項目 | 内容 |
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定義 | 個別株やETF、REITといった個別の有価証券を原資産とするオプション取引 |
特徴 | 損失が限定される、レバレッジを効かせることができる、売り手は委託証拠金が必要となる |
取引方法 | コールオプション(買う権利)とプットオプション(売る権利)の買いと売り、4つのパターンが存在する |
リスク | 損失が無限大になる可能性、流動性リスク、規制リスク |
違い | 先物取引、信用取引、現物取引と比較して、損失を限定できる、レバレッジを効かせることができるといった特徴がある |
活用法 | リスクヘッジ、レバレッジ投資、プレミアム収入 |
注意点 | ハイリスク・ハイリターンの投資商品であるため、多くのリスクを抱えていることを十分理解して、取引するべきである |
1. 有価証券オプションの定義とは
有価証券オプションとは何か?
有価証券オプションとは、個別株やETF、REITといった個別の有価証券を原資産とするオプション取引のことです。原資産が株価指数や先物といった一般的なオプション取引と比較すると、リスクが大きい傾向があります。
具体的には、将来の特定の日に、あらかじめ決められた価格で、その有価証券を売買する権利の取引です。例えば、ソニーの株式を対象とするオプション取引であれば、将来の特定の日に、あらかじめ決められた価格で、ソニーの株式を売買する権利を売買することになります。
有価証券オプション取引は、株式市場の変動リスクをヘッジしたり、レバレッジをかけて利益を狙ったりするために利用されます。しかし、リスクが高い取引であるため、十分な知識と経験がない場合は、慎重に取引する必要があります。
日本では、有価証券オプション取引は、かぶオプとも呼ばれています。株式を対象とするものを株券オプションや個別株オプション、ETFを対象とするものをETFオプションと呼びます。
種類 | 説明 |
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株券オプション | 個別株式を原資産とするオプション |
ETFオプション | ETFを原資産とするオプション |
REITオプション | REITを原資産とするオプション |
有価証券オプション取引の例
ソニーの株式に対する、権利行使日2017年3月8日、権利行使価格8
3ヶ月後、ソニーの株価が上昇し、コールオプション価格は100円になったので、これを売却したとします。
この場合、オプションの買い手は、100円-39円=61円の利益を得ることができました。
一方、ソニーの株価が下落し、コールオプション価格が10円になったとします。この場合、オプションの買い手は、10円-39円=29円の損失を被ることになります。
種類 | 説明 |
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コールオプション | 将来の特定の日に、あらかじめ決められた価格で、対象資産を買う権利 |
プットオプション | 将来の特定の日に、あらかじめ決められた価格で、対象資産を売る権利 |
権利行使と権利放棄
オプションの保有者は、権利行使最終日までに、権利行使するか権利放棄するかを選択することになります。
最終日での判断は、単純に権利行使価格と対象資産の時価を比較することで決めることができます。
コールオプションの場合、時価が権利行使価格より高ければ権利行使、そうでなければ権利放棄をしたほうが有利になります。
プットオプションの場合、時価が権利行使価格より低ければ権利行使、そうでなければ権利放棄をしたほうが有利になります。
種類 | 判断基準 |
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コールオプション | 時価 > 権利行使価格:権利行使、時価 < 権利行使価格:権利放棄 |
プットオプション | 時価 < 権利行使価格:権利行使、時価 > 権利行使価格:権利放棄 |
まとめ
有価証券オプションとは、個別株やETF、REITといった個別の有価証券を原資産とするオプション取引です。
将来の特定の日に、あらかじめ決められた価格で、その有価証券を売買する権利の取引であり、株式市場の変動リスクをヘッジしたり、レバレッジをかけて利益を狙ったりするために利用されます。
日本では、有価証券オプション取引は、かぶオプとも呼ばれ、株式を対象とするものを株券オプションや個別株オプション、ETFを対象とするものをETFオプションと呼びます。
有価証券オプション取引は、リスクが高い取引であるため、十分な知識と経験がない場合は、慎重に取引する必要があります。
2. 有価証券オプションの特徴とメリット
損失が限定される
オプション取引の買い手は、自分に有利な時にだけ権利を行使できます。
そのため、日経平均株価が予想と反する動きをした場合には、権利を放棄することによって受ける損失をオプションを購入するために支払った金額(プレミアム)に限定できます。
例えば、Aさんは車の購入を考えており、その車の現在の価格は300万円です。しかし今手元には250万円しかなく、半年後にボーナス50万円入るまで待たなければなりません。
しかしこの車は希少価値が高く、時間と共に価格が上昇する傾向があるのです。そのためボーナスが入る半年後には、300万円を超えてしまわないか心配になります。
状況 | 損失 |
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権利行使 | 権利行使価格 – 時価 |
権利放棄 | プレミアム料 |
損失上限 | プレミアム料 |
レバレッジを効かせることができる
オプション取引では、レバレッジを効かせることができます。
レバレッジとは、小さな金額で何倍もの価値の金融商品を動かすことができる仕組みのことです。
例えば、日経平均オプションで考えてみましょう。日経平均が27
26
例 | 日経平均株価が27,000円のときに、行使価格26,500円の買う権利(コールオプション)を購入 |
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本質的価値 | 27,000円 – 26,500円 = 500円 |
日経平均株価が27,500円に上昇した場合 | 27,500円 – 26,500円 = 1,000円 |
本質的価値の上昇率 | 1,000円 / 500円 = 2倍 |
売り手は、委託証拠金が必要となります
日経225オプション取引では、買い手の損失は限定されます。
しかし売り手の側は日経平均株価の変動により損失が際限なく拡大してしまいます。
したがって損失が生じた場合にも決済の履行を確保するために、オプション取引の売り手は委託証拠金を証券会社を通じて預託する必要があります。
委託証拠金は、オプション取引が成立した際に証券会社等に差し入れます。また、オプション取引の評価損などにより必要な証拠金が不足した場合、売り手は追加証拠金(追証)を差し入れなければなりません。
必要性 | 損失が無限大になる可能性があるため、決済の履行を確保するために必要 |
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種類 | 委託証拠金、追加証拠金(追証) |
目的 | 損失が生じた場合にも決済の履行を確保するため |
まとめ
有価証券オプション取引は、損失を限定できる、レバレッジを効かせることができる、売り手は委託証拠金が必要となるといった特徴があります。
損失を限定できる点は、買い手にとって大きなメリットです。
レバレッジを効かせることができる点は、少ない資金で大きなリターンを狙いたい投資家にとって魅力的です。
売り手は、損失が無限大になる可能性があるため、委託証拠金が必要となります。
3. 有価証券オプションとはどのように取引されるか
オプション取引の4つのパターン
オプション取引には、コールオプション(買う権利)とプットオプション(売る権利)の2種類があります。
そして、それぞれに買いと売りがあり、買い手と売り手の4つのパターンが存在します。
コールオプションの買いは、今後日経平均株価などが上昇すると予想する時に行います。
コールオプションの売りは、今後日経平均株価などが一定の株価以上に上昇しないと予想する時に行います。
種類 | 説明 |
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コールオプションの買い | 今後日経平均株価などが上昇すると予想する時に行う |
コールオプションの売り | 今後日経平均株価などが一定の株価以上に上昇しないと予想する時に行う |
プットオプションの買い | 今後日経平均株価などが下落すると予想する時に行う |
プットオプションの売り | 今後日経平均株価などが一定の株価以上に下落しないと予想する時に行う |
プットオプション
プットオプションの買いは、今後日経平均株価などが下落すると予想する時に行います。
プットオプションの売りは、今後日経平均株価などが一定の株価以上に下落しないと予想する時に行います。
プットオプションの売りは、コールオプションとは逆で、日経平均株価が11
コールオプションの売りと同様に、初心者はなるべく避けた方がいいでしょう。
オプション取引の開始方法
オプション取引をするには、証券会社に口座開設の申込を行い、オプション取引専用の口座を開設する必要があります。
口座開設時には審査があり、投資経験や一定額の金融資産の保有が必要になります。
特にオプション口座を開設する際の審査は少し厳しめになります。
感覚的には金融資産500万円以上、信用取引の経験が数年あれば通ります。しかし、金融資産がなく現物株の取引経験のみの場合は審査に通らないことが多いです。
項目 | 基準 |
---|---|
金融資産 | 500万円以上 |
投資経験 | 信用取引の経験が数年 |
その他 | 現物株の取引経験のみの場合は審査に通らないことが多い |
まとめ
オプション取引は、コールオプションの買いと売り、プットオプションの買いと売りの4つのパターンがあります。
それぞれの特徴をよく理解して取引することが重要です。
オプション取引を始めるには、証券会社に口座開設の申込を行い、オプション取引専用の口座を開設する必要があります。
口座開設には審査があり、投資経験や一定額の金融資産の保有が必要となります。
4. 有価証券オプションのリスクと注意点
損失が無限大になる可能性
オプション取引の売り手は、買い手に権利が行使されるとそれ必ず応じなければならないため、理論上無制限に損失を被る可能性があります。
プレミアムで利益を積み上げたとしても損失が拡大すれば利益が吹っ飛んでしまうリスクを孕んでいる点に注意が必要です。
特に、コールオプションの売りやプットオプションの売りは、損失が無限大に拡大する可能性があるため、初心者はなるべく避けた方がいいでしょう。
オプション取引は、証拠金取引であるため、損失が証拠金を上回った場合は、追加証拠金の請求や強制決済が行われる可能性があります。
種類 | 説明 |
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損失が無限大になる可能性 | 売り手は買い手の権利行使に応じなければならないため、損失が無限大になる可能性がある |
流動性リスク | 期日が先(期先)銘柄の売買高は少ないため、反対売買ができない、あるいは想定していた価格とかけ離れた価格で約定してしまう可能性がある |
規制リスク | 取引所が各種の規制を課す権限を持っているため、取引参加者は不利益を被る場合がありえる |
流動性リスク
オプション取引は、期日が近い(期近)銘柄は売買高が多いですが、期日が先(期先)銘柄の売買高は少ないです。
また、権利行使価格が現在値から大きくかい離した場合などに、その銘柄の売買高が極端に減少する場合があります。
そのため、建てているオプション取引の反対売買ができない、あるいは想定していた価格とかけ離れた価格で約定してしまうといった流動性のリスクがあります。
ただし、流動性がなくても期日の特別精算値(SQ)で差金決算ができるため、必ずしも流動性リスクが大きな問題になるわけではありません。
規制リスク
日経平均オプション(日経平均225オプション)は、取引所が各種の規制を課す権限を持っているため、取引所が課した規制により取引参加者は不利益を被る場合がありえる。
例えば、証券取引所は、市場の乱高下時に値幅制限縮小やサーキットブレーカー制度による商い中断などの規制ができる。
規制により、デリバティブ取引も自由な取引が規制される可能性がある。
また市場の混乱時には、オプション取引に必要な証拠金額の引き上げ、証拠金差し入れ日時繰り上げ、証拠金の代用有価証券の制限、代用有価証券の掛目の引き下げなど、市場の波乱が加速されないように制限を入れる措置を導入することがある。
まとめ
有価証券オプション取引は、損失が無限大になる可能性、流動性リスク、規制リスクといったリスクがあります。
特に、売り手は損失が無限大になる可能性があるため、十分な知識と経験がない場合は、慎重に取引する必要があります。
また、流動性リスクや規制リスクも、取引を行う際には考慮する必要があります。
オプション取引は、ハイリスク・ハイリターンの投資商品であるため、多くのリスクを抱えていることを十分理解して、取引するべきです。
5. 有価証券オプションと他の金融商品の違い
先物取引との違い
先物取引は、将来の特定の日に、あらかじめ決められた価格で、対象商品を売買することを約束する取引です。
一方、オプション取引は、将来の特定の日に、あらかじめ決められた価格で、対象商品を売買する権利を売買する取引です。
先物取引は、買い手も売り手も、将来の特定の日に、あらかじめ決められた価格で、対象商品を売買する義務を負います。
一方、オプション取引は、買い手は権利を行使するか放棄するかを選択できますが、売り手は買い手の権利行使に応じる義務を負います。
項目 | 先物取引 | オプション取引 |
---|---|---|
内容 | 将来の特定の日に、あらかじめ決められた価格で、対象商品を売買することを約束する取引 | 将来の特定の日に、あらかじめ決められた価格で、対象商品を売買する権利を売買する取引 |
義務 | 買い手も売り手も、将来の特定の日に、あらかじめ決められた価格で、対象商品を売買する義務を負う | 買い手は権利を行使するか放棄するかを選択できるが、売り手は買い手の権利行使に応じる義務を負う |
信用取引との違い
信用取引は、証券会社から資金を借りて、株式などの金融商品を売買する取引です。
一方、オプション取引は、将来の特定の日に、あらかじめ決められた価格で、対象商品を売買する権利を売買する取引です。
信用取引は、レバレッジを効かせることができる一方、損失が拡大する可能性があります。
一方、オプション取引は、損失が限定される一方、レバレッジ効果が信用取引ほど大きくありません。
項目 | 信用取引 | オプション取引 |
---|---|---|
内容 | 証券会社から資金を借りて、株式などの金融商品を売買する取引 | 将来の特定の日に、あらかじめ決められた価格で、対象商品を売買する権利を売買する取引 |
レバレッジ | レバレッジを効かせることができる | レバレッジ効果が信用取引ほど大きくない |
損失 | 損失が拡大する可能性がある | 損失が限定される |
現物取引との違い
現物取引は、実際に商品を所有する取引です。
一方、オプション取引は、将来の特定の日に、あらかじめ決められた価格で、対象商品を売買する権利を売買する取引です。
現物取引は、価格変動のリスクがありますが、損失が限定されます。
一方、オプション取引は、損失が限定される一方、価格変動のリスクが大きくなります。
項目 | 現物取引 | オプション取引 |
---|---|---|
内容 | 実際に商品を所有する取引 | 将来の特定の日に、あらかじめ決められた価格で、対象商品を売買する権利を売買する取引 |
リスク | 価格変動のリスクがある | 価格変動のリスクが大きくなる |
損失 | 損失が限定される | 損失が限定される |
まとめ
有価証券オプション取引は、先物取引、信用取引、現物取引といった他の金融商品と比較して、損失を限定できる、レバレッジを効かせることができるといった特徴があります。
しかし、リスクが高い取引であるため、十分な知識と経験がない場合は、慎重に取引する必要があります。
また、他の金融商品と比較して、流動性リスクや規制リスクも考慮する必要があります。
有価証券オプション取引は、ハイリスク・ハイリターンの投資商品であるため、多くのリスクを抱えていることを十分理解して、取引するべきです。
6. 有価証券オプションの活用法と事例紹介
オプション取引の活用法
有価証券オプション取引は、リスクヘッジやレバレッジ投資、プレミアム収入といった様々な目的で活用できます。
リスクヘッジとは、投資によって生じる損失を最小限に抑えることです。
レバレッジ投資とは、少ない資金で大きなリターンを狙う投資方法です。
プレミアム収入とは、オプションを売却することで得られる収入です。
目的 | 説明 |
---|---|
リスクヘッジ | 投資によって生じる損失を最小限に抑える |
レバレッジ投資 | 少ない資金で大きなリターンを狙う投資方法 |
プレミアム収入 | オプションを売却することで得られる収入 |
オプション取引の事例紹介
例えば、ある投資家が、今後株価が上昇すると予想し、コールオプションを購入したとします。
株価が実際に上昇した場合、投資家はコールオプションを行使することで、市場価格よりも安く株を購入することができます。
一方、株価が下落した場合、投資家はコールオプションを行使せずに放棄することができます。
この場合、投資家の損失は、コールオプションの購入価格に限定されます。
状況 | 説明 |
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株価が上昇した場合 | 市場価格よりも安く株を購入できる |
株価が下落した場合 | コールオプションを行使せずに放棄できる |
損失 | コールオプションの購入価格に限定される |
オプション取引の注意点
オプション取引は、リスクが高い取引であるため、十分な知識と経験がない場合は、慎重に取引する必要があります。
特に、売り手は損失が無限大になる可能性があるため、十分な知識と経験がない場合は、避けた方がいいでしょう。
また、流動性リスクや規制リスクも、取引を行う際には考慮する必要があります。
オプション取引は、ハイリスク・ハイリターンの投資商品であるため、多くのリスクを抱えていることを十分理解して、取引するべきです。
まとめ
有価証券オプション取引は、リスクヘッジやレバレッジ投資、プレミアム収入といった様々な目的で活用できます。
しかし、リスクが高い取引であるため、十分な知識と経験がない場合は、慎重に取引する必要があります。
オプション取引は、ハイリスク・ハイリターンの投資商品であるため、多くのリスクを抱えていることを十分理解して、取引するべきです。
オプション取引は、投資家の戦略によって、大きな利益を生み出す可能性を秘めている一方、大きな損失を生み出す可能性も秘めています。
参考文献
・有価証券オプション(愛称「かぶオプ」) – 日本取引所グループ
・【5分でわかる】オプション取引とは?図解でわかりやすく徹底 …
・オプション取引とは|仕組みをわかりやすく初心者向けに解説 …
・有価証券オプション | 金融・証券用語解説集 | 大和証券
・有価証券オプションとは?株式用語解説 – お客様サポート – Dmm 株
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