1. とび職ってどんな仕事?
1-1. とび職の仕事内容
とび職とは、建設現場で高所作業を専門とする職種のことです。 建物や橋、プラントなど様々な建設現場で活躍しています。主な仕事内容は、足場を組んだり解体したりすることです。 その他にも鉄骨の組み立てや橋梁工事、鉄塔工事など、建設現場における様々な高所作業を担当します。 とび職の仕事は、建設作業の初期段階から携わる重要な役割を担っています。
1-2. とび職の仕事は危険?
とび職の仕事は、高所での作業がメインとなるため危険が伴います。そのため、安全管理を徹底することが非常に重要です。 安全帯やヘルメットなど、安全装備を正しく着用することはもちろん、足場の点検や作業手順の確認など、細心の注意を払って作業を行います。 また、チームワークも重要であり、仲間との連携を密にとりながら安全に作業を進める必要があります。 危険と隣り合わせだからこそ、高い安全意識と技術が求められる仕事と言えます。
2. とび職の仕事内容を詳しく解説!
2-1. 足場の組立・解体
とび職の仕事の中でも、最も代表的なものが足場の組立や解体です。 工事を行う際に作業員が安全に作業できるよう、足場を組み立てることがとび職の重要な役割です。 工事内容や建物の形状に合わせて、必要な資材を選び、安全で効率的な足場を組み立てます。 工事完了後は、組み立てた足場を解体し、資材を整理するのも仕事のひとつです。
2-2. 鉄骨の建方
高層ビルやマンション、商業施設など、鉄骨造の建物の建設にもとび職は欠かせません。 クレーンで吊り上げられた鉄骨を、決められた位置に組み立てる作業を行います。 高所での作業となるため、鉄骨鳶には高い技術と豊富な経験が求められます。
2-3. 橋梁工事
橋の建設工事にもとび職が活躍しています。 橋桁や橋脚など、橋を構成する部材を組み立てる作業を行います。 橋梁工事は、規模が大きく、難易度も高い工事となるため、高い技術力とチームワークが求められる仕事です。
3. とび職の魅力とは?
3-1. やりがいと達成感
とび職の仕事は、建物の基礎となる部分を作る仕事です。 自分が組み立てた足場の上で、建物が完成していく様子を間近で見ることができます。 大きな建物を作り上げる達成感や、自身の仕事の成果を目に見える形で実感できることが、とび職の大きな魅力のひとつです。
3-2. 高収入
とび職は、他の職種に比べて給与水準が高い傾向にあります。 また、経験や能力に応じて給与が上がるため、頑張りが給与に反映されるのも魅力のひとつです。 手に職をつけることで、安定した収入を得ることができます。
3-3. 体を動かすことが好き
とび職は、高所での作業が多く、体力を使う仕事です。 体を動かすことが好きな人や、高いところが得意な人には向いている仕事と言えます。 また、仕事を通して体力や筋力がつき、健康的な体作りにも繋がります。
4. とび職になるには?資格や求められる能力
4-1. とび職になるには
とび職になるために、特別な資格は必要ありません。 しかし、とび職として働く上で必要な知識や技術を学ぶために、職業訓練校や専門学校に通うことをおすすめします。 また、未経験の場合は、建設会社に就職し、先輩とび職のもとで実務経験を積みながら技術を身につけることが一般的です。
4-2. とび職に求められる資格
とび職として働く上で、取得しておくと有利な資格がいくつかあります。
・足場の組立て等作業主任者
足場の組立てや解体作業を行う際に必要な資格です。5人以上の作業員で作業を行う場合、作業主任者を選任する必要があります。
・玉掛け技能講習
クレーンなどで荷物を吊り上げる作業を行う際に必要な資格です。
・高所作業車運転技能講習
高所作業車を運転するために必要な資格です。
4-3. とび職に求められる能力
とび職は、高所での危険を伴う作業が多いため、安全に対する意識が高いことが求められます。 また、体力やバランス感覚も必要です。 とび職はチームで作業を行うことが多いため、周囲とのコミュニケーション能力や協調性も重要です。
5. 未経験からとび職を目指すには?
5-1. 建設会社に就職する
とび職を目指す場合、最も一般的な方法は建設会社に就職することです。 求人情報サイトやハローワークなどで、とび職の求人を探してみましょう。 未経験者を歓迎している企業や、研修制度が整っている企業を選ぶと良いでしょう。
5-2. 職業訓練校に通う
とび職として働くために必要な知識や技術を学ぶことができる職業訓練校に通うのもひとつの方法です。 職業訓練校では、足場の組立てや解体、玉掛け、安全衛生など、とび職に必要な知識や技術を基礎から学ぶことができます。
5-3. とび職の仕事内容を理解する
とび職を目指す前に、とび職の仕事内容や必要な能力、資格などについて理解を深めておきましょう。 また、実際に建設現場を見学したり、とび職として働いている人の話を聞いたりすることで、仕事のイメージを具体的に持つことができます。 とび職は危険が伴う仕事であることを理解し、安全に対する意識を高めておくことが重要です。
6. とび職の将来性
6-1. 建設業界の動向
建設業界は、景気の動向に左右されやすい業界です。 しかし、近年はインフラの老朽化対策や都市の再開発など、建設需要が高まっており、建設業界は比較的安定した業界と言えます。 また、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて、建設需要はさらに高まることが予想されており、とび職の将来性は明るいと言えます。
6-2. とび職の人材不足
建設業界では、人材不足が深刻な問題となっています。 とび職は、危険が伴う仕事であることや、3K(きつい・汚い・危険)のイメージが強いことから、若い世代を中心に就業者が減少しています。 そのため、とび職は人材不足が深刻であり、経験者や資格保有者は引く手あまたの状態が続いています。
6-3. とび職の将来性
建設業界の人材不足や建設需要の高まりを受け、とび職の将来性は明るいと言えます。 また、近年は女性の進出も増えており、働きやすい環境づくりも進んでいます。 とび職は、手に職をつけることで安定した収入を得ることができ、将来性のある仕事です。