ブリュッセルのグラン-プラスとは?世界遺産についての解説

ブリュッセルのグランプラスの構成要素
要素 説明
市庁舎 グランプラスの中心にそびえ立つゴシック様式の建物。高さ96mの塔が特徴。
王の家 市庁舎の向かいに位置する建物。かつてはパン市場として利用されていた。現在は市立博物館。
ギルドハウス 広場を取り囲むように建ち並ぶ建物。かつては職人組合の詰所として利用されていた。
セルクラースの像 ギルドハウス「星の家」の壁にある像。ブリュッセルの英雄セルクラースを称える。
フラワーカーペット 2年に一度開催されるイベント。広場全体が花で覆われる。
夜景 ライトアップされたグランプラスは幻想的な美しさ。
イベント 花市、オメガング、ビール・ウィークエンドなど、様々なイベントが開催される。

1. ブリュッセルのグラン-プラスの歴史

要約

12世紀からの歴史と繁栄

ブリュッセルのグランプラスは、12世紀頃から商業都市として栄え、その中心地として発展してきました。グランプラスは、「大広場」という意味で、約110m×70mの広さがあります。10世紀後半に築かれた街がブリュッセルの起源で、12世紀にはフランドル地方の交易都市として栄えました。その際にグランプラスの原型となる市場が設立されます。13〜14世紀にはグランプラスの周囲には市庁舎やギルドハウスが築かれました。ギルドとは、同業者組合のようなもので、グランプラスにはパン職人や肉屋、仕立て屋など、木造のギルドハウスが多く建造されるようになりました。

しかし、1695年にフランスのルイ14世に付き添ったフランソワ・ド・ヌフヴィルによってブリュッセルは攻撃され、グランプラスの建造物は石造りの市庁舎以外はすべて焼失してしまいました。しかし、ギルドによってすぐに再建され、ギルドハウスも石造りのものに変更されました。そして、ギルドハウスはバロック様式の豪華な建築物になり、現在の姿になりました。

『レ・ミゼラブル』で知られるヴィクトル・ユゴーは、19世紀にギルドハウスで暮らしたこともあり、この広場を「世界一豪華」と称しています。

グランプラスは、商業都市として繁栄したブリュッセルの文化が反映されているという点で評価されています。そして、豪華な装飾で施された建築物は、ブリュッセルの繁栄と発展を示すというのもポイントです。

グランプラスの歴史的変遷
時代 出来事
10世紀後半 ブリュッセルの起源
12世紀 市場の設立
13〜14世紀 市庁舎とギルドハウスの建設
1695年 フランス軍による砲撃
19世紀 ヴィクトル・ユーゴーが「世界一豪華」と称賛
1998年 世界遺産登録

グランプラスの歴史的出来事

グランプラスは、美しい広場である一方で、華やかな歴史ばかりに彩られていたわけではありません。1523年にはプロテスタントの最初の殉教者たちであるヘンドリク・フォエスとヤン・ファン・エッセンがこの地で火刑に処せられました。

大同盟戦争中の1695年8月13日に、当時木造だった広場の家屋はヴィルロワ元帥に率いられたフランス軍の砲撃によって大半が破壊されました。市庁舎の塔は砲撃の的になったが、石でできた壁は放火による火災に耐えました。広場を囲む家々は様々なギルドによって石造りで再建されました。このため、市庁舎以外のほとんどの建物は、この時以降のものである。

グランプラスは、戦争や宗教対立といった歴史的出来事の影響を受けながらも、その度に復興を遂げてきました。その歴史は、建物の様式や装飾に刻み込まれ、今日私たちが目にできるグランプラスの美しさは、まさに歴史の積み重ねによって生まれたものです。

グランプラスは、単なる美しい広場ではなく、ブリュッセル市民の強さと回復力、そして歴史への深い敬意を感じることができる場所です。

グランプラスの歴史的出来事
出来事 説明
プロテスタントの殉教 1523年にプロテスタントの最初の殉教者が火刑に処された。
フランス軍の砲撃 1695年にフランス軍の砲撃により、広場の建物の大半が破壊された。
復興 市民によって短期間で再建された。

グランプラスのシンボル:市庁舎

グランプラスのシンボル的な存在である市庁舎(Hatel de vile)。塔の頂上までの高さは96m。塔の上にはドラゴンを退治するブリュッセルの守護天使の像が輝いています。

15世紀に建造された市庁舎は現在も現役で使用されています。ゴシック様式の建物で実は正面からみると左右非対称なんだそうです(良くみないとわからない…)。

内部にはブリュッセル市の観光案内所もあるので、情報収集に最適ですよ。

約45分間の内部見学ツアーがあり、水曜日と日曜日のみ開催(英語ガイド)しています(料金6ユーロ)。内部は中世ヨーロッパのような豪華絢爛できらびやかな宝飾を見たかった~。ちなみに英語のガイドツアーは次の時間に催行されます。\n水曜:14時\n日曜:11時、15時、16時

市庁舎の構造
部分 説明
高さ96m。守護天使の像が飾られている。
内部 観光案内所がある。内部見学ツアーも開催。
建築様式 ゴシック様式。正面は左右非対称。

まとめ

ブリュッセルのグランプラスは、中世の商業都市として栄え、その後も戦争や宗教対立といった歴史的出来事を経て、今日までその美しさを保ち続けています。

グランプラスは、単なる美しい広場ではなく、ブリュッセル市民の強さと回復力、そして歴史への深い敬意を感じることができる場所です。

グランプラスの歴史を知ることで、その美しさはさらに深まります。

ぜひ、グランプラスを訪れて、その歴史と文化に触れてみてください。

2. グラン-プラスの建物と彫刻

要約

王の家

市庁舎と対をなすように建つ重厚感のある建物です。ちなみに王の家と呼ばれてはいるもののかつてこの家に王が住んだことはないそうです。

現在は市立博物館として開放されています。

特に3階にある小便小僧ジュリアンくんの衣装コレクションは必見で、世界各国から送られてきた衣装に身を包んだジュリアンくんを見ることができます。

日本から送られた桃太郎の衣装もあったりします。また、1階にあるブリューゲルの絵画『結婚式の行列』も有名。2階には昔のブリュッセルの街を再現したジオラマがあり、ブリュッセルの歴史に触れることもできます。入場料は8ドルでした。月曜休館日、開館時間10時~17時です。

王の家の用途
時代 用途
12世紀以降 パン市場
15世紀 ブラバント公の行政庁
19世紀 市立博物館
スペイン・ハプスブルク家の支配時代 スペイン政庁、牢獄

ギルドハウス

広場を取り囲む建築物たちはもともとはヨーロッパの商工業者組合(ギルド)の詰所として利用されており、ギルドハウスと呼ばれます。ギルドハウスにはそれぞれ呼称がついており、現在でも外観に各ギルドを象徴する紋章をみることができるのです。

写真右端から、『油商の家』。ここには油商の守護神、サン・ジルの姿が。その隣、『樽屋の家』には丸い地球儀。中央、『射手の家』には黄金のフェニックスが。左から2番目、『船頭の家』の上部には、船のような飾りがみえます。

かつてのギルドの繁栄を感じることができますね。現在ギルドは解体され、レストランなどとして使用されています。

格式高い伝統料理とビールが楽しめる伝統あるレストラン、ル・ロワ・デスパーニョ(La Maison du Cygne)から気軽なカフェ(La Brouette)まで色々な店が軒を連ねていますので是非足を運んできてください。ちなみにグランプラスの中には世界的に有名なチェコレートブランド・ゴディバの1号店があります!

ギルドハウスの例
ギルド 象徴
油商 サン・ジル像
樽屋 地球儀
射手 フェニックス
船頭 船の飾り

セルクラースの像

市庁舎の隣『星の家』の壁にある『セルクラースの像(La Statue d’Everard’t Serclass)』。いつも人だかりがあるのですぐに見つかるはず。

ブリュッセルの英雄的存在であるセルクラース、彼は14世紀にグランプラスがフランドル伯に侵略されてしまった際、行動を起こして危機から救った英雄です。

彼の右手を触ると幸運が訪れると言われているため、像をなでる人で後を絶ちません。そのおかげで、像はツルツルに(笑)。

セルクラースの像は、グランプラスを訪れる人々にとって、幸運を呼ぶパワースポットとして人気です。

まとめ

グランプラスには、市庁舎や王の家、ギルドハウスなど、様々な歴史的建造物が立ち並んでいます。

これらの建物は、それぞれに独自の建築様式や装飾を持ち、ブリュッセルの歴史と文化を物語っています。

グランプラスを訪れる際には、これらの建物をじっくりと観察し、その美しさだけでなく、そこに込められた歴史や文化を感じ取ってみてください。

きっと、グランプラスの魅力をより深く理解できるはずです。

3. グラン-プラス周辺の観光スポット

要約

小便小僧

グランプラスの近くには「世界三大がっかり」という不名誉な称号を与えられてしまった有名なこの子もいます。

1619年にフラマン人彫刻家ジェローム・デュケノワが制作した作品。

でも、本物は1960年代にブリュッセル市立博物館に所蔵されたって話。そうそう、ここにあるものはレプリカ。

それにしてもなぜ美食の国に放尿ボーイがいるの?一説によると、1142年に起きた戦争で兵士を鼓舞しようと「ゆりかごに幼い支配者を入れて木に吊るした名残」とか。

小便小僧の伝説
伝説 内容
戦争での活躍 敵軍に向かっておしっこをしたことで戦いに勝利した。
爆弾の阻止 反政府軍の爆弾の導火線におしっこをかけて救った。
名前 ジュリアン坊や

フラワーカーペット

グランプラスの大広場を利用して行われるイベントがこのフラワーカーペット!これ全部花で作られています!

このイベントは2年に1度開催されるイベントで、毎回8月頃に数日間のみ開催されます。また、毎回テーマが決まっていて、そのテーマに沿って花が飾られています。ちなみに2012年に開催された時のテーマは「アフリカ」だそうです。

近くで見てみると、ものすごく手間がかかっているのが分かります。色彩豊かな一面の花は圧巻ですね。

フラワーカーペットは、グランプラスを華やかに彩るイベントとして、世界中から観光客を集めています。

フラワーカーペットの開催情報
開催時期 テーマ
2012年 アフリカ

ヨーロッパの小道

グランパレスの通り。こんなまさにヨーロッパを感じられる小道が大好きです!

雰囲気良すぎ!・・・とまた言いたいところですが、夜はある意味危険な香りもちょっとしますねw。でもこんな誰もいないような裏通りの雰囲気が大好きです。

グランプラス周辺には、歴史的な建物や美しい小道が数多く存在します。

これらの場所を散策することで、ブリュッセルの魅力をより深く感じることができます。

まとめ

グランプラス周辺には、小便小僧やフラワーカーペットなど、様々な観光スポットがあります。

これらのスポットを訪れることで、グランプラスの魅力をさらに満喫することができます。

グランプラス周辺には、歴史的な建物や美しい小道が数多く存在します。

これらの場所を散策することで、ブリュッセルの魅力をより深く感じることができます。

4. グラン-プラスの世界遺産登録について

要約

世界遺産登録の理由

グランプラスは、商業都市の成長と繁栄を如実に表現していることなどが認められ、1998年に世界文化遺産として登録されました。登録基準は文化遺産(ⅱ) (ⅳ)です。

登録基準(ii)グランプラスは、商業都市ブリュッセルの独特の文化が反映され、建築と芸術が見事に混ざった広場であるということ。

登録基準(iv)グランプラスは、建築や公共広場として、商業都市の成功と発展を示すものであるという点。

グランプラスは、中世の街並みをそのまま残す観光スポットとして、世界中から人々に愛されています。

世界遺産登録基準
基準 内容
(ⅱ) 商業都市ブリュッセルの独特の文化が反映されている。
(ⅳ) 商業都市の成功と発展を示す建築や公共広場である。

世界遺産としての価値

グランプラスは、中世ヨーロッパの都市計画と建築の傑作であり、その歴史的価値は世界的に認められています。

グランプラスは、中世の商業都市の繁栄と、その後の復興の歴史を物語る貴重な場所です。

グランプラスは、世界遺産として保護され、後世に伝えられるべき貴重な文化遺産です。

グランプラスは、世界中の人々に、中世ヨーロッパの文化と歴史を伝える役割を担っています。

世界遺産登録の影響

グランプラスの世界遺産登録は、ブリュッセルにとって大きな意味を持っています。

世界遺産登録によって、グランプラスは世界的に知られる観光地となり、多くの観光客が訪れるようになりました。

世界遺産登録は、グランプラスの保護と保存にも役立っています。

グランプラスは、世界遺産登録によって、その価値がさらに高まりました。

まとめ

グランプラスは、その歴史的価値と文化的な重要性から、世界遺産に登録されました。

世界遺産登録は、グランプラスの保護と保存に役立ち、その価値を高めました。

グランプラスは、世界中の人々に、中世ヨーロッパの文化と歴史を伝える役割を担っています。

ぜひ、グランプラスを訪れて、その歴史と文化に触れてみてください。

5. グラン-プラスの夜景とイベント

要約

夜のグランプラス

昼も十二分に綺麗だったけど、ライトアップされると見違えるね。

アーティストが足を止めてキャンバスに絵の具を重ねてゆく……そんな情景が浮かんでくるね。

この夜景は別次元。世界一ではなく宇宙一美しい広場だと思う。

ライトアップされることで芸術品が宝飾品に変わる。その瞬間を目の当たりにしてる気分になるね。

グランプラスのイベント

ほとんど毎日開催されるイベントから季節の一大イベントまで、グランプラスで楽しめるイベントをご紹介。

●週5日(月・木以外)の朝に開かれる花市。

●7月上旬、オメガング。『輪になって歩く』という意味のお祭りで、華麗な貴族の衣装を身につけた人々が広場に登場する伝統的なイベントです。

●8月中旬、フラワーカーペット(花の絨毯)。広場一面が花で埋め尽くされる光景は圧巻で、グランプラスに最も多く人が集まるイベントでもあります。

グランプラスのイベント
イベント 開催時期
花市 週5日(月・木以外)の朝
オメガング 7月上旬
フラワーカーペット 8月中旬
クリスマスシーズンの光と音のショー 11月下旬から年明けにかけて

クリスマスシーズンのグランプラス

11月下旬から年明けにかけて夜間に開催。グランプラスが幻想的な光で包まれます。広場には巨大ツリーも飾られます。

クリスマスシーズンのグランプラスは、特に美しく、幻想的な雰囲気に包まれます。

広場全体がイルミネーションで飾られ、クリスマスツリーも設置されます。

また、プロジェクションマッピングなどのイベントも開催され、多くの観光客で賑わいます。

まとめ

夜のグランプラスは、昼間とはまた違った魅力があります。

ライトアップされた建物は、幻想的な美しさを放ち、訪れる人々を魅了します。

また、グランプラスでは、一年を通して様々なイベントが開催されています。

ぜひ、グランプラスを訪れて、その美しい夜景とイベントを楽しんでみてください。

6. ブリュッセルのグラン-プラスを訪れる魅力

要約

グランプラスの魅力

世界で一番美しい広場の名に偽りなし!と言えるほどグランプラスは素敵でした!パリ観光と併せて行くのもおすすめです。ブリュッセル観光はグランプラスを中心に楽しむことができます。

グランプラスは、歴史、文化、芸術、そして人々の生活が融合した、まさにブリュッセルの象徴と言える場所です。

グランプラスを訪れることで、ブリュッセルの魅力を存分に味わうことができます。

ぜひ、グランプラスを訪れて、その美しさと歴史に触れてみてください。

グランプラスを楽しむポイント

グランプラスを楽しむには、時間帯によって異なる表情を楽しむのがおすすめです。

昼間は、建物の美しさや歴史を感じ、夜は、幻想的なライトアップを楽しむことができます。

また、イベントに合わせて訪れるのもおすすめです。

フラワーカーペットやクリスマスマーケットなど、様々なイベントが開催されています。

グランプラス周辺の楽しみ方

グランプラス周辺には、美味しいレストランやカフェ、チョコレートショップなど、魅力的なお店がたくさんあります。

グランプラスを訪れた際には、これらの店にも立ち寄ってみてください。

また、グランプラス周辺には、小便小僧や王の家など、様々な観光スポットがあります。

これらのスポットを巡ることで、ブリュッセルの魅力をさらに満喫することができます。

まとめ

ブリュッセルのグランプラスは、歴史、文化、芸術、そして人々の生活が融合した、まさにブリュッセルの象徴と言える場所です。

グランプラスを訪れることで、ブリュッセルの魅力を存分に味わうことができます。

ぜひ、グランプラスを訪れて、その美しさと歴史に触れてみてください。

きっと、忘れられない旅になるでしょう。

参考文献

世界一美しい広場「グランプラス」の見どころまとめ

ブリュッセルの世界遺産まとめ!グランプラス最大の見所とは …

グラン=プラス (ブリュッセル) – Wikipedia

ベルギーの世界遺産「ブリュッセルのグラン=プラス」とは …

世界で最も美しい広場!ベルギーの世界遺産「グラン・プラス …

【ブリュッセル】世界で最も美しい広場・世界遺産グラン …

【ベルギー】グランプラスの観光情報!市庁舎や王の家や …

【世界で最も美しい広場】ベルギー・ブリュッセルの世界遺産 …

ブリュッセルの世界遺産グラン・プラス !そこは世界で最も …

ブリュッセルのグランプラス/ベルギー [世界遺産] All About

世界遺産登録も納得。美しい広場も見どころの「グラン …

ブリュッセルのグラン-プラス(ブリュッセルのグランプラス)と …

【グランプラス】中世ヨーロッパ建築を今に残す世界一美しい …

ブリュッセルのグランプラス | ベルギー | 世界遺産オンライン …

世界遺産「ブリュッセルのグランプラス」観光を楽しむ方法と …

【ベルギー】ブリュッセルでグラン・プラスを堪能しよう

グランプラス クチコミ・アクセス・営業時間|ブリュッセル …

美と歴史が交差する場所~グランプラス・ブリュッセルの魅力を …

タイトルとURLをコピーしました