項目 | 内容 |
---|---|
位置 | ブルガリア北部の南ドブルジャ地方、シリストラ州 |
面積 | 638ha |
水深 | 1m~3m |
主な生息種 | ニシハイイロペリカン、コブハクチョウ、ハイイロガン、ヨーロッパチュウヒ、オガワコマドリなど |
登録年 | 1983年 |
登録基準 | (x) 絶滅のおそれのある種の生息地など、生物多様性の保全にとって特に重要な自然の生息地または種の生息地である。 |
1. スレバルナ自然保護区の特徴とは
スレバルナ自然保護区の立地
スレバルナ自然保護区は、ブルガリア北部の南ドブルジャ地方、シリストラ州に位置する厳正自然保護区です。シリストラ市の西18km、ドナウ川の南2kmに位置するスレバルナ村の近くにあり、ヨーロッパとアフリカを結ぶ渡り鳥の重要な経路であるウィア・ポンティカ上に位置しています。スレバルナ湖は水深が1mから3mと非常に浅く、湖畔にはヨシをはじめとする水生植物が自生しています。
項目 | 内容 |
---|---|
位置 | ブルガリア北部の南ドブルジャ地方、シリストラ州 |
緯度・経度 | 北緯44度02分、東経27度10分 |
標高 | 約100m |
周辺環境 | ドナウ川の南に位置し、湿地を通してドナウ川と結ばれている |
スレバルナ自然保護区の生物多様性
スレバルナ自然保護区は、多様な動植物が生息する場所として知られています。特に鳥類の種類が豊富で、ニシハイイロペリカン、コブハクチョウ、ハイイロガン、ヨーロッパチュウヒ、オガワコマドリなど、179種もの鳥類が生息しています。また、哺乳類は39種、爬虫類・両生類は21種、魚類は10種確認されています。
分類 | 種数 |
---|---|
鳥類 | 179種 |
哺乳類 | 39種 |
爬虫類・両生類 | 21種 |
魚類 | 10種 |
スレバルナ自然保護区の博物館
スレバルナ自然保護区には、保護区に生息する生物種を展示する博物館が併設されています。博物館では、スレバルナ自然保護区の生態系やそこに生息する動植物について学ぶことができます。
まとめ
スレバルナ自然保護区は、ヨーロッパとアフリカを結ぶ渡り鳥の重要な経路上に位置し、多様な動植物が生息する場所として知られています。特に鳥類の種類が豊富で、179種もの鳥類が生息しています。また、スレバルナ自然保護区には、保護区に生息する生物種を展示する博物館が併設されています。
2. スレバルナ自然保護区の歴史
スレバルナ自然保護区の研究の歴史
スレバルナ湖は、非ブルガリア人研究者によって過去何度となく研究されてきました。しかし、ブルガリア人生物学者としては、1911年にこの地へ研究のために赴いたアレクシ・ペトロフが最初でした。1913年には南ドブルジャ全体がルーマニア領となりましたが、1940年にブルガリアに返還されました。この年は、ペトロフがこの地に営巣している鳥たちのコロニーを観察しに再訪した年でもあります。
スレバルナ自然保護区の保護活動
スレバルナ湖周辺は、1948年に自然保護区に指定されました。その後、1975年にはラムサール条約登録地となり、1977年にはユネスコの生物圏保護区に登録されました。さらに、1983年にはユネスコの世界遺産(自然遺産)にも登録されました。
年 | 内容 |
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1948年 | 自然保護区に指定 |
1975年 | ラムサール条約登録地 |
1977年 | ユネスコの生物圏保護区に登録 |
1983年 | 世界遺産に登録 |
1992年 | 危機遺産に登録 |
2003年 | 危機遺産リストから脱出 |
スレバルナ自然保護区の危機遺産登録
スレバルナ自然保護区は、1992年に「危機にさらされている世界遺産」リストに登録されました。これは、周辺の農業による影響が原因でした。スレバルナ湖とドナウ川の間に堤防が建設されたことで、湖の水深が半分以上に減少し、周辺の農業地域での農薬の使用などが土壌汚染を招いたのです。
まとめ
スレバルナ自然保護区は、1948年に自然保護区に指定され、1975年にはラムサール条約登録地、1977年にはユネスコの生物圏保護区、1983年には世界遺産に登録されました。しかし、周辺の農業による影響で、1992年には危機遺産に登録されました。
3. スレバルナ自然保護区の生態系
スレバルナ自然保護区の植物
スレバルナ自然保護区には、ヨシをはじめとする水生植物が豊富に生息しています。保護区全体では、絶滅危惧種を含む67種の植物が生育しています。
スレバルナ自然保護区の動物
スレバルナ自然保護区には、39種の哺乳類、21種の爬虫類・両生類、10種の魚類が生息しています。しかし、この保護区を有名にしているのは、なんといっても179種にもおよぶ鳥類です。
スレバルナ自然保護区の鳥類
スレバルナ自然保護区には、ニシハイイロペリカン、コブハクチョウ、ハイイロガン、ヨーロッパチュウヒ、オガワコマドリなど、多くの鳥類が生息しています。特に、ニシハイイロペリカンはブルガリアで唯一のコロニーを形成しており、スレバルナ自然保護区のシンボルとなっています。
まとめ
スレバルナ自然保護区は、多様な植物と動物が生息する豊かな生態系を持つ場所です。特に、鳥類の種類が豊富で、179種もの鳥類が生息しています。
4. スレバルナ自然保護区の観光スポット
スレバルナ自然保護区の博物館
スレバルナ自然保護区には、保護区に生息する生物種を展示する博物館が併設されています。博物館では、スレバルナ自然保護区の生態系やそこに生息する動植物について学ぶことができます。
スレバルナ自然保護区の観光
スレバルナ自然保護区は、バードウォッチングやハイキングを楽しむことができる場所として人気があります。特に、鳥類の種類が豊富なので、バードウォッチングには最適な場所です。また、湖畔を散策したり、自然の中を歩いたりすることもできます。
スレバルナ自然保護区へのアクセス
スレバルナ自然保護区へは、シリストラからバスで行くことができます。バスの所要時間は約1時間です。
まとめ
スレバルナ自然保護区は、博物館、バードウォッチング、ハイキングなど、様々な楽しみ方ができる観光スポットです。シリストラからバスでアクセスできます。
5. スレバルナ自然保護区の地理的位置
スレバルナ自然保護区の緯度・経度
スレバルナ自然保護区は、北緯44度02分、東経27度10分に位置しています。
スレバルナ自然保護区の周辺環境
スレバルナ自然保護区は、ドナウ川の南に位置し、湿地を通してドナウ川と結ばれています。ドナウ川の流量は4~6月の春にもっとも多く、この時期に氾濫を起こして周辺の湖や湿地に水を供給します。
スレバルナ自然保護区の地形
スレバルナ自然保護区は、厚さ約14mのレス(黄土)で構成されており、砂・泥・石灰岩とドナウ川からの養分が生態系を支えています。湖の水深は年や季節によって差が大きいものの、平均約2m・最大約3m、水域は120haほどで、アシ原が資産の2/3に迫る約400haを占めています。
まとめ
スレバルナ自然保護区は、ブルガリア北部の南ドブルジャ地方、シリストラ州に位置し、ドナウ川の南に位置するスレバルナ湖とその周辺の湿地を対象としています。
6. スレバルナ自然保護区の世界遺産登録について
スレバルナ自然保護区の世界遺産登録基準
スレバルナ自然保護区は、世界遺産登録基準のうち、以下の条件を満たし、登録されました。\n(x) 絶滅のおそれのある種の生息地など、生物多様性の保全にとって特に重要な自然の生息地または種の生息地である。
スレバルナ自然保護区の世界遺産登録の経緯
スレバルナ自然保護区は、1983年に世界遺産に登録されました。しかし、周辺の農業による影響で、1992年には危機遺産に登録されました。その後、保護活動が改善され、2003年に危機遺産リストから脱することができました。
スレバルナ自然保護区の保護活動
スレバルナ自然保護区は、現在も保護活動が行われています。湖への流入量を増やすための水路の建設や資産外の保護区の拡大、湖へ影響を与える農地や住宅地の廃止、鳥類の個体数の回復などが行われています。
まとめ
スレバルナ自然保護区は、生物多様性の保全にとって特に重要な自然の生息地であるとして、世界遺産に登録されました。しかし、周辺の農業による影響で危機遺産に登録された後、保護活動によって危機遺産リストから脱することができました。現在も保護活動は続けられており、スレバルナ自然保護区の豊かな生態系は守られています。
参考文献
・動植物の楽園!ブルガリアの世界遺産「スレバルナ自然保護区 …
・ブルガリアの世界遺産「スレバルナ自然保護区」とは?世界 …
・スレバルナ自然保護区とは?なぜ世界遺産の自然は危機に晒さ …
・スレバルナ自然保護区(スレバルナしぜんほごく)とは? 意味や …
・スレバルナ自然保護区 | ブルガリア | 世界遺産オンラインガイド
・ブルガリアの世界遺産全8ヶ所まとめ。ヨーグルトだけじゃない …
・世界遺産旅行記【38】スレバルナ自然保護区 (その他の観光地 …
・スレバルナ自然保護区 スレバルナ自然保護区の概要 – Weblio 辞書
・旅行記101日目 世界遺産「スレバルナ自然保護区」-一人旅で …
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