| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 特徴 | 細長い体型、とがった吻、体色は青緑色で黄色の縦帯がある。幼魚は鮮やかな体色 |
| 生息地 | 屋久島、南西諸島、台湾、南シナ海、フィリピン諸島、インドネシア、マーシャル諸島、ニューカレドニアなど |
| 生息環境 | サンゴ礁域およびその周辺の砂底、浅所からやや深み |
| 食性 | 肉食性、底生の無脊椎動物や小魚を捕食 |
| 繁殖 | 汽水域で産卵すると考えられているが、詳細は不明 |
| 保護状況 | 環境省および沖縄県で絶滅危惧ⅠA類に指定されている |
| 課題 | 生息環境の悪化や乱獲など |
1. キツネウオの特徴とは
キツネウオの形態
キツネウオは、スズキ目イトヨリダイ科キツネウオ属に分類される海水魚です。体長は最大で約30cmに達し、細長い体型をしています。吻はとがり、上顎の先端には2～3対の小さな犬歯、下顎前部には左右各側に1本の強い犬歯があります。目の下縁と眼下骨の間に前向棘はなく、眼下骨の縁辺と前鰓蓋骨の下縁には鋸歯がありません。頭頂部の鱗域は前鼻孔の前縁に達し、その中央部にくさび状の無鱗域があります。臀びれ第2棘は第3棘より短く弱いです。頬の鱗は4～6列、側線鱗は44～47枚です。尾びれは三日月形で、上葉は下葉より長いです。
キツネウオの体色は、黄色みを帯びた青緑色で、腹面は白い。体側面には2本の黄色の縦帯が走ります。上の帯は細く、眼の後上部から側線に沿って走り、背びれの後方に達します。下の帯は太く、眼の後下部から体軸に沿って尾柄部まで走ります。背びれと尾びれは淡赤色です。幼魚は青緑色の体色と鮮明な黄色の帯がコントラストに富んで美しく、成長するにつれて色が薄れていきます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 体長 | 最大約30cm |
| 体型 | 細長い |
| 吻 | とがる |
| 上顎 | 2～3対の小さな犬歯 |
| 下顎 | 左右各側に1本の強い犬歯 |
| 目の下縁 | 前向棘なし |
| 眼下骨の縁辺 | 鋸歯なし |
| 前鰓蓋骨の下縁 | 鋸歯なし |
| 頭頂部の鱗域 | 前鼻孔の前縁に達し、中央部にくさび状の無鱗域 |
| 臀びれ第2棘 | 第3棘より短い |
| 頬の鱗 | 4～6列 |
| 側線鱗 | 44～47枚 |
| 尾びれ | 三日月形、上葉が長い |
| 体色 | 黄色みを帯びた青緑色、腹面は白い |
| 体側面 | 2本の黄色の縦帯 |
| 背びれと尾びれ | 淡赤色 |
| 幼魚 | 青緑色の体色と鮮明な黄色の帯が美しい |
キツネウオの名前の由来
キツネウオの名前は、とがった吻がキツネに似ていることから付けられました。学名はPentapodus caninusで、Canisはイヌを意味します。これは、キツネウオの口がイヌのように尖っていることに由来するのかもしれません。
キツネウオの仲間
キツネウオ属には、キツネウオ、ヤクシマキツネウオ、イトタマガシラの3種が日本に生息しています。キツネウオ属は、インド太平洋に広く分布していますが、日本で見られるのはこの3種のみです。
| 種名 | 分布 |
|---|---|
| キツネウオ | 屋久島、南西諸島 |
| ヤクシマキツネウオ | 屋久島 |
| イトタマガシラ | 長崎魚市場で発見 |
まとめ
キツネウオは、細長い体型ととがった吻が特徴的な魚です。体色は青緑色で、体側面に2本の黄色の縦帯があります。幼魚は鮮やかな体色をしていますが、成長するにつれて色が薄れていきます。キツネウオの名前は、とがった吻がキツネに似ていることから付けられました。
2. キツネウオの生息地と分布について
キツネウオの生息域
キツネウオは、屋久島、南西諸島、台湾、南シナ海、フィリピン諸島、インドネシア、マーシャル諸島、ニューカレドニアなどの海域に分布しています。
| 地域 | 生息 |
|---|---|
| 屋久島 | ○ |
| 南西諸島 | ○ |
| 台湾 | ○ |
| 南シナ海 | ○ |
| フィリピン諸島 | ○ |
| インドネシア | ○ |
| マーシャル諸島 | ○ |
| ニューカレドニア | ○ |
キツネウオの生息環境
キツネウオは、サンゴ礁域およびその周辺の砂底に生息し、浅所からやや深みにおいて普通に見られます。
キツネウオの分布の特徴
キツネウオ属は、インド太平洋に広く分布していますが、日本で見られるのはキツネウオ、ヤクシマキツネウオ、イトタマガシラの3種のみです。キツネウオ属の魚は、分布域が狭いものが多く、インド太平洋域の広域にすむ、というものは皆無です。
まとめ
キツネウオは、屋久島や南西諸島を含むインド太平洋の熱帯・亜熱帯海域に広く分布しています。サンゴ礁域やその周辺の砂底に生息し、浅所からやや深みまで見られます。キツネウオ属は、インド太平洋に広く分布していますが、日本で見られるのはキツネウオ、ヤクシマキツネウオ、イトタマガシラの3種のみです。
3. キツネウオの食性と餌について
キツネウオの食性
キツネウオは肉食性で、底生の無脊椎動物や小魚を捕食します。
キツネウオの餌
キツネウオは、水深15メートル以深のサンゴ礁域の底近くを単独または小群で遊泳し、小魚、底生生物、大きいプランクトンなどを食べます。
キツネウオの捕食方法
キツネウオは、水鉄砲のように水を噴射して、水上の昆虫を落として捕食することが知られています。しかし、実際には、昆虫以外の餌も食べるため、常に水を噴射しているわけではありません。
まとめ
キツネウオは肉食性で、底生の無脊椎動物や小魚を捕食します。水深15メートル以深のサンゴ礁域の底近くを単独または小群で遊泳し、小魚、底生生物、大きいプランクトンなどを食べます。また、水鉄砲のように水を噴射して、水上の昆虫を落として捕食することもあります。
4. キツネウオの繁殖行動と繁殖期について
キツネウオの繁殖行動
キツネウオの繁殖行動については、まだ詳しくわかっていません。しかし、汽水域で産卵していると考えられています。
キツネウオの繁殖期
キツネウオの繁殖期は、明確にわかっていません。
キツネウオの卵
キツネウオの卵は、どのような形や大きさなのか、また、どのように産み付けられるのか、まだわかっていません。
まとめ
キツネウオの繁殖行動については、まだ詳しくわかっていません。汽水域で産卵していると考えられていますが、繁殖期や卵については、まだ不明な点が多いです。
5. キツネウオとその他の魚との関係について
キツネウオとフタスジタマガシラ
キツネウオの幼魚は、フタスジタマガシラの幼魚に似ています。フタスジタマガシラの幼魚は、毒牙を持つヒゲニジギンポに擬態していると考えられています。キツネウオの幼魚は、フタスジタマガシラのそばにいれば安全と、本能的に感じているのかもしれません。
キツネウオとタカサゴ
キツネウオは、体側に2本の黄色の縦帯があることから、タカサゴの仲間とよく似ています。
キツネウオと他の魚との関係
キツネウオは、他の魚とどのような関係を持っているのか、まだ詳しくわかっていません。
まとめ
キツネウオは、フタスジタマガシラやタカサゴなど、他の魚と似た特徴を持つ魚もいます。キツネウオの幼魚は、フタスジタマガシラの幼魚に擬態している可能性があります。
6. キツネウオの保護活動と今後の課題
キツネウオの保護状況
キツネウオは、環境省および沖縄県双方のレッドデータブックにおいて絶滅危惧ⅠA類（ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高い種）と評価されています。
キツネウオの保護活動
現在のところ、キツネウオに対する大規模な保護対策や生態調査は行われていません。しかし、西表島が位置する竹富町では、キツネウオは希少野生動植物に指定されています。
キツネウオの保護の課題
キツネウオの保護活動の課題としては、生息環境の悪化や乱獲などが挙げられます。
まとめ
キツネウオは、絶滅危惧種に指定されていますが、具体的な保護対策は進んでいません。生息環境の悪化や乱獲を防ぐために、保護活動の強化が必要です。
参考文献
・水族館魚図鑑-キツネウオ(Pentapodus caninus) – 動物園&水族 …
・キツネウオ(きつねうお)とは？ 意味や使い方 – コトバンク
・新潟市水族館 マリンピア日本海 生物図鑑 ≫ 「キツネウオ」
・キツネウオ属の1種 | ダイバーの海水魚図鑑 Shiny Ace.
・キツネウオの特徴や生態 | バリ島ダイビングはスローダイブの …
・キツネウオ Pentapodus caninus －〔NET de 水族館〕
・ヤクシマキツネウオ | 美ら海生き物図鑑 | 沖縄美ら海水族館 …
・ヤクシマキツネウオという和名について | Field Note | 屋久島の海 …
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