項目 | 説明 |
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グロースファンドとは | 企業の将来的な成長性に着目し、その成長によって株価が上昇すると期待される銘柄に投資する投資信託 |
グロースファンドのメリット | 高いリターンが期待できる、成長性の高い企業に投資できる、分散投資が可能 |
グロースファンドのデメリット | リスクが高い、配当金が少ない、または無配当、運用成績が安定しない |
グロースファンドの投資対象 | 売上高や利益が市場平均よりも高い成長率で増加している、将来の成長性が見込めるため、PERやPBRなどの株価評価指標が高い、配当利回りが低い、または無配当といった特徴がある銘柄 |
グロースファンドとバリューファンドの違い | グロースファンドは将来の成長性に着目し、バリューファンドは現在の株価が割安であると判断される銘柄に投資する |
グロースファンドの選び方 | 投資対象となる企業の業種や規模、運用会社の経験と実績、手数料などを考慮する |
1. グロースファンドとは
グロースファンドとは何か?
グロースファンドとは、企業の将来的な成長性に着目し、その成長によって株価が上昇すると期待される銘柄に投資する投資信託です。成長株ファンドとも呼ばれ、株式投資信託の一種です。グロースファンドは、企業の売上高や利益が市場平均よりも高い成長率で増加すると予想される銘柄に投資することで、高いリターンを期待する投資手法です。
グロースファンドは、企業の成長性を見極めるために、様々な角度から対象となる銘柄を選んでいます。そのため、グロースファンドに組み入れられる銘柄は、必ずしも現在の業績がよい企業であるとは限りません。グロースファンドを検討する際は、まず組み入れられる株の傾向を知った上で選択することが大切です。
グロースファンドは、企業の成長性を見込んで投資を行うものの、開発頓挫などによる株価下落のリスクも高いという点です。株式投資のプロや機関投資家であっても、未来のGAFAを見つけることは容易ではありません。将来性が高く成長が見込める企業に投資を行ったとしても、企業の研究や開発が頓挫するなどの状況の変化はあり得ます。特にグロース株には新興企業も多く、その大半は大企業に比べて経営基盤が弱いため、倒産リスクも上がります。そのため、大きな損失を被る可能性もあることには注意が必要です。
特徴 | 説明 |
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投資対象 | 企業の将来的な成長性に着目し、その成長によって株価が上昇すると期待される銘柄 |
リスク | 高い。企業の成長が鈍化したり、開発が頓挫したりする可能性がある |
リターン | 高い。企業が成長すれば、株価が大きく上昇する可能性がある |
配当 | 低い、または無配当。企業は利益を配当に回さずに事業への再投資に回すことが多い |
グロースファンドの代表的な商品
グロースファンドは、様々な金融機関から販売されています。代表的な商品としては、以下のようなものがあります。
・ジャパン・グロース・ファンド:短期的な市場動向に左右されず、将来の資産価値の増加を目指して中長期的な視点で運用しています。2020年1月31日時点の主な保有銘柄は、キーエンスや伊藤忠商事、信越化学工業などです。マザーファンドであるジャパングロースマザーファンドを通じて投資を行います。
・日興中小型グロースファンド:時価総額が2
・DCニッセイ日本株グロースファンド:国内上場株式の中から700銘柄に絞り込み、そこからさらに候補を絞り込んだ50銘柄から60銘柄を組み入れて運用をしています。主な組み入れ銘柄は、大塚商会、朝日インテック、シスメックス、アイカ工業などです。電気機器への投資比重が高くなっています。年間収益率は、2013年には47.4%、2019年も29.3%を誇り高い水準であったものの、2020年は新型コロナウイルス感染症の拡大により-14.1%と低下しています。
ファンド名 | 特徴 |
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ジャパン・グロース・ファンド | 中長期的な視点で運用。キーエンスや伊藤忠商事など |
日興中小型グロースファンド | 時価総額が2,000億未満の中小型株式を投資対象。第一興商やアンリツなど |
DCニッセイ日本株グロースファンド | 国内上場株式の中から700銘柄に絞り込み、50銘柄から60銘柄を組み入れて運用。大塚商会や朝日インテックなど |
グロースファンドの選び方
グロースファンドを選ぶ際には、以下の点を考慮することが重要です。
・投資対象となる企業の業種や規模:グロースファンドは、成長性が高いと期待される企業に投資するため、投資対象となる企業の業種や規模によって、リスクやリターンが異なります。
・運用会社の経験と実績:グロースファンドは、運用会社の経験と実績が投資成果に大きく影響します。運用会社の過去の成績や、運用方針などをよく調べてから投資するようにしましょう。
・手数料:グロースファンドには、信託報酬や販売手数料などの費用がかかります。手数料が高いと、投資成果が低くなる可能性があります。手数料が低いグロースファンドを選ぶようにしましょう。
ポイント | 説明 |
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投資対象となる企業の業種や規模 | 成長性の高い企業に投資するグロースファンドは、高いリターンが期待できる一方で、リスクも高い |
運用会社の経験と実績 | 運用会社の過去の成績や、運用方針などをよく調べてから投資するようにしましょう |
手数料 | 手数料が高いと、投資成果が低くなる可能性があります。手数料が低いグロースファンドを選びましょう |
まとめ
グロースファンドは、企業の成長性に着目し、高いリターンを期待する投資信託です。しかし、リスクも高いので、投資する際には、投資対象となる企業の業種や規模、運用会社の経験と実績、手数料などをよく調べてから投資するようにしましょう。
2. グロースファンドのメリット
高いリターンが期待できる
グロースファンドの大きなメリットは、高い運用益が期待できる点です。グロースファンドの投資対象となるグロース株の中には、短期間で株価が2倍になるもの、数年をかけて10倍を達成するものなど、目立ってパフォーマンスが高いものがあります。
例えば、アメリカ株で言えば、GAFAがグロース株の代表格です。Apple社の株価は、20年で200倍を超える上昇を果たしました。
加えて、短期間でも長期間でもリターンが期待できるため、リターンを重視している方は検討しやすい投資対象です。
メリット | 説明 |
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高いリターン | 短期間で株価が2倍になるもの、数年かけて10倍を達成するものなど、目立ってパフォーマンスが高いものがある |
成長性の高い企業に投資 | 将来の成長が期待される企業に投資することで、市場平均よりも高いパフォーマンスが期待できる |
分散投資が可能 | 複数の銘柄に分散投資することで、リスクを軽減することができる |
成長性の高い企業に投資できる
グロースファンドは、将来の成長が期待される企業に投資することで、市場平均よりも高いパフォーマンスが期待できる投資信託です。
グロースファンドは、成長企業に投資をすることで株式市場の平均値よりも高いパフォーマンスが期待できる投資信託です。
日本企業の未来に投資をしたい、投資信託の高いパフォーマンスを期待したいという方は、リスクを把握した上でグロースファンドを検討してみてはいかがでしょうか。
分散投資が可能
グロースファンドは、複数の銘柄に分散投資することで、リスクを軽減することができます。
グロースファンドは、複数の銘柄に分散投資することで、リスクを軽減することができます。
分散投資は、投資全般に言えることですが、グロース投資にとっても重要な戦略です。正しく管理され、バランスのとれたポートフォリオなら、利益が得られる可能性は高まり、リスクエクスポージャーは低くなる。
まとめ
グロースファンドは、高いリターンが期待できる投資信託です。成長性の高い企業に投資することで、市場平均よりも高いパフォーマンスが期待できます。また、複数の銘柄に分散投資することで、リスクを軽減することもできます。
3. グロースファンドのデメリット
リスクが高い
グロースファンドは、高いリターンが期待できる一方で、リスクも高い投資信託です。
グロースファンドの対象になる銘柄は、将来の成長を見込んで買われています。つまり、先回りした買いが沢山入っているので株価は高いことが多いです。
そのため、企業の成長性が止まったり、停滞すると今まで買われていた反動もあり、一気に売られて急落するおそれもあります。初動で買っていた場合は利確すれば良いですが、高値付近で買ってしまったりすると大きな損失を被ることがあります。
ですからグロース投資を行う場合は、値下がりリスクについてもしっかりと考えておくようにしましょう。
リスク | 説明 |
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値下がりリスク | 企業の成長が止まったり、停滞すると、一気に売られて急落するおそれがある |
大きな損失リスク | 高値付近で買ってしまったりすると、大きな損失を被ることがある |
配当金が少ない、または無配当
グロースファンドは、企業が利益を配当に回さずに事業への再投資に回すことが多いので、配当金が少なかったり、企業によっては無配当のところもあります。
将来的に株価が大きく上昇する可能性がある一方で、配当金目的の投資には向かないというデメリットがあります。
配当 | 説明 |
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配当金が少ない、または無配当 | 企業は利益を配当に回さずに事業への再投資に回すことが多いので、配当金が少なかったり、無配当のところもある |
運用成績が安定しない
グロースファンドは、成長性の高い企業に投資するため、運用成績が安定しない場合があります。
グロースファンドは、成長性の高い企業に投資するため、運用成績が安定しない場合があります。
市場の動向や企業の業績によって、大きく値上がりしたり、値下がりしたりすることがあります。
運用成績 | 説明 |
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安定しない | 市場の動向や企業の業績によって、大きく値上がりしたり、値下がりしたりすることがある |
まとめ
グロースファンドは、高いリターンが期待できる一方で、リスクも高い投資信託です。値下がりリスクや配当金が少ない、または無配当であること、運用成績が安定しないことなど、デメリットも理解した上で投資するようにしましょう。
4. グロースファンドの投資対象
グロースファンドの投資対象となる銘柄
グロースファンドの投資対象となる銘柄は、企業の売上高や利益が増加し、今後もその成長が期待できる銘柄となります。
このような銘柄を「成長株」や「グロース株」といいます。
簡単に言うと業績の伸びが大きかったり、売上高や利益が今後も大きく増加すると期待できる銘柄です。
売上高や利益が伸びている場合でも、過去と比較して伸び率が縮小している場合は、成長が鈍化していると判断されるのでグロース株とは言えません。売上高や利益の大きさは業種等によって異なることもあるので、市場平均だけでなく同業他社と比較したりすることも大切です。
特徴 | 説明 |
---|---|
売上高や利益 | 市場平均よりも高い成長率で増加している |
PERやPBR | 将来の成長性が見込めるため、高い |
配当利回り | 低い、または無配当 |
グロース株の特徴
グロース株は、一般的に以下の特徴があります。
・売上高や利益が市場平均よりも高い成長率で増加している。
・将来の成長性が見込めるため、PERやPBRなどの株価評価指標が高い。
・配当利回りが低い、または無配当。
グロース株を探すための指標
グロース株を探す際には、以下の指標が活用されます。
・ROE(自己資本利益率):企業が自己資本をどれだけ効率的に運用して利益を生み出しているかを表した指標です。ROEが高いほど「株主が投資したお金を使って効率よく稼いでいる会社」と判断できます。
・売上高変化率:売り上げの変化を見るための指標です。過去と現在の売上高を比較して、売り上げが伸びているか、伸びているのならどの程度の伸びがあるのか、などを判断することができます。
・経常利益変化率:経常利益の変化を見るための指標です。経常利益とは、簡単に言うと企業が通常の営業活動で得た利益のことです。
指標 | 説明 |
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ROE | 企業が自己資本をどれだけ効率的に運用して利益を生み出しているかを表す指標 |
売上高変化率 | 売り上げの変化を見るための指標 |
経常利益変化率 | 経常利益の変化を見るための指標 |
まとめ
グロースファンドは、成長性が高いと期待される企業に投資する投資信託です。グロースファンドの投資対象となる銘柄は、売上高や利益が市場平均よりも高い成長率で増加している、将来の成長性が見込めるため、PERやPBRなどの株価評価指標が高い、配当利回りが低い、または無配当といった特徴があります。
5. グロースファンドとバリューファンドの違い
グロースファンドとバリューファンドの違い
グロースファンドとバリューファンドは、投資対象となる銘柄の選定基準が異なります。
グロースファンドは、将来の成長性に着目し、その成長によって株価が上昇すると期待される銘柄に投資します。
一方、バリューファンドは、現在の株価が割安であると判断される銘柄に投資します。
グロースファンドは、成長性が高いとみなされる銘柄であるため、市場平均にくらべてPER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)などの株価評価指標が高く、配当利回りが低い銘柄が中心の組入れになる傾向があります。バリューファンドは、割安な銘柄に投資するため、PERやPBRが低く、配当利回りが高い銘柄が中心の組入れになる傾向があります。
項目 | グロースファンド | バリューファンド |
---|---|---|
投資対象 | 将来の成長性に着目し、その成長によって株価が上昇すると期待される銘柄 | 現在の株価が割安であると判断される銘柄 |
PER | 高い | 低い |
PBR | 高い | 低い |
配当利回り | 低い | 高い |
グロースファンドとバリューファンドの投資対象
グロースファンドは、ITやバイオテクノロジーなど、成長性の高い新興企業の株式に投資することが多いです。
一方、バリューファンドは、安定した収益を上げており、株価が割安になっていると判断される成熟企業の株式に投資することが多いです。
グロースファンドとバリューファンドのリスクとリターン
グロースファンドは、高いリターンが期待できる一方で、リスクも高い投資信託です。
一方、バリューファンドは、リターンは低めですが、リスクも低い投資信託です。
グロースファンドは、成長性の高い企業に投資するため、市場の動向や企業の業績によって、大きく値上がりしたり、値下がりしたりすることがあります。
バリューファンドは、安定した収益を上げており、株価が割安になっていると判断される成熟企業の株式に投資するため、値動きが安定している傾向があります。
項目 | グロースファンド | バリューファンド |
---|---|---|
リスク | 高い | 低い |
リターン | 高い | 低い |
値動き | 不安定 | 安定 |
まとめ
グロースファンドとバリューファンドは、投資対象となる銘柄の選定基準が異なります。グロースファンドは、将来の成長性に着目し、その成長によって株価が上昇すると期待される銘柄に投資します。一方、バリューファンドは、現在の株価が割安であると判断される銘柄に投資します。
グロースファンドは、高いリターンが期待できる一方で、リスクも高い投資信託です。バリューファンドは、リターンは低めですが、リスクも低い投資信託です。
6. グロースファンドの選び方
投資対象となる企業の業種や規模
グロースファンドは、成長性が高いと期待される企業に投資するため、投資対象となる企業の業種や規模によって、リスクやリターンが異なります。
例えば、IT業界やバイオテクノロジー業界など、成長性の高い新興企業に投資するグロースファンドは、高いリターンが期待できる一方で、リスクも高いです。
一方、安定した収益を上げており、株価が割安になっていると判断される成熟企業に投資するグロースファンドは、リターンは低めですが、リスクも低い傾向があります。
ポイント | 説明 |
---|---|
投資対象となる企業の業種や規模 | 成長性の高い企業に投資するグロースファンドは、高いリターンが期待できる一方で、リスクも高い |
運用会社の経験と実績 | 運用会社の過去の成績や、運用方針などをよく調べてから投資するようにしましょう |
手数料 | 手数料が高いと、投資成果が低くなる可能性があります。手数料が低いグロースファンドを選びましょう |
運用会社の経験と実績
グロースファンドは、運用会社の経験と実績が投資成果に大きく影響します。
運用会社の過去の成績や、運用方針などをよく調べてから投資するようにしましょう。
特に、グロースファンドは、成長性の高い企業に投資するため、運用会社の経験と実績が重要になります。
手数料
グロースファンドには、信託報酬や販売手数料などの費用がかかります。
手数料が高いと、投資成果が低くなる可能性があります。
手数料が低いグロースファンドを選ぶようにしましょう。
まとめ
グロースファンドを選ぶ際には、投資対象となる企業の業種や規模、運用会社の経験と実績、手数料などをよく調べてから投資するようにしましょう。
グロースファンドは、高いリターンが期待できる一方で、リスクも高い投資信託です。
投資する際には、自分の投資目標やリスク許容度を考慮して、適切なグロースファンドを選びましょう。
参考文献
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・グロース・ファンド | 金融・証券用語解説集 | 大和証券
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