による手厚いサポートは期待できません。ネット証券では、対面での説明や相談は受けられない場合が多いです。

そのため、投資初心者や、投資経験が少ない人は、自分で情報収集を行い、投資信託について理解する必要があります。

投資信託を選ぶ際には、目論見書をよく読み、内容を理解した上で投資を行うことが重要です。

投資信託は、元本保証がない商品であることを理解した上で、投資を行う必要があります。

他の手数料が発生する

ノーロードファンドは、販売手数料が無料になる代わりに、信託報酬や信託財産留保額などの他の手数料が発生します。信託報酬は、投資信託を運用する会社に支払う手数料で、投資信託を保有している間は毎日発生します。

信託財産留保額は、投資信託を解約する際に発生する手数料です。

そのため、ノーロードファンドだからといって、必ずしも低コストで運用できるとは限りません。

投資信託を選ぶ際には、信託報酬や信託財産留保額などの他の手数料も考慮し、トータルコストが低い商品を選ぶことが重要です。

まとめ

ノーロードファンドは、販売手数料が無料になることで、投資家にとって魅力的な商品ですが、必ずしもデメリットがないわけではありません。

大きな利益は期待できず、手厚いサポートは期待できません。また、信託報酬や信託財産留保額などの他の手数料が発生します。

ノーロードファンドは、投資信託の選択肢の一つとして、検討してみる価値がありますが、投資信託を選ぶ際には、メリットとデメリットを理解した上で、慎重に判断することが重要です。

投資信託は、元本保証がない商品であることを理解した上で、投資を行う必要があります。

4. ノーロードファンドの運用方法

ノーロードファンドの選び方

ノーロードファンドを選ぶ際には、以下の4つのポイントを参考にしましょう。

1. 自分のリスク許容度に合った投資対象を選択する

2. 運用実績の良いファンドを選択する

3. 純資産総額の大きいファンドを選択する

ノーロードファンドの選び方
ポイント	説明
リスク許容度	投資できる金額や損失に対する許容範囲
運用実績	過去の収益率や基準価格の推移
純資産総額	投資資産の合計額。大きいほど安定した運用が可能
トータルコスト	販売手数料、信託報酬、信託財産留保額などを考慮する

ノーロードファンドの購入方法

ノーロードファンドは、主にネット証券で購入できます。ネット証券の口座開設は、オンラインで簡単にできます。

口座開設後、ノーロードファンドの銘柄を検索し、購入手続きを行います。

投資信託の購入には、投資資金を証券会社の口座に入金する必要があります。

投資信託の購入は、証券会社の指示に従って行いましょう。

ノーロードファンドの購入方法
手順	説明
ネット証券で口座開設	オンラインで簡単に口座開設ができる
ノーロード銘柄を検索	証券会社の検索ツールを活用して、自分に合った銘柄を探す
購入手続き	投資資金を証券会社の口座に入金し、購入手続きを行う

ノーロードファンドの運用方法

ノーロードファンドは、長期投資に向いている商品です。そのため、短期的な売買ではなく、長期的に保有することを前提に運用しましょう。

積立投資は、毎月一定額を投資信託に積み立てていく方法です。積立投資は、市場の変動に左右されにくく、長期的な資産形成に適しています。

投資信託は、元本保証がない商品であることを理解した上で、投資を行う必要があります。

投資信託の運用状況は、定期的に確認し、必要に応じて見直しを行いましょう。

まとめ

ノーロードファンドは、購入手数料が無料になることで、投資家にとって魅力的な商品ですが、必ずしもデメリットがないわけではありません。

大きな利益は期待できず、手厚いサポートは期待できません。また、信託報酬や信託財産留保額などの他の手数料が発生します。

投資信託は、元本保証がない商品であることを理解した上で、投資を行う必要があります。

5. ノーロードファンドの歴史

ノーロードファンドの誕生

日本で最初のノーロードファンドは、1996年に山一証券投資信託委託株式会社（現在の三菱UFJ国際投信）が設定した「スーパーバリューオープン」というファンドです。

それまでは、投資信託は販売手数料がかかるのが一般的でしたが、1996年に初めて販売手数料が無料のノーロードファンドが登場しました。

ノーロードファンドの登場は、投資信託業界に大きな変化をもたらしました。

その後、投資信託委託会社が直接販売するファンドを中心に、ノーロードファンドが少しずつ増えていきました。

販売手数料の変遷

販売手数料のかかるファンドでも、2010年頃までは手数料率は全般に低下傾向にありました。しかし、2010年以降になると、販売手数料率は全般に上昇傾向となり、3％を超えるものが多くなり、中には4％を超えるファンドも登場しました。

しかし、2015年頃から販売手数料の低いインデックスファンドが脚光を浴びるようになったこともあり、インデックスファンドが牽引する形で、販売手数料は低下傾向にあります。

1998年にファンドの販売手数料を各販売会社が自由裁量で決めることが可能となったため、同じファンドでも販売会社により手数料が異なるケースが増えています。

販売手数料は、投資信託の価格に影響を与える重要な要素です。そのため、投資信託を選ぶ際には、販売手数料を比較検討することが重要です。

ノーロードファンドの普及

近年、ネット証券を中心に、ノーロードファンドの取り扱いが増えています。これは、投資家のニーズの高まりや、つみたてNISAの普及などが背景にあると考えられます。

つみたてNISAは、年間40万円までの投資信託の利益を非課税にする制度で、投資信託の購入を促進するために、販売手数料を無料にするノーロードファンドが積極的に販売されています。

ノーロードファンドは、投資家にとってより魅力的な商品となっています。

今後も、ノーロードファンドの普及は進むと考えられます。

まとめ

ノーロードファンドは、1996年に日本で初めて登場しました。

その後、販売手数料の変遷を経て、近年ではネット証券を中心に、ノーロードファンドの取り扱いが増えています。

ノーロードファンドは、投資家にとってより魅力的な商品となっています。

今後も、ノーロードファンドは、投資信託業界において重要な役割を果たしていくと考えられます。

6. ノーロードファンドと他の投資商品の比較

ノーロードファンドとインデックスファンド

インデックスファンドは、市場全体の動きに連動するため、個別銘柄に投資するよりもリスクが低く、安定した運用が期待できます。

ノーロードファンドは、インデックスファンドが中心であるため、リスクを抑えた運用が可能です。

長期投資に向いている商品と言えるでしょう。

インデックスファンドとアクティブファンドの比較
項目	インデックスファンド	アクティブファンド
運用方法	特定の指数に連動	ファンドマネージャーが独自に運用
リスク	低	高
リターン	安定	高い可能性あり
手数料	低	高
特徴	市場全体の動きに連動	ファンドマネージャーの運用能力に依存
適している人	長期投資、安定収益を求める人	短期投資、高リターンを求める人