項目 | 内容 |
---|---|
場所 | カザフスタン・アルマトイ州 |
登録年 | 2004年 |
登録基準 | 文化遺産(iii) |
岩絵数 | 5000点以上 |
特徴 | ペトログリフ、太陽像、動物、人物像 |
アクセス | アルマトイから車で約2時間半 |
保存状況 | 保全活動が進められている |
未解明な点 | 岩絵の目的、詳細な作成時期 |
1. タムガリの岩絵群とは
タムガリの概要
タムガリは、カザフスタンのアルマトイ州にある峡谷で、最大都市アルマトイから北西に約180kmのところに位置しています。この地域には、紀元前14世紀以降に描かれた5000点にのぼる岩絵群が残されており、周辺に残る住居跡や祭祀場跡と推測されている遺跡群とともに、中央アジアにおける傑出した文化的景観を形成しています。2004年には、中央アジアに残る岩絵群の中で、初めてユネスコの世界遺産リストに登録されました。
タンバリの岩絵群は、48の遺跡地域に分けられていますが、5000点を超える岩絵群の約6割は、そのうち5つの遺跡地域に集中しています。岩絵はいずれも金属器や石器で岩の表面を傷つけて線刻描画したもの(ペトログリフ)で、洞窟壁画と異なり、露天の岩面に残されています。
岩絵群の中で最も古いものは紀元前14世紀後半ごろのものと考えられており、動物や人物像のほか、神格化された太陽の顔がいくつも描かれている。その太陽像の芸術性は高く評価されています。牧畜生活以降に描かれたと考えられるものは、中央アジアの遊牧民が残した他の岩絵群とも似通っています。
紀元前後をまたぐ時期になると岩絵の多様性が顕著になるが、これは、一帯で暮らす遊牧民が多様化し、それぞれに独自の岩絵を作成するようになっていたことと関係がある。当時暮らしていた遊牧民は、烏孫、サカ、フン族などである。その後、中世にはテュルクによって政治的象徴性の強い岩絵が描かれるようになるが、モンゴル帝国の西進(13世紀頃)以降、衰退する。再び岩絵が描かれるようになったのは、芸術として再評価されるようになった19世紀以降のことである。考古遺跡としての調査は1957年に始まった。このため、世界遺産登録地には、一部20世紀の岩絵も含まれている。
項目 | 内容 |
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場所 | カザフスタン・アルマトイ州 |
登録年 | 2004年 |
登録基準 | 文化遺産(iii) |
岩絵数 | 5000点以上 |
特徴 | ペトログリフ、太陽像、動物、人物像 |
タムガリの位置とアクセス
タムガリはアルマトイから北西に約180kmの場所に位置し、車で約2時間半で到着します。公共交通機関でのアクセスは難しいですが、現地ツアーなどが開催されているので、参加してみるのも良いでしょう。アルマティ2駅の近くはタクシーが多く、簡単に捕まえることができます。タクシーに乗る前にはきちんと値段交渉をしておくのがおすすめです。
タムガリは、アルマトイ州の州都アルマトイから北西に約180kmの場所に位置しています。アルマトイは、カザフスタンの経済の中心地であり、かつては首都でもありました。現在もカザフスタンの実質的な首都のような存在で、中央アジアでも最高水準の経済都市であり「南の首都」といわれるほどです。
タムガリへのアクセスは、アルマトイからタクシーを利用するのが一般的です。アルマトイ市内にはタクシーが多く、比較的簡単に捕まえることができます。ただし、タムガリまでの道のりは長く、タクシーの運転手によっては場所を知らない場合もあるため、事前に目的地を伝えることが重要です。
タクシーを利用する際は、事前に料金交渉をしておくことが大切です。また、タムガリは観光地として整備されているとは言えないため、歩きやすい服装と靴で行くことをおすすめします。
交通手段 | 内容 |
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アルマトイからのアクセス | 車で約2時間半 |
公共交通機関 | アクセス困難 |
ツアー | 現地ツアーあり |
タムガリの構成
世界遺産登録対象には、寒さを防ぐために南向きに造られた石造の住居跡や、墓所の遺跡がある。墓所は、時代によって石囲いから墳墓に変化していった様子を読み取ることができる。また、そうした石造建造物の資材を切り出したと考えられる石切場跡も見つかっている。
このほか、峡谷の中心部には住居跡がない代わりに岩絵群の密集した区画があり、祭礼上の意味があったと考えられている。
タムガリの岩絵群は、48の遺跡地域に分けられていますが、そのうち5つの遺跡地域に約6割の岩絵が集中しています。これらの岩絵は、石や金属の道具を使って岩面を彫り込んだもので、太陽の神々、人間やさまざまな動物などが描かれています。
タムガリは、集落跡や埋葬地など、様々な遺跡が点在しており、これらの遺跡は、青銅器時代から現代までの中央アジアでかつて暮らしていた遊牧民の生活と信仰が分かるという点で評価されています。
区分 | 内容 |
---|---|
遺跡地域 | 48箇所 |
集中エリア | 5箇所 |
岩絵の種類 | ペトログリフ |
主なモチーフ | 太陽像、動物、人物像 |
まとめ
タムガリは、中央アジアの遊牧民の生活や信仰を伝える貴重な遺産であり、世界遺産に登録されるにふさわしい価値を持つ場所です。
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2. タムガリの考古学的価値
タムガリの考古学的価値
タムガリは、中央アジアの遊牧民の生活や信仰を伝える貴重な遺産であり、世界遺産に登録されるにふさわしい価値を持つ場所です。
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タムガリの研究の進展
タムガリの岩絵群は、1957年に考古学者アンナ・マクシモワ氏率いるソビエトの考古学者チームによって発見されました。彼らは、何千もの岩絵をグループ分けするという複雑な作業を行い、タムガリには青銅器時代中期である紀元前1500年頃から、ほぼ途切れることなく人が住んでいたことを確認しました。
タムガリ周辺の緑豊かな牧草地が、牧畜民を引き寄せたようです。青銅器時代の集落といくつかの葬儀用複合建築物も見つかっています。
タムガリの岩絵群は、中央アジアの遊牧民の生活、社会組織、儀式の様子や信仰について、今に伝える証拠となっています。
タムガリは、中央アジアで発見された岩絵の中でも規模や数は段違いで、これらは主に祭壇や聖域と一体になっていたと考えられていて、周囲には集落跡や墳墓があることから、青銅器時代から続く遊牧民の暮らしと信仰が分かるという点で評価されています。
時期 | 内容 |
---|---|
発見 | 1957年 |
研究者 | アンナ・マクシモワ氏 |
調査内容 | 岩絵の分類、年代測定 |
結果 | 青銅器時代中期からの居住確認 |
タムガリの価値
タムガリは、中央アジアの遊牧民の生活や信仰を伝える貴重な遺産であり、世界遺産に登録されるにふさわしい価値を持つ場所です。
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価値 | 内容 |
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文化遺産 | 遊牧民の生活、信仰を伝える |
歴史的価値 | 青銅器時代からの歴史を物語る |
芸術的価値 | 太陽像などの芸術性が高い |
学術的価値 | 研究の進展に貢献 |
まとめ
タムガリは、中央アジアの遊牧民の生活や信仰を伝える貴重な遺産であり、世界遺産に登録されるにふさわしい価値を持つ場所です。
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3. 岩絵の描かれ方とその意味
岩絵の描かれ方
タムガリの岩絵は、石や金属の道具を使って岩面を彫り込んだもので、太陽の神々、人間やさまざまな動物などが描かれています。
岩絵は、黒っぽい岩の表面を削った濃淡のコントラストで描かれており、頭から光線を放射する太陽神、馬に乗る戦士、踊るシャーマン、動物の群れなど、無数の絵が残されています。
タムガリの岩絵は、青銅器時代から鉄器時代を経て中世に至るまで、ここに住んでいた人々すべての物語を語っています。
タムガリの岩絵は、中央アジアの遊牧民の生活、社会組織、儀式の様子や信仰について、今に伝える証拠となっています。
方法 | 内容 |
---|---|
道具 | 金属器、石器 |
技法 | 線刻描画 |
素材 | 岩の表面 |
特徴 | 濃淡のコントラスト |
岩絵に描かれたモチーフ
タムガリの岩絵には、動物、人物、神話的な存在が描かれています。これらの岩絵は、先史時代から中世にかけての様々な時代の人々によって描かれ、そのスタイルと技法は非常に多様です。
岩絵には、羊や馬などの動物に人物像、アニミズムなどが描かれています。その中でも神格化された太陽の顔が描かれている岩絵は、芸術性が高いことから好評です。
タムガリの岩絵は、中央アジアの遊牧民の生活、社会組織、儀式の様子や信仰について、今に伝える証拠となっています。
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モチーフ | 内容 |
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動物 | 羊、馬、ヤギなど |
人物 | 戦士、シャーマンなど |
神話 | 太陽神など |
その他 | 狩猟、儀式など |
岩絵の解釈
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まとめ
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4. タムガリの岩絵の保存状況
タムガリの保存状況
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タムガリの保全活動
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活動内容 | 内容 |
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観光客への啓発 | 歴史、文化の教育 |
環境保護 | 影響を最小限に抑える |
研究 | 保存方法の研究 |
修復 | 必要に応じて修復 |
タムガリの課題
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課題 | 内容 |
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風化 | 時間の経過による劣化 |
環境変化 | 気候変動の影響 |
人為的破壊 | 観光客による損傷 |
盗難 | 岩絵の盗難 |
まとめ
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5. タムガリの岩絵の観光情報
タムガリの観光
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タムガリのアクセス
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交通手段 | 内容 |
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アルマトイからのアクセス | タクシー利用 |
公共交通機関 | アクセス困難 |
ツアー | 現地ツアーあり |
タムガリの注意点
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注意点 | 内容 |
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服装 | 歩きやすい服装 |
持ち物 | 水、食料、日焼け止め |
マナー | 岩絵に触れない、ゴミを捨てない |
安全 | 周囲に注意 |
まとめ
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6. タムガリの岩絵群と未解明の謎
タムガリの謎
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謎 | 内容 |
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岩絵の目的 | 宗教的、儀式的、記録など |
詳細な作成時期 | 年代測定の困難さ |
岩絵の作者 | 特定が難しい |
岩絵の意味 | 解釈の多様性 |
タムガリの研究の課題
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課題 | 内容 |
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資料不足 | 記録が少ない |
解釈の困難さ | 古代の文化理解 |
保存状態 | 風化による劣化 |
資金不足 | 研究費の不足 |
タムガリの未来
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課題 | 内容 |
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観光客増加 | 環境への影響 |
保全活動 | 持続可能な方法 |
研究の継続 | 謎の解明 |
国際協力 | 研究、保全の連携 |
まとめ
タムガリの岩絵群は、中央アジアの遊牧民の生活、社会組織、儀式の様子や信仰について、今に伝える証拠となっています。
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参考文献
・5000点を超える岩絵!タムガリの考古的景観にある岩絵群 …
・タンバリの考古的景観にある岩絵群 | カザフスタン | 世界遺産 …
・カザフスタンの世界遺産「タンバリ(タムガリ)の考古的景観 …
・タムガリの考古的景観にある岩絵群(タムガリのこうこてきけい …
・世界遺産タムガリ峡谷、無数の岩絵に隠された謎 | ナショナル …
・『山麓にある岩絵群を見ました』by タビガラス|タムガリの …
・タムガリの考古的景観にある岩絵群の場所・地図(グーグル …
・世界遺産センター – UNESCO World Heritage Centre
・タンバリ – 世界遺産 – わかりやすく解説 Weblio辞書