1. パタンナーの仕事とは?
1-1. 服の設計図を作る仕事
パタンナーとは、デザイナーが描いたデザイン画をもとに、実際に服を作るための設計図となる型紙(パターン)を作る仕事です。平面の布から立体的な服を作り出す、いわば服づくりの設計士です。パタンナーの仕事は、アパレル業界において非常に重要な役割を担っています。
1-2. パタンナーの仕事内容
パタンナーの仕事は多岐に渡ります。主な仕事内容は、下記の通りです。
・デザイン画の確認と仕様書の作成:デザイナーが描いたデザイン画の意図を汲み取り、実製作に向けての仕様書を作成します。
・パターンメイキング:仕様書をもとに、服の各パーツの型紙を作成します。
・サンプル縫製:作成した型紙をもとに、サンプルを縫製し、デザインや着心地などを確認します。
・修正とパターン作成:サンプルをもとに修正を行い、最終的なパターンを作成します。
・量産のための指示書作成:工場での量産に向けて、パターンや縫製仕様などをまとめた指示書を作成します。
1-3. パタンナーの種類
パタンナーには、様々な種類があります。
・アパレルパタンナー:一般的な洋服のパターンを作成するパタンナーです。
・ニットパタンナー:ニット製品のパターンを作成するパタンナーです。
・ベビー&子供服パタンナー:ベビー服や子供服のパターンを作成するパタンナーです。
・ブライダルパタンナー:ドレスなどブライダル衣装のパターンを作成するパタンナーです。
その他にも、スポーツウェアや下着など、専門分野に特化したパタンナーもいます。
2. パタンナーに必要な知識:デザイン画の理解
2-1. デザイン画とは
デザイン画とは、デザイナーが頭の中にあるイメージを形にしたもので、服のデザインやディテールを表現した図のことです。パタンナーは、このデザイン画をもとにパターンを作成するため、デザイン画を正確に理解する必要があります。
2-2. デザイン画から読み取るべき情報
パタンナーは、デザイン画から以下の情報を正確に読み取る必要があります。
・シルエット:服全体の形状やラインのことです。
・ディテール:襟や袖の形、ポケットの位置など、服のデザイン上の細かな部分のことです。
・素材:服を作るために使用する生地のことです。
・縫製仕様:縫い方や縫い代の幅など、服の縫製に関する詳細情報のことです。
2-3. デザイン画の理解を深めるために
デザイン画を正確に理解するためには、ファッションに関する知識や服飾の歴史、トレンドなど、幅広い知識を身につけることが大切です。また、実際に服を縫製してみることで、デザイン画と実際の服との関係性を理解することができます。
3. パタンナーに必要な知識:パターンメイキング技術
3-1. パターンメイキングとは
パターンメイキングとは、デザイン画をもとに、服の各パーツの型紙を作成する技術のことです。平面の布から立体的な服を作り出すためには、正確なパターンを作成することが不可欠です。
3-2. パターンメイキングの種類
パターンメイキングには、大きく分けて2つの種類があります。
・原型法:基本となる原型をもとに、ダーツや切り替えなどを加えてデザインを表現する方法です。
・ドレーピング法:立体裁断とも呼ばれ、人台に布を直接当てて形を作りながらパターンを作成する方法です。
3-3. パターンメイキングに必要な知識と技術
パターンメイキングには、以下の知識と技術が必要です。
・製図技術:正確なパターンを作成するための製図技術が必要です。
・人体構造の理解:人間の体の構造を理解し、着心地の良いパターンを作成する必要があります。
・素材の特性の理解:生地の種類によって、パターンにゆとりを加えたり、補正を行う必要があります。
・縫製技術の理解:縫製方法によって、パターンの形状や縫い代を変える必要があります。
4. パタンナーに必要な知識:素材の特性
4-1. 素材の特性とは
素材の特性とは、生地の種類によって異なる性質のことです。パタンナーは、素材の特性を理解し、デザインやパターンに反映させる必要があります。
4-2. 素材の特性の種類
素材の特性は、大きく分けて以下の種類があります。
・伸縮性:生地が伸び縮みする性質のことです。
・ドレープ性:生地が柔らかくしなやかに落ちる性質のことです。
・ハリ感:生地が硬く張りのある性質のことです。
・透け感:生地が透ける性質のことです。
・厚み:生地の厚さのことです。
4-3. 素材の特性を理解する importance
パタンナーが素材の特性を理解することには、以下の importance があります。
・デザインの表現:素材の特性を活かしたデザインを表現することができます。
・着心地の向上:素材の特性を考慮したパターンを作成することで、着心地の良い服を作ることができます。
・縫製のしやすさ:素材の特性を理解することで、縫製がしやすくなります。
5. パタンナーに必要な知識:縫製技術
5-1. 縫製技術とは
縫製技術とは、布と布を糸で縫い合わせて服を作る技術のことです。パタンナーは、縫製技術を理解し、パターンに反映させる必要があります。
5-2. 縫製技術の種類
縫製技術には、様々な種類があります。
・本縫い:最も基本的な縫い方で、2枚の布を直線的に縫い合わせます。
・ロックミシン:布の端を処理するための縫い方で、ほつれを防ぎます。
・ジグザグミシン:伸縮性のある生地を縫うための縫い方で、生地の伸びに合わせて縫い目が伸縮します。
・まつり縫い:布の端を折り込んで縫う縫い方で、手縫いでも行われます。
5-3. 縫製技術を理解する importance
パタンナーが縫製技術を理解することには、以下の importance があります。
・パターンの正確性:縫製方法によって、縫い代の幅やパターンの形状を変える必要があります。
・縫製のしやすさ:縫製方法を考慮したパターンを作成することで、縫製がしやすくなります。
・仕上がりの美しさ:縫製方法によって、服の仕上がりが変わります。
6. パタンナーになるには?
6-1. パタンナーになるための方法
パタンナーになるためには、主に以下の方法があります。
・服飾専門学校や大学で学ぶ:服飾に関する基礎知識やパターンメイキング技術、縫製技術などを学ぶことができます。
・企業で働く:アパレルメーカーや縫製工場などで働きながら、パタンナーの技術を学ぶことができます。
・通信教育で学ぶ:自宅で自分のペースで学ぶことができます。
6-2. パタンナーに必要なスキル
パタンナーになるためには、以下のスキルが必要です。
・デザイン画の理解:デザイナーが描いたデザイン画を正確に理解する能力が必要です。
・パターンメイキング技術:平面の布から立体的な服を作り出すためのパターンを作成する技術が必要です。
・縫製技術:服を作るための縫製技術が必要です。
・コミュニケーション能力:デザイナーや縫製スタッフと円滑にコミュニケーションをとる能力が必要です。
6-3. パタンナーのキャリアパス
パタンナーのキャリアパスは、主に以下の通りです。
・アシスタントパタンナー:先輩パタンナーのアシスタントとして、パターン作成やサンプル縫製などを担当します。
・パタンナー:デザイン画をもとに、パターンを作成する仕事を行います。
・チーフパタンナー:パタンナーチームをまとめ、全体の指揮をとる仕事を行います。
・独立:フリーランスのパタンナーとして、様々な企業から仕事を受注することができます。