魚：クサフグについて説明

クサフグのまとめ
項目	内容
名前の由来	背面が緑色っぽいことから『草河豚』
体長	10cm～25cm
毒性	内臓は猛毒、皮膚は強毒、筋肉と精巣は弱毒
生息地	日本全国の沿岸部、朝鮮半島南部、中国大陸南部
分布	北海道道南から沖縄まで、沿岸の浅い岩礁や砂地、汽水域
繁殖	5月から8月にかけて、新月または満月の満潮時に、大群で岸に押し寄せ、一斉に産卵
餌	貝類、甲殻類、小魚、多毛類、棘皮動物、藻類
飼育	水槽、ろ過器、ヒーター、海水、砂、餌が必要
注意点	毒があるので素人が調理するのは危険。白点病にかかりやすい。

1. クサフグの特徴とは

クサフグの名前の由来

クサフグは、フグ目フグ科に属する魚で、その名前の由来は、背面が緑色っぽく、草の色に似ていることからきています。そのため、別名として『草河豚』とも呼ばれています。また、砂に潜る習性があることから『砂河豚』とも呼ばれ、さらに目の周りが赤いことから『赤目河豚』と呼ばれることもあります。

クサフグは、体長が10cmから25cm程度と、手のひらに乗るくらいの大きさです。特徴的なのは、背中の色が暗緑褐色で、丸い小白点が散らばっていることです。また、腹面は白く、胸鰭上部と背鰭の付け根には黒色の斑点があります。さらに、背面と腹面には小さな棘が複数存在します。

クサフグは、他のフグと同じように、危険を感じると体を膨らませます。これは、体を大きく見せることで敵を威嚇したり、飲み込まれないようにするためです。また、クサフグは、体を膨らませるために、硬い鱗を持たず、代わりに棘鱗というトゲで覆われています。

クサフグは、他のフグ科の魚と同じように、胸鰭、尻鰭、背鰭を羽ばたくようにして泳ぎます。しかし、素早く泳ぐことは苦手で、水中を漂うように浮かんでいることが多いです。

クサフグの特徴
特徴	説明
名前の由来	背面が緑色っぽいことから『草河豚』
体長	10cm～25cm
体色	背中は暗緑褐色で、丸い小白点が散らばっている。腹面は白い。
棘	背面と腹面に小さな棘が複数存在する。
泳ぎ	胸鰭、尻鰭、背鰭を羽ばたくようにして泳ぐ。素早く泳ぐことは苦手。
膨らむ	危険を感じると体を膨らませる。
鱗	硬い鱗を持たず、代わりに棘鱗というトゲで覆われている。

クサフグの毒性

クサフグは、他のフグと同じように、猛毒のテトロドトキシン（TTX）を体内に持っています。テトロドトキシンは、神経伝達を阻害する作用があり、摂取すると、痺れ、嘔吐、呼吸困難、血圧低下などの症状を引き起こし、最悪の場合、死に至ることもあります。

クサフグの毒性は部位によって異なり、内臓、特に肝臓、腸、卵巣は猛毒です。皮膚も強毒で、筋肉と精巣は弱毒とされています。そのため、クサフグを食べる場合は、必ずフグ調理師免許を持つ専門家に処理してもらう必要があります。

テトロドトキシンは、熱や酸に強く、加熱処理や酢漬けなどを行っても分解されません。そのため、クサフグを自分で調理して食べることは非常に危険です。

クサフグの毒は、体内に取り込まなければ、触った程度では影響はありません。しかし、クサフグの歯は非常に鋭く、噛まれると大怪我をする可能性があるので注意が必要です。

クサフグの毒性
部位	毒性
内臓	猛毒
皮膚	強毒
筋肉	弱毒
精巣	弱毒

クサフグの生態

クサフグは、日本全国の沿岸部、朝鮮半島南部、中国大陸南部など、幅広い地域に生息しています。主に、浅い岩礁や砂地、汽水域に多く見られます。

クサフグは、5月から8月にかけて、新月または満月の満潮時に、大群で岸に押し寄せ、一斉に産卵します。産卵場所は、砂浜、砂利浜、礫浜など、様々な場所です。

クサフグは、他のフグと同じように、それほど素早く泳ぐことはできません。しかし、流れの速い河川にまで遡上することがあります。これは、体についた寄生虫や細菌を真水で洗い落とすためと考えられています。

クサフグは、砂に潜る習性があり、天敵から身を守るためや、餌を待ち伏せていると考えられています。

クサフグの生態
生態	説明
生息地	日本全国の沿岸部、朝鮮半島南部、中国大陸南部
生息場所	浅い岩礁や砂底付近
産卵時期	5月から8月
産卵場所	砂浜、砂利浜、礫浜など
産卵行動	新月または満月の満潮時に、大群で岸に押し寄せ、一斉に産卵
遡上	流れの速い河川にまで遡上することがある。
砂に潜る	天敵から身を守るためや、餌を待ち伏せていると考えられている。

まとめ

クサフグは、背面が緑色っぽく、草の色に似ていることから名付けられました。体長は10cmから25cm程度で、背中に白い斑点と胸鰭と背鰭の付け根に黒い斑点があります。

クサフグは、他のフグと同じように、猛毒のテトロドトキシンを体内に持っています。特に内臓、特に肝臓、腸、卵巣は猛毒で、皮膚も強毒です。筋肉と精巣は弱毒ですが、素人による調理は非常に危険です。

クサフグは、5月から8月にかけて、新月または満月の満潮時に、大群で岸に押し寄せ、一斉に産卵します。砂に潜る習性があり、天敵から身を守るためや、餌を待ち伏せていると考えられています。

2. クサフグの生息地と分布について

クサフグの生息域

クサフグは、日本全国の沿岸部、朝鮮半島南部、中国大陸南部など、幅広い地域に生息しています。

日本では、北海道道南から沖縄まで、沿岸の浅い岩礁や砂地、汽水域に多く生息しています。

クサフグは、海水魚ですが、淡水にも生息することがあります。

クサフグは、河川の下流域にも出現することがあります。

クサフグの生息域
地域	生息
日本	北海道道南から沖縄まで
海外	朝鮮半島南部、中国大陸南部

クサフグの分布

クサフグは、日本だけでなく、韓国、台湾、中国、渤海、東シナ海にも分布しています。

南限は中国の海南島です。

琉球列島にも分布していますが、出現地域は限られています。

沖縄島のクサフグは、絶滅のおそれのある地域個体群（LP）に指定されています。

クサフグの分布
地域	分布
日本	北海道南部から九州まで
琉球列島	出現地域は限られている
韓国	分布
台湾	分布
中国	分布
渤海	分布
東シナ海	分布
南限	中国の海南島

クサフグの生息場所

クサフグは、主に沿岸の浅い岩礁や砂底付近に生息しています。

水深40mまで生息することが確認されています。

クサフグは、浮遊生活期はなく、幼稚魚は沿岸の浅海に出現します。

クサフグは、砂に潜る習性があり、その状態で睡眠をとることもあります。

クサフグの生息場所
場所	生息
沿岸	浅い岩礁や砂底付近
水深	40mまで

まとめ

クサフグは、日本全国の沿岸部、朝鮮半島南部、中国大陸南部など、幅広い地域に生息しています。

日本では、北海道道南から沖縄まで、沿岸の浅い岩礁や砂地、汽水域に多く生息しています。

クサフグは、海水魚ですが、淡水にも生息することがあります。

クサフグは、砂に潜る習性があり、その状態で睡眠をとることもあります。

3. クサフグの繁殖の仕組み

クサフグの産卵時期

クサフグの産卵時期は、5月から8月です。

産卵は、新月または満月の満潮時に、大群で行われます。

産卵場所は、砂浜、砂利浜、礫浜など、様々な場所です。

産卵群には、オスが多く、メスは少ない傾向があります。

クサフグの産卵時期
時期	説明
産卵時期	5月から8月
月齢	新月または満月

クサフグの産卵行動

クサフグは、産卵場所に大きな群れで来遊し、波打ち際に押し寄せて産卵します。

メスが卵を産み落とすと、オスが一斉に放精し、受精が行われます。

産卵によって、波打ち際が白くにごるほどになります。

産卵は約1時間ほど続きます。

クサフグの産卵行動
行動	説明
産卵場所	砂浜、砂利浜、礫浜など
産卵方法	大群で岸に押し寄せ、一斉に産卵
性比	オスが多い
産卵時間	約1時間

クサフグの卵

クサフグの卵は、直径5mmほどです。

卵は、干潮時の乾燥に耐えられるように、殻が丈夫にできています。

卵は、次の大潮の満潮時に海水につかると孵化し、稚魚が引き潮に乗って海へと帰っていきます。

クサフグの卵は、ハゼなどの他の魚に食べられてしまうことが多いです。

クサフグの卵
特徴	説明
大きさ	直径5mmほど
殻	丈夫な殻でできている
孵化	次の大潮の満潮時に海水につかると孵化
稚魚	引き潮に乗って海へと帰っていく

まとめ

クサフグは、5月から8月にかけて、新月または満月の満潮時に、大群で岸に押し寄せ、一斉に産卵します。

産卵場所は、砂浜、砂利浜、礫浜など、様々な場所です。

クサフグの卵は、直径5mmほどで、干潮時の乾燥に耐えられるように、殻が丈夫にできています。

卵は、次の大潮の満潮時に海水につかると孵化し、稚魚が引き潮に乗って海へと帰っていきます。

4. クサフグの食性と餌

クサフグの食性

クサフグは、肉食性の魚で、様々なものを食べます。

主な餌は、貝類、甲殻類、小魚、多毛類、棘皮動物、藻類などです。

クサフグは、鋭い歯を使って、硬い殻を持つ貝類なども食べることができます。

クサフグは、餌の横取りが上手で、釣り人からは嫌われています。

クサフグの食性
餌	説明
貝類	食べる
甲殻類	食べる
小魚	食べる
多毛類	食べる
棘皮動物	食べる
藻類	食べる

クサフグの餌

クサフグの飼育では、生きた餌を与えるのが一般的です。

ミミズ、イソメ、オキアミ、ゴカイなどがよく食べられます。

クサフグは、人工飼料にも慣れることがありますが、最初は生きた餌から徐々に切り替えるのが良いでしょう。

クサフグは、餌の量を調整することが重要です。食べ残しがあると水質が悪化するので、注意が必要です。

クサフグの餌
餌	説明
ミミズ	よく食べる
イソメ	よく食べる
オキアミ	よく食べる
ゴカイ	よく食べる
人工飼料	慣れることもある
食べ残し	水質悪化の原因

クサフグの餌やり

クサフグに餌を与える際は、手で与えないようにしましょう。

クサフグは、歯が鋭いので、噛まれると怪我をする可能性があります。

餌は、ピンセットや割り箸などで与えるのが安全です。

クサフグは、餌の時間に水面近くまで寄ってくるので、観察するのも楽しいです。

クサフグの餌やり
方法	説明
手で与える	危険
ピンセット	安全
割り箸	安全

まとめ

クサフグは、肉食性の魚で、貝類、甲殻類、小魚、多毛類、棘皮動物、藻類などを食べます。

クサフグの飼育では、生きた餌を与えるのが一般的です。

クサフグは、人工飼料にも慣れることがありますが、最初は生きた餌から徐々に切り替えるのが良いでしょう。

クサフグに餌を与える際は、手で与えないようにしましょう。

5. クサフグの毒とその影響

クサフグの毒

クサフグは、他のフグと同じように、猛毒のテトロドトキシン（TTX）を体内に持っています。

テトロドトキシンは、神経伝達を阻害する作用があり、摂取すると、痺れ、嘔吐、呼吸困難、血圧低下などの症状を引き起こし、最悪の場合、死に至ることもあります。

テトロドトキシンの毒性は、青酸カリの850倍と言われています。

テトロドトキシンは、熱や酸に強く、加熱処理や酢漬けなどを行っても分解されません。

クサフグの毒
毒	説明
テトロドトキシン	猛毒
毒性	青酸カリの850倍
分解	熱や酸に強く、分解されない

クサフグの毒の部位

クサフグの毒は、部位によって毒性が異なります。

内臓、特に肝臓、腸、卵巣は猛毒です。

皮膚も強毒で、筋肉と精巣は弱毒とされています。

クサフグを食べる場合は、必ずフグ調理師免許を持つ専門家に処理してもらう必要があります。

クサフグの毒の部位
部位	毒性
内臓	猛毒
皮膚	強毒
筋肉	弱毒
精巣	弱毒

クサフグの毒による症状

クサフグの毒を摂取すると、痺れ、嘔吐、頭痛、知覚障害、運動障害、言語障害、呼吸困難、血圧低下などの症状が現れます。

症状は、食後30分から数時間で現れます。

症状は、4段階に分けられます。

フグ毒の症状は、進行が早く、解毒剤や特効薬もありません。

クサフグの毒による症状
症状	説明
痺れ	指先から全身に広がる
嘔吐	起こる場合がある
頭痛	起こる場合がある
知覚障害	起こる場合がある
運動障害	起こる場合がある
言語障害	起こる場合がある
呼吸困難	起こる場合がある
血圧低下	起こる場合がある
意識消失	起こる場合がある
呼吸停止	起こる場合がある
心停止	起こる場合がある
死亡	起こる場合がある

まとめ

クサフグは、他のフグと同じように、猛毒のテトロドトキシン（TTX）を体内に持っています。

クサフグの毒は、部位によって毒性が異なります。内臓、特に肝臓、腸、卵巣は猛毒で、皮膚も強毒です。筋肉と精巣は弱毒ですが、素人による調理は非常に危険です。

クサフグの毒を摂取すると、痺れ、嘔吐、頭痛、知覚障害、運動障害、言語障害、呼吸困難、血圧低下などの症状が現れます。

6. クサフグの飼育方法と注意点

クサフグの飼育に必要なもの

クサフグを飼育するには、水槽、ろ過器、ヒーター、海水、砂、餌が必要です。

水槽の大きさは、クサフグのサイズに合わせて選びましょう。

ろ過器は、海水用または淡水用を選びましょう。

ヒーターは、水温を一定に保つために必要です。

クサフグの飼育に必要なもの
アイテム	説明
水槽	45cm以上
ろ過器	海水用または淡水用
ヒーター	水温を一定に保つために必要
海水	海水で飼育する
砂	水槽に敷く
餌	生きた餌がおすすめ