項目 | 内容 |
---|---|
定義 | インターネット上でやり取りできる財産的価値であり、国家による価値の保証がなく、暗号化されたデジタル通貨 |
種類 | ビットコイン、イーサリアム、リップルなど |
特徴 | 分散型管理、価格変動が大きい、投機的な側面がある |
メリット | 24時間365日取引可能、送金が簡単、利益を出せるチャンスがある、国や地域が関係ない |
デメリット | 価格変動が大きい、ハッキングや詐欺などのリスクがある、補償がない |
取引方法 | 取引所を通じて売買 |
保管方法 | ウォレット(ホットウォレット、コールドウォレット) |
将来性 | 決済手段としての利用、ブロックチェーン技術の応用、企業からの投資など |
展望 | 技術革新や社会的な認知度向上により、今後ますます発展していく可能性を秘めている |
1. 仮想通貨の定義とは
仮想通貨の定義
仮想通貨とは、インターネット上でやり取りできる財産的価値であり、国家による価値の保証がなく、暗号化されたデジタル通貨のことです。2017年4月に施行された資金決済法第2条5項では、仮想通貨は、IT技術を用いて誰でも支払い等に使用でき、相互に交換できる財産価値を持つものと定義されています。
代表的な仮想通貨には、ビットコインやイーサリアムなどがあります。暗号資産は、銀行等の第三者を介することなく、財産的価値をやり取りすることが可能な仕組みとして、高い注目を集めました。
一般に、暗号資産は、「交換所」や「取引所」と呼ばれる事業者(暗号資産交換業者)から入手・換金することができます。暗号資産交換業は、金融庁・財務局の登録を受けた事業者のみが行うことができます。
項目 | 仮想通貨 | 法定通貨 |
---|---|---|
発行主体 | 中央管理者不在 | 中央銀行 |
発行上限 | 原則あり | 原則なし |
実体の有無 | なし | あり |
価格の決定方法 | 市場の需給 | 政府の政策 |
取引場所 | 取引所 | 銀行 |
仮想通貨と法定通貨の違い
暗号資産は、国家やその中央銀行によって発行された、法定通貨ではありません。また、裏付け資産を持っていないことなどから、利用者の需給関係などのさまざまな要因によって、暗号資産の価格が大きく変動する傾向にある点には注意が必要です。
仮想通貨と法定通貨の違いを、発行主体、発行上限、実体の有無、価格の決定方法、取引場所の5つの観点から比較すると以下のようになります。
|項目|仮想通貨|法定通貨| \n|:—|:—|:—| \n|発行主体|中央管理者不在|中央銀行| \n|発行上限|原則あり|原則なし| \n|実体の有無|なし|あり| \n|価格の決定方法|市場の需給|政府の政策| \n|取引場所|取引所|銀行|
項目 | 仮想通貨 | 電子マネー |
---|---|---|
換金 | 可能 | 不可 |
価値の保証 | なし | 法定通貨に紐づいている |
発行主体 | なし | 企業 |
取引場所 | 取引所 | 特定のサービス |
仮想通貨と電子マネーの違い
仮想通貨は、電子マネーと同じように、実体のないデジタルデータとして存在します。しかし、仮想通貨は法定通貨に換金できるという点で、電子マネーとは異なります。
電子マネーは、法定通貨を電子化したものであり、換金はできません。これは、電子マネーを発行する企業が、法定通貨を預かっていることになり、銀行と同じ業務をしてしまうためです。
一方、仮想通貨は、取引所を通じて法定通貨に換金することが可能です。そのため、仮想通貨は、投資対象として注目されています。
まとめ
仮想通貨は、法定通貨とは異なる仕組みで、国家や中央銀行による管理がないという特徴があります。そのため、価格が大きく変動する可能性があり、投資対象として注目されている一方で、リスクも大きいという側面があります。
また、電子マネーとは、換金できるかどうかという点で大きな違いがあります。電子マネーは、法定通貨を電子化したものであり、換金はできません。一方、仮想通貨は、取引所を通じて法定通貨に換金することが可能です。
2. 仮想通貨の歴史と発展
仮想通貨の誕生
仮想通貨の始まりは、2008年10月にサトシ・ナカモトという人物がビットコインに関する論文をインターネット上で公開したことに遡ります。
この論文は数多くの研究者/開発者にインスピレーションを与え、公開から3ヶ月後の2009年1月にはビットコインが誕生しました。
2010年2月にはビットコインを両替できる取引所が設立され、仮想通貨が本格的に取引されるようになりました。
仮想通貨の普及
2010年7月には、日本のマウントゴックス社がビットコインの取引所サービスを開始しました。
2011年以降、ビットコインは世界中で急速に広まりました。2014年にはマウントゴックス社の経営破綻がありましたが、ビットコイン以外の仮想通貨であるアルトコインが数多く誕生したこともあって、仮想通貨市場は全体としては拡大基調にあった。
2014年1月には、日本のビットフライヤー社が設立され、仮想通貨が日本でも注目され始めました。2016年2月にはDMM.comでビットコイン決済がスタートし、以降、国内のいくつかの大手企業がビットコイン決済に乗り出した。
仮想通貨バブルと規制
2017年の後半にかけて、仮想通貨の価格が急激に高騰したことで、仮想通貨市場は大きな盛り上がりを見せました。
しかし、2018年1月に国内仮想通貨取引所のCoincheckから約580億円相当のNEMが流出した事件をきっかけに、国内のいくつかの取引所に対して業務停止命令や業務改善命令が出されました。
その後、2018年4月に「日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)」が設立されました。2019年以降は、1月に金融庁がコインチェックを仮想通貨交換業者として正式登録したことをきっかけに、楽天ウォレットなどの取引所が新たに仮想通貨交換業者として認可を受けました。
まとめ
仮想通貨は、2009年のビットコイン誕生以降、世界中で急速に普及してきました。
2017年には、仮想通貨の価格が急騰し、大きなバブルが発生しました。しかし、2018年には、取引所におけるハッキング事件などが発生し、市場は混乱しました。
その後、各国政府は、仮想通貨の規制を強化し始めました。日本でも、2017年4月に「資金決済に関する法律」が改正され、仮想通貨の定義が明確化されました。
3. 仮想通貨のメリットとデメリット
仮想通貨のメリット
仮想通貨は、従来の金融システムにはない多くのメリットがあります。
24時間365日取引可能なため、自分のライフスタイルに合わせて投資できます。
銀行などの仲介機関を介さずに送金・決済が可能なため、手数料が安く、送金時間が短縮できます。
少額から投資できるため、初心者でも気軽に始められます。
メリット | 説明 |
---|---|
24時間365日取引可能 | 時間や場所に制限されず取引できる |
送金が簡単 | 銀行などの仲介機関を介さずに送金できる |
利益を出せるチャンスがある | 価格変動が大きいため、大きな利益を得られる可能性がある |
国や地域が関係ない | 世界中で同じ通貨として利用できる |
仮想通貨のデメリット
一方で、仮想通貨には、以下のようなデメリットも存在します。
価格変動が大きいため、大きな損失を被る可能性があります。
ハッキングや詐欺などのリスクがあり、資産が流出する可能性があります。
金融機関のような補償制度がないため、取引所が倒産した場合、資産が返還されない可能性があります。
デメリット | 説明 |
---|---|
価格変動が大きい | 大きな損失を被る可能性がある |
ハッキングや詐欺などのリスクがある | 資産が流出する可能性がある |
金融機関のような補償制度がない | 取引所が倒産した場合、資産が返還されない可能性がある |
仮想通貨投資の注意点
仮想通貨投資を始める際は、以下の点に注意する必要があります。
十分な知識を身につけることが重要です。
余裕資金で投資するようにしましょう。
リスク管理を徹底することが大切です。
注意点 | 説明 |
---|---|
十分な知識を身につける | 仮想通貨の仕組みやリスクを理解する |
余裕資金で投資する | 生活費に影響が出ない範囲で投資する |
リスク管理を徹底する | 損失が出た場合でも対応できるよう、計画的に投資する |
まとめ
仮想通貨は、24時間365日取引できたり、少額から投資できたりと、従来の金融商品にはない魅力的なメリットがあります。
しかし、価格変動が大きいことや、ハッキングや詐欺などのリスクがあることなど、デメリットも存在します。
仮想通貨投資を始める際は、メリットとデメリットを理解した上で、十分な知識を身につけて、リスク管理を徹底することが大切です。
4. 仮想通貨の種類と代表的なもの
仮想通貨の種類
仮想通貨は、大きく分けてビットコイン (BTC) とアルトコインの2種類があります。
ビットコイン (BTC) は、世界で初めて誕生した仮想通貨であり、時価総額は常に1位を誇ります。
アルトコインは、ビットコイン (BTC) 以外の仮想通貨を指します。
種類 | 説明 |
---|---|
ビットコイン (BTC) | 世界で初めて誕生した仮想通貨 |
アルトコイン | ビットコイン (BTC) 以外の仮想通貨 |
代表的な仮想通貨
ビットコイン (BTC) は、決済通貨としての利用を目的に開発され、ブロックチェーンを用いて分散型の取引システムを構築しています。
イーサリアム (ETH) は、分散型アプリケーションのプラットフォームとして開発されました。スマートコントラクトと呼ばれる自動化システムを利用し、取引契約を人の手を介さずスムーズに実現することを目指しています。
リップル (XRP) は、ビットコイン (BTC) よりも決済スピードが速いのが特徴です。ビットコイン (BTC) が10分程度かかるのに対し、リップル (XRP) では最短4秒で取引が完了します。
通貨名 | 特徴 |
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ビットコイン (BTC) | 決済通貨としての利用を目的に開発された |
イーサリアム (ETH) | 分散型アプリケーションのプラットフォームとして開発された |
リップル (XRP) | 決済スピードが速いのが特徴 |
ビットコインキャッシュ (BCH) | ビットコイン (BTC) のスケーラビリティ問題を解決するために誕生した |
ライトコイン (LTC) | ビットコイン (BTC) を改良して作られた |
イーサリアムクラシック (ETC) | イーサリアム (ETH) のハードフォークによって誕生した |
テゾス (XTZ) | 独自のスマートコントラクトを採用し、安全性が高い |
ネム (XEM) | PoI (Proof of Importance) を採用した |
エンジンコイン (ENJ) | NFTの価値の裏付けとなる仮想通貨 |
クアンタム (QTUM) | ビットコイン (BTC) とイーサリアム (ETH) の利点を兼ね備えた |
ベーシックアテンショントークン (BAT) | Braveブラウザで利用される |
オミセゴー (OMG) | イーサリアム (ETH) のスケーラビリティ問題を解決した |
アイオーエストークン (IOST) | 独自のコンセンサスアルゴリズムPoB (Proof of Believability) を採用した |
リスク (LSK) | スマートコントラクトが実装された |
モナコイン (MONA) | 日本で誕生した仮想通貨 |
ファクトム (FCT) | 分散型プラットフォーム |
草コイン
アルトコインの中でも、さらに流動性や時価総額が低いものを草コインと呼びます。
草コインは、将来的な価格上昇が期待される一方、詐欺コインや価値が急落する可能性など、リスクも大きいことに注意が必要です。
草コインを選ぶ際は、信頼性、将来性、資産としての価値などをしっかりと見極めることが大切です。
まとめ
仮想通貨は、ビットコイン (BTC) とアルトコインの2種類に大別されます。
ビットコイン (BTC) は、世界で初めて誕生した仮想通貨であり、時価総額は常に1位を誇ります。
アルトコインは、ビットコイン (BTC) 以外の仮想通貨を指し、それぞれがビットコイン (BTC) にない特徴を持ち、ビットコイン (BTC) に代わる仮想通貨になる可能性があります。
5. 仮想通貨の将来性と展望
暗号資産の将来性
暗号資産は、決済手段としての利用、ブロックチェーン技術の応用、企業からの投資など、さまざまな分野で発展が期待されています。
特に、国際送金や決済においては、従来の方法よりも迅速かつ低コストな手段として期待されています。
また、ブロックチェーン技術は、不動産取引やサプライチェーン管理など、さまざまな分野への応用が期待されています。
分野 | 期待されること |
---|---|
決済手段 | 国際送金や決済の迅速化と低コスト化 |
ブロックチェーン技術 | 不動産取引やサプライチェーン管理などへの応用 |
企業からの投資 | 暗号資産関連企業の成長と発展 |
暗号資産の課題
一方で、暗号資産は、価格変動が大きいこと、ハッキングや詐欺などのリスクがあること、規制が整備されていないことなど、課題も存在します。
これらの課題を克服していくことが、暗号資産の将来にとって重要となります。
課題 | 説明 |
---|---|
価格変動が大きい | 大きな損失を被る可能性がある |
ハッキングや詐欺などのリスクがある | 資産が流出する可能性がある |
規制が整備されていない | 法律や制度が整っていない |
暗号資産の展望
暗号資産は、まだ黎明期であり、今後どのように発展していくのかは不確かです。
しかし、技術革新や社会的な認知度向上などにより、暗号資産は、今後ますます発展していく可能性を秘めています。
まとめ
暗号資産は、決済手段としての利用、ブロックチェーン技術の応用、企業からの投資など、さまざまな分野で発展が期待されています。
しかし、価格変動が大きいことや、ハッキングや詐欺などのリスクがあることなど、課題も存在します。
今後の動向を見守っていくことが重要です。
6. 仮想通貨の取引所と保管方法
仮想通貨取引所
仮想通貨の取引は、仮想通貨取引所と呼ばれるサービスを利用して行います。
取引所は、ユーザー同士の取引を仲介する役割を担っています。
取引所を選ぶ際は、取扱通貨の種類、手数料、セキュリティ、使いやすさなどを考慮することが大切です。
仮想通貨の保管方法
仮想通貨は、ウォレットと呼ばれるソフトウェアやハードウェアに保管します。
ウォレットには、ホットウォレットとコールドウォレットの2種類があります。
ホットウォレットは、インターネットに接続された状態のウォレットであり、コールドウォレットは、インターネットに接続されていない状態のウォレットです。
種類 | 説明 |
---|---|
ホットウォレット | インターネットに接続された状態のウォレット |
コールドウォレット | インターネットに接続されていない状態のウォレット |
取引所と保管方法の選び方
取引所と保管方法は、自分の投資スタイルやリスク許容度に合わせて選ぶことが大切です。
初心者の方は、取扱通貨の種類が多く、手数料が安く、セキュリティがしっかりしている取引所を選ぶことをおすすめします。
また、セキュリティを重視する場合は、コールドウォレットを利用することをおすすめします。
まとめ
仮想通貨の取引は、仮想通貨取引所を利用して行います。
取引所を選ぶ際は、取扱通貨の種類、手数料、セキュリティ、使いやすさなどを考慮することが大切です。
仮想通貨は、ウォレットと呼ばれるソフトウェアやハードウェアに保管します。
取引所と保管方法は、自分の投資スタイルやリスク許容度に合わせて選ぶことが大切です。
参考文献
・暗号資産(仮想通貨)とは何か?いまさら聞けない特徴につい …
・仮想通貨/ビットコインとは何なのか?仕組み・特徴・種類を …
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