マイニングプールとは?暗号通貨用語について説明

1. マイニングプールとは

1-1. マイニングプールの仕組みと役割

ビットコイン(BTC)は時価総額が最も大きい通貨なだけあってマイニングも非常に競争率が高いです。マイニングのゴールは、他のマイナーよりも先にブロックを見つけるという点になります。そして、ブロックを最初に見つける事ができれば、報酬とトランザクション手数料を受け取る事ができます。

しかし、ここ数年のマイニングブームに伴い、ハッシュレートが大幅に上昇し、個人では十分なハッシュレートを持つ事が難しくなってきました。この問題を解決するべく開発されたのがマイニングプールという存在です。

マイニングプールは世界中のマイナーからの接続を受け付け、彼らのハッシュレートをプールにひとまとめにします。これにより、全体としてのハッシュレートは大きくなり、ブロックを見つけられる確率も格段に上昇するという仕組みになっています。

マイニングプールは普通のサーバーではありますが、ブロックチェーンに参加しており、ブロックの承認を行なっています。マイニングプールは承認が必要なブロックを見つけた際に、プールの参加者にハッシュの作成を要請します。このプロセスは「ジョブ」と呼ばれています。

そして、プール参加者のうちの一人がハッシュを生成し、ブロックの承認に成功すると、報酬は一旦プールのアドレスに送られます。その後、報酬は参加者の仕事量に応じて分配されます。

1-2. 報酬の分配システムと種類

マイニングプールの報酬払い出しシステムにはいくつかのタイプがあります。これは、個人に求められる要件によってあなたに最適なマイニングプールを選ぶ事ができます。ビットコインのマイニングプールはあなたが最も公平で、利益を得られると思うところを選ぶべきです。

Pay Per Share(PPS)

PPSは全てのシェアに対して一律で同額を払い出します。払い出しはプールの残高から行われるので、ブロックが承認されるのを待つ事なくすぐに出金できる点が特徴です。そして、プールの運営者がマイナーに対して不正を働くという可能性は排除されています。

この方法は全てのリスクをプールの運営者に転嫁し、マイナーにとって最小限の分散を可能にしています。そして、サーバー損失の可能性は、支払い額を期待値よりも低く設定する事によって相殺されています。

Pay Per Last N Shares(PPLNS)

PPLNSはPPSに比べると払い出し額が高めに設定されています。こちらはマイニングでブロックが発見された際にプールマイニングに参加していたユーザーに報酬が支払われます。報酬は各ユーザーの貢献度によって左右されます。

PPLNSは主にハードコアマイナーと呼ばれるマイニングにより多くの金額を投資している人向けだと言えるでしょう。そのため、PPLNSでは大きな数字を持っている人がより多くの払い出し額を得る事になります。

1-3. マイニングプールの選び方

実際にプールに参加をしてマイニングを行うとなった場合、どのように参加するプールを決めれば良いのでしょうか?ここでは、マイニングプールを選ぶいくつかの観点をご紹介します。

対応している通貨

マイニングプールにはそれぞれ対応している通貨とそうでない通貨があります。中には複数の通貨に対応しているものもあれば、一種類のみというところも存在します。

まずは、自分がマイニングしたい通貨に対応しているプールを探すところから始める事をオススメします。

シェア

シェアで選ぶという事は人気のある大手マイニングプールを選択するという事になります。大手マイニングプールは参加者の数はもちろん、強大なハッシュパワーを持ち合わせているので、ブロックを発見する確率も高くなっています。

さらに、大手はセキュリティ対策やサポート体制がしっかりしているところも多いため、安心して利用できると言えるでしょう。ただし、ビットコインマイニングで大手マイニングプールに参加するのであれば、ある程度のハッシュパワーを持ち合わせて以内と報酬が少なく、トータルでマイナスになってしまうという事もあり得るので注意が必要です。

サーバーの安定性

マイニングプールは世界各地のユーザーを一箇所にプールし、マイニングを行なっているため、メインとなるサーバーの性能が非常に重要です。もし、このサーバーが頻繁にダウンしているようだと、様々な問題が発生します。

最悪の場合、報酬が得られなかったり、マイニング自体が止まってしまうというケースも考えられるので、サーバーの安定性にも気を配る事をオススメします。

それぞれのマイニングプールの安定性や過去のトラブルなどはインターネットで検索するか、Bitcointalkなどといった掲示板で見る事ができます。

1-4. まとめ

マイニングプールは、個人では困難なマイニングを、共同で行うことで、ブロック発見の確率を高め、報酬を得やすくする仕組みです。しかし、報酬を得るためには、ハッシュパワーや電気代、機材のコストなど、様々な要素を考慮する必要があります。

また、マイニングプールによって対応している通貨や報酬の計算方法、サーバーの安定性などが異なるため、自分のニーズに合ったマイニングプールを選ぶことが重要です。

マイニングプールは、仮想通貨のマイニングをより多くの人に身近なものにする役割を果たしていますが、同時に、マイニングの集中化や攻撃のリスクも孕んでいます。今後、マイニングプールはどのように進化していくのか、注目していく必要があります。

参考文献

マイニングプールとは ~基本の仕組みとブロックチェーンとの …

マイニングプールの仕組み・参加方法まとめ | 国内外でお …

今更聞けないマイニングプールとは?それぞれのシェアや …

2. マイニングプールのメリットとデメリット

2-1. 報酬獲得の容易さ

マイニングプールに参加することの最大のメリットは、報酬獲得の容易さです。ビットコインをはじめとする暗号通貨のマイニングは、近年競争が激化しており、高性能なマイニング機器が必要となるケースが増えています。そのため、個人でマイニングを行うことは非常に困難になってきています。

マイニングプールでは、複数のマイナーが協力することで、個々のマイナーが単独でマイニングを行うよりも、はるかに効率的にブロックを生成し、報酬を得ることが可能になります。これは、マイニングプールの参加者が自分のコンピュータの処理能力をプールに提供し、共同でマイニングを行うことで、ブロック生成の確率を高めることができるからです。

また、マイニングプールでは、報酬がマイナーの貢献度に基づいて分配されるため、マイナーは自分の貢献度に合わせた報酬を得ることが期待できます。これは、個々のマイナーがマイニングに成功する確率が低いことを考えると、より安定した収入を得られるというメリットがあります。

2-2. マイニングリソースの効率的な活用

マイニングプールに参加することで、マイニングリソースを効率的に活用することができます。マイニングには、高性能なコンピュータと大量の電力が必須となります。個人でマイニングを行う場合、これらのリソースをすべて自己負担する必要がありますが、マイニングプールに参加すれば、これらの負担を他のマイナーと共有することができます。

例えば、マイニングプールでは、マイナーが共同でマイニング機器や電力資源を共有することで、個々のマイナーが単独でマイニングを行うよりも、はるかに低いコストでマイニングを行うことができます。また、マイニングプールでは、マイナーが共同でマイニングソフトウェアやハードウェアを管理することで、より効率的にマイニングを行うことができます。

さらに、マイニングプールでは、マイナーが共同でマイニングに関する情報を共有することで、より効率的にマイニングを行うことができます。例えば、マイニングプールの参加者は、最新のマイニング技術やノウハウ、マイニング機器の情報を共有することで、マイニングの効率性を向上させることができます。

2-3. セキュリティ対策の強化

マイニングプールに参加することで、セキュリティ対策を強化することができます。マイニングプールは、複数のマイナーが集まってマイニングを行うため、単独のマイナーよりも攻撃を受けにくくなります。また、マイニングプールでは、セキュリティ対策の専門家が常駐しているケースが多く、マイナーは安心してマイニングに参加することができます。

さらに、マイニングプールでは、マイナーの情報を共有することで、セキュリティ対策を強化することができます。例えば、マイナーは、マイニングプールの参加者同士で情報を共有することで、不正なアクセスや攻撃を早期に発見することができます。

2-4. まとめ

マイニングプールは、暗号通貨のマイニングにおいて、個々のマイナーが単独でマイニングを行うよりも、多くのメリットをもたらす仕組みです。報酬獲得の容易さ、マイニングリソースの効率的な活用、セキュリティ対策の強化など、多くのメリットがあります。しかし、報酬の分配方法やオペレーターの信頼性など、注意すべき点も存在します。マイニングプールに参加する際は、これらのメリットとデメリットを理解し、自分に合ったプールを選択することが重要です。

参考文献

マイニングプールとは 仕組みと参加するメリットを解説 | ク …

マイニングプールって何?次世代のマイニングプールについて …

ビットコインのマイニングプールとは? – Dmmビットコイン

3. マイニングプールの種類

マイニングプールとは、ソロマイニングとは異なり、複数人で協力してマイニングを行う方法です。マイニングプールに参加することで、個人の計算能力では獲得困難なブロック報酬を獲得できる可能性があります。マイニングプールには、それぞれ特徴や報酬分配方法が異なります。ここでは、代表的なマイニングプールの種類を3つ紹介します。

3-1. PPLNS(Pay Per Last N Shares)

PPLNSは、マイニングプールの中で最も一般的な報酬分配方法です。マイナーがプールに貢献した最後のN回のシェアに基づいて報酬が分配されます。つまり、最近のマイニング活動に重点を置いた報酬システムです。マイナーは、マイニングプールに貢献した最後のN回のシェアの数に応じて、ブロック報酬を分配されます。

PPLNSは、マイナーが常にマイニングプールに貢献し続けるインセンティブを与えます。なぜなら、最近のマイニング活動に重点を置いているため、マイナーは、より多くの報酬を得るために、継続的にマイニングプールに貢献する必要があるからです。

一方で、マイナーがマイニングプールから離脱した場合、最後のN回のシェアに含まれないため、報酬を得ることができません。このため、マイナーは、長期的にマイニングプールに参加する必要があるというデメリットもあります。

3-2. PPS(Pay Per Share)

PPSは、マイナーがプールに貢献したシェアの数に応じて報酬が分配される仕組みです。マイナーは、自分のハッシュパワーに基づいて報酬を受け取ります。PPSは、マイナーにとって最も安定した報酬システムと言えるでしょう。なぜなら、マイナーは、常に自分のハッシュパワーに応じて報酬を受け取ることができるからです。

しかし、PPSは、マイニングプールにとってリスクが高い報酬システムです。なぜなら、マイニングプールは、ブロック報酬を得る前に、マイナーに報酬を支払わなければならないからです。このため、マイニングプールは、PPSを採用する場合、十分な資金を準備する必要があります。

3-3. FPPS(Full Pay Per Share)

FPPSは、PPSとPPLNSを組み合わせた報酬システムです。マイナーは、自分のハッシュパワーに応じて報酬を受け取りますが、PPSのように、ブロック報酬を得る前に報酬を支払われるわけではありません。FPPSは、PPSよりもマイニングプールにとってリスクが低いため、多くのマイニングプールが採用しています。

マイナーは、マイニングプールに貢献したシェアの数に応じて報酬を受け取りますが、ブロック報酬を得る前に報酬を支払われるわけではありません。このため、マイナーは、PPSよりも安定した報酬を得ることが期待できます。

3-4. まとめ

マイニングプールは、ソロマイニングでは困難なブロック報酬を獲得するための有効な手段です。それぞれのマイニングプールは、独自の報酬システムを採用しています。マイナーは、自分のニーズに合わせて、適切なマイニングプールを選ぶ必要があります。

PPLNSは、最近のマイニング活動に重点を置いた報酬システムであり、マイナーは、常にマイニングプールに貢献する必要があるというインセンティブを与えられます。PPSは、マイナーにとって最も安定した報酬システムですが、マイニングプールにとってリスクが高い報酬システムです。FPPSは、PPSとPPLNSを組み合わせた報酬システムであり、PPSよりもマイニングプールにとってリスクが低く、マイナーにとっても安定した報酬を得ることが期待できます。

参考文献

マイニングプール – Wikipedia

暗号資産のマイニングとは?その特徴と個人での参加方法 …

暗号資産(仮想通貨)のマイニングとは?仕組みと実践方法を …

コメント

タイトルとURLをコピーしました