項目 | 内容 |
---|---|
分布域 | 千葉県から沖縄県にかけての暖かい海域 |
生息環境 | 潮通しの良い岩礁域、特に隠れる場所が多い場所を好む |
最大サイズ | 50cm |
体色 | 全体が黒っぽく、背鰭中ほどから臀鰭前端に向かって白または黄色の帯模様が1本 |
食性 | 雑食性で、ゴカイ・甲殻類の動物性と海藻など植物性の両方を食べる |
地方名 | 沖縄県では「シチュー」、関西地方では「ウシグレ」 |
飼育難易度 | 容易だが、成長が早く、他の魚を攻撃することがあるため注意が必要 |
特徴 | 上唇が厚く、顔は丸みを帯びている。体高が高く、ずんぐりとした体型をしている。 |
1. オキナメジナの分布地域と生息環境
オキナメジナの分布域
オキナメジナは、千葉県から沖縄県にかけての暖かい海域に生息しています。特に、沖縄県では多く見られ、北に行くほど数が減っていく傾向があります。暖かい海を好む魚であることがわかります。和歌山県では、春から夏にかけて、磯の潮だまりで幼魚を見かけることがあります。
オキナメジナは、最大で50cmほどに成長するとされていますが、沖縄県でもその大きさの個体は非常に珍しいようです。
地域 | 生息状況 |
---|---|
千葉県 | 生息 |
沖縄県 | 多く生息 |
和歌山県 | 春から夏にかけて幼魚が見られる |
北海道 | 生息するが数は少ない |
琉球列島 | 稀に生息 |
台湾 | 生息 |
オキナメジナの生息環境
オキナメジナは、潮通しの良い岩礁域に生息しています。特に、隠れる場所が多い場所を好み、漁港や堤防のテトラポット帯などでよく見られます。幼魚は、潮溜まりや汽水域で生活しています。
環境 | 特徴 |
---|---|
潮通しの良い岩礁域 | 生息場所として好む |
隠れる場所が多い場所 | 生息場所として好む |
漁港 | よく見られる |
堤防のテトラポット帯 | よく見られる |
潮溜まり | 幼魚が生活 |
汽水域 | 幼魚が生活 |
オキナメジナの地方名
オキナメジナは、地域によって様々な呼び方をされています。沖縄県では「シチュー」と呼ばれ、関西地方では「ウシグレ」と呼ばれています。ウシグレという名前の由来は、厚い上唇が牛のように見えることからきていると言われています。
地域 | 呼び名 |
---|---|
沖縄県 | シチュー |
関西地方 | ウシグレ |
まとめ
オキナメジナは、千葉県から沖縄県にかけての暖かい海域に生息し、潮通しの良い岩礁域を好みます。特に、沖縄県では多く見られ、北に行くほど数が減っていく傾向があります。幼魚は、潮溜まりや汽水域で生活し、成長すると漁港や堤防のテトラポット帯などに生息します。地域によって様々な呼び方をされており、沖縄県では「シチュー」、関西地方では「ウシグレ」と呼ばれています。
2. オキナメジナの外見と特徴
オキナメジナの外見
オキナメジナは、頭からしっぽまで真っ黒な体をしていて、一見地味な魚です。しかし、つぶらな目は、チャームポイントのようにきれいな青い目をしています。上唇は厚く、顔は丸みを帯びています。この見た目が老人に見えたことから、おじいさんを表す「翁」を使って、オキナメジナと名付けられたようです。
部位 | 特徴 |
---|---|
体色 | 頭からしっぽまで真っ黒 |
目 | きれいな青い目 |
上唇 | 厚い |
顔 | 丸みを帯びている |
オキナメジナの体の特徴
オキナメジナは、体高が高く、上唇が分厚いのが特徴です。他のメジナと比べると、ずんぐりとした体型をしています。体長は、成魚で40~50cmになります。
部位 | 特徴 |
---|---|
体高 | 高い |
上唇 | 分厚い |
体型 | ずんぐりとしている |
体長 | 成魚で40~50cm |
オキナメジナの体色
オキナメジナの体色は、全体が黒っぽく、背鰭中ほどから臀鰭前端に向かって白または黄色の帯模様が1本走っているのが特徴です。この帯は、幼魚の時にははっきりしていて、成魚になると年を経るほどに色が薄くなっていきます。
部位 | 特徴 |
---|---|
体色 | 全体が黒っぽい |
帯模様 | 背鰭中ほどから臀鰭前端に向かって白または黄色の帯模様が1本 |
帯模様の変化 | 幼魚でははっきりしているが、成魚では年を経るほどに色が薄くなる |
まとめ
オキナメジナは、頭からしっぽまで真っ黒な体をしていて、一見地味な魚ですが、つぶらな目はきれいな青い目をしています。上唇が厚く、顔は丸みを帯びています。体高が高く、上唇が分厚いのが特徴で、他のメジナと比べると、ずんぐりとした体型をしています。体色は、全体が黒っぽく、背鰭中ほどから臀鰭前端に向かって白または黄色の帯模様が1本走っているのが特徴です。
3. オキナメジナの繁殖行動と生活史
オキナメジナの産卵期
オキナメジナの産卵期は、2月から8月と言われています。生息場所の水温などによって、産卵時期は変化する可能性があります。
時期 | 産卵時期 |
---|---|
2月 | 産卵開始 |
8月 | 産卵終了 |
オキナメジナの成長
オキナメジナの稚魚や仔魚は、内湾寄りの海域を好み、流れ藻やゴミだまりから見つかっています。幼魚は、磯場の波打ち際を好み、タイドプールの磯観察でも見つけることができます。
成長するにつれて、港や堤防の先端に移動し、成魚は磯の回りで一年を通して観察されます。非常に大きく成長した個体は、水中では尾鰭が白く変わると言われています。
成長段階 | 特徴 |
---|---|
稚魚 | 内湾寄りの海域を好み、流れ藻やゴミだまりから見つかっている |
幼魚 | 磯場の波打ち際を好み、タイドプールの磯観察でも見つけることができる |
成魚 | 磯の回りで一年を通して観察される。大きく成長した個体は、尾鰭が白く変わる |
成長速度 | 1年で10cm程度、3年で20cm程度、7年で30cm程度 |
オキナメジナの生活史
オキナメジナは、稚魚期には外洋に面した内湾で群れをなし、成長するにつれて生息場所を変えます。特に大きくなると、波の荒い岩礁地帯を好んで生活の場とします。
時期 | 生息場所 |
---|---|
稚魚期 | 外洋に面した内湾 |
成長期 | 生息場所を変化させる |
成魚期 | 波の荒い岩礁地帯 |
まとめ
オキナメジナの産卵期は、2月から8月と言われています。稚魚や仔魚は、内湾寄りの海域を好み、流れ藻やゴミだまりから見つかっています。幼魚は、磯場の波打ち際を好み、タイドプールの磯観察でも見つけることができます。成長するにつれて、港や堤防の先端に移動し、成魚は磯の回りで一年を通して観察されます。
4. オキナメジナの食性と摂取量
オキナメジナの食性
オキナメジナの食性は雑食性で、ゴカイ・甲殻類の動物性と海藻など植物性の両方を食べますが、オキナメジナは他のメジナと比べると草食性が強い様です。
餌 | 種類 |
---|---|
動物性 | ゴカイ、甲殻類 |
植物性 | 海藻 |
オキナメジナの餌
オキナメジナは、エビやカニといった甲殻類や海藻などを食べます。中でも、海藻が大好物のようです。
餌 | 種類 |
---|---|
甲殻類 | エビ、カニ |
海藻 | 様々な種類 |
オキナメジナの食性と季節変化
オキナメジナの食性は季節によって変化します。夏場は、磯場の生物を広く食しているため、磯臭く、美味しいとは言い難いです。一方、冬場は海藻などを好んで食べるため、磯臭さが薄らぎ、春先の大型個体は脂ものるため、美味しくなります。
季節 | 食性 | 特徴 |
---|---|---|
夏 | 磯場の生物を広く食す | 磯臭くなる |
冬 | 海藻などを好んで食べる | 磯臭さが薄らぎ、美味しくなる |
まとめ
オキナメジナの食性は雑食性で、ゴカイ・甲殻類の動物性と海藻など植物性の両方を食べます。特に、海藻を好んで食べる傾向があります。食性は季節によって変化し、夏場は磯臭く、冬場は美味しくなります。
5. オキナメジナと人間の関係
オキナメジナと釣り
オキナメジナは、磯釣り師から絶大な人気があり、フカセ釣りの対象魚といえばメジナです。人気の理由は、その引きの強さです。非常に警戒心が強い魚なので、魚との知恵比べが面白いと評判です。
釣り方 | 特徴 |
---|---|
フカセ釣り | 人気が高い |
引きの強さ | 釣り人の心を掴む |
警戒心の強さ | 釣り人の腕の見せ所 |
釣り具 | メジナ専用の釣り具が数多く存在する |
オキナメジナと食文化
オキナメジナは、刺身、煮付け、塩焼きなど、様々な料理で食べられます。しかし、磯臭いと感じる人もいるようです。磯臭さを軽減するためには、捌く時に内臓を傷つけないようにし、腹腔などを良く水洗いすることが重要です。
料理 | 特徴 |
---|---|
刺身 | 冬場の新鮮なものが美味しい |
たたき | 皮目を炙って食べる |
カルパッチョ | 新鮮なものが美味しい |
焼き魚 | 塩焼き、西京漬けなど |
煮付け | あらや皮も美味しく食べられる |
唐揚げ | 美味しい |
鍋料理 | 様々な食材と組み合わせて楽しめる |
オキナメジナと地域文化
オキナメジナは、地域によって様々な呼び方をされています。沖縄県では「シチュー」、関西地方では「ウシグレ」と呼ばれています。
地域 | 呼び名 |
---|---|
沖縄県 | シチュー |
関西地方 | ウシグレ |
伊豆 | クチブト |
北陸 | ヒコヤ、チカイ |
丹後 | ツカヤ |
舞鶴・山口 | クロヤ |
関西 | クチブト、グレ、ブレ |
山陰 | クロアイ |
岡山 | クロ |
枕崎 | クレウオ |
下関・九州各地 | クロ |
鹿児島 | シツオ |
まとめ
オキナメジナは、磯釣り師から絶大な人気があり、フカセ釣りの対象魚として知られています。また、刺身、煮付け、塩焼きなど、様々な料理で食べられます。地域によって様々な呼び方をされており、沖縄県では「シチュー」、関西地方では「ウシグレ」と呼ばれています。
6. オキナメジナの飼育方法と注意点
オキナメジナの飼育環境
オキナメジナは、環境の変化に強く、配合飼料もよく食べるので飼育は容易です。しかし、他の魚を押しのけて、バクバクエサを食うので成長も速く、エサにありつけない魚が出ることもしばしばあります。
項目 | 内容 |
---|---|
環境変化への耐性 | 強い |
餌 | 配合飼料をよく食べる |
成長速度 | 速い |
水槽サイズ | 成長に合わせて大型水槽が必要 |
オキナメジナの飼育上の注意点
オキナメジナは、貪欲で気が強くパワーがあるので、水槽のジャイアンになりやすいです。そのため、混泳には注意が必要です。口に入るようなサイズの生物ならすぐに食われてしまうし、海藻類やホヤ類なども丈夫な歯でガシガシかじられてしまいます。
注意点 | 内容 |
---|---|
混泳 | 他の魚を攻撃することがあるため注意が必要 |
餌 | 口に入るサイズの生物はすぐに食われてしまう |
海藻 | 丈夫な歯でかじってしまうため、水槽に入れるのは避けるべき |
オキナメジナの飼育におけるイジメ
オキナメジナには、「イジメ」という特徴があります。メジナは1匹で飼うと我が物顔で他の魚を攻撃し、何匹かで飼うと仲間はずれのメジナを作ってみんなでそいつをイジメ、最悪殺してしまうことがよく起こります。
状況 | 特徴 |
---|---|
1匹で飼育 | 他の魚を攻撃する |
複数匹で飼育 | 仲間はずれを作り、攻撃することがある |
原因 | 水槽という閉鎖空間によるストレス |
対策 | 大型水槽で飼育する、混泳相手を選ぶ |
まとめ
オキナメジナは、環境の変化に強く、配合飼料もよく食べるので飼育は容易です。しかし、他の魚を押しのけて、バクバクエサを食うので成長も速く、エサにありつけない魚が出ることもしばしばあります。また、貪欲で気が強くパワーがあるので、水槽のジャイアンになりやすいです。そのため、混泳には注意が必要です。
オキナメジナには、「イジメ」という特徴があります。メジナは1匹で飼うと我が物顔で他の魚を攻撃し、何匹かで飼うと仲間はずれのメジナを作ってみんなでそいつをイジメ、最悪殺してしまうことがよく起こります。
参考文献
・オキナメジナ ~特徴や生態、食べ方について | 水の生き物 …
・【京都大学白浜水族館】地味とは言わないで「オキナメジナ …
・オキナメジナ(おきなめじな)とは? 意味や使い方 – コトバンク
・磯釣りの王者「メジナ」とは?その生態と旬の時期を解説!実 …
・メジナの生態解説【ダイビング生物情報】~群れと群がりの …
・メジナ(グレ)は3種類いるのをご存知?見分け方・釣り方 …
・メジナとは – 生態や形態の特徴解説 – Zukan(図鑑)
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