項目 | 内容 |
---|---|
生息地 | オリノコ川、ネグロ川上流域 |
体長 | 15cm以上 |
体高 | 30cm |
体色 | 銀色に茶褐色のバンド、緑がかった淡い褐色の細めのバンド |
特徴 | 平たく菱形に近い体、成魚になると窪む額、長く伸びるヒレ |
飼育難易度 | 高い |
水質 | 弱酸性 |
水温 | 25~30℃ |
餌 | 冷凍アカムシ、イトミミズ、人工飼料 |
繁殖難易度 | 高い |
1. アルタムエンゼルの生態とは
アルタムエンゼルの生息地
アルタムエンゼルは、南米のオリノコ川とネグロ川の上流域に生息しています。特にネグロ川に生息する個体はネグロアルタムエンゼルと呼ばれ、ブラックウォーターと呼ばれる、腐植質が豊富で水質が軟らかい環境に適応しています。
これらの河川は、水温が25~30℃、水質は弱酸性で、水草が豊富に生えている環境です。アルタムエンゼルは、これらの環境に適応し、長い年月をかけて独自の進化を遂げてきました。
アルタムエンゼルは、これらの環境に適応し、長い年月をかけて独自の進化を遂げてきました。そのため、飼育下では、これらの環境を再現することが重要になります。
河川名 | 特徴 |
---|---|
オリノコ川 | 南米に流れる大河川 |
ネグロ川 | ブラックウォーターと呼ばれる腐植質が豊富な水質 |
ネグロアルタムエンゼル | ネグロ川に生息する個体 |
アルタムエンゼルの食性
アルタムエンゼルは、自然界では小型の昆虫やイトミミズなどの水生生物、ミジンコやエビなどの小型甲殻類、口に入るサイズの小魚などを捕食しています。
飼育下では、人工飼料にも慣れてくれますが、動物質の餌を好むため、冷凍アカムシやイトミミズなども与える必要があります。
アルタムエンゼルは、他のエンゼルフィッシュと比べて、水質の変化や病気に対して非常に脆弱なため、飼育には注意が必要です。
餌 | 補足 |
---|---|
小型の昆虫 | 水生生物 |
イトミミズ | 水生生物 |
ミジンコ | 小型甲殻類 |
エビ | 小型甲殻類 |
小魚 | 口に入るサイズ |
人工飼料 | 飼育下で慣れる |
冷凍アカムシ | 動物質の餌 |
イトミミズ | 動物質の餌 |
アルタムエンゼルの特徴
アルタムエンゼルは、エンゼルフィッシュの中でも最も大型の種類と考えられており、成魚の全長は15cm以上、体高は30cmにもなるため、大型水槽が必須となります。
アルタムエンゼルの体は平たく、最も菱形に近い形状をしています。成魚になると額が窪むため口元がシャープになり、他のエンゼルとは違い威圧感があります。
また、胸ビレを除いた各ヒレは成長とともに長く伸び、エッジが鋭いため、同じ野生種であるスカラレ種とドゥメリリィ種に比べるとかなりカッコ良い姿をしています。
体色は、やや暗めの銀色に茶褐色のバンドが4本ほど入り、その間を緑がかった淡い褐色の細めのバンドが入ります。
項目 | 内容 |
---|---|
体長 | 15cm以上 |
体高 | 30cm |
体型 | 平たく菱形に近い |
額 | 成魚になると窪む |
ヒレ | 成長とともに長く伸びる |
体色 | 銀色に茶褐色のバンド、緑がかった淡い褐色の細めのバンド |
まとめ
アルタムエンゼルは、南米のオリノコ川とネグロ川の上流域に生息する、エンゼルフィッシュの中でも最も大型の種類です。
水温25~30℃、弱酸性の水質を好み、小型の昆虫やイトミミズ、ミジンコ、エビなどを捕食します。
特徴的なのは、平たく菱形に近い体、成魚になると窪む額、長く伸びるヒレ、そして茶褐色と緑がかった淡い褐色のバンド模様です。
飼育下では、水質の変化や病気に対して非常に脆弱なため、注意が必要です。
2. アルタムエンゼルの魅力とは
アルタムエンゼルの美しさ
アルタムエンゼルは、その美しい体色と優雅な泳ぎから、多くのアクアリストに愛されています。
特に、長いヒレが優雅に揺れる姿は、見ている人を魅了します。
また、野生種ならではの力強さと気品を感じさせる姿も、アルタムエンゼルの魅力の一つです。
アルタムエンゼルの希少性
アルタムエンゼルは、飼育難易度が高く、流通量も少ないため、希少価値の高い魚として知られています。
そのため、アルタムエンゼルを飼育している人は、他のアクアリストから羨ましがられることも多いです。
アルタムエンゼルを手に入れるには、専門店やオークションなどを利用する必要があります。
アルタムエンゼルの飼育の難しさ
アルタムエンゼルは、水質の変化に非常に敏感で、病気にもかかりやすいです。
そのため、飼育には高度な技術と知識が必要とされ、初心者にはおすすめできません。
しかし、飼育に成功すれば、その美しさと希少性を存分に楽しむことができます。
まとめ
アルタムエンゼルは、その美しい体色と優雅な泳ぎ、そして希少性から、多くのアクアリストに愛されています。
しかし、飼育難易度が高く、水質の変化や病気にもかかりやすいことから、飼育には高度な技術と知識が必要とされます。
アルタムエンゼルを飼育するには、覚悟と情熱が必要です。
3. アルタムエンゼルの育て方のポイント
水槽の選び方
アルタムエンゼルは、大型の魚なので、大型水槽での飼育が必須です。
最低でも120cm水槽、できれば180cm水槽以上が理想です。
水槽の高さも重要で、60cm以上ある水槽を選ぶようにしましょう。
アルタムエンゼルは、水流を嫌うので、フィルターの選び方にも注意が必要です。
水槽サイズ | 推奨 |
---|---|
120cm水槽 | 最低限 |
180cm水槽 | 理想 |
高さ | 60cm以上 |
水質管理
アルタムエンゼルは、水質の変化に非常に敏感です。
特に、pHと水温の管理が重要です。
pHは4.8~6.2、水温は25~30℃を目安に、常に安定した状態を保つようにしましょう。
水換えは、週に1回程度、1/3~1/4の水量を交換するのがおすすめです。
項目 | 目安 |
---|---|
pH | 4.8~6.2 |
水温 | 25~30℃ |
水換え頻度 | 週に1回程度 |
水換え量 | 1/3~1/4 |
餌
アルタムエンゼルは、動物質の餌を好みます。
冷凍アカムシやイトミミズ、人工飼料などをバランス良く与えましょう。
生餌を与える場合は、病原菌の持ち込みに注意が必要です。
餌 | 補足 |
---|---|
冷凍アカムシ | 動物質の餌 |
イトミミズ | 動物質の餌 |
人工飼料 | バランス良く |
生餌 | 病原菌の持ち込みに注意 |
まとめ
アルタムエンゼルを飼育するには、大型水槽、安定した水質、そしてバランスの取れた餌が必要です。
水質管理には、特にpHと水温に注意し、週に1回程度の水換えを行いましょう。
餌は、冷凍アカムシやイトミミズ、人工飼料などをバランス良く与え、生餌を与える場合は病原菌の持ち込みに注意しましょう。
4. アルタムエンゼルの繁殖方法
ペアの形成
アルタムエンゼルは、繁殖難易度が高い魚です。
まず、ペアを形成する必要がありますが、雌雄の判別が難しいので、複数匹を飼育して自然にペアになるのを待つ必要があります。
ペアが形成されると、産卵場所を確保しようとします。
産卵
アルタムエンゼルは、産卵筒や水槽のガラス面、水草などに卵を産み付けます。
卵は、2~3日で孵化し、5日ほどで稚魚は泳ぎ始めます。
親魚は、卵や稚魚を外敵から守ります。
場所 | 補足 |
---|---|
産卵筒 | ディスカスの産卵筒がおすすめ |
水槽のガラス面 | ツルツルした面に産むと卵や稚魚が落ちやすい |
水草 | アマゾンソードなど |
孵化期間 | 2~3日 |
稚魚が泳ぎ始めるまでの期間 | 5日 |
稚魚の飼育
稚魚には、ブラインシュリンプなどの稚魚用餌を与えます。
稚魚は、成長が早く、1ヶ月ほどで親魚と同じようにイトミミズを食べられるようになります。
稚魚を育てるには、水質管理が重要です。
餌 | 補足 |
---|---|
ブラインシュリンプ | 稚魚用餌 |
イトミミズ | 1ヶ月ほどで食べられるようになる |
まとめ
アルタムエンゼルの繁殖は、ペアの形成、産卵、稚魚の飼育と、多くの段階を踏む必要があります。
繁殖には、適切な環境と、親魚の世話が必要です。
アルタムエンゼルの繁殖は、経験豊富なアクアリストでも難しいとされています。
5. アルタムエンゼルの病気と対処法
アルタムエンゼルがかかりやすい病気
アルタムエンゼルは、他のエンゼルフィッシュと比べて、病気にかかりやすいです。
特に、水質の変化やストレスによって、免疫力が低下しやすいため、注意が必要です。
アルタムエンゼルがかかりやすい病気には、穴あき病、松かさ病、ポップアイなどがあります。
病気 | 症状 |
---|---|
穴あき病 | ウロコが白濁し、剥がれる |
松かさ病 | ウロコが逆立つ |
ポップアイ | 目が飛び出る |
病気の予防
アルタムエンゼルを病気から守るためには、適切な飼育環境を整えることが重要です。
水質管理を徹底し、ストレスを与えないように注意しましょう。
また、定期的な水換えやフィルターの清掃も大切です。
対策 | 補足 |
---|---|
水質管理 | pHと水温を安定させる |
ストレス軽減 | 適切な環境を整える |
水換え | 定期的に行う |
フィルター清掃 | 定期的に行う |
病気の治療
アルタムエンゼルが病気になってしまった場合は、早期発見と適切な治療が重要です。
魚病薬を使用する場合は、使用方法をよく確認し、適切な濃度で使用しましょう。
症状によっては、隔離して治療する必要がある場合もあります。
対策 | 補足 |
---|---|
早期発見 | 症状に注意する |
適切な治療 | 魚病薬を使用する場合は使用方法をよく確認 |
隔離 | 症状によっては隔離して治療 |
まとめ
アルタムエンゼルは、病気にかかりやすい魚なので、予防が大切です。
適切な飼育環境を整え、ストレスを与えないように注意しましょう。
病気になってしまった場合は、早期発見と適切な治療を行いましょう。
6. アルタムエンゼルの仲間との違い
スカラレエンゼル
スカラレエンゼルは、アルタムエンゼルと比べて、小型で飼育難易度が低いです。
また、流通量も多く、価格も安価です。
スカラレエンゼルは、改良品種の元になっているため、多くのバリエーションが存在します。
項目 | 内容 |
---|---|
サイズ | 小型 |
飼育難易度 | 低い |
流通量 | 多い |
価格 | 安価 |
特徴 | 改良品種の元になっている |
ドゥメリリィエンゼル
ドゥメリリィエンゼルは、アルタムエンゼルと比べて、体高が低く、丸みを帯びています。
また、体色が鮮やかで、美しいです。
ドゥメリリィエンゼルは、流通量が少なく、希少価値が高いです。
項目 | 内容 |
---|---|
体高 | 低い |
体型 | 丸みがある |
体色 | 鮮やか |
流通量 | 少ない |
希少価値 | 高い |
ペルーアルタム
ペルーアルタムは、スカラレエンゼルのペルー産の個体です。
アルタムエンゼルと体型が似ていることから、この名前で呼ばれています。
ペルーアルタムは、アルタムエンゼルと比べて、飼育難易度が低いです。
項目 | 内容 |
---|---|
種類 | スカラレエンゼルのペルー産 |
体型 | アルタムエンゼルに似ている |
飼育難易度 | 低い |
まとめ
アルタムエンゼルは、スカラレエンゼル、ドゥメリリィエンゼル、ペルーアルタムなど、いくつかの仲間がいます。
これらの仲間は、それぞれ特徴が異なります。
アルタムエンゼルは、最も大型で飼育難易度が高いですが、その美しさは他のエンゼルフィッシュを凌駕します。
参考文献
・アルタムエンゼルフィッシュの飼い方・餌・かかりやすい病気 …
・アルタム エンゼルフィッシュの飼い方/混泳・大きさ・繁殖 …
・アルタムエンゼルフィッシュ|飼育方法(飼い方・餌・水温 …
・エンゼルフィッシュの飼育方法・品種や水槽、餌などから繁殖 …
・エンゼルフィッシュの飼育法まとめ!種類や混泳、繁殖方法 …
・第2章 繁殖に向けた親魚の育て方 エンゼルフィッシュ.jp
・9/1 今日のアルタムエンゼル | アルタムエンゼルの飼育と簡単 …
・アルタムエンゼルについて。 | アルタムエンゼルの飼育を考え …
・Pterophyllum altum Pellegrin, 1903 アルタムエンゼル …
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