野菜:大根について説明

大根の栄養素と効能
栄養素 含有量 効能
ビタミンC 12mg/100g 免疫力向上、コラーゲン生成促進、抗酸化作用
カリウム 190mg/100g 高血圧予防、むくみ解消
消化酵素 アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ 消化促進、胃もたれや胸やけの改善
イソチオシアネート 根の先端部分に多く含まれる 抗菌作用、血栓予防、発がん物質抑制
ビタミンA 大根の葉に多く含まれる 目の健康維持、抵抗力向上
ビタミンK 大根の葉に多く含まれる 血液凝固促進、骨の健康維持
食物繊維 1.4g/100g 腸内環境改善、便秘解消、血糖値の上昇抑制、コレステロール値の低下
βカロテン 大根の葉に多く含まれる 抗酸化作用、免疫力向上
葉酸 34μg/100g 赤血球の生成、細胞の増殖、DNAの合成
カルシウム 24mg/100g 骨や歯の形成、血液凝固、筋肉の収縮
マグネシウム 10mg/100g 神経伝達、筋肉収縮、血圧や体温の調整
0.2mg/100g ヘモグロビンの生成、酸素運搬
亜鉛 0.2mg/100g たんぱく質の合成、細胞の成長・分化
0.02mg/100g 骨や筋肉、血液の形成、酸素運搬、神経伝達物質の合成

1. 大根の栄養価とは

要約

大根の根に含まれる栄養素

大根の根には、ビタミンC、カリウム、消化酵素、イソチオシアネートなど、様々な栄養素が含まれています。ビタミンCは、ストレスや風邪などに対する抵抗力を高める働きがあり、風邪を引きやすくなる冬には積極的に摂取したい栄養素です。カリウムは、余分な塩分を体の外に出す働きがあり、血圧を下げる効果が期待できます。カリウムは水に溶けやすい性質があるため、生のまま食べるのがおすすめです。大根に含まれる消化酵素は、食べ物の消化を促す働きがあります。特に、ご飯やパン、いも類などのでん粉食品の消化を助けるので、これらの食べ過ぎによる胸やけや胃もたれを防いでくれます。イソチオシアネートは、大根の辛み成分で、血栓予防や殺菌効果が期待できます。イソチオシアネートの含有量は、大根の毛穴(側根)を見るとわかります。毛穴が斜めになっているものほどイソチオシアネートが多く、まっすぐに並んでいるものは少ないです。

大根の葉には、ビタミンC、ビタミンA、ビタミンKなど、根とは異なる栄養素が含まれています。ビタミンAは、目や体の粘膜を正常に保ち、抵抗力を高める働きがあります。また、薄暗いところで視力を保つ働きもあります。ビタミンKは、血液を固めるのに必要で、不足すると出血が止まりにくくなります。さらに、ビタミンKは骨を作る際にも欠かせない存在です。

大根は、水分が多く含まれているため、栄養がないと噂されることもあります。生の皮つき大根は重量の94%が水分でできています。そのため、カロリーが少なく栄養がない、といわれているのです。しかし、実際には様々な栄養が含まれています。

大根は、他の食材と合わせやすい特徴があります。他の食材を組み合わせて食べると、大根に足りない栄養を補え、逆に大根が他の食材に足りない栄養を補う場合もあるでしょう。いずれにしても、一つの食材ですべての栄養が摂れるわけではありませんので、バランスよく組み合わせて食べることが大切です。

大根の根に含まれる主な栄養素
栄養素 含有量 効能
ビタミンC 12mg/100g 免疫力向上、コラーゲン生成促進、抗酸化作用
カリウム 190mg/100g 高血圧予防、むくみ解消
消化酵素 アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ 消化促進、胃もたれや胸やけの改善
イソチオシアネート 根の先端部分に多く含まれる 抗菌作用、血栓予防、発がん物質抑制

切り干し大根の栄養価

切り干し大根は、生の大根と比べると、乾燥させて水分の少なくなった分栄養がぎゅっと凝縮されています。切り干し大根は、大根を千切りにして天日で干して乾燥させた乾物のことで、保存性に優れています。水で戻してから、煮物等にして食べるのが定番ですね。

生の皮つき大根と比べてゆでた切り干し大根には、カルシウムは2.5倍、食物繊維は2.6倍含まれます。切り干し大根は、煮物を小鉢で食べるだけでも十分栄養を摂ることができそうですね。

大根の葉に含まれる主な栄養素
栄養素 含有量 効能
ビタミンC 49mg/100g 免疫力向上、コラーゲン生成促進、抗酸化作用
ビタミンA 2300μg/100g 目の健康維持、抵抗力向上
ビタミンK 220μg/100g 血液凝固促進、骨の健康維持

大根の栄養を効率よく摂る方法

大根に含まれる栄養の中でも、ビタミンCと消化酵素は熱に弱く、カリウムは水に溶けだしやすい性質があります。大根の栄養をできるだけ多く残した状態で体に取り入れるオススメの食べ方は、生で食べることです。特に、根の上部にあたる部分は辛みが少ないのでサラダに適しています。

葉に含まれているビタミンAとビタミンKは油に溶けやすい性質です。つまり油と一緒に食べることで、体に吸収されやすくなります。大根の葉と油を使ったオススメの食べ方は「ふりかけ」です。大根の葉を細かく刻み、ごま油で炒めてしょうゆ、白ごまを加えれば大根の葉を使った栄養たっぷりのふりかけが作れます。ごはんと混ぜて食べると、シャキシャキとした葉の食感が美味しく、くせになるでしょう。

大根の辛み成分であるイソチオシアネートは、ミロシナーゼという酵素の働きによって作られます。ミロシナーゼは皮のすぐ下にあるため、皮ごとすりおろすことでイソチオシアネートをより多く作り出し辛みの強い大根おろしができます。しかし、イソチオシアネートは時間が経つと減る性質をもつため、大根おろしの辛みを活かしたい場合には食べる直前にすりおろしてくださいね。

大根の栄養価比較
種類 カルシウム 食物繊維
生の皮つき大根 24mg/100g 1.4g/100g
切り干し大根 60mg/100g 3.6g/100g

まとめ

大根は、根と葉で異なる栄養素を含んでいます。根にはビタミンC、カリウム、消化酵素、イソチオシアネートなどが含まれ、葉にはビタミンC、ビタミンA、ビタミンKなどが含まれています。

大根の栄養を効率よく摂るには、生で食べる、油で炒める、皮ごと食べるなどの方法があります。

大根は、他の食材と組み合わせて食べることで、より多くの栄養を摂取することができます。

2. 大根の効能とは

要約

大根の根の効能

大根の根には、様々な健康効果が期待できます。ビタミンCは、免疫力を高め、風邪の予防に役立ちます。カリウムは、高血圧の予防や改善に効果が期待できます。消化酵素は、消化を促進し、胃もたれや胸やけを改善する効果があります。イソチオシアネートは、抗菌作用や血栓予防効果が期待できます。

大根の根は、これらの栄養素を豊富に含むため、健康維持に役立つ食材といえます。

大根の葉の効能

大根の葉には、ビタミンA、ビタミンK、ビタミンCなど、様々な栄養素が含まれています。ビタミンAは、目の健康維持や抵抗力向上に役立ちます。ビタミンKは、血液凝固を助け、出血を止める効果があります。ビタミンCは、免疫力向上やコラーゲンの生成を助ける効果があります。

大根の葉は、根よりも栄養価が高く、捨てずに食べることをおすすめします。

大根の健康効果を総合的に見ると

大根は、様々な栄養素を豊富に含むため、健康に良い影響を与える可能性があります。

免疫力向上、高血圧予防、消化促進、血栓予防、抗菌作用、目の健康維持、骨の健康維持など、様々な効果が期待できます。

まとめ

大根は、ビタミンC、カリウム、消化酵素、イソチオシアネートなどの栄養素を豊富に含むため、免疫力向上、高血圧予防、消化促進、血栓予防、抗菌作用などの効果が期待できます。

大根の葉には、ビタミンA、ビタミンK、ビタミンCなどが含まれており、目の健康維持、血液凝固、免疫力向上などの効果が期待できます。

大根は、健康維持に役立つ食材といえます。

3. 大根の調理方法

要約

大根の部位別の調理方法

大根は、部位によって甘みや辛みが異なります。上部は甘みが強く、水分が多いので、サラダや大根おろしに最適です。中部は甘さと辛味のバランスが良く、煮物や炒め物に適しています。下部は辛味が強く、水分が少ないので、漬物や煮込み料理に適しています。

大根の葉は、ビタミンAやビタミンKが豊富なので、油で炒めるのがおすすめです。

大根の部位別の特徴とおすすめ料理
部位 特徴 おすすめ料理
上部 甘みが強く、水分が多い サラダ、大根おろし
中部 甘さと辛味のバランスが良い 煮物、炒め物
下部 辛味が強く、水分が少ない 漬物、煮込み料理
ビタミンA、ビタミンKが豊富 炒め物、ふりかけ

大根の調理方法のポイント

大根を調理する際には、以下のポイントを参考にしましょう。

大根おろしを作る際は、食べる直前にすりおろすと、辛み成分のイソチオシアネートが揮発しにくく、より効果的に摂取できます。

大根の葉を調理する際は、アク抜きをする必要があります。大根の葉を軽く茹でると、アクが抜け、より美味しく食べられます。

大根を煮込む際は、皮を厚めにむくと、味が染み込みやすくなります。

大根を使った料理の例

大根は、様々な料理に利用できます。

サラダ、大根おろし、煮物、炒め物、漬物、味噌汁、スープなど、様々な料理に活用できます。

まとめ

大根は、部位によって甘みや辛みが異なるため、料理によって使い分けるとより美味しく食べられます。

大根を調理する際には、生で食べる、油で炒める、皮ごと食べるなどの方法があります。

大根は、様々な料理に利用できる万能な野菜です。

4. 大根レシピの紹介

要約

大根サラダ

大根の甘みとみずみずしさを活かしたサラダは、箸休めにぴったりです。

大根を細切りにして、塩もみして水気を切ります。

ポン酢、ごま油、かつお節などを加えて和えれば、簡単に美味しい大根サラダが完成します。

大根おろし

大根おろしは、消化を促進する効果が期待できます。

大根を皮ごとすりおろして、醤油やポン酢などで味付けします。

蕎麦やうどん、焼き魚などの薬味として、または、そのまま食べても美味しいですね。

大根の煮物

大根の煮物は、じっくりと煮込むことで、甘みが増し、柔らかく仕上がります。

大根を厚めに切って、だし汁、醤油、みりん、砂糖などで煮込みます。

牛肉や豚肉、鶏肉などと煮込むと、さらに美味しくなります。

まとめ

大根は、サラダ、大根おろし、煮物など、様々な料理に活用できます。

大根の部位や調理方法によって、様々な味が楽しめます。

大根を使ったレシピは、たくさんあるので、ぜひ色々なレシピを試してみてください。

5. 大根の保存方法

要約

常温保存

大根を常温保存する場合は、まるごと1本のまま保存します。カットしてしまうと水分が蒸発してしまい、鮮度が失われていきます。

萎れやすい大根の葉を切り落とし、まるごと新聞紙などで包んで涼しい場所で保存します。葉の部分はラップで包んで冷蔵庫で保存しましょう。

大根の常温保存は3~5日程度。それ以上使用しないようであれば、冷蔵や冷凍保存をおすすめします。

冷蔵保存

大根を冷蔵保存する場合は、葉をカットし、さらに3等分にします。それぞれをきっちりラップで包み、冷蔵庫の野菜室で保存します。

切り口だけではなく全体をラップで包むようにしましょう。乾燥を防ぐことで鮮度を保ちます。

冷蔵の大根の保存期間は5~7日程度。カットした大根はあまり長く放っておかずに早めに食べきりましょう。

冷凍保存

大根の冷凍保存は、調理できるようにカットしてから行います。冷凍した大根は解凍しても瑞々しい状態には戻りません。冷凍することで繊維が破壊されるので、煮込み料理に使用すると味が染みやすくおいしくなるという利点があります。

すぐに料理に使えるように厚めの輪切りや短冊切り、イチョウ切りなどにしてからフリーザーバッグに入れて冷凍庫で保存します。

厚めの輪切りにした大根はそのままおでんや煮込み料理に使用できます。短冊切りやイチョウ切りにした大根はお味噌汁、炒め物、和え物などにおすすめ。

冷凍した大根は凍ったまま調理します。短時間で味が染みるのでとても便利です。冷凍した大根は1か月くらいで使い切るようにしましょう。

まとめ

大根は、常温、冷蔵、冷凍と、保存方法によって保存期間が異なります。

常温保存は、まるごと1本の状態で、涼しい場所で保存します。

冷蔵保存は、葉をカットしてラップで包み、野菜室で保存します。

冷凍保存は、調理しやすい大きさにカットしてから、フリーザーバッグに入れて冷凍庫で保存します。

6. 大根の健康効果を活かす食べ方

要約

大根の栄養を効率よく摂る方法

大根の栄養を効率よく摂るには、生で食べる、油で炒める、皮ごと食べるなどの方法があります。

大根の根の上部は、辛みが少ないのでサラダに適しています。

大根の葉は、油で炒めることで、ビタミンAとビタミンKの吸収率を高めることができます。

大根の皮には、イソチオシアネートが多く含まれているので、皮ごとすりおろすと、より効果的に摂取できます。

大根を使った健康的なレシピ

大根を使った健康的なレシピには、以下のようなものがあります。

大根サラダ:大根を細切りにして、ポン酢、ごま油、かつお節などで和えます。

大根おろし:大根を皮ごとすりおろして、醤油やポン酢などで味付けします。

大根の煮物:大根を厚めに切って、だし汁、醤油、みりん、砂糖などで煮込みます。

大根を食べる際の注意点

大根は、食べ過ぎると消化不良を起こす可能性があります。

特に、消化器が弱い方は、食べ過ぎないように注意しましょう。

大根の皮は、苦味があるため、苦手な方は皮をむいて食べるようにしましょう。

まとめ

大根は、様々な栄養素を豊富に含む健康的な野菜です。

大根の栄養を効率よく摂るには、生で食べる、油で炒める、皮ごと食べるなどの方法があります。

大根を使った健康的なレシピはたくさんあるので、ぜひ色々なレシピを試してみてください。

参考文献

【管理栄養士監修】大根にはどんな健康効果がある?より効果 …

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