屋久島とは?世界遺産についての解説

屋久島観光スポット一覧
スポット名 概要 アクセス 電話番号 営業時間 料金
縄文杉 樹齢7200年の屋久杉 宮之浦港から屋久杉自然館まで約40分 0997-43-5900 24時間 無料
ウィルソン株 伐採された屋久杉の切り株 宮之浦港から屋久杉自然館まで約40分 0997-43-5900 24時間 無料
大王杉 縄文杉発見前に最大とされた屋久杉 宮之浦港から屋久杉自然館まで約40分 0997-43-5900 24時間 無料
ヤクスギランド 屋久杉の巨木が立ち並ぶ自然休養林 安房港から約30分 0997-42-3508 8:30~16:30 高校生以上500円
宮之浦岳 九州最高峰の山 宮之浦港から淀川登山口まで約1時間30分 0997-43-5900 24時間 無料
紀元杉 車道沿いにある屋久杉 安房港から約48分 0997-43-5900 24時間 無料
三代杉 倒木更新や切り株更新を経た屋久杉 宮之浦港から屋久杉自然館まで約40分 0997-43-5900 24時間 無料
西部林道 照葉樹林が美しい林道 宮之浦港から永田側西部林道入り口まで約41分 0997-43-5900 24時間 無料
太忠岳 山頂に巨大な花崗岩がある山 安房港からヤクスギランドまで約40分 0997-43-5900 24時間 無料
黒味岳 花崗岩の岩塊が多く見られる山 宮之浦港から淀川登山口まで約1時間30分 0997-43-5900 24時間 無料
大川の滝 屋久島最大級の滝 安房港から約50分 0997-43-5900 24時間 無料
千尋の滝 巨大な花崗岩から水が流れ落ちる滝 宮之浦港から約55分 0997-43-5900 24時間 無料
白谷雲水峡 苔むす森が美しい原生林 宮之浦港から約25分 0997-42-3508 8:30~16:30 高校生以上500円
平内海中温泉 干潮時に現れる海中温泉 安房港からバスで約35分 0997-43-5900 干潮時 200円
湯泊温泉 海を眺められる露天風呂 屋久島空港より車で21分 0997-48-2806 24時間 200円
楠川温泉 地元住民に愛される共同浴場 屋久島空港より車で約9分 0997-42-1173 9:00~21:00 大人300円、子供150円
尾之間温泉 熱めのお湯が楽しめる温泉 屋久島空港より車で31分 0997-47-2872 7:00~21:00 大人300円、子供150円
永田いなか浜 アカウミガメの産卵地 宮之浦港から約28分 0997-43-5900 24時間 無料
春田浜海水浴場 隆起サンゴ礁海岸を利用した海水浴場 安房港から約3分 0997-43-5900 24時間 無料
屋久島灯台 歴史ある灯台 宮之浦港から約50分 0997-43-5900 24時間 無料
一湊海水浴場 透明度が高い海水浴場 宮之浦港から約14分 0997-43-5900 24時間 無料
志戸子ガジュマル公園 ガジュマルが群生する公園 宮之浦港から約10分 0997-42-0079 8:30~17:00 大人240円、小・中・高生120円
竜神の滝 原生林を切り裂くように流れる滝 宮之浦港より約50分 0997-43-5900 24時間 無料
トローキの滝 海に直接注ぐ滝 宮之浦港より約40分 0997-43-5900 24時間 無料
益救神社 平安時代の「延喜式神名帳」に記載のある神社 宮之浦港より徒歩12分 0997-42-0907 24時間 無料
屋久島大社 比較的新しい神社 屋久島空港より約15分 0997-42-0225 24時間 無料
保食神社 五穀豊穣や商売繁盛にご利益がある神社 屋久島空港より約15分 0997-43-5900 24時間 無料

1. 屋久島の地理と気候

要約

屋久島の位置と概要

屋久島は鹿児島県の大隅半島佐多岬の南南西約60kmの海上に位置する島です。面積は504.29km²で、周囲130km(東西約28km、南北24km)あり、円形に近い五角形をしています。鹿児島県の島としては奄美大島に次いで2番目に大きく、日本の中では本州など4島を除くと面積第9位です。

屋久島はほぼ全域が山地で、1

屋久島は、西南日本外帯の四万十帯に属し、島外周部は日向層群(旧称・熊毛層群)の第三紀堆積岩からなり、中央山岳部は直径約25kmの巨大な花崗岩が貫入しています。屋久島の高山はこの1550万年前にできた花崗岩がその後に隆起して形成されたものです。

激しい雨による侵食の結果として残された花崗岩塊が点在し、永田岳の山頂付近に見られるローソク岩のような岩塔が林立しています。一般に花崗岩は広い間隔で節理が発達するため巨大な岩塊が生まれます。さらに島の北西-南東方向および、北東-南西方向に発達した渓谷や尾根筋も節理の方向に沿って侵食が進んだ結果です。

屋久島の地理的特徴
項目 内容
面積 504.29km²
周囲 130km
最高峰 宮之浦岳(1,936m)
地形 山岳地帯
地質 花崗岩
特徴 洋上アルプス

屋久島の気候

屋久島は海からの湿った風が山にぶつかり、年間降水量は平地で4

とりわけ山間部の観測点では、淀川登山口で1999年に11

山頂付近の年間平均気温は約6-7℃(北海道札幌市よりも低い)であるために積雪が観測されています。こうした条件により、豊富な流水や湧水に恵まれ、1985年、宮之浦岳流水は名水百選に選ばれています。また、日本の地質百選にも2007年に選定されました。

屋久島は温帯最南部のほぼ亜熱帯に属する地域にありながら、2

屋久島の気候の特徴
項目 内容
年間降水量 4,000~5,000mm(平地)
年間降水量 8,000~12,000mm(山地)
年間平均気温 約6-7℃(山頂付近)
特徴 多雨地帯
特徴 世界屈指の多雨地帯
特徴 日本の地質百選

屋久島の植生

海岸付近の低地はアコウ、ガジュマルなどの亜熱帯植物、1

やや内陸の標高約500mまではシイ、ウラジロガシなど暖帯林、約500mないし600mから1

約1

島の中心部には、日本最南端の高層湿原である花之江河(はなのえごう)、小花之江河(こはなのえごう)が存在する。ヤクシマの名を冠した植物は極めて数が多く、以下のようなものがある。

屋久島の植生分布
標高 植生
海岸付近 亜熱帯植物(アコウ、ガジュマルなど)
1,000m付近 スギ樹林帯(スギ、モミなど)
山頂部付近 草原帯(ヤクシマシャクナゲなど)
約500m 暖帯林(シイ、ウラジロガシなど)
約500~1,200m 混合林(ウラジロガシ、スギ、イスノキなど)
約1,000~1,600m 温帯林(屋久杉、ヤマグルマ、モミなど)
約1,600m以上 高山的様相(ササ、ヤクシマシャクナゲなど)

まとめ

屋久島は、鹿児島県本土の南西に位置する、周囲130kmの円形に近い五角形の島です。面積は504.29km²で、鹿児島県の島としては奄美大島に次いで2番目に大きく、日本の中では本州など4島を除くと面積第9位です。

屋久島は、ほぼ全域が山地で、1

屋久島は、西南日本外帯の四万十帯に属し、島外周部は日向層群(旧称・熊毛層群)の第三紀堆積岩からなり、中央山岳部は直径約25kmの巨大な花崗岩が貫入しています。屋久島の高山はこの1550万年前にできた花崗岩がその後に隆起して形成されたものです。

屋久島は、海からの湿った風が山にぶつかり、年間降水量は平地で4

2. 屋久島の自然環境と生態系

要約

屋久島の植生

屋久島は、海岸付近の低地はアコウ、ガジュマルなどの亜熱帯植物、1

やや内陸の標高約500mまではシイ、ウラジロガシなど暖帯林、約500mないし600mから1

約1

島の中心部には、日本最南端の高層湿原である花之江河(はなのえごう)、小花之江河(こはなのえごう)が存在する。ヤクシマの名を冠した植物は極めて数が多く、以下のようなものがある。

屋久島の植生分布
標高 植生
海岸付近 亜熱帯植物(アコウ、ガジュマルなど)
1,000m付近 スギ樹林帯(スギ、モミなど)
山頂部付近 草原帯(ヤクシマシャクナゲなど)
約500m 暖帯林(シイ、ウラジロガシなど)
約500~1,200m 混合林(ウラジロガシ、スギ、イスノキなど)
約1,000~1,600m 温帯林(屋久杉、ヤマグルマ、モミなど)
約1,600m以上 高山的様相(ササ、ヤクシマシャクナゲなど)

屋久杉

屋久島の標高500メートルを超える山地に自生しているスギは屋久杉と呼ばれています。屋久杉は非常に緩やかに成長する性質を持っているため、材質が緻密で腐食しにくいという特徴があります。

また、屋久杉は非常に樹齢が長いことで知られており、一般的なスギの平均樹齢が500年程度とされていることに対して屋久杉の中には樹齢が2000年を超えているであろうものも存在するのです。

このような屋久杉の中でも最も広く知られているのが縄文杉です。縄文杉は環境問題への関心が高まっていた1983年に当時の環境庁が7200歳として紹介したことで、一躍全国的に名が知られることになりました。

現在でもはっきりとした樹齢は分かっていませんが、推定値として2170年から7300年とされています。実際の樹齢を測定するには至っていないものの、この縄文杉の存在が屋久島の存在を日本全国に広めたことは確かです。

屋久杉の特徴
項目 内容
成長速度 非常に遅い
材質 緻密で腐食しにくい
樹齢 2,000年以上
特徴 樹脂を多く含む
特徴 抗菌性・耐久性が高い

屋久島の動物

野生哺乳類としては、ヤクザルやヤクシカ、コウベモグラ、ジネズミ、ヒメネズミ、コイタチ、コウモリ数種しか生息していない。1990年代から外来種のタヌキが観察されるようになり、定着したものと思われる。

沖合は古来、様々な鯨類の回遊路にあたり、大幅に種類が減ってしまった現在でもマッコウクジラやイルカ類等が近海で見られ、2010年代からはザトウクジラの確認も増えており、将来的なホエールウォッチングの可能性の調査を兼ねた陸上からの観察会も行われている。

薩摩藩政時代にはジュゴンが、昭和初期にはカワウソが生息していたことが報告されているが、標本等は残されていない。ヤクシカは杉の芽や希少植物を食害する面もあるため、捕獲して食肉として加工する屋久島ジビエ加工センターが2017年度に整備された。

爬虫類ではニホントカゲやマムシなどが知られ、日本本土とほぼ共通である。島北部の永田浜は世界有数のアカウミガメの産卵地であり、ラムサール条約登録湿地となっている。

屋久島に生息する主な動物
動物名 特徴
ヤクザル ニホンザルの亜種、体毛が黒い
ヤクシカ ニホンジカの亜種、体が小さい
コウベモグラ モグラの一種
ジネズミ ネズミの一種
ヒメネズミ ネズミの一種
コイタチ イタチの一種
コウモリ 数種類
タヌキ 外来種
マッコウクジラ 鯨類
イルカ 鯨類
ザトウクジラ 鯨類
ジュゴン 絶滅危惧種
カワウソ 絶滅危惧種

まとめ

屋久島は、亜熱帯から亜寒帯に及ぶ多様な植物相が確認されています。海岸付近の低地はアコウ、ガジュマルなど亜熱帯性の植物相である。このガジュマル林は日本最北端のものとされます。

屋久島の標高500メートルを超える山地に自生しているスギは屋久杉と呼ばれています。屋久杉は非常に緩やかに成長する性質を持っているため、材質が緻密で腐食しにくいという特徴があります。

また、屋久杉は非常に樹齢が長いことで知られており、一般的なスギの平均樹齢が500年程度とされていることに対して屋久杉の中には樹齢が2000年を超えているであろうものも存在するのです。

野生哺乳類としては、ヤクザルやヤクシカ、コウベモグラ、ジネズミ、ヒメネズミ、コイタチ、コウモリ数種しか生息していない。1990年代から外来種のタヌキが観察されるようになり、定着したものと思われる。

3. 屋久島の文化と歴史

要約

屋久島の歴史

約1

その後、約7

屋久島が他の島々と明確に区別され始めたのは「続日本書紀」の682年、掖玖人と記載されてからです。618年以降は、鑑真らを乗せた遣唐使船も寄港しています。

その後、室町時代以降、屋久島は種子島氏、島津氏など外部の勢力に支配されていました。今も有名な屋久杉の利用は、1563年に島津貴久が大隅八幡宮(鹿児島神宮)の建築材として使用したことが記録としては最も古いです。

屋久島の歴史年表
年代 出来事
約1,400万年前 花崗岩が貫入上昇し、屋久島の原型が形成
1万数千年前 人間が住み始める
約7,300年前 鬼界カルデラの大爆発による火砕流で文明が途絶
縄文時代 島内で広く人が暮らす
682年 「続日本書紀」に掖玖人と記載され、屋久島が明確に区別される
618年以降 遣唐使船が寄港
室町時代以降 種子島氏、島津氏などの外部勢力に支配
1563年 島津貴久が大隅八幡宮(鹿児島神宮)の建築材として屋久杉を使用
江戸時代 泊如竹(朱子学者)が活躍、屋久杉材の利用が盛んになる
明治時代 屋久島のほとんどが国有林に編入
大正時代 ハーバード大学のアーネスト・ヘンリー・ウィルソンが植物調査
大正~昭和45年 杉の大規模伐採
昭和41年 縄文杉が発見され、自然保護の機運が高まる
昭和45年 屋久島を守る会が結成され、保護運動が本格化する
昭和53年 記録映画「屋久島からの報告」が制作される
1993年 世界自然遺産に登録

屋久杉の伐採と保護

江戸時代になると、屋久島の歴史上の人物で一番有名な泊如竹(朱子学者)が現れました。屋久杉材の利用の仕組みを作るのに重要な役割を担った人物だと言われています。晩年、如竹堀という水路を作るなど、島民の為に尽くしました。

江戸時代の屋久島は、屋久杉やカツオ節生産で豊かになり、田舎とは思えないところだったという記録もあります。益救神社は中世から江戸期には衰退しましたが、1

明治になると屋久島のほとんどが国有林に編入されました。その代償として、一周林道の建設、村ごとの前岳部分の利用など特典が与えられました。これが「屋久島憲法」と呼ばれるものです。

大正時代にはハーバード大学のアーネスト・ヘンリー・ウィルソンが植物調査を行い、写真や論文を残し、巨大な切り株の記述がありました。これが後に「ウィルソン株」と呼ばれるようになりました。

屋久杉の伐採と保護
時期 内容
江戸時代 薩摩藩の管理下で島民は年貢として屋久杉を納める
大正12年 森林軌道と小杉谷集落が整備され、国営による本格的な伐採がはじまる
昭和41年 縄文杉が発見され、自然保護の機運が高まる
昭和45年 屋久島を守る会が結成され、保護運動が本格化する
昭和53年 記録映画「屋久島からの報告」が制作される
1993年 世界自然遺産に登録
現在 生きた屋久杉の伐採はほとんどない
現在 森と関わり生きてきた“山師”の文化や屋久杉工芸なども残る

屋久島の文化

山岳島の屋久島では道路が整備される以前は、険しい山や谷が行く手を阻み、島内であれど移動はある程度制限されていました。また島の南部、北部で気候や地形も異なり様々な要因が集落単位での文化を形成したと思われます。

県の無形文化財指定をうけた安房如竹踊り、町指定の麦生なぎなた踊り、楠川盆踊り、湯泊笠踊りなど集落ごとに古くから受け継がれた踊りやトビウオ招き、十五夜の綱引きなどが伝承されています。

また、古くから伝わる古謡“まつばんだ”には琉球音階が含まれていたり、江戸時代の首里城の消失の際には屋久杉が建材として送られたなど南西諸島との交流が見られます。

また山岳信仰が残る島であり、集落ごとに春か秋、もしくは両方に集落の祠が祀られている神聖な山々へ参拝しにいく“岳参り”が行われています。古くは数日かけていくつかの山を周っていたのですが、現在は簡略化し日帰りで里から近い前岳、もしくは中心部に位置する奥岳にのみ参拝する形になっています。

屋久島の伝統行事
行事名 内容
安房如竹踊り 県の無形文化財
麦生なぎなた踊り 町の指定文化財
楠川盆踊り 町の指定文化財
湯泊笠踊り 町の指定文化財
トビウオ招き 古くからの伝承
十五夜の綱引き 古くからの伝承
岳参り 神聖な山々への参拝
ご神山祭り 山の神に感謝し、里の人々の安泰を祈る
トシノカンサマ 大晦日に山の神様が里に降りてきて人々の行いを戒める

まとめ

屋久島は、約1

その後、約7

屋久島が他の島々と明確に区別され始めたのは「続日本書紀」の682年、掖玖人と記載されてからです。618年以降は、鑑真らを乗せた遣唐使船も寄港しています。

その後、室町時代以降、屋久島は種子島氏、島津氏など外部の勢力に支配されていました。今も有名な屋久杉の利用は、1563年に島津貴久が大隅八幡宮(鹿児島神宮)の建築材として使用したことが記録としては最も古いです。

4. ヤクスギランドとその魅力

要約

ヤクスギランドの概要

ヤクスギランドは、屋久島の中央部に位置する標高1

ヤクスギランドは、広葉樹と針葉樹の混合林であるため、さまざまな樹木があり、小川や苔も含め豊かな自然を堪能できるのが魅力です。

伐採後に放置されることになった土埋木(どまいぼく)や倒木から、森に人が関わってきた歴史を感じられる場所でもあります。

散策コースは5つあり、目的に合わせて選べます。30分と50分のコースは道が整備されており、比較的歩きやすいため、登山初心者にもおすすめです。

ヤクスギランドの散策コース
コース名 時間 距離 特徴
ふれあいの径コース 30分 約0.8km 木道・石張歩道が整備されている
いにしえの森コース 50分 約1.2km 仏陀杉を観に行くコース
つつじ河原コース 80分 約2.0km つつじ河原の方に足を伸ばすコース
やくすぎの森コース 150分 約3.0km ヤクスギランドの巨木が立ち並ぶ森をじっくり堪能できるコース

ヤクスギランドの見どころ

ヤクスギランドには、推定樹齢1000年を超える数多くの屋久杉があり、「仏陀杉」「母子杉」「天柱杉」などの巨木や、「千年杉」「くぐり杉」「双子杉」などの著名木を見ることができます。

仏陀杉は樹高21.5m、推定樹齢1800年です。幹が大きくうねっており、自然のパワーを感じる造形となっています。

母子杉は根元が合体しているように見える2本の屋久杉で、母と呼ばれる杉と子と呼ばれる杉にわかれています。母は樹高31.1m、子は樹高29.5mあり、推定樹齢は2600年だそうです。

三根杉は根元がうねり、3本にわかれているように見える杉です。樹齢は1100年と、他の杉と比べると若い木なのですが、胸高周囲は9.3mあります。ヤクスギランドでもっとも太い幹を持っているのです。

ヤクスギランドの見どころ
屋久杉名 特徴
仏陀杉 樹高21.5m、推定樹齢1800年、幹が大きくうねっている
母子杉 根元が合体している2本の屋久杉、母は枯れているが子杉が支えている
三根杉 根元が3本に分かれているように見える、ヤクスギランドでもっとも太い幹を持つ

ヤクスギランドの散策

ヤクスギランドを散策する際には以下のことに注意するようにしましょう。

①絶対に歩道から外れたコースは歩かない

②苔や樹木の根を踏まない

③屋久杉の空洞には入らない

ヤクスギランド散策時の注意点
注意点 内容
コース 歩道から外れない
植物 苔や樹木の根を踏まない
空洞 屋久杉の空洞に入らない
周囲 頭上や足元に注意して歩く
スマホ スマホを見ながら歩かない
時間 散策時間に余裕を持つ
出発時間 日没が早いので早めに出発する

まとめ

ヤクスギランドは、屋久島の中央部に位置する標高1

ヤクスギランドは、広葉樹と針葉樹の混合林であるため、さまざまな樹木があり、小川や苔も含め豊かな自然を堪能できるのが魅力です。

伐採後に放置されることになった土埋木(どまいぼく)や倒木から、森に人が関わってきた歴史を感じられる場所でもあります。

散策コースは5つあり、目的に合わせて選べます。30分と50分のコースは道が整備されており、比較的歩きやすいため、登山初心者にもおすすめです。

5. 屋久島の世界遺産登録の意義

要約

世界遺産登録の背景

屋久島は、1993(平成5)年12月11日に白神山地とともに日本初の世界自然遺産に登録されました。屋久島の全面積の約2割に相当する10

屋久島は中心部に九州の最高峰宮之浦岳(1

海岸付近のガジュマル、アコウ等の亜熱帯植物から、タブ、シイ、カシ等の暖帯、モミ、ヤマグルマ等の温帯、更にヤクザサ、シャクナゲ等の亜高山帯に及ぶ植生の垂直分布が顕著にみられ、また、多くの固有植物、北限・南限が自生していること等特異な生態系を構成しています。

特に本地域の傑出した自然の特徴として、樹齢数千年に及ぶとされる直径3~5mにも達するヤクスギがあげられ、老齢の巨樹林は、生態的にも、かつ形態的にも世界的に貴重な天然林と考えられています。さらに当地域には、アカヒゲ、アカコッコ(危急種)等絶滅の恐れのある動植物が生息、自生しています。

屋久島の世界遺産登録
出来事
1964年 霧島屋久国立公園に制定
1975年 原生自然環境保全地域に指定
1992年 森林生態系保護地域に指定
1993年 世界自然遺産に登録
2012年 屋久島国立公園として制定

世界遺産登録基準

屋久島が世界遺産に登録された理由は、驚異的な樹齢の屋久杉、固有種や絶滅の恐れがある動植物など、珍しく美しい自然を数多く有していることです。

登録基準(vii)屋久島は、2000mもの山々から海岸まで緩やかな勾配が続くという垂直分布が見られ、樹齢1000年以上を超える屋久杉で有名。これだけの老齢のスギが見られるのは日本でも屋久島だけ。ここは小さな島なのにもかかわらず、生物や科学、自然が作り出す芸術という面で貴重であるという点。

登録基準(ix)標高差の激しい屋久島は、北緯30度付近にもあるのにもかかわらず、スギの原生林が今でも残る地で、ここは生物学や地理学、垂直分布、低地と高地の相互作用、水文学、温帯の生態学の過程などの研究において重要であるということ。

つまり、 「屋久島は小さな島なのにもかかわらず、標高2000mもの山々が連なり、そこには古代から針葉樹林であるスギがそのまま存在して、麓までさまざま生態系を持つことから、生物学や地理学などの研究において価値がある」 ということですね。

屋久島の世界遺産登録基準
基準 内容
登録基準(vii) 生物や科学、自然が作り出す芸術という面で貴重
登録基準(ix) 生物学や地理学、垂直分布、低地と高地の相互作用、水文学、温帯の生態学の過程などの研究において重要

世界遺産登録後の取り組み

屋久島が世界遺産に登録されたことを受けて、屋久島町と上屋久町の両町議会は、1993年にその保全を目的として屋久島憲章を制定しました。

両町が合併して屋久島町となった2007年10月1日、同憲章を改めて決議第一号とした。屋久島の自然環境保護を第一とし、自然環境との共生による島の将来への指針を示している。

世界遺産登録後の観光客の増大によるゴミ増加、山岳トイレ、登山道とアクセス道路、山小屋の整備の遅れ、観光ガイドの質の低さなどが指摘されています。

特に縄文杉見学の登山客は激増した。2010年の同コースの登山客は約9万人で、それまでの10年間で3倍近くに増えた。一方で登山客の増加は、登山道の劣化、ゴミ処理、山岳トイレ、ガイドの資質等々の地域社会的問題を招いた。

屋久島憲章
項目 内容
1 水環境の保全と創造
2 豊かな地域社会づくり
3 永続できる島づくり
4 全世界の人々との交流

まとめ

屋久島は、1993(平成5)年12月11日に白神山地とともに日本初の世界自然遺産に登録されました。屋久島の全面積の約2割に相当する10

屋久島は中心部に九州の最高峰宮之浦岳(1

海岸付近のガジュマル、アコウ等の亜熱帯植物から、タブ、シイ、カシ等の暖帯、モミ、ヤマグルマ等の温帯、更にヤクザサ、シャクナゲ等の亜高山帯に及ぶ植生の垂直分布が顕著にみられ、また、多くの固有植物、北限・南限が自生していること等特異な生態系を構成しています。

特に本地域の傑出した自然の特徴として、樹齢数千年に及ぶとされる直径3~5mにも達するヤクスギがあげられ、老齢の巨樹林は、生態的にも、かつ形態的にも世界的に貴重な天然林と考えられています。さらに当地域には、アカヒゲ、アカコッコ(危急種)等絶滅の恐れのある動植物が生息、自生しています。

6. 屋久島への旅行のおすすめポイント

要約

屋久島へのアクセス

屋久島には船か飛行機で行くことになります。

飛行機の方が時間を節約し現地滞在時間を確保できるので魅力ですが、直行便は限られているので、色々な組み合せをご検討ください。

屋久島空港までは、日本エアコミューター(JAC)が発着しています。大阪・福岡からはそれぞれ1日1便、鹿児島からは1日5便が運航。

大阪からのフライト時間は約90分、福岡からは約1時間5分、鹿児島からは約30分で到着します。

屋久島へのアクセス手段
交通手段 所要時間 料金
飛行機 約30分~90分 航空会社によって異なる
高速船 約1時間45分~2時間40分 航空会社によって異なる
フェリー 約4時間~11時間 フェリー会社によって異なる

屋久島旅行のモデルコース

屋久島の自然を楽しむには2泊3日間以上の日程を確保するのがおすすめです。

トレッキングなど、島内の移動時間や各スポットの体験に時間がかかるため、1泊2日では大急ぎのスケジュールになってしまうからです。

ここでは、2泊3日で屋久島を旅するモデルコースを紹介します。旅の目的は、2日目の縄文杉の見学!体力温存のため、1日目はゆったりスケジュールです♪

2日目は旅のメインイベント、縄文杉へのトレッキングツアーです。早朝4時からスタート!

屋久島旅行のモデルコース(2泊3日)
1日目 内容
午前 屋久島空港到着、レンタカーを借りる
午前 一湊海水浴場
午後 宮之浦港付近でランチ
午後 益救神社
午後 屋久杉自然館
午後 ヤクスギランド
午後 千尋の滝
宿泊施設にチェックイン
2日目 内容
早朝 縄文杉トレッキングツアー
午前 縄文杉見学
午後 荒川登山口からバスで屋久杉自然館へ
宿泊施設
3日目 内容
午前 白谷雲水峡トレッキング
午後 宮之浦港付近でランチ
午後 西部林道
午後 大川の滝
午後 ぷかり堂でお土産
屋久島空港から出発

屋久島旅行のベストシーズン

屋久島はそれぞれの季節に魅力があるため、どのアクティビティを目的にするかによって旅行のベストシーズンは異なります。

アカウミガメの産卵を見るなら春、新緑の中で登山や海・川で遊ぶなら初夏から夏がオンシーズンです。

紅葉の中をトレッキングするなら秋、雪に包まれた縄文杉や屋久島の山々の美しさに触れるなら冬がベストです。

屋久島は、年間を通して観光することができますが、一般的には梅雨の時期は避けるのが良いでしょう。例年では5月末頃梅雨に入り、7月中頃に明けるというのがパターンです。

屋久島旅行のベストシーズン
シーズン おすすめポイント
アカウミガメの産卵
初夏~夏 新緑、登山、海・川遊び
紅葉トレッキング
雪景色、縄文杉、山々の美しさ
梅雨時期 避けるのがおすすめ
台風シーズン 避けるのがおすすめ

まとめ

屋久島は、鹿児島県本土の南西に位置する、周囲130kmの円形に近い五角形の島です。面積は504.29km²で、鹿児島県の島としては奄美大島に次いで2番目に大きく、日本の中では本州など4島を除くと面積第9位です。

屋久島は、ほぼ全域が山地で、1

屋久島は、西南日本外帯の四万十帯に属し、島外周部は日向層群(旧称・熊毛層群)の第三紀堆積岩からなり、中央山岳部は直径約25kmの巨大な花崗岩が貫入しています。屋久島の高山はこの1550万年前にできた花崗岩がその後に隆起して形成されたものです。

屋久島は、海からの湿った風が山にぶつかり、年間降水量は平地で4

参考文献

屋久島の基本情報〜地勢、歴史、伝統・文化 | 屋久島観光協会

屋久島 – Wikipedia

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