項目 | 内容 |
---|---|
位置 | オーストラリア東部クイーンズランド州 |
面積 | 1840平方km |
最高標高 | 240m |
アクセス | ハービーベイからフェリーで約1時間 |
主な観光スポット | マッケンジー湖、75マイルビーチ、マヘノ号、カテドラル、イーライ・クリーク |
アクティビティ | 4WDドライブ、湖水浴、ウォーキング、ホエールウォッチング、ドルフィンウォッチング |
宿泊施設 | ホテル、リゾート、キャンプ場 |
食事 | レストラン、カフェ、自炊 |
世界遺産登録 | 1992年、世界自然遺産に登録 |
1. フレーザー島の位置と歴史
フレーザー島の位置
フレーザー島は、オーストラリア東部のクイーンズランド州に位置する島です。ブリスベンから北へ約300kmの場所にあり、南北123km、幅25kmと、世界最大の砂の島として知られています。島の最高高度は240mで、ほぼ全域がグレート・サンディ国立公園に指定されています。
フレーザー島は、オーストラリア大陸東海岸を襲った豪雨がグレート・ディバイディング山脈の岩山を侵食し、風化した岩山が砂となり、貿易風や海流の影響で徐々に流され、現在の場所に堆積して形成されました。
長い年月を経て形成されたフレーザー島は、現在も貿易風や海流の影響で少しずつ移動していると言われています。
項目 | 内容 |
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国 | オーストラリア |
州 | クイーンズランド州 |
緯度 | 25.28°S |
経度 | 153.12°E |
面積 | 1840平方km |
最高標高 | 240m |
フレーザー島の歴史
フレーザー島は、かつて先住民のアボリジニのバッチュラ族によって「ガリ」と呼ばれていました。ガリは「楽園」を意味し、アボリジニの人々にとって聖なる場所でした。
1836年、イギリス人探検家のジェームズ・フレーザーが、この島に漂着した際に、妻のエリザ・フレーザーが島で救助されたことから、フレーザー島と呼ばれるようになりました。
その後、フレーザー島は、木材伐採や観光開発が進められ、自然環境が破壊されていきました。バッチュラ族も島から追いやられ、20世紀初頭にはその集団は消滅してしまいました。
近年では、自然保護の重要性が認識され、フレーザー島は国立公園に指定され、世界遺産に登録されました。2021年には、島の名称が伝統的な名称である「ガリ」に戻されました。
年 | 出来事 |
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14万年以上前 | 砂の堆積が始まる |
1836年 | ジェームズ・フレーザーが島に漂着し、妻のエリザ・フレーザーが救助される |
1992年 | ユネスコの世界自然遺産に登録 |
2021年 | 島の名称が「ガリ」に戻される |
フレーザー島の名前の由来
フレーザー島は、1836年にイギリス人探検家のジェームズ・フレーザーが、この島に漂着した際に、妻のエリザ・フレーザーが島で救助されたことから、フレーザー島と呼ばれるようになりました。
しかし、この話は様々なバージョンがあり、どれが正確な情報であるか分かっていないのが現状です。
島の元の名前は先住民(アボリジニ)のバッチュラ族による「ガリ」で、楽園(パラダイス)を意味します。
バッチュラ族は島の名前を元に戻すよう働きかけ、2017年にクイーンズランド州当局はグレート・サンディ国立公園内の区域名を「ガリ(フレーザー島)」へ変更しました。
まとめ
フレーザー島は、オーストラリア東部のクイーンズランド州に位置する世界最大の砂の島です。14万年以上前に、オーストラリア大陸から流れ出した砂が堆積して形成されました。
かつては先住民のアボリジニによって「ガリ」と呼ばれていましたが、イギリス人探検家のジェームズ・フレーザーが島に漂着した際に、妻のエリザ・フレーザーが島で救助されたことから、フレーザー島と呼ばれるようになりました。
その後、木材伐採や観光開発が進められ、自然環境が破壊されていきましたが、近年では自然保護の重要性が認識され、国立公園に指定され、世界遺産に登録されました。
2021年には、島の名称が伝統的な名称である「ガリ」に戻されました。
2. フレーザー島の自然と生態系
フレーザー島の地形
フレーザー島は、世界最大の砂の島であり、その地形は非常にユニークです。島は、長い年月をかけてオーストラリア大陸から流れ出した砂が堆積して形成されました。
島内には、高さ240mを超える砂丘や、100を超える淡水湖、そして無数の小川が存在します。
砂丘の上に熱帯雨林が生い茂っているのは、世界でも非常に珍しい光景です。
フレーザー島は、現在も砂が堆積し続けており、島の地形は常に変化しています。
項目 | 内容 |
---|---|
地形 | 砂の島 |
砂丘 | 高さ240mを超える砂丘が存在 |
湖 | 100を超える淡水湖が存在 |
小川 | 無数の小川が存在 |
植生 | 砂丘の上に熱帯雨林が生い茂る |
フレーザー島の植生
フレーザー島には、砂丘の上に熱帯雨林が生い茂るという、世界でも珍しい植生が見られます。
島内には、ヤシ、シダ類、ヒース、熱帯雨林など、多様な植物が生息しています。
特に、島内にあるエリー川は、非常に良いレジャースポットであり、ハイキングの他、水泳を楽しむこともできます。
2020年10月下旬には、違法なたき火を原因とする大規模な山林火災が発生し、76000haが焼失しました。
種類 | 特徴 |
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ヤシ | 熱帯地域に生息する植物 |
シダ類 | 湿潤な環境を好む植物 |
ヒース | 低木が密生した草原 |
熱帯雨林 | 多様な植物が生息する森林 |
フレーザー島の動物相
フレーザー島には、47種の哺乳類、79種の爬虫類、350種以上の野鳥が生息しています。
特に、フレーザー島は純血のディンゴの生息地としても知られており、島内には120から150頭が生息するとされています。
ディンゴとの交雑を避けるためにも人間に飼われている犬の島への持ち込みは禁止されているほか、島内の動物を守るためにもネコなどのペットの持ち込みは禁止されています。
2001年には、男の子がディンゴに襲われて死亡する事故が起きたほか、増加した観光客との偶発的な事故が度々起きており、ディンゴの保護管理計画も策定されています。
種類 | 特徴 |
---|---|
哺乳類 | ディンゴ、ワラビー、ポッサムなど |
爬虫類 | ヘビ、トカゲなど |
鳥類 | インコ、フクロウなど |
海洋生物 | イルカ、ウミガメ、ジュゴンなど |
まとめ
フレーザー島は、世界最大の砂の島であり、その地形は非常にユニークです。島は、長い年月をかけてオーストラリア大陸から流れ出した砂が堆積して形成されました。
島内には、高さ240mを超える砂丘や、100を超える淡水湖、そして無数の小川が存在します。
砂丘の上に熱帯雨林が生い茂っているのは、世界でも非常に珍しい光景です。
フレーザー島には、47種の哺乳類、79種の爬虫類、350種以上の野鳥が生息しています。特に、純血のディンゴの生息地としても知られています。
3. フレーザー島の観光スポット
マッケンジー湖
マッケンジー湖は、フレーザー島にある湖の中で最も有名な湖です。
「世界一美しい水」と称されるほど美しい湖で、あまりの透明度の高さに魚も生息できないと言われています。
真っ白なシリカサンド(ケイ砂)と水晶のようにクリアな水、そして周囲を囲む緑のコントラストは息をのむほどです。
湖水浴も楽しめますが、その美しい湖を鑑賞するだけでも十分に魅力的です。
項目 | 内容 |
---|---|
水質 | 淡水 |
透明度 | 世界で最も高い |
面積 | 約80ヘクタール |
特徴 | 湖底の白砂が太陽を反射して輝く |
注意点 | 生物が生息していないため、水温が低い |
75マイルビーチ
75マイルビーチは、フレーザー島の東側に位置する、約100㎞にわたって続く白砂のビーチです。
コバルトブルーの海の美しさを一層際立たせる白い砂浜を4WDで走り抜けるアクティビティはとても人気があります。
途中には、打ちあがったまま放置された難破船「マヘノ」があり、近くで見ることもできます。
海を眺めながら一直線にのびたビーチを豪快に車で駆け抜ける爽快感をぜひ味わってみてください。
項目 | 内容 |
---|---|
長さ | 約100km |
特徴 | 白い砂浜が続く |
アクティビティ | 4WDドライブ、海水浴(一部エリアのみ) |
見どころ | 難破船マヘノ号、カテドラル |
マヘノ号
マヘノ号は、1905年にオーストラリア-ニュージーランド間を航行する客船として建造され、第一次世界大戦中にはイギリス海峡で病院船としても利用されました。
1935年にスクラップ処分のためメルボルンから日本へ曳航される際に強いサイクロンに遭って打ち上げられ、現在は観光スポットの一つとなっています。
白い砂浜に打ち上げられたマヒノの姿を見ると歴史を感じることができますね。
項目 | 内容 |
---|---|
建造年 | 1905年 |
用途 | 客船、病院船 |
難破年 | 1935年 |
場所 | ハッピーバレービーチ |
特徴 | 海水によってゆっくりと朽ちている |
まとめ
フレーザー島には、世界で最も透明度の高い湖の一つと言われるマッケンジー湖や、100km以上にわたって続く白砂の75マイルビーチなど、多くの観光スポットがあります。
マッケンジー湖は、真っ白なシリカサンドと水晶のようにクリアな水のコントラストが美しく、湖水浴も楽しめます。
75マイルビーチは、4WDで走り抜ける爽快感を味わえる人気のスポットです。
また、フレーザー島には、かつて客船として活躍していたマヘノ号の難破船が残されており、歴史を感じることができます。
4. フレーザー島の世界遺産登録について
世界遺産登録の理由
フレーザー島は、1992年にユネスコの世界自然遺産に登録されました。
世界遺産登録の理由は、砂の島でありながら、熱帯雨林や淡水湖が存在するなど、世界でも非常に珍しい生態系を持つことです。
また、フレーザー島は、絶滅危惧種の動物など、多くの貴重な生物が生息していることからも、世界的に重要な価値を持つ場所として認められています。
項目 | 内容 |
---|---|
生態系 | 砂の島に熱帯雨林や淡水湖が存在するなど、世界でも珍しい生態系を持つ |
生物 | 絶滅危惧種を含む多くの貴重な生物が生息 |
景観 | 250kmを超える砂浜、熱帯雨林、淡水湖など、世界でも他に見られない景観が存在 |
世界遺産登録基準
フレーザー島は、世界遺産登録基準のうち、以下の条件を満たし、登録されました。
* 登録基準(vii)世界最大の砂の島であり、250kmを超える砂浜、熱帯雨林、淡水湖など、世界でも他に見られない景観が存在するという点。
* 登録基準(viii)巨大な砂丘は、さまざまな淡水湖を持つという地形もユニークですが、砂丘そのものは世界でも最も長く、現在でも拡大を続けており、地質学の観点からしても重要な価値があるということ。
* 登録基準(ix)砂丘の上に熱帯雨林が存在するというのは世界でも非常に珍しく、花々が生い茂った地帯、絶滅危惧種のカエルを含む動物相など、乏しい地形の中で独自の生態系を持つということ。
基準 | 内容 |
---|---|
vii | 世界で他に見られない景観が存在 |
viii | 地質学的に重要な価値がある |
ix | 独自の生態系を持つ |
世界遺産登録による影響
フレーザー島の世界遺産登録は、島の自然保護に大きく貢献しました。
世界遺産登録によって、島の開発が制限され、自然環境が守られるようになりました。
また、世界遺産登録によって、フレーザー島への観光客が増加し、島の経済活性化にも貢献しました。
項目 | 内容 |
---|---|
自然保護 | 島の開発が制限され、自然環境が守られるようになった |
観光客増加 | 世界遺産登録によって、観光客が増加 |
経済活性化 | 観光客増加による経済活性化 |
まとめ
フレーザー島は、世界最大の砂の島であり、そのユニークな生態系が評価され、1992年にユネスコの世界自然遺産に登録されました。
世界遺産登録によって、島の自然保護が進められ、観光客も増加しました。
フレーザー島は、自然と文化が調和した貴重な場所であり、これからも大切に守っていく必要があります。
5. フレーザー島のアクティビティ
4WDドライブ
フレーザー島では、4WD車で砂浜をドライブするアクティビティが人気です。
75マイルビーチは、100km以上にわたって続く白砂のビーチで、4WDで走り抜ける爽快感を味わえます。
途中には、難破船マヘノ号や、カテドラルと呼ばれる砂の塔など、見どころがたくさんあります。
4WDドライブは、フレーザー島ならではの体験なので、ぜひ挑戦してみてください。
場所 | 75マイルビーチ |
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特徴 | 100km以上にわたる白砂のビーチを走行 |
見どころ | 難破船マヘノ号、カテドラル |
注意点 | 砂地のため、運転に注意が必要 |
湖水浴
フレーザー島には、100を超える淡水湖があり、湖水浴を楽しむことができます。
特に、マッケンジー湖は、世界で最も透明度の高い湖の一つとして知られており、その美しさは格別です。
湖水浴以外にも、湖畔でのんびり過ごすのもおすすめです。
場所 | マッケンジー湖など |
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特徴 | 透明度が高く、美しい湖水 |
注意点 | 水温が低い場合がある |
その他 | 湖畔でのんびり過ごすのもおすすめ |
ウォーキング
フレーザー島には、熱帯雨林の中を歩くことができるウォーキングトレイルが整備されています。
ガイド付きのツアーに参加すれば、安全に自然を満喫できます。
ウォーキングトレイルでは、珍しい植物や動物を観察することができます。
場所 | 熱帯雨林 |
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特徴 | ガイド付きツアーがおすすめ |
見どころ | 珍しい植物や動物 |
注意点 | 歩きやすい靴を着用 |
まとめ
フレーザー島では、4WDドライブ、湖水浴、ウォーキングなど、様々なアクティビティを楽しむことができます。
4WDドライブでは、75マイルビーチを走り抜け、難破船マヘノ号やカテドラルなどを見学できます。
マッケンジー湖では、世界で最も透明度の高い湖水を楽しむことができます。
ウォーキングトレイルでは、熱帯雨林の自然を満喫できます。
6. フレーザー島の食事と宿泊施設
食事
フレーザー島には、レストランやカフェがいくつかありますが、数は多くありません。
島内には、キャンプ場もいくつかあり、自炊をすることもできます。
キングフィッシャーベイリゾートには、レストランやカフェがいくつかあり、食事に困ることはありません。
場所 | 特徴 |
---|---|
レストラン | キングフィッシャーベイリゾートなど |
カフェ | キングフィッシャーベイリゾートなど |
キャンプ場 | 自炊が可能 |
宿泊施設
フレーザー島には、ホテル、リゾート、キャンプ場など、様々な宿泊施設があります。
キングフィッシャーベイリゾートは、島内最大の宿泊施設で、様々なタイプの客室があります。
キャンプ場では、テントやキャンピングカーで宿泊することができます。
種類 | 特徴 |
---|---|
ホテル | キングフィッシャーベイリゾート |
リゾート | キングフィッシャーベイリゾート |
キャンプ場 | テントやキャンピングカーで宿泊可能 |
アクセス
フレーザー島へは、ハービーベイからフェリーで行くことができます。
ハービーベイまでは、ブリスベンやゴールドコーストから車で行くことができます。
島内には公共交通機関がないため、4WDの車が必要となります。
交通手段 | 特徴 |
---|---|
フェリー | ハービーベイから約1時間 |
4WD | 島内移動に必要 |
ツアー | ブリスベンやゴールドコーストから参加可能 |
まとめ
フレーザー島には、レストランやカフェ、ホテル、リゾート、キャンプ場など、様々な施設があります。
食事は、レストランやカフェで食べることも、自炊することもできます。
宿泊は、ホテル、リゾート、キャンプ場など、様々な選択肢があります。
フレーザー島へは、ハービーベイからフェリーで行くことができます。島内では、4WDの車が必要となります。
参考文献
・オーストラリアの世界遺産「クガリ(フレーザー島)」とは …
・世界最大の”砂の島”?オーストラリアの「フレーザー島」って …
・【オーストラリア】世界遺産フレーザー島の観光案内[行き方 …
・オーストラリアの世界遺産:フレーザー島 観光・旅行情報まとめ
・オーストラリアの世界遺産フレーザー島|世界最大の砂の島で …
・ガリ(フレーザー島) – 見どころ、交通 & 周辺情報 | 地球の歩き方
・【世界遺産】世界最大の砂の島「フレーザー島」で出会う彩り …
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・フレーザー島(フレーザートウ)とは? 意味や使い方 – コトバンク