メンフィスとその墓地遺跡-ギーザからダハシュールまでのピラミッド地帯とは？世界遺産についての解説

メンフィスとその墓地遺跡-ギーザからダハシュールまでのピラミッド地帯の構成
エリア	主な建造物	特徴
メンフィス	プタハ大神殿	古代エジプト三大聖地の一つ
メンフィス	ラムセス2世の像	プタハ大神殿に置かれていた巨大な像
ギザ	クフ王のピラミッド	世界最大のピラミッド
ギザ	カフラー王のピラミッド	保存状態が良く、頂上付近に化粧石が残っている
ギザ	メンカウラー王のピラミッド	三大ピラミッドの中で最も小さい
ギザ	スフィンクス	ライオンの体に人間の頭部を持つ像
アブ・ロアシュ	ジェドエフラー王のピラミッド	基礎部分しか残っていない
アブシール	サフラー王のピラミッド	第5王朝時代のピラミッド
サッカラ	ジェセル王の階段ピラミッド	世界最古のピラミッド
サッカラ	ペピ1世のピラミッド	ほとんど崩れてしまっている
サッカラ	メルエンラー1世のピラミッド	ほとんど崩れてしまっている
ダハシュール	スネフェル王の赤いピラミッド	化粧石が持ち去られて、赤い花崗岩が見えている
ダハシュール	スネフェル王の屈折ピラミッド	途中から傾斜角度が変わったピラミッド

1. メンフィスとは何か
2. ピラミッド地帯の魅力とは
3. メンフィスとピラミッド地帯の関係
4. メンフィスと墓地遺跡の謎
5. ギーザとダハシュールのピラミッド事情
6. メンフィスとピラミッド地帯の世界遺産登録

1. メンフィスとは何か

メンフィスの歴史

メンフィスは、エジプトの初期王朝時代（第1王朝と第2王朝の時代）と古王国時代（第3王朝～第6王朝）に都だったところで、カイロやギザの南部およそ20キロメートルのところにあります。紀元前3000年頃にエジプト第1王朝がこの地で設立されたとされ、その後中王国や新王国時代は首都はテーベに移されましたが、国を支配する重要な都市であり続けました。しかし、末期王朝やプトレマイオス朝時代になると、地中海沿岸のアレキサンドリアが首都機能が移っていきます。現在のメンフィスは人が住むことがなく、広大な遺跡となっていますが、この地はファラオの故郷であり、聖地と考えられてます。

メンフィスには、多くの遺跡が残っており、古代エジプトの暮らしなどが現在でも分かるようになっています。プタハ大神殿はメンフィスの守護神であったプタハ神を祀った神殿で、古代エジプトでも三大聖地の一つでした。そして、首都メンフィスの南北にはネクロポリス（巨大な墓地郡）が残り、それらはギザの丘からアブシール、サッカーラを通り、ダハシュールまで約30kmという広大なエリアに点在。ここにはマスタバと呼ばれるピラミッドの基礎となった小さな墳墓から、大型のピラミッドになるまでの墳墓の発展の経緯を見ることができます。そして、登録されているピラミッドはなんと38基にもなり、ギザの三大ピラミッドは人類史における最高傑作の一つといえるでしょう。他にもアブシール、サッカーラ、ダハシュールなど、大型のピラミッドが残る地も。さらにエジプト第1王朝から第30王朝を経て、ローマに至るまで9000以上の岩窟墳墓も登録されています。

かつての古王国の首都ではありますが、現在は崩壊した像や当時の区画の一部が残るのみ。特に新王国時代のプタハ大神殿に置かれていた巨大なラムセス2世の像が横たわっており、当時の神殿の規模が想像できますね。周囲には、メンフィスの守護神プタハ神の妻であったセクメト女神を祀った「セクメト神殿」や、プタハの現世での姿とされる聖牛アピス信仰の中心だった「アピス神殿」などが残っています。かつては膨大な人口を抱えていた都市であったため、宮殿や神殿はもちろん、職人の工房や造船所、住宅の跡なども発掘されました。

ギザの8km北にあるアブ・ロアシュには、第4王朝のファラオであり、クフの息子であったジェドエフラー王のピラミッドがあったものの、現在は基礎部分だけしか残っていないといった状態。ここは第4王朝時代のマスタバ墳が多数あり、古くから埋葬地であったとされています。

メンフィスの歴史
時代	概要
初期王朝時代	メンフィスが首都に
古王国時代	首都はテーベに移る
中王国・新王国時代	重要な都市として発展
末期王朝・プトレマイオス朝時代	首都はアレキサンドリアに移る
現在	遺跡として残る

メンフィスの重要性

メンフィスは、ナイル川がデルタ地域に入る地点に位置しており、上エジプトと下エジプトの境界線に位置する要衝であったため、エジプト全域を統治するのに最適の地でした。そのため、メンフィスは古代エジプトにおいて重要な都市として発展し、政治、経済、文化の中心地として栄えました。

メンフィスは、古代エジプトの宗教の中心地でもありました。メンフィスの守護神であるプタハ神は、創造神として崇拝され、メンフィスにはプタハ神殿をはじめとする多くの神殿が建設されました。また、メンフィスは、芸術や工芸の中心地としても知られており、多くの芸術作品や工芸品が制作されました。

メンフィスは、古代エジプトの文化の中心地でもありました。メンフィスには、多くの学者や芸術家が集まり、学問や芸術が発展しました。また、メンフィスは、貿易の中心地でもあり、エジプト各地や海外との交易が行われました。

メンフィスは、古代エジプトの重要な都市として、長い間栄えました。しかし、その後、首都はテーベに移され、メンフィスの重要性は徐々に低下していきました。それでも、メンフィスは、古代エジプトの歴史と文化を伝える重要な遺跡として、現在も人々を魅了しています。

メンフィスの重要性
分野	概要
政治	エジプト全域を統治する中心地
経済	交易の中心地
文化	芸術や工芸の中心地
宗教	プタハ神を信仰する中心地

メンフィスの現状

現在のメンフィスは、かつての栄華を偲ばせる遺跡が残るのみとなっています。しかし、その遺跡は、古代エジプトの文化や歴史を伝える貴重な資料であり、世界中から多くの観光客が訪れます。

メンフィスの遺跡は、古代エジプトの建築技術や芸術の素晴らしさを示すものであり、古代エジプト文明の理解を深める上で重要な役割を果たしています。また、メンフィスの遺跡は、古代エジプトの人々の生活や信仰を知るための貴重な資料でもあります。

メンフィスの遺跡は、古代エジプトの文化や歴史を伝える重要な遺産であり、世界遺産に登録されています。メンフィスを訪れることで、古代エジプト文明の壮大さと神秘に触れることができます。

メンフィスの遺跡は、古代エジプト文明の遺産として、未来の世代に受け継がれていくべきものです。私たちは、メンフィスの遺跡を保護し、後世に伝える責任があります。

メンフィスの現状
現状	概要
現在	遺跡として残る
遺跡	古代エジプトの文化や歴史を伝える貴重な資料
観光	世界中から多くの観光客が訪れる

まとめ

メンフィスは、古代エジプトの初期王朝時代から古王国時代にかけて、エジプトの首都として栄えた重要な都市でした。メンフィスは、政治、経済、文化の中心地として発展し、多くの遺跡が残されています。

メンフィスは、古代エジプトの宗教の中心地でもあり、プタハ神殿をはじめとする多くの神殿が建設されました。また、メンフィスは、芸術や工芸の中心地としても知られており、多くの芸術作品や工芸品が制作されました。

メンフィスは、古代エジプトの文化の中心地でもあり、多くの学者や芸術家が集まり、学問や芸術が発展しました。また、メンフィスは、貿易の中心地でもあり、エジプト各地や海外との交易が行われました。

2. ピラミッド地帯の魅力とは

ギザの三大ピラミッド

ギザの三大ピラミッドは、クフ王、カフラー王、メンカウラー王の3つのピラミッドで、世界七不思議の一つに数えられています。これらのピラミッドは、古代エジプトの建築技術の粋を集めたものであり、その壮大さは、見る者を圧倒します。

クフ王のピラミッドは、三大ピラミッドの中で最も大きく、高さは約139メートル、底辺は約230メートルです。このピラミッドは、約280万個の石で構成されており、その重さは約2.5トンもあると言われています。

カフラー王のピラミッドは、クフ王のピラミッドに次いで大きく、高さは約136メートルです。このピラミッドは、保存状態が良く、頂上付近には、建設当時の化粧石が残っています。

メンカウラー王のピラミッドは、三大ピラミッドの中で最も小さく、高さは約62メートルです。このピラミッドは、他の2つのピラミッドに比べて、規模が小さいですが、それでもその壮大さは、見る者を魅了します。

ギザの三大ピラミッド
ピラミッド	高さ	特徴
クフ王のピラミッド	139m	世界最大のピラミッド
カフラー王のピラミッド	136m	保存状態が良く、頂上付近に化粧石が残っている
メンカウラー王のピラミッド	62m	三大ピラミッドの中で最も小さい

スフィンクス

ギザの三大ピラミッドの前に鎮座するスフィンクスは、古代エジプトのシンボルとして、世界中の人々に知られています。スフィンクスは、ライオンの体に人間の頭部を持つ像で、その大きさは全長約73メートル、高さ約20メートルです。

スフィンクスは、古代エジプトの人々にとって、神聖な存在であり、守護神として崇拝されていました。スフィンクスは、ギザの三大ピラミッドを守るように、その場所に鎮座しています。

スフィンクスは、その神秘的な姿から、多くの伝説や物語を生み出してきました。スフィンクスは、古代エジプトの文化や歴史を象徴する存在であり、世界中の人々を魅了しています。

スフィンクスは、古代エジプト文明の遺産として、未来の世代に受け継がれていくべきものです。私たちは、スフィンクスを保護し、後世に伝える責任があります。

ピラミッドの謎

ギザの三大ピラミッドは、その壮大さだけでなく、その建造方法や目的など、多くの謎に包まれています。これらの謎は、古代エジプト文明の神秘性をさらに深めています。

ピラミッドは、どのようにして建設されたのでしょうか？古代エジプトの人々は、どのようにして、巨大な石を運び、積み上げたのでしょうか？

ピラミッドは、何のために建設されたのでしょうか？ピラミッドは、ファラオの墓として建設されたと考えられていますが、その目的は、まだ完全に解明されていません。

ピラミッドは、古代エジプト文明の謎を解き明かす鍵となる存在です。私たちは、ピラミッドの謎を解き明かすことで、古代エジプト文明の理解を深めることができます。

まとめ

ギザの三大ピラミッドは、古代エジプト文明の象徴であり、世界中の人々を魅了する存在です。これらのピラミッドは、その壮大さだけでなく、その建造方法や目的など、多くの謎に包まれています。

スフィンクスは、ギザの三大ピラミッドを守るように、その場所に鎮座しています。スフィンクスは、古代エジプトの人々にとって、神聖な存在であり、守護神として崇拝されていました。

ギザの三大ピラミッドは、古代エジプト文明の謎を解き明かす鍵となる存在です。私たちは、ピラミッドの謎を解き明かすことで、古代エジプト文明の理解を深めることができます。

ギザの三大ピラミッドは、古代エジプト文明の遺産として、未来の世代に受け継がれていくべきものです。私たちは、ギザの三大ピラミッドを保護し、後世に伝える責任があります。

3. メンフィスとピラミッド地帯の関係

メンフィスとピラミッド地帯の地理的関係

メンフィスは、ギザの南へ約20km、ナイル川の西側に位置する遺跡です。メンフィスは、古代エジプトの初期王朝時代から古王国時代にかけて、エジプトの首都として栄えた重要な都市でした。

メンフィスは、ナイル川がデルタ地域に入る地点に位置しており、上エジプトと下エジプトの境界線に位置する要衝であったため、エジプト全域を統治するのに最適の地でした。

メンフィスは、古代エジプトの政治、経済、文化の中心地として発展し、多くの遺跡が残されています。メンフィスは、古代エジプトの宗教の中心地でもあり、プタハ神殿をはじめとする多くの神殿が建設されました。

メンフィスは、古代エジプトの芸術や工芸の中心地としても知られており、多くの芸術作品や工芸品が制作されました。メンフィスは、古代エジプトの文化の中心地でもあり、多くの学者や芸術家が集まり、学問や芸術が発展しました。

メンフィスとピラミッド地帯の地理的関係
場所	距離
メンフィス	ギザの南へ約20km
メンフィス	サッカラの北へ約6km
メンフィス	ダハシュールの北へ約10km

メンフィスとピラミッド地帯の文化的関係

メンフィスは、古代エジプトの首都として、その周辺には、王族や貴族の墓地が建設されました。これらの墓地は、メンフィスのネクロポリスと呼ばれ、ギザの丘からアブシール、サッカーラを通り、ダハシュールまで約30kmという広大なエリアに点在しています。

メンフィスのネクロポリスには、マスタバと呼ばれる小さな墳墓から、大型のピラミッドまで、さまざまな種類の墓が建設されました。これらの墓は、古代エジプトの人々の死生観や信仰を反映したものであり、古代エジプト文明の理解を深める上で重要な役割を果たしています。

メンフィスのネクロポリスは、古代エジプトの建築技術や芸術の素晴らしさを示すものであり、古代エジプト文明の理解を深める上で重要な役割を果たしています。また、メンフィスのネクロポリスは、古代エジプトの人々の生活や信仰を知るための貴重な資料でもあります。

メンフィスのネクロポリスは、古代エジプトの文化や歴史を伝える重要な遺産であり、世界遺産に登録されています。メンフィスのネクロポリスを訪れることで、古代エジプト文明の壮大さと神秘に触れることができます。

メンフィスとピラミッド地帯の文化的関係
関係	概要
メンフィス	古代エジプトの首都
ピラミッド地帯	王族や貴族の墓地
ネクロポリス	メンフィスの周辺に広がる墓地郡

メンフィスとピラミッド地帯の現代における関係

まとめ

4. メンフィスと墓地遺跡の謎

ピラミッドの建造方法

ピラミッドは、どのようにして建設されたのでしょうか？古代エジプトの人々は、どのようにして、巨大な石を運び、積み上げたのでしょうか？

ピラミッドの建造には、膨大な労働力と高度な技術が必要とされました。古代エジプトの人々は、どのようにして、これらの課題を克服したのでしょうか？

ピラミッドの建造方法は、現在でも完全には解明されていません。しかし、考古学者の研究によって、いくつかの仮説が立てられています。

ピラミッドの建造方法
方法	概要
スロープ説	斜面を使って石を積み上げた
内部構築説	ピラミッド内部から積み上げた
ヘリコプター説	古代人がヘリコプターのような乗り物を使っていた
宇宙人説	宇宙人がピラミッドを建設した

ピラミッドの目的

ピラミッドは、ファラオの墓として建設されたと考えられていますが、その目的は、まだ完全に解明されていません。

ピラミッドは、ファラオの永遠の住居として、あるいは、ファラオの魂が天に昇るための道として、建設されたという説があります。

ピラミッドは、ファラオの権威を示すための象徴として、あるいは、ファラオの死後の世界での生活を保障するための施設として、建設されたという説もあります。

ピラミッドの目的は、まだ完全には解明されていませんが、ピラミッドは、古代エジプトの人々の死生観や信仰を反映したものであり、古代エジプト文明の理解を深める上で重要な役割を果たしています。

ピラミッドの目的
目的	概要
ファラオの墓	ファラオの永遠の住居
魂の昇天	ファラオの魂が天に昇るための道
権威の象徴	ファラオの権威を示すための象徴
死後の世界	ファラオの死後の世界での生活を保障するための施設

スフィンクスの謎

スフィンクスは、一体、誰をモデルにして作られたのでしょうか？スフィンクスは、ファラオの肖像であるという説や、神々の化身であるという説があります。

スフィンクスは、なぜ、ピラミッドの前に置かれたのでしょうか？スフィンクスは、ピラミッドを守るために、あるいは、ファラオの魂を導くために、置かれたという説があります。

スフィンクスの謎は、まだ完全には解明されていませんが、スフィンクスは、古代エジプトの人々の信仰や文化を反映したものであり、古代エジプト文明の理解を深める上で重要な役割を果たしています。

スフィンクスの謎
謎	概要
モデル	ファラオの肖像？神々の化身？
目的	ピラミッドを守るため？ファラオの魂を導くため？
建造時期	ピラミッドと同じ時期？それ以前？

まとめ

メンフィスとその墓地遺跡には、多くの謎が残されています。ピラミッドの建造方法や目的、スフィンクスの謎など、古代エジプト文明の神秘性をさらに深める謎が数多く存在します。

これらの謎を解き明かすことは、古代エジプト文明の理解を深める上で重要な課題です。私たちは、考古学者の研究や発掘調査を通じて、これらの謎に迫り、古代エジプト文明の真実を明らかにする必要があります。

メンフィスとその墓地遺跡は、古代エジプト文明の遺産として、未来の世代に受け継がれていくべきものです。私たちは、メンフィスとその墓地遺跡を保護し、後世に伝える責任があります。

メンフィスとその墓地遺跡は、古代エジプト文明の神秘と魅力に満ちた場所です。私たちは、これらの遺跡を訪れることで、古代エジプト文明の壮大さと神秘に触れることができます。

5. ギーザとダハシュールのピラミッド事情

ギザの三大ピラミッド

ギザの三大ピラミッド
ピラミッド	高さ	特徴
クフ王のピラミッド	139m	世界最大のピラミッド
カフラー王のピラミッド	136m	保存状態が良く、頂上付近に化粧石が残っている
メンカウラー王のピラミッド	62m	三大ピラミッドの中で最も小さい

サッカラのピラミッド

サッカラは、ギザの南へ約10kmに位置する、古代下エジプトの首都メンフィスのネクロポリスだったサッカーラ。ここで必見なのは、世界最古のジェセル王の6重の階段ピラミッドです。

建築家でジェセル王の宰相だった、イムヘテブと共に、苦労を重ねて造ったとか。内部の巨大な柱廊には初期のパピルス柱があり、外壁のコブラ神ワジェットも綺麗な形で残っています。

王の像が安置されていた小部屋も、見るべきスポットです。でも、像自体は、カイロのエジプト考古学博物館に展示されています。

ピラミッドの西側の小高い丘から見る景色は、ギーザやアブー・セール、ダハシュールのピラミッドを望む、映えスポットとなっています。

サッカラのピラミッド
ピラミッド	高さ	特徴
ジェセル王の階段ピラミッド	62m	世界最古のピラミッド
ペピ1世のピラミッド	不明	ほとんど崩れてしまっている
メルエンラー1世のピラミッド	不明	ほとんど崩れてしまっている

ダハシュールのピラミッド

サッカーラから南へ4km先にある砂漠地帯。静寂に包まれた砂漠の中には、クフ王の父スネフェル王が建てた「赤のピラミッド」や、計画変更により途中から傾斜角度が変わった奇妙な形の「屈折のピラミッド」、日干し煉瓦と玄武岩で建てられた「黒のピラミッド」など特徴豊かなピラミッドが点在しています。

メンフィス博物館の中庭にあるスフィンクスやメイドゥームの石積みが崩れてしまい偽りのピラミッドと呼ばれる崩れピラミッド、お宝の宝庫マスタバなど見逃せない遺跡が、まだまだたくさんあります。

スネフェル王は、生涯で5基のピラミッドを建造しており、赤いピラミッドは5番目のもの。化粧石が持ち去られて、赤い花崗岩が見えているためこのように呼ばれています。高さはクフ王のピラミッドにおよびませんが、傾斜が非常に緩やかなため、どっしりと大きく見えます。

中央付近から突然傾斜が緩やかになる、屈折ピラミッド。こちらもスネフェル王が建造したものです。屈折している理由ははっきりとしておらず、建設中に構造上の問題が発生したとする説、何らかの理由で完成を急いだ説などが唱えられています。

ダハシュールのピラミッド
ピラミッド	高さ	特徴
スネフェル王の赤いピラミッド	不明	化粧石が持ち去られて、赤い花崗岩が見えている
スネフェル王の屈折ピラミッド	不明	途中から傾斜角度が変わったピラミッド

まとめ

サッカラには、世界最古のピラミッドであるジェセル王の階段ピラミッドをはじめ、多くのピラミッドが残っています。サッカラのピラミッドは、ギザの三大ピラミッドとは異なる特徴を持つピラミッドであり、古代エジプトの建築技術や文化の発展を知る上で重要な役割を果たしています。

ダハシュールには、スネフェル王が建造した赤いピラミッドと屈折ピラミッドが残っています。これらのピラミッドは、ギザの三大ピラミッドとは異なる特徴を持つピラミッドであり、古代エジプトの建築技術や文化の発展を知る上で重要な役割を果たしています。

ギザ、サッカラ、ダハシュールには、古代エジプトの建築技術や文化の素晴らしさを示す多くのピラミッドが残っています。これらのピラミッドは、古代エジプト文明の遺産として、未来の世代に受け継がれていくべきものです。

6. メンフィスとピラミッド地帯の世界遺産登録

世界遺産登録の理由

メンフィスとその墓地遺跡-ギーザからダハシュールまでのピラミッド地帯は、1979年に世界文化遺産に登録されました。

この世界遺産は、古代エジプト文明の重要な遺産であり、その価値は世界的に認められています。

この世界遺産は、古代エジプトの建築技術や芸術の素晴らしさを示すものであり、古代エジプト文明の理解を深める上で重要な役割を果たしています。

この世界遺産は、古代エジプトの人々の生活や信仰を知るための貴重な資料でもあります。

世界遺産登録基準

メンフィスとその墓地遺跡-ギーザからダハシュールまでのピラミッド地帯は、世界遺産登録基準のうち、以下の条件を満たし、登録された（以下の基準は世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用である）。

(i) 人類の創造的才能を表す傑作。

(iii) 過去のある期間または文化圏において、建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観デザインの分野において、人類の価値観を表現する建築様式、技術的集成、または景観の顕著な例。

(vi) 顕著な普遍的価値を持つ出来事、現存する伝統、思想、信仰、芸術的および文学的作品と直接または間接的に関連している、または関連していた、最も重要な文化的伝統または生きている文化的伝統の代表的な例。

世界遺産登録基準
基準	概要
(i)	人類の創造的才能を表す傑作
(iii)	建築様式、技術的集成、または景観の顕著な例
(vi)	最も重要な文化的伝統の代表的な例