リドー運河とは？世界遺産についての解説

1. リドー運河の歴史

リドー運河の建設目的

リドー運河は、カナダの首都オタワとオンタリオ湖畔のキングストンを結ぶ、全長約202kmの運河です。1832年に開通したこの運河は、北米で最も古くから使われている運河として知られています。リドー運河は、イギリスがアメリカ大陸の北部を支配するという軍事的な目的で建設されました。当時、イギリスの植民地であったカナダは、再び起こりうる米英戦争に備えて領地を守るための要塞を建設し始めます。リドー運河もそのうちの一つで、他にも至るところにアメリカの侵攻を防ぐための運河が造られていったそうです。また、これらの運河は軍事物資を運ぶルートとしても利用されました。

リドー運河は、イギリス海軍のジョン・バイ大佐の指揮のもと、1826年から6年もの歳月をかけて建設されました。動員された作業員の数はおよそ2000人以上。建設期間中には、マラリアや爆発などの事故によって多くの労働者が亡くなりました。中には身元不明のまま亡くなった労働者もおり、墓標のない墓に葬られたそうです。しかし、多くの労働者は生き延び、この土地に入植して農場や木材貿易を営んだそうです。

リドー運河は、リドー川やカタラクイ川のほか、いくつかの美しい湖を経由する全長202kmの運河ですが、人の手で作られたのはわずか19kmです。残りは元々ある自然の川と湖を繋ぎ合わせてできたものです。

リドー運河は、建設当時のままの姿を残すだけでなく、190年間今も昔も変わらず運河としての役割を果たしている北米最古の運河でもあります。現在は運河として使われることはあまりなく、カヌーやクルージング、スケートリンクなどのレジャー施設として使われています。美しい景色と自然の森を楽しめることから地元の人や観光客の憩いの場として使われています。

リドー運河の建設目的
目的	詳細
軍事目的	米英戦争に備え、領地防衛
輸送ルート	軍事物資の輸送
物流ルート	モントリオールとキングストン間の物資輸送

リドー運河の技術

リドー運河は、19世紀初期のヨーロッパの技術が採用されている水門システムが特徴です。水門システムには、なんと47もの堰が置かれていました。これらは1952年3月からカナダの史跡としてずっと保護されています。

リドー運河の水門は、今でも機械を使わず当時と同じ手動システムで稼働していることが高く評価され、2007年に世界遺産に登録されました。

リドー運河には、船舶が通過できるように、ロック（閘門（こうもん））が設けられており、オタワ付近の8段ロックでは、最大で25mの高低差があります。

リドー運河は、軍事目的で造られたものですが、もとから精巧に造られている上に、政府自ら積極的に保存するという方針のため、保存状態が良いという点が評価されています。

リドー運河の技術
技術	詳細
水門システム	47もの堰が設置
手動システム	機械を使わず、人力で稼働
ロック	船舶が通過するための閘門
保存状態	精巧な造りと政府の積極的な保存により良好

リドー運河の役割

リドー運河は、当初はモントリオールとキングストンの区間を結ぶ物流輸送ルートを確保するのが目的でした。ニューヨーク州と接しているセントローレンス川は物資を供給するイギリスの輸送船が攻撃されたり、川を封鎖される危険があったため、川を迂回するルート（バイパス）として1826年から1832年の間にリドー運河は建設されました。

幸いにも再び米英戦争は起きなかったため、要塞としての役割をすることはありませんでしたが、180年以上にもわたってオタワを守ってきたリドー運河はオタワの歴史そのものなのです。

現在では観光の目玉としてはもちろん、オタワ市民の足としても大活躍のリドー運河。のんびり運河に揺られながら、オタワの古き良き姿を楽しんでみてください。

リドー運河は、北米最古の運河として、現在も利用されています。とても素敵な街並みに沿って流れる運河で、人々に愛され続けています。

リドー運河の役割
役割	詳細
軍事用	米英戦争後、軍事目的で使用されず
輸送ルート	現在では観光やレジャー目的で使用
レジャー施設	カヌー、クルージング、スケートリンクなど
憩いの場	美しい景色と自然の森を楽しめる

まとめ

リドー運河は、カナダの歴史と深く結びついた、軍事的な目的で建設された運河です。しかし、戦争が起こらなかったため、当初の目的とは異なる形で、現在も人々に愛され続けています。

リドー運河は、19世紀の技術を用いて建設された、北米最古の運河であり、その歴史的な価値と美しい景観から、世界遺産に登録されました。

リドー運河は、現在では観光地としてだけでなく、地元の人々の生活の一部として、愛され続けています。

リドー運河は、カナダの歴史と自然を結びつける素晴らしい場所であり、四季折々の美しい景色やアクティビティを楽しむことができます。

2. リドー運河の観光スポット

プラザ橋

オタワ観光でプラザ橋を通らない人はいません！この橋はダウンタウンのほぼ中心にあります。オタワ観光で絶対外すことのできないバイワード・マーケットと国会議事堂を繋ぐ位置にあるのです。

車も歩行者も通る、交通量のとても多いプラザ橋。橋の上では絵を描いていたり、楽器を演奏している人たちも夏の間はよく見かけます。

プラザ橋の上からリドー運河を眺めてみてください！まずホテル　シャトーローリエ側。こちら側からはLockと呼ばれる水門が下の方に見えます。運河の両側が芝生になっているのでベンチも置いてありまるで公園。

少し離れてオタワ川をはさんで、ケベック州側も目に入ります。続いて橋の反対側の方からの眺め。こちら側はリドー運河のボートツアーのチケットを売っているキオスクもあります。運河両岸の歩道をのんびり歩く人たち、運河をゆっくり行き来するボート。これぞリドー運河という絵葉書のような景色を目の前にすることができますよ＾＾

プラザ橋からの眺め
方向	景色
シャトーローリエ側	Lockと呼ばれる水門
反対側	ボートツアーのチケット売場、歩行者、ボート
ケベック州側	オタワ川をはさんで眺める

ダウズレイク

リドー運河が少し広くなって、湖のようになったところがダウズレイク。市バスを利用すると、ダウンタウンから約20分ほどの距離。湖畔にはコミッショナーズ公園/commissioners Park。5月には30万株以上のチューリップの花が咲きほこる、有名なカナダチューリップフェスティバルの中心となるエリアです。

ダウズレイクとは呼ばれていますが、ここもリドー運河の一部。のんびりと湖の上から湖畔の美しい公園、そしてその周りに立っているお洒落な家を眺めるのはどうでしょうか？パビリオンの中にはレストランも入っていますよ。

ダウンタウンにあるリドーセンターの前から10番のバスに乗る。およそ15分後、Bronson/Lakeviewで降り徒歩で4分でダウズレイクに到着。

カヌー、カヤック、手漕ぎのボートなどをパビリオンと呼ばれる建物でレンタルすることができます。レンタル料は１時間で約C$25（約2000円）です。

ダウズレイク
場所	詳細
場所	リドー運河の一部、湖のようになった場所
アクセス	ダウンタウンからバスで約20分
特徴	コミッショナーズ公園、チューリップフェスティバル
アクティビティ	カヌー、カヤック、ボートレンタル

リドー運河のボートツアー

リドー運河を体を動かさずに、水上でのんびり楽しむ方法！ボート上からまた違った目線で運河、そして運河沿いの素敵な住宅街の写真のような風景を楽しめます。

プラザ橋の下から出発、ゆっくりボートはリドー運河を進みます。ガイドさんによる運河の説明も入りますが景色の美しさに目をとられ、あまり聞いていたことはありません＾＾

そしてダウズレイクに到着するとそこからまたダウンタウンに引き返してきます。以前このツアーに参加して運河上からオタワの街並みを眺めたとき、改めてオタワの街の美しさに驚きました。ぜひぜひオススメの運河ボートツアーです。

1日に何度かツアーが出ていますが、直前に行くとすでにいっぱいのこともあります。予約はお早めに♪

リドー運河のボートツアー
出発地点	プラザ橋の下
コース	プラザ橋からダウズレイク、そしてダウンタウンへ
時間	約1時間
料金	約C$25
予約	直前だと満席になる場合あり

まとめ

リドー運河は、オタワの街の中心を流れる美しい水路であり、観光客にとって魅力的なスポットです。

プラザ橋やダウズレイクなど、リドー運河沿いは、散策やボートツアーを楽しむのに最適な場所です。

リドー運河のボートツアーは、運河沿いの美しい景色をゆっくりと楽しむことができるので、おすすめです。

リドー運河は、オタワの街の魅力を存分に味わえる場所です。

3. リドー運河の水運

リドー運河の航行

リドー運河は、現在でも使われており、カナダ公園管理局によって運営・管理がされています。

運河は通常、最高で船の長さ 27.4 m (90 ft) 、幅 7.9 m (26 ft) 、高さ 6.9 m (22 ft) まで航行できるようになっている。特別な状況に限り船の長さ 33.5 m (110 ft) 、幅 9.1 m (30 ft) まで対応可能である。

リドー運河は、北米で最も保存状態の良い「スラックウォーター」運河であり、19世紀の偉大な運河建設時代から唯一、ほとんどその元の経路を維持し、ほとんどの元の構造が残っています。

今日、パークス・カナダはこのユネスコ世界遺産地域への訪問者を歓迎し、象徴的な経路沿いの旅を体験する機会を提供しています。レジャーボートやパドラーが水門を埋め、他の訪問者は陸路で歴史的な水門の動作を驚嘆します。

リドー運河の航行
サイズ	詳細
最大サイズ	長さ27.4m、幅7.9m、高さ6.9m
特別な状況	長さ33.5m、幅9.1mまで対応可能
特徴	北米最古のスラックウォーター運河
運営	カナダ公園管理局

リドー運河のロック

船が近づくとゲートが開き、船が入る。後ろのゲートが閉じ、中に水が入ってくる。水位が上がりきると、進行方向のゲートが開く。

驚くのは、エンジンもポンプもなく、ゲートの開閉は、全て人力。ウィンチも運河が完成した１９０年前の頃のまま。

この工程を繰り返し、まさに階段を登るように、船は高低差を乗り越える。こうして、１時間半かけて、高さ２５メートルを登りきる。

リドー運河のロック
工程	詳細
ゲートが開く	船が入る
ゲートが閉じる	水が入る
水位が上がる	進行方向のゲートが開く
特徴	エンジンやポンプを使わず、人力で操作
時間	高さ25mを登るのに約1時間半

リドー運河の維持管理

リドー運河は、カナダ国立公園管理局のスタッフによって運営されており、水門も「ロック・マスター」と呼ばれる彼らによって24時間体制で管理されています。

ボートが運航可能な夏季は水門の横に設置された「ロック・ステーション」に常駐し、リドー運河へボートが入るたびにに歯車を自らの手で回しながら水門を開け閉めするのだとか。

建設当時のままの方法で水門を稼働させる姿は一見の価値ありですよ！

のんびり運河沿いを散策しながら水門の開閉を見られたらラッキーですね。

リドー運河の維持管理
担当	詳細
担当者	カナダ国立公園管理局のスタッフ
役割	水門の24時間体制での管理
方法	建設当時の方法で手動操作
期間	ボート運航可能な夏季

まとめ

リドー運河は、現在でも水運として利用されていますが、その歴史的な価値から、当時の技術を用いた水門システムが維持されています。

リドー運河の水門は、人力で操作されており、その様子は観光客にとって貴重な体験となります。

リドー運河は、歴史と自然が調和した、貴重な水路です。

リドー運河は、カナダの文化遺産として、これからも大切に守られていくことでしょう。

4. リドー運河の文化遺産

リドー運河の世界遺産登録

リドー運河は、北米で最も古くから使われている運河で、1832年に開通して以来、現在でも使われています。

リドー運河は、その歴史的な価値と美しい景観から、2007年にユネスコ世界遺産に登録されました。

リドー運河は、北米における最も古い運河で、2007年、オンタリオ州で初のユネスコ世界遺産に登録されました。

その年は、いみじくもリドー運河が開通して175周年とのことです。

リドー運河の文化的な価値

リドー運河は、カナダの歴史と文化を象徴する場所であり、多くの観光客が訪れます。

リドー運河は、カナダの首都オタワの街のシンボルとして、また、市民の憩いの場として親しまれています。

リドー運河は、カナダの歴史と自然を結びつける素晴らしい場所であり、四季折々の美しい景色やアクティビティを楽しむことができます。

リドー運河は、カナダの歴史と自然が調和した、貴重な水路です。

リドー運河の文化的な価値
価値	詳細
歴史	カナダの歴史と文化を象徴
観光	多くの観光客が訪れる
市民	オタワ市民の憩いの場
自然	美しい景色と自然を楽しめる

リドー運河の文化的景観

リドー運河は、美しい湖をいくつか巡りながら、リドー川やカタラクイ川を縫っていきます。

運河沿いには美しい景観が広がり、特に春から秋にかけては散策やボートツアーを楽しむ人々でにぎわいます。

運河には多くの小さな橋やロックが点在し、歴史的な雰囲気が漂います。

リドー運河は、その美しい景観と歴史的な重要性から、カナダの国定史跡に指定されており、観光客にとっては訪れるべき名所の一つです。

リドー運河の文化的景観
要素	詳細
湖	美しい湖をいくつか巡る
川	リドー川やカタラクイ川を縫う
景観	散策やボートツアーを楽しむ
雰囲気	歴史的な橋やロックが点在

まとめ

リドー運河は、カナダの歴史と文化を象徴する場所であり、世界遺産に登録されています。

リドー運河は、美しい景観と歴史的な価値を持つ、貴重な文化遺産です。

リドー運河は、カナダの文化遺産として、これからも大切に守られていくことでしょう。

リドー運河は、カナダの歴史と自然を結びつける素晴らしい場所であり、四季折々の美しい景色やアクティビティを楽しむことができます。

5. リドー運河の地元の暮らし

リドー運河とオタワ市民

リドー運河は、オタワ市民の生活の一部として、愛され続けています。

オタワの街とリドー運河は切っても切れない関係です。

オタワのダウンタウンの中心にあるショッピングモールの名前は、リドー・センター。リドー・ハイスクールという高校も。リドー通り、リドー川、、、気をつけてみると、オタワ市内には「リドー」がついた場所の名前がたくさんあります。

リドー運河は、カナダの首都オタワの街のシンボルとして、また、市民の憩いの場として親しまれています。

リドー運河とオタワ市民
場所	詳細
ショッピングモール	リドー・センター
高校	リドー・ハイスクール
通り	リドー通り
川	リドー川
シンボル	オタワの街のシンボル
憩いの場	市民の憩いの場

リドー運河の四季

リドー運河は、四季折々の美しい景色を見せてくれます。

春から秋にかけては、散策やボートツアーを楽しむことができます。

冬には、運河が凍結し、スケートを楽しむことができるスケートリンクとしても親しまれています。

リドー運河は、カナダの自然と文化を体験できる場所です。

リドー運河の四季
季節	景色
春から秋	散策やボートツアー
冬	スケートリンク
特徴	四季折々の美しい景色

リドー運河周辺の生活

リドー運河沿いには両側に歩行者、自転車、ジョギングように歩道がついています。

犬を連れて散歩、サイクリング、ローラーブレード、ジョッギング。天気のいい日には大勢の人たちがこの歩道を使っています。

リドー運河沿いにはカフェやレストランも点在し、リラックスしながら美しい風景を楽しむことができます。

運河周辺には公園やピクニックエリアもあり、市民や観光客が自然を満喫する場所として利用しています。

リドー運河周辺の生活
施設	詳細
歩道	歩行者、自転車、ジョギング用
アクティビティ	散歩、サイクリング、ローラーブレード、ジョギング
飲食店	カフェやレストラン
公園	ピクニックエリア