爬虫類:キングコブラについて説明

キングコブラの生態
項目 内容
大きさ 平均3~4m、最大5.5m
体色 暗緑色、暗褐色、黒、黄色など。幼蛇は黒地に横縞模様
寿命 約20年
生息地 東南アジア、インド東部
分布 インド東部、インドネシア、カンボジア、タイ、中国南部など
食性 他のヘビ、トカゲ、鳥、小型哺乳類
繁殖 卵生、メスは卵を保護する
毒性 神経毒、毒量は多い
人間との関係 神聖な動物として扱われる、保護対象
対処法 抗毒血清の投与が必要

1. キングコブラの外見と特徴

要約

キングコブラの大きさ

キングコブラは、コブラ科の中でも最大級のヘビとして知られており、その大きさはまさに圧巻です。平均的な体長は3~4メートルほどですが、中には5メートルを超える個体も確認されています。過去には、1924年に捕殺された個体で全長559cm、生きている個体としては、1932年にマレーシアで捕獲された個体で554cmという記録があります。これは、他のコブラと比較しても圧倒的な大きさであり、まさにキングの名にふさわしいと言えるでしょう。

キングコブラは、その巨体だけでなく、その威嚇ポーズも特徴的です。危険を感じると、体長の1/3ほど鎌首を持ち上げ、フードと呼ばれる首の付け根部を大きく広げます。大きな個体だと、高さ1m以上まで鎌首を持ち上げてくるので、そのインパクトは凄まじいものです。

キングコブラは、他のコブラと違い、この威嚇ポーズを取ったまま移動することができるそうです。これは他のコブラにはできないことです。あの威嚇ポーズのまま近づいてくるのですから、かなりの恐怖を感じますが、その移動速度はあまり速いものではないので逃げることは可能だそうです。

キングコブラの大きさ
項目 内容
平均体長 3~4m
最大体長 5.5m以上
体重 約8kg
最大体重 12.7kg

キングコブラの体色

キングコブラの体色は、生息地によって異なります。暗緑色や暗褐色、黒、黄色がかった明るい色のものまでいます。そこに黒や白などの縞模様がある例も見られます。幼蛇の体色は生息地に限らず共通していて、黒い体色に横縞模様が入っています。

成蛇の体色は、「暗緑色および暗褐色の系統」のものと「頭部だけが暗緑色で、ほぼ全身が黒い配色の系統」のものに大きく分かれます。いずれの個体も、腹部は明るいベージュ色をしています。

キングコブラの目は、まん丸で結構かわいいですね。

キングコブラの体色
部位 体色
成蛇 暗緑色、暗褐色、黒、黄色など
幼蛇 黒地に横縞模様
腹部 明るいベージュ色

キングコブラの寿命

キングコブラの寿命はおよそ20年ほどとされています。

まとめ

キングコブラは、コブラ科の中でも最大級のヘビであり、その大きさと威嚇ポーズは非常に印象的です。体色は生息地によって異なり、幼蛇と成蛇では体色も異なります。寿命はおよそ20年ほどとされています。

2. キングコブラの生息地と分布

要約

キングコブラの生息地

キングコブラは、東南アジア(フィリピン、タイ、カンボジア、ミャンマーなど)からインド東部にかけて幅広く生息しています。主に熱帯域の森林にいますので、あまり人間の生活域とは重なりません。

キングコブラの分布

キングコブラは、インド東部、インドネシア、カンボジア、タイ、中国南部、ネパール、バングラデシュ、フィリピン、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、ラオスなど、東南アジアを中心に分布しています。

キングコブラの分布
地域 分布
東南アジア フィリピン、タイ、カンボジア、ミャンマーなど
インド 東部
その他 インドネシア、中国南部、ネパール、バングラデシュ、ベトナム、マレーシア、ラオス

キングコブラと人間の関係

キングコブラは、山地の森林に生息しているため、インドコブラなどに比べれば人との接触は多くはないですが、山間部にある村や人家には、餌となるヘビが鼠等を追って侵入するのをさらに追う形で出没することもあります。

タイ王国ではキングコブラは「神聖な動物」として無闇に殺すことが戒められているため、キングコブラが頻繁に出没する地域では、屋内に侵入した個体を傷つけずに捕獲して人里離れた場所へ放す専門の職業が存在している。

インドにおいては保護の対象であり、殺傷した場合は禁固刑が課せられる。

まとめ

キングコブラは、東南アジアを中心に、インド東部など幅広い地域に分布しています。主に熱帯域の森林に生息しており、人間の生活域と重なることは少ないですが、餌となるヘビを追って人里に出没することもあります。タイやインドなどでは、キングコブラは神聖な動物として扱われ、保護されています。

3. キングコブラの食性と獲物

要約

キングコブラの食性

キングコブラは、肉食性のヘビで、他のヘビを好んで食べます。学名の一部にある「Ophiophagus」とは「ヘビを食べるもの」を意味しています。名前の「キング」も他のヘビを食べることから、ヘビの王様と考えられたことが由来しています。

キングコブラは、ナメラ属のヘビ、小型のパイソン、ほかのコブラ類など様々なヘビを捕食します。餌が少ない場合はトカゲや鳥などを食べます。

代謝が遅いため、大きい獲物を食べた後は数か月間餌を食べなくても生活することができます。

キングコブラの獲物

キングコブラは、主に他のヘビを捕食しますが、必要に応じてトカゲ、齧歯動物、鳥を食べます。

キングコブラの獲物
種類
ヘビ ナメラ属のヘビ、小型のパイソン、ほかのコブラ類
爬虫類 トカゲ
鳥類
哺乳類 小型の哺乳類
その他 カエル、鳥の卵

キングコブラの狩り

キングコブラは目と舌を使って狩りをします。それは鋭い視力に依存しているので、それは日中最も活発です。ヘビの二股に二た舌は振動を感知し、化学情報をヘビの口の中のジェイコブソンの器官に転送して、周囲の匂いを嗅いだり味わったりできるようにします。

まとめ

キングコブラは、他のヘビを主食とする肉食性のヘビです。その食性から「ヘビを食べるもの」という意味の学名「Ophiophagus」が付けられています。代謝が遅いため、一度に大量の獲物を食べれば数か月間は餌を食べなくても生活できます。

4. キングコブラの繁殖行動と繁殖期

要約

キングコブラの繁殖期

キングコブラは、1月から4月の間に繁殖します。男性は女性を争うために互いに格闘します。

キングコブラの産卵

交配後、雌は21〜40個の革のような白い卵を産みます。彼女は葉を巣の上の山に押し込み、分解によって卵を培養するための熱が提供されます。

オスは巣を守るために巣の近くに留まり、メスは卵を持ったままです。通常は攻撃的ではありませんが、コブラはすぐに巣を守ります。

キングコブラの産卵
項目 内容
産卵数 21~40個
卵の色 革のような白い卵
孵化までの期間 約60~80日
保護方法 メスは卵を巣で保護する

キングコブラの孵化

卵は秋に孵化します。幼体は黒く、黄色の帯があり、縞模様のシークレイトに似ています。成虫は卵が孵化した後に巣を離れますが、一生交尾することがあります。

まとめ

キングコブラは、1月から4月の間に繁殖期を迎えます。オス同士はメスを巡って争い、交配後、メスは21~40個の卵を産みます。メスは卵を保護するために巣を作り、孵化するまで卵を守ります。卵は秋に孵化し、幼体は黒く、黄色の帯があります。

5. キングコブラと人間の関係

要約

キングコブラと人間との接触

キングコブラは、山地の森林に生息しているため、インドコブラなどに比べれば人との接触は多くはないですが、山間部にある村や人家には、餌となるヘビが鼠等を追って侵入するのをさらに追う形で出没することもあります。

キングコブラの保護

タイ王国ではキングコブラは「神聖な動物」として無闇に殺すことが戒められているため、キングコブラが頻繁に出没する地域では、屋内に侵入した個体を傷つけずに捕獲して人里離れた場所へ放す専門の職業が存在している。

インドにおいては保護の対象であり、殺傷した場合は禁固刑が課せられる。

キングコブラの飼育

キングコブラは、その毒性と大きさから、飼育は非常に難しいです。日本では特定動物に指定されており、飼育するには届け出が必要となります。

日本では現在、ジャパンスネークセンターと体感型動物園iZooくらいでしか飼育、展示されておらず、一般人が容易に手を出していいような存在ではありません。

まとめ

キングコブラは、人間と直接的な接触は少ないですが、生息地が人間の生活圏と重なる場合もあり、人との接触は避けられません。タイやインドなどでは、キングコブラは神聖な動物として扱われ、保護されています。飼育は非常に難しく、日本では特定動物に指定されており、飼育するには届け出が必要です。

6. キングコブラの毒性と対処法

要約

キングコブラの毒性

キングコブラの毒は、他のコブラ類と同様の「神経毒」です。しかし、キングコブラの毒は他のコブラ科のヘビと比べて特別強い毒ではありません。

他のコブラ科のヘビよりも強い毒を持つ種類もいますが、キングコブラの恐ろしさは毒量にあります。キングコブラはコブラの中でも最大種のため、側頭部にある毒腺も大きく発達しています。

そのため一咬みの毒の注入量が非常に多いのがキングコブラの特徴です。その量は他のコブラの数倍とされており、まさしくキングの名に相応しい圧倒的な毒の量なのです。

キングコブラに噛まれた場合の症状

キングコブラに咬まれると、麻痺、痺れ、呼吸困難などの症状を引き起こし、早いと30分ほどで死に至ることもあります。

また、キングコブラの毒は主に神経毒ですが、出血毒の成分も含まれるため患部を中心に壊死を引き起こす可能性もあります。

キングコブラに噛まれた場合の症状
症状 内容
麻痺 手足の痺れ
呼吸困難 呼吸が苦しくなる
壊死 噛まれた場所の組織が壊死する
痛み 激しい痛み
その他 吐き気、嘔吐、めまい

キングコブラの毒に対する対処法

キングコブラに噛まれた場合は、速やかに病院へ行き、抗毒血清を投与してもらう必要があります。

抗毒血清は、キングコブラの毒に対する特効薬であり、早期に投与することで死亡率を大幅に下げることができます。

しかし、抗毒血清は、すべての病院で常備されているわけではありません。そのため、キングコブラが生息する地域へ行く場合は、事前に抗毒血清の入手方法を確認しておくことが重要です。

まとめ

キングコブラの毒は、他のコブラと比べて特別強いわけではありませんが、その注入量は非常に多く、致死率が高いです。キングコブラに噛まれた場合は、速やかに病院へ行き、抗毒血清を投与してもらう必要があります。

参考文献

キングコブラの毒性について!毒性の強さや症状・危険性に …

【キングコブラ】の生態!性格や最大の大きさ等10つのポイント …

キングコブラの特徴と生態は?毒性や咬傷などの後遺症についても

キングコブラ – Wikipedia

キングコブラってどんなヘビ?性格は?生息地は?徹底解説!

キングコブラ | ナショナル ジオグラフィック日本版サイト

キングコブラの種類は?野生下での餌や天敵は? – pepy

キングコブラ – は虫類 – 動物 – Yahoo!きっず図鑑

キングコブラ(きんぐこぶら)とは? 意味や使い方 – コトバンク

キーキングコブラスネークの事実 – Greelane.com

キングコブラ – Wikiwand

世界最大の毒蛇!キングコブラの生態や毒性について | 危険 …

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キングコブラ (きんぐこぶら)とは【ピクシブ百科事典】

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