レシオ名 | 定義 | 用途 | 計算式 |
---|---|---|---|
騰落レシオ | 市場の値上がり銘柄数と値下がり銘柄数の比率 | 市場の過熱感や冷え込み具合を把握 | (値上がり銘柄数 ÷ 値下がり銘柄数) × 100 |
プット・コール・レシオ | オプション市場におけるプットオプションの建玉残高をコールオプションの建玉残高で割った比率 | 市場心理が強気か弱気かを判断 | プットの建玉残高 ÷ コールの建玉残高 |
PER | 株価を1株当たり利益で割ったもの | 株価が利益の何倍で評価されているかを示す | 株価 ÷ 1株当たり利益 |
PBR | 株価を1株当たり純資産で割ったもの | 株価が純資産の何倍で評価されているかを示す | 株価 ÷ 1株当たり純資産 |
ROE | 当期純利益を自己資本で割ったもの | 自己資本に対する利益率を示す | 当期純利益 ÷ 自己資本 |
ROA | 当期純利益を総資産で割ったもの | 総資産に対する利益率を示す | 当期純利益 ÷ 総資産 |
D/Eレシオ | 有利子負債を自己資本で割ったもの | 企業の財務健全性を測る | 有利子負債 ÷ 自己資本 |
銅金レシオ | 銅価格を金価格で割ったもの | 景気の動向を判断 | 銅価格 ÷ 金価格 |
製造業PMI | 製造業の景況感を示す指標 | 経済活動の動向を把握 | アンケート調査結果を指数化 |
新規受注・在庫レシオ | 製造業PMIにおける新規受注を在庫で割ったもの | 需給の状況を判断 | 新規受注 ÷ 在庫 |
1. レシオの定義とは
レシオとは何か?
レシオとは、一般的に比率や割合を意味する言葉ですが、株式市場では「株価収益率」の英語表記「Price Earnings Ratio」を略した呼び方として使われることもあります。株式市場におけるレシオは、企業の株価がその企業の利益の何倍で評価されているかを示す指標であり、投資家が株式を購入する際に、現在の株価が利益に対して高いか低いかを判断するのに役立ちます。
レシオは、単純な比較から複雑な財務分析に至るまで、金融の世界で広く使われる重要なツールです。投資判断を行う上で、市場や景気の動向を把握し、適切な投資戦略を立てるために役立ちます。
レシオは、企業の財務状況や市場の動向を分析する上で重要な指標であり、投資判断を行う際に役立ちます。
レシオ名 | 定義 |
---|---|
PER | 株価を1株当たり利益で割ったもの |
PBR | 株価を1株当たり純資産で割ったもの |
ROE | 当期純利益を自己資本で割ったもの |
ROA | 当期純利益を総資産で割ったもの |
D/Eレシオ | 有利子負債を自己資本で割ったもの |
レシオの種類
レシオには、様々な種類があり、それぞれが異なる側面を表しています。代表的なレシオには、以下のようなものがあります。\n\n* PER(株価収益率):株価を1株当たり利益で割ったもので、株価が利益の何倍で評価されているかを示します。\n* PBR(株価純資産倍率):株価を1株当たり純資産で割ったもので、株価が純資産の何倍で評価されているかを示します。\n* ROE(自己資本利益率):当期純利益を自己資本で割ったもので、自己資本に対する利益率を示します。\n* ROA(総資産利益率):当期純利益を総資産で割ったもので、総資産に対する利益率を示します。\n* D/Eレシオ(負債資本倍率):有利子負債を自己資本で割ったもので、有利子負債が自己資本の何倍あるかを示します。
これらのレシオは、それぞれ異なる意味を持つため、投資判断を行う際には、複数のレシオを総合的に判断することが重要です。
レシオの活用例
レシオは、企業の財務状況や市場の動向を分析するだけでなく、投資戦略を立てる際にも活用できます。例えば、PERが低い企業は、割安と判断され、投資対象として魅力的です。逆に、PERが高い企業は、割高と判断され、投資対象としては注意が必要です。
また、D/Eレシオが高い企業は、負債比率が高く、財務リスクが高いと判断されます。投資を行う際には、これらのレシオを参考に、リスクとリターンを考慮して判断する必要があります。
まとめ
レシオは、企業の財務状況や市場の動向を分析する上で重要な指標であり、投資判断を行う際に役立ちます。
様々な種類のレシオがあり、それぞれが異なる側面を表しています。
投資判断を行う際には、複数のレシオを総合的に判断することが重要です。
2. レシオの種類と使い方
騰落レシオ
騰落レシオは、市場の値上がり銘柄数と値下がり銘柄数の比率を示す指標です。値上がり銘柄数が値下がり銘柄数よりも多い場合は、市場が過熱気味であることを示し、逆に値下がり銘柄数が値上がり銘柄数よりも多い場合は、市場が冷え込み気味であることを示します。
騰落レシオは、市場全体の熱気や冷え込み具合を把握し、今後の相場の動きを予測する上で役立ちます。一般的に、騰落レシオが120%を超えると過熱気味、70%以下は売られすぎで底値圏と言われています。
騰落レシオは、短期的な過熱感をみる場合は5日間の合計数で判断するのが一般的で、これを『5日騰落レシオ』といいます。中期的な過熱感をみる場合は25日間の合計数で判断し、これを『25日騰落レシオ』といいます。
騰落レシオ | 市場状況 |
---|---|
120%以上 | 過熱気味 |
80%以下 | 売られすぎ |
100% | 値上がり銘柄数と値下がり銘柄数が同じ |
プット・コール・レシオ
プット・コール・レシオ(PCR)は、オプション市場で取引されるコールオプション(買う権利)やプットオプション(売る権利)の建玉(未決済残高)から算出する指標です。具体的には、プットの建玉残高をコールの建玉残高で割って求めます。
強気な投資家が多いとコールの建玉が増えるため、PCRは低下します。逆に、弱気派が増えるとプットの建玉が増え、PCRは上昇します。日本では日経平均を対象としたオプションを基に算出した値がよく使われます。
経験則では、PCRがそれまでとは反対に動き始めると相場の転換点が近いとされています。例えば、PCRが今年最も高かったのは2月13日の2.09で、この日を境に低下し始めました。この日の日経平均は2万3827円でしたが程なくして下げ基調に転じ、3月9日には2万円を割り込んだ。その後も日経平均はほぼ一本調子で下落し、3月19日には1万6552円と今年の安値を付けています。
PER(株価収益率)
PER(株価収益率)は、株価を1株当たり利益で割って算出する指標で、割高・割安を測る指標として最も代表的です。しかし、企業の利益は振れ幅が大きいため、単年という短い期間の業績を基に算出するPERも異常値が出やすいです。
CAPEレシオはPERのこの欠点を補うことのできる指標です。過去10年間の平均利益に物価変動を加味した値を使って計算するため、長期的な視点で割高か割安かを判断するのに適しています。
ノーベル経済学賞を受賞した米国の経済学者、ロバート・シラー氏が考案したCAPEレシオは、Cyclically Adjusted Price Earnings Ratioの名が示すとおり、景気循環の影響を調整したPERと見なすこともできます。
まとめ
レシオは、市場の過熱感や冷え込み具合、企業の財務状況、景気の動向などを分析する上で役立つ指標です。
騰落レシオ、プット・コール・レシオ、PERなど、様々な種類のレシオがあり、それぞれが異なる側面を表しています。
投資判断を行う際には、複数のレシオを総合的に判断することが重要です。
3. レシオの計算方法
騰落レシオの計算方法
騰落レシオは、市場の値上がり銘柄数と値下がり銘柄数の比率を示す指標です。計算式は以下の通りです。\n\n騰落レシオ = (値上がり銘柄数 ÷ 値下がり銘柄数) × 100
例えば、5日間の騰落レシオを計算する場合、5日間の値上がり銘柄数の合計を5日間の値下がり銘柄数の合計で割り、100をかけます。
騰落レシオは、1日ではなく、一定期間で見て使用します。短期的な過熱感をみる場合は5日間の合計数で判断するのが一般的で、これを『5日騰落レシオ』といいます。中期的な過熱感をみる場合は25日間の合計数で判断し、これを『25日騰落レシオ』といいます。
プット・コール・レシオの計算方法
プット・コール・レシオ(PCR)は、オプション市場で取引されるコールオプション(買う権利)やプットオプション(売る権利)の建玉(未決済残高)から算出する指標です。計算式は以下の通りです。\n\nPCR = プットの建玉残高 ÷ コールの建玉残高
PCRは、強気な投資家が多いとコールの建玉が増えるため、低下します。逆に、弱気派が増えるとプットの建玉が増え、上昇します。
日本では日経平均を対象としたオプションを基に算出した値がよく使われます。
PER(株価収益率)の計算方法
PER(株価収益率)は、株価を1株当たり利益で割って算出する指標です。計算式は以下の通りです。\n\nPER = 株価 ÷ 1株当たり利益
PERは、株価が利益の何倍で評価されているかを示す指標です。PERが低い企業は、割安と判断され、投資対象として魅力的です。逆に、PERが高い企業は、割高と判断され、投資対象としては注意が必要です。
まとめ
レシオは、計算式を用いて算出されます。
騰落レシオ、プット・コール・レシオ、PERなど、様々な種類のレシオがあり、それぞれが異なる計算式を用いて算出されます。
レシオを計算する際には、計算式を正しく理解し、適切なデータを用いることが重要です。
4. レシオと関連する経済指標
銅金レシオ
銅金レシオは、銅価格を金価格で割って算出した指標です。銅は幅広い産業で使われるため、需要動向は世界の経済状態を映し出すと言われています。
銅金レシオが上昇すると、景気の回復を示唆し、下落すると景気の縮小を示唆するとされています。
経済協力開発機構(OECD)の景気先行指数と合わせてみると、おおむね連動する姿がみてとれます。
製造業PMI
製造業PMI(Purchasing Managers’ Index)は、製造業の景況感を示す指標です。製造業の購買担当者に対して、生産、新規受注、在庫、仕入価格、従業員数などの項目についてアンケート調査を行い、その結果を指数化して算出します。
製造業PMIは、50を境に、50を超えると景況感が改善していることを示し、50を下回ると景況感が悪化していることを示します。
製造業PMIは、経済活動の動向を把握する上で重要な指標であり、投資判断を行う際に役立ちます。
製造業PMI | 景況感 |
---|---|
50以上 | 改善 |
50以下 | 悪化 |
新規受注・在庫レシオ
新規受注・在庫レシオは、製造業PMIを構成する新規受注を在庫で割って求める指標です。数値が上がる局面では需給が引き締まる傾向にあることを示します。
言い換えれば、需要が増えて生産が追いつかない、または在庫が取り崩されている状況です。
在庫を完成品と原材料に分けると、より詳細に分析できます。
まとめ
レシオは、経済指標と関連して、より深い分析を行うことができます。
銅金レシオ、製造業PMI、新規受注・在庫レシオなど、様々な経済指標とレシオを組み合わせることで、市場や景気の動向をより深く理解することができます。
投資判断を行う際には、これらの指標を参考に、リスクとリターンを考慮して判断する必要があります。
5. レシオの重要性と影響
レシオの重要性
レシオは、企業の財務状況や市場の動向を分析する上で重要な指標であり、投資判断を行う際に役立ちます。
レシオを見ることで、企業の財務健全性、市場の過熱感、景気の動向などを把握することができます。
投資を行う際には、これらの指標を参考に、リスクとリターンを考慮して判断する必要があります。
レシオの影響
レシオは、企業の経営戦略や投資判断に大きな影響を与えます。
例えば、PERが低い企業は、割安と判断され、投資対象として魅力的です。逆に、PERが高い企業は、割高と判断され、投資対象としては注意が必要です。
また、D/Eレシオが高い企業は、負債比率が高く、財務リスクが高いと判断されます。投資を行う際には、これらのレシオを参考に、リスクとリターンを考慮して判断する必要があります。
レシオの活用
レシオは、企業の財務状況や市場の動向を分析するだけでなく、投資戦略を立てる際にも活用できます。
例えば、PERが低い企業は、割安と判断され、投資対象として魅力的です。逆に、PERが高い企業は、割高と判断され、投資対象としては注意が必要です。
また、D/Eレシオが高い企業は、負債比率が高く、財務リスクが高いと判断されます。投資を行う際には、これらのレシオを参考に、リスクとリターンを考慮して判断する必要があります。
まとめ
レシオは、企業の財務状況や市場の動向を分析する上で重要な指標であり、投資判断を行う際に役立ちます。
レシオは、企業の経営戦略や投資判断に大きな影響を与えます。
投資を行う際には、これらの指標を参考に、リスクとリターンを考慮して判断する必要があります。
6. レシオの応用事例と今後の展望
レシオの応用事例
レシオは、様々な分野で活用されています。例えば、金融機関は、企業の財務状況を分析する際に、レシオを用いて融資の可否や条件を判断します。
また、投資家は、レシオを用いて投資対象の企業を選定したり、投資戦略を立てたりします。
さらに、企業自身も、レシオを用いて経営状況を分析し、経営戦略を策定します。
レシオの今後の展望
レシオは、今後も企業の財務状況や市場の動向を分析する上で重要な指標であり続けるでしょう。
特に、近年では、ESG投資の重要性が高まっていることから、環境、社会、ガバナンスに関するレシオが注目されています。
今後、レシオは、より多様化し、より精緻なものになっていくことが予想されます。
レシオを活用した投資戦略
レシオを活用した投資戦略は、企業の財務状況や市場の動向を分析し、リスクとリターンを考慮して投資を行うための有効な手段です。
例えば、PERが低い企業は、割安と判断され、投資対象として魅力的です。逆に、PERが高い企業は、割高と判断され、投資対象としては注意が必要です。
また、D/Eレシオが高い企業は、負債比率が高く、財務リスクが高いと判断されます。投資を行う際には、これらのレシオを参考に、リスクとリターンを考慮して判断する必要があります。
まとめ
レシオは、様々な分野で活用されており、今後も重要な指標であり続けるでしょう。
レシオを活用することで、企業の財務状況や市場の動向を分析し、より精緻な投資判断を行うことができます。
投資を行う際には、複数のレシオを総合的に判断し、リスクとリターンを考慮して判断する必要があります。
参考文献
・デット・サービス・レシオとは|経済指標用語集|iFinance
・レシオ | 初心者でもわかりやすい金融用語集 | マネクリ …
・Qレシオとは?概要から、実際の計算式、Qレシオの水準と目安 …
・わかりやすい用語集 解説:レシオ(れしお) | 三井住友ds …
・Deレシオとは?計算式や目安、自己資本比率との違いを解説 …
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