フィナンシャル・タイムズとは?経済用語について説明

フィナンシャル・タイムズに関する項目
項目	内容
概要	イギリスで発行されている経済専門の日刊紙。サーモンピンクの紙面が特徴。1888年創刊。2015年に日本経済新聞社が買収。
モットー	Without Fear And Without Favour（恐れずおもねらず）
発行部数	2011年6月時点で全世界で35万6194部。近年は電子版の販売が急速に伸びている。
特徴	サーモンピンクの紙面、豊富な記事と分析、グローバルな展開
使い方	デジタル版、法人向けサービスなど、様々な形で利用可能。市場動向の予測、リスクの回避、チャンスの見極め、的確な判断などに役立つ。
経済用語解説	株価指数、代表的な株価指数、株価指数の活用
影響力	世界中のビジネスパーソンや投資家に影響力を持つメディア。政府機関や企業からも高く評価されている。広告出稿先としても選ばれ続けている。
登場背景	19世紀末のイギリスの経済状況の中で、ロンドンのシティの金融業者に正確で迅速な金融情報を提供するために創刊された。

1. フィナンシャルタイムズとは
2. フィナンシャルタイムズの特徴
3. フィナンシャルタイムズの使い方
4. 経済用語解説
5. フィナンシャルタイムズの影響力
6. フィナンシャルタイムズの登場背景

1. フィナンシャルタイムズとは

1.1 フィナンシャルタイムズの概要

フィナンシャル・タイムズ（Financial Times、略称FT）は、イギリスで発行されている経済専門の日刊紙です。1888年に創刊され、当初はロンドンのシティの金融業者を主な読者としていましたが、その後政治や社会などの記事も充実させ、ドイツや米国など国外でも販売されるようになりました。現在では世界40都市に700人以上の記者を擁し、国際ビジネス・金融・政治の分野で正確なニュースと分析を提供しています。

FTは、サーモンピンク色の紙面が特徴で、このことから「ピンク・アン」とも呼ばれています。1957年には、大手メディア企業ピアソンの傘下に入り、ペンギン・ブックス部門、教育部門とともにグループの一角を構成するようになりました。しかし、2015年11月30日に日本経済新聞社がピアソンから買収し、現在では日本経済新聞社の傘下となっています。

FTは、世界の企業の時価総額をランキングするフィナンシャル・タイムズ・グローバル500を2015年まで発表していました。また、ロンドン証券取引所の株価指数であるFTSE 100は、FTとロンドン証券取引所の共同出資によって設立されたFTSE社によって算出されています。

FTは、世界中のビジネスパーソンや投資家にとって重要な情報源となっています。その正確性と信頼性から、政府機関や企業からも高く評価されています。

フィナンシャル・タイムズの概要
項目	内容
創刊	1888年
本社	ロンドン
主な読者	ビジネスパーソン、投資家
特徴	サーモンピンクの紙面
買収	2015年に日本経済新聞社が買収
発行部数	2011年6月時点で全世界で35万6194部
電子版	近年は電子版の販売が急速に伸びている。

1.2 フィナンシャルタイムズのモットー

FTのモットーは「Without Fear And Without Favour（恐れずおもねらず）」です。このモットーは、FTが創刊以来、権威性、情報力、正確性を重視し、公平で中立的な報道を目指してきたことを示しています。

FTは、政治的な立場に左右されることなく、事実を正確に報道することを心がけています。そのため、多くの読者から信頼を得ており、世界有数の経済メディアとしての地位を確立しています。

FTは、世界中のビジネスパーソンや投資家に影響力を持つメディアとして、そのモットーを貫き、今後も正確で信頼性の高い情報を提供していくことが期待されています。

フィナンシャル・タイムズのモットー
モットー	Without Fear And Without Favour（恐れずおもねらず）
意味	権威性、情報力、正確性を重視し、公平で中立的な報道を目指していることを示す。

1.3 フィナンシャルタイムズの発行部数

FTの発行部数は、2011年6月時点で全世界で35万6194部でした。イギリス国外での部数の方が多いという特徴があります。

近年では、電子版の販売が急速に伸びており、直近の発行部数のうち7割が電子版となっています。

FTは、世界中のビジネスパーソンや投資家に読まれていることから、その影響力は非常に大きいと言えるでしょう。

フィナンシャル・タイムズの発行部数
時期	発行部数
2011年6月	35万6194部
近年	電子版が7割を占める

1.4 まとめ

フィナンシャル・タイムズは、1888年創刊のイギリスの経済専門の日刊紙です。世界中のビジネスパーソンや投資家に読まれていることから、その影響力は非常に大きいと言えるでしょう。

FTは、正確性と信頼性を重視し、公平で中立的な報道を目指しています。そのモットーは「Without Fear And Without Favour（恐れずおもねらず）」です。

近年では、電子版の販売が急速に伸びており、直近の発行部数のうち7割が電子版となっています。

FTは、世界中のビジネスパーソンや投資家に影響力を持つメディアとして、今後も正確で信頼性の高い情報を提供していくことが期待されています。

2. フィナンシャルタイムズの特徴

2.1 サーモンピンクの紙面

フィナンシャル・タイムズは、サーモンピンク色の紙面が特徴です。この特徴的な紙面は、1893年から採用されており、FTを象徴する存在となっています。

サーモンピンクの紙面は、他の新聞とは一線を画す存在感を示しており、FTのブランドイメージを確立する上で重要な役割を果たしています。

サーモンピンクの紙面は、FTの読者であるビジネスパーソンや投資家にとって、信頼感と高級感を醸し出す効果があると考えられています。

フィナンシャル・タイムズの紙面
色	サーモンピンク
採用時期	1893年から
効果	信頼感と高級感を醸し出す

2.2 豊富な記事と分析

FTは、経済、金融から政治、社会、芸術、科学技術に及ぶ幅広い記事を掲載しています。

特に、アジェンダを設定するコラムと位置付けられるレックス・コラム（Lex Column）は、そのシャープな切り口によって、世界のビジネスパーソンにより読まれています。

FTは、正確な金融情報を投資家に伝えるという使命を担ってきたことから、株式、国債、外国債券、通貨、商品の価格情報を日次で提供しています。

また、1920年代以降は卸売物価指数、生産性指数、FT30種工業株価指数、FTSE100種総合株価指数などインデックス情報を通して価格の変動をより正確に測定するツールの提供に努めてきました。

フィナンシャル・タイムズの記事
分野	内容
経済	株式、国債、外国債券、通貨、商品の価格情報
金融	卸売物価指数、生産性指数、FT30種工業株価指数、FTSE100種総合株価指数
政治	社会、芸術、科学技術
コラム	レックス・コラム（Lex Column）
雑誌	How to Spend It

2.3 グローバルな展開

FTは、1970年代末にフランクフルトで欧州版を発行したのを皮切りに、アメリカ、アジア諸国へ拠点を拡大し、現在では世界各国で発行されるグローバルな新聞となっています。

FTは、イギリスの日刊紙の中では、国内の発行部数を国外の発行部数が上回った初めての新聞です。

FTは、世界中のビジネスパーソンや投資家に読まれていることから、その影響力は非常に大きいと言えるでしょう。

フィナンシャル・タイムズの展開
地域	発行開始時期
欧州	1970年代末
アメリカ	1970年代末
アジア	1970年代末
発行部数	イギリス国外での部数の方が多い

2.4 まとめ

フィナンシャル・タイムズは、サーモンピンクの紙面、豊富な記事と分析、グローバルな展開など、多くの特徴を持つ経済専門の日刊紙です。

FTは、正確な金融情報を投資家に伝えるという使命を担ってきたことから、株式、国債、外国債券、通貨、商品の価格情報を日次で提供しています。

また、アジェンダを設定するコラムと位置付けられるレックス・コラム（Lex Column）は、そのシャープな切り口によって、世界のビジネスパーソンにより読まれています。

FTは、世界中のビジネスパーソンや投資家に影響力を持つメディアとして、今後も正確で信頼性の高い情報を提供していくことが期待されています。

3. フィナンシャルタイムズの使い方

3.1 デジタル版の利用

フィナンシャル・タイムズは、デジタル版の販売が急速に伸びており、直近の発行部数のうち7割が電子版となっています。

デジタル版では、新聞紙面をそのままのレイアウトで閲覧することができます。また、記事の拡大縮小も自由自在です。

さらに、デジタル版では、記事の検索機能や保存機能、キーワード登録機能など、紙媒体では得られない利便性を享受することができます。

フィナンシャル・タイムズのデジタル版
機能	内容
閲覧	新聞紙面をそのままのレイアウトで閲覧可能
拡大縮小	自由自在
検索	記事の検索機能
保存	記事の保存機能
キーワード登録	キーワード登録機能

3.2 法人向けサービス

FTは、法人向けに、パソコン、スマートフォン、タブレットでも個人アクセスが無制限で利用できるサービスを提供しています。

また、イントラネット内での配信にも対応しており、社内での情報共有を効率的に行うことができます。

FTの法人向けサービスは、企業の経営判断や意思決定を支援する上で非常に有効なツールと言えるでしょう。

フィナンシャル・タイムズの法人向けサービス
機能	内容
アクセス	パソコン、スマートフォン、タブレットでも個人アクセスが無制限
配信	イントラネット内での配信に対応
効果	社内での情報共有を効率的に行うことが可能

3.3 活用例

FTは、世界中のビジネスパーソンや投資家に読まれていることから、その情報量は膨大です。

FTの記事は、市場動向の予測、リスクの回避、チャンスの見極め、的確な判断など、様々な場面で役立ちます。

例えば、企業の経営者は、FTの記事を参考に、投資戦略や事業戦略を立案することができます。

また、投資家は、FTの記事を参考に、投資対象の選定や売買タイミングを判断することができます。

フィナンシャル・タイムズの活用例
対象	活用方法
企業の経営者	投資戦略や事業戦略の立案
投資家	投資対象の選定や売買タイミングの判断

3.4 まとめ

フィナンシャル・タイムズは、デジタル版、法人向けサービスなど、様々な形で利用することができます。

FTは、世界中のビジネスパーソンや投資家に読まれていることから、その情報量は膨大です。

FTの記事は、市場動向の予測、リスクの回避、チャンスの見極め、的確な判断など、様々な場面で役立ちます。

FTを活用することで、ビジネスや投資の成功に近づける可能性があります。

4. 経済用語解説

4.1 株価指数

株価指数とは、市場全体や特定の属性を持つグループなどにおける平均株価を算出したものです。

投資信託では運用成績の目安とされることが多いなど、資産運用を行う上で株価指数は重要な存在です。

株価指数は、市場全体の動向を把握したり、特定のセクターの動向を分析したりする際に役立ちます。

株価指数
定義	市場全体や特定の属性を持つグループなどにおける平均株価を算出したもの
目的	市場全体の動向を把握したり、特定のセクターの動向を分析したりする際に役立つ
利用例	投資信託の運用成績の目安

4.2 代表的な株価指数

世界には様々な株価指数が存在しますが、代表的なものとして、日経平均株価（日経225）、TOPIX、ダウ平均株価（NYダウ）、S&P500、NASDAQ総合指数、DAX30指数（ドイツ株価指数）、FTSE100指数、CAC40指数、ハンセン指数、上海総合指数、日経アジア300指数などがあります。

これらの株価指数は、それぞれ異なる特徴を持っています。

例えば、日経平均株価は、日本の代表的な225銘柄を対象とした株価指数です。一方、TOPIXは、東京証券取引所第一部上場の全銘柄を対象とした株価指数です。

また、ダウ平均株価は、アメリカの代表的な30銘柄を対象とした株価指数です。S&P500は、米国の上場株式または店頭登録株式のうち、時価総額、流動性の大きい500銘柄によって構成されている時価総額加重平均の株価指数です。

代表的な株価指数
指数	対象
日経平均株価（日経225）	日本の代表的な225銘柄
TOPIX	東京証券取引所第一部上場の全銘柄
ダウ平均株価（NYダウ）	アメリカの代表的な30銘柄
S&P500	米国の上場株式または店頭登録株式のうち、時価総額、流動性の大きい500銘柄
NASDAQ総合指数	NASDAQに上場している3,000以上の全銘柄
DAX30指数（ドイツ株価指数）	フランクフルト証券取引所の上場銘柄のうち主要30銘柄
FTSE100指数	ロンドン証券取引所に上場している企業から、時価総額の大きい100銘柄
CAC40指数	ユーロネクスト・パリ（旧パリ証券取引所）の上場銘柄のうち主要40銘柄
ハンセン指数	香港取引所で取引される銘柄のうち58銘柄
上海総合指数	上海証券取引所・深セン取引所における人民元建ての中国A株と外貨建ての中国B株の全て
日経アジア300指数	アジア11カ国・地域の企業を対象に、日本経済新聞社が時価総額や成長性を基準に選定した約300社の有力上場企業群

4.3 株価指数の活用

株価指数は、投資信託の運用成績の目安として利用されることが多いです。

また、市場全体の動向を把握したり、特定のセクターの動向を分析したりする際に役立ちます。

さらに、株価指数は、投資戦略を立てる際にも重要な指標となります。

株価指数の活用
目的	内容
運用成績の目安	投資信託の運用成績の目安として利用される
市場動向の把握	市場全体の動向を把握したり、特定のセクターの動向を分析したりする際に役立つ
投資戦略の策定	投資戦略を立てる際にも重要な指標となる

4.4 まとめ

株価指数は、市場全体や特定の属性を持つグループなどにおける平均株価を算出したものです。

投資信託では運用成績の目安とされることが多いなど、資産運用を行う上で株価指数は重要な存在です。

株価指数は、市場全体の動向を把握したり、特定のセクターの動向を分析したりする際に役立ちます。

また、投資戦略を立てる際にも重要な指標となります。

5. フィナンシャルタイムズの影響力

5.1 世界中のビジネスパーソンや投資家への影響力

フィナンシャル・タイムズは、世界中のビジネスパーソンや投資家に読まれていることから、その影響力は非常に大きいと言えるでしょう。

FTは、正確性と信頼性を重視し、公平で中立的な報道を目指しています。そのため、多くの読者から信頼を得ており、世界有数の経済メディアとしての地位を確立しています。

フィナンシャル・タイムズの影響力
対象	内容
ビジネスパーソン	世界中のビジネスパーソンに読まれている
投資家	世界中の投資家に読まれている
影響力	非常に大きい

5.2 政府機関や企業からの評価

FTは、その正確性と信頼性から、政府機関や企業からも高く評価されています。

フィナンシャル・タイムズへの評価
評価主体	内容
政府機関	高く評価されている
企業	高く評価されている

5.3 広告出稿先としての魅力

FTは、世界有数の企業や著名ブランドから広告出稿先として選ばれ続けています。

フィナンシャル・タイムズへの広告出稿
出稿主体	内容
企業	世界有数の企業から選ばれている
ブランド	著名ブランドから選ばれている

5.4 まとめ

フィナンシャル・タイムズは、世界中のビジネスパーソンや投資家に影響力を持つメディアとして、その正確性と信頼性から、政府機関や企業からも高く評価されています。

FTは、世界有数の企業や著名ブランドから広告出稿先として選ばれ続けています。

6. フィナンシャルタイムズの登場背景

6.1 19世紀末のイギリスの経済状況

19世紀末、イギリスはドイツやアメリカなどの新興国に世界の工場の地位を譲り、海外への投資からの収益に活路を見出していました。

これを支えた金融センターであるロンドンのシティに正確で迅速な金融情報を提供するために創刊されたのが『フィナンシャル・タイムズ(FT)』です。

FTは、創刊当初は「正直な金融人、誠実な投資家、公正な株式仲買人」のための新聞であると謳っていました。

19世紀末のイギリスの経済状況
状況	内容
地位	世界の工場の地位を新興国に譲る
活路	海外への投資からの収益
金融センター	ロンドンのシティ
ニーズ	正確で迅速な金融情報

6.2 フィナンシャルタイムズの創刊

FTは、1888年に創刊されました。創刊当時は、シティの金融関係者が主な読者層でした。

FTは、正確で信頼性の高い「投資家のバイブル」を掲げ、競合紙との差別化を図りました。

FTは、創刊以来、株式、国債、外国債券、通貨、商品の価格情報を日次で提供してきました。

フィナンシャル・タイムズの創刊
創刊時期	1888年
主な読者	シティの金融関係者
モットー	正直な金融人、誠実な投資家、公正な株式仲買人
差別化	正確で信頼性の高い「投資家のバイブル」を掲げる
情報提供	株式、国債、外国債券、通貨、商品の価格情報を日次で提供

6.3 フィナンシャルタイムズの成長

1945年、ライバル紙の『フィナンシャル・ニュース（Financial News）』を吸収したFTは、金融以外の記事欄の充実を図り、シティのための金融専門紙から全国紙へと脱皮します。

さらに、1970年代末にフランクフルトで欧州版を発行したのを皮切りに、アメリカ、アジア諸国へ拠点を拡大し、現在では世界各国で発行されるグローバルな新聞へと更なる脱皮を遂げています。

FTは、イギリスの日刊紙の中では、国内の発行部数を国外の発行部数が上回った初めての新聞です。

フィナンシャル・タイムズの成長
時期	内容
1945年	ライバル紙の『フィナンシャル・ニュース（Financial News）』を吸収。金融以外の記事欄を充実させ、シティのための金融専門紙から全国紙へ
1970年代末	フランクフルトで欧州版を発行。アメリカ、アジア諸国へ拠点を拡大し、グローバルな新聞へ
現在	イギリスの日刊紙の中では、国内の発行部数を国外の発行部数が上回った初めての新聞