ドレスデン・エルベ渓谷(登録削除)とは？世界遺産についての解説

ドレスデン・エルベ渓谷の構成要素
項目	内容
概要	ドイツ東部のザクセン州の州都ドレスデンとその周辺のエルベ川流域
登録・抹消	2004年に世界文化遺産に登録、2009年に抹消
特徴	エルベ川沿いの文化的景観、都市と自然の調和
歴史	中世の時代から商業都市として発展、16世紀にザクセン王国の都
自然	エルベ川、ザクセンのスイス
文化遺産	バロック様式の壮麗な建築物や庭園、産業遺産
観光スポット	ゼンパー・オーパー、ツヴィンガー宮殿、フラウエン教会など
今後の展望	世界遺産登録の是非、観光客誘致、地域経済活性化

1. ドレスデンエルベ渓谷とは
2. ドレスデンエルベ渓谷の歴史
3. ドレスデンエルベ渓谷の自然風景
4. ドレスデンエルベ渓谷の文化遺産
5. ドレスデンエルベ渓谷の観光スポット
6. ドレスデンエルベ渓谷の今後の展望

1. ドレスデンエルベ渓谷とは

ドレスデンエルベ渓谷の概要

ドレスデン・エルベ渓谷は、ドイツ東部のザクセン州の州都ドレスデンとその周辺のエルベ川流域を指します。2004年に世界文化遺産に登録されましたが、2009年に世界遺産リストから抹消されました。エルベ川はチェコとポーランドの国境付近にある山を水源とし、北海に注ぐ川です。ドレスデン・エルベ渓谷は、エルベ川の上流域に位置し、なだらかな谷には都市ドレスデンが発達し、市域は川を挟むかたちでおよそ20kmにわたって続きます。この地域は、エルベ川沿いの文化的景観を形成しており、都市と自然が調和した美しい景観が特徴です。

ドレスデン・エルベ渓谷は、かつては「ドイツのフィレンツェ」とも呼ばれ、バロック様式の壮麗な建築物や庭園、産業遺産などが多く存在していました。特に、ザクセン選帝侯フリードリヒ・アウグスト1世（アウグスト強王）の時代に、多くの宮殿や教会が建設され、芸術と文化の中心地として栄えました。

ドレスデン・エルベ渓谷は、世界遺産登録基準のうち、以下の条件を満たしていました。\n\n* 登録基準(ii)：ドレスデン・エルベ渓谷は、文化、科学、技術の分野でヨーロッパの転換期が見られ、建築物や庭園などは18〜19世紀の中央ヨーロッパの技術発展を示していた。\n* 登録基準(iii)：ドレスデン・エルベ渓谷は、ヨーロッパの都市開発から現在の産業都市への移行時期を示す、中産階級のための建築物と産業遺産が見られた。\n* 登録基準(iv)：ドレスデン・エルベ渓谷は、バロック様式の建造物や庭園と自然豊かな渓谷が合わさった、傑出した文化的景観であった。\n* 登録基準(v)：ドレスデン・エルベ渓谷は、土地を上手に利用した優れた景観で、中央ヨーロッパの技術の発展を示していた。

しかし、2009年に世界遺産リストから抹消された理由は、エルベ川にヴァルトシュレスヒェン橋という近代的な橋が架けられたためです。世界遺産委員会は、橋の建設が景観を損なうと判断し、登録抹消の可能性をザクセン州政府に伝えていましたが、最終的に政府は建設を断行しました。

ドレスデンエルベ渓谷の登録基準
基準	内容
登録基準(ii)	ヨーロッパの転換期を示す建築物や庭園
登録基準(iii)	都市開発から産業都市への移行を示す建築物
登録基準(iv)	バロック様式と自然が調和した景観
登録基準(v)	優れた景観と技術発展を示す

ドレスデンエルベ渓谷の登録抹消

ドレスデン・エルベ渓谷は、2004年に世界遺産に登録されましたが、2009年に世界遺産リストから抹消されました。世界遺産に登録されたものの、後に抹消された例は、オマーンの「アラビアオリックスの保護区」に続き、ドレスデンが2件目でした。

世界遺産委員会は、橋の建設がエルベ渓谷の文化的景観を損なうと判断し、2006年に「危機遺産リスト」に登録しました。危機遺産リストとは、世界遺産の顕著な普遍的価値が脅かされていると判断された遺産を指します。

世界遺産委員会は、橋の建設を中止するよう警告し、建設が続行された場合は世界遺産リストから抹消すると発表しました。しかし、ドレスデン市は、住民投票の結果を尊重し、橋の建設を続行しました。

2009年、世界遺産委員会は、ドレスデン・エルベ渓谷を世界遺産リストから抹消しました。世界遺産委員会は、橋の建設がエルベ渓谷の文化的景観を損なうと判断し、世界遺産としての価値が失われたと結論付けました。

世界遺産登録抹消の経緯
年	出来事
2004年	世界遺産登録
2006年	危機遺産リストに登録
2009年	世界遺産リストから抹消

ドレスデンエルベ渓谷の登録抹消の背景

ドレスデン・エルベ渓谷の登録抹消は、世界遺産の保護と地域住民の利便性という相反する価値観が対立した結果です。ドレスデン市では、中心街周辺の交通渋滞が深刻化しており、住民の利便性を向上させるために橋の建設が求められていました。

住民投票の結果、橋の建設が決定されましたが、世界遺産委員会は、橋の建設が景観を損なうと判断し、登録抹消という厳しい措置をとりました。

この事件は、世界遺産の保護と地域住民の利便性という相反する価値観のバランスが難しいことを示しています。世界遺産の保護は重要ですが、地域住民の生活や経済活動も考慮する必要があります。

世界遺産委員会は、世界遺産の保護を優先する立場をとりましたが、ドレスデン市は、住民投票の結果を尊重し、橋の建設を優先しました。この事件は、世界遺産の保護と地域住民の利便性という相反する価値観のバランスが難しいことを示しています。

登録抹消の要因
要因	内容
橋の建設	エルベ川にヴァルトシュレスヒェン橋が架けられた
景観への影響	世界遺産委員会は景観を損なうと判断
住民投票	住民投票で橋の建設が決定
世界遺産委員会の判断	世界遺産としての価値が失われたと判断

まとめ

ドレスデン・エルベ渓谷は、世界遺産に登録されたものの、後に抹消されたという珍しい事例です。世界遺産委員会は、橋の建設が景観を損なうと判断し、登録抹消という厳しい措置をとりました。

しかし、ドレスデン市は、住民投票の結果を尊重し、橋の建設を優先しました。この事件は、世界遺産の保護と地域住民の利便性という相反する価値観のバランスが難しいことを示しています。

世界遺産の保護は重要ですが、地域住民の生活や経済活動も考慮する必要があります。世界遺産委員会は、世界遺産の保護を優先する立場をとりましたが、ドレスデン市は、住民投票の結果を尊重し、橋の建設を優先しました。

2. ドレスデンエルベ渓谷の歴史

ドレスデンエルベ渓谷の歴史

ドレスデンは、中世の時代から商業都市として発展し、16世紀にはザクセン王国の都が置かれ、さらなる繁栄を見せます。ドレスデンの街並みを特徴づけているのが、壮麗なるバロック建築群。とりわけ、芸術を愛したアウグスト強王の時代には、宮殿をはじめ壮大な建造物が建てられました。

その美しさから「エルベ川のフィレンツェ」「百塔の都」とうたわれた通り、その街並みはドイツのなかでもひときわ重厚。旅人を別世界へといざなう、古都特有の情緒が漂っています。

ドレスデンを代表する建造物のひとつが、アウグスト強王に仕えた建築家ペッペルマンの最高傑作とされるツヴィンガ―宮殿。広い中庭を囲む壮大な宮殿を目の前にすれば、ザクセン王国の栄光が肌で感じられます。

現在は複数のミュージアムとして利用されており、アルテ・マイスター絵画館と陶磁器コレクションは必見です。アルテ・マイスター絵画館は、ヨーロッパでも有数の美術館で、ラファエロやフェルメール、レンブラント、デューラーといった巨匠の名品が揃っています。なかでも、世界的に有名な2人の天使が描かれた、ラファエロの「システィーナのマドンナ」は絶対に見逃せません。陶磁器コレクションは、マイセン磁器を中心に、東西の歴史的名品を展示。磁器製のユーモラスな動物たちなどのユニークな展示もあり、ファンならずとも楽しめます。

ドレスデンエルベ渓谷の歴史年表
年	出来事
16世紀	ザクセン王国の都
18世紀	アウグスト強王の時代、バロック建築が建設
1945年	第二次世界大戦の空襲
戦後	旧市街の復興
2004年	世界遺産登録
2009年	世界遺産リストから抹消

ドレスデンエルベ渓谷の第二次世界大戦

第二次世界大戦下の1945年2月、ドレスデンは連合国軍の大規模な爆撃を受けました。大空襲による被害はすさまじく、なんと町の約85パーセントが破壊されたほど。そのため、現在見られる旧市街の重厚な町並みは戦後復元されたものです。

そんななか無傷で残ったのが、ヨーロッパ最古の武芸競技場だったシュタルホーフに描かれた「君主の行列」。12～20世紀のザクセンの君主や芸術家ら総勢93名を描いた壁画で、長さは101メートル。約2万5000枚ものマイセン焼きのタイルを使用したという壮大なスケールの作品です。

それ自体が圧倒的な存在感を醸す大作ですが、奇跡的にドレスデン爆撃を生き延びたことを思うと、さらなる感慨に包まれるはず。

ドレスデン爆撃は、軍事拠点でないかつ非常に歴史ある美しい街並みにも関わらず、さらに、もうすでにナチスは弱体化しており、ほぼこの戦争は終結を迎えていたはずにも関わらず、それらを容赦なく破壊したことは、当時のヨーロッパの文化人や知識層の怒りを買いました。そして、空襲を行ったイギリスの国民も、この国の方針に非常に疑問を感じたとのことです。なお、この空襲の目的は、戦後、仮にこのエリアをソ連が占領してしまった場合でも、簡単に復興させないようにするためだった、といった説もあるようです。いずれにしても、いくら戦争中だったとはいえ、許しがたい事実に変わりはありません。そして、日本人の我々にとっては他人事ではない気がしてきました。

ドレスデン空襲の被害
項目	内容
被害状況	町の約85パーセントが破壊
無傷で残ったもの	シュタルホーフの「君主の行列」
空襲の目的	ソ連軍占領後の復興を困難にするため
影響	ヨーロッパの文化人や知識層の怒り
日本との関連	日本人の我々にとっては他人事ではない

ドレスデンエルベ渓谷の戦後復興

戦後、ドレスデンは市民の尽力により、歴史的建造物が再建され、美しい旧市街が蘇りました。旧東ドイツ側に属していましたが、今では「エルベ川のフィレンツェ」とも称され、ドイツを代表する観光都市の一つになっています。

ドレスデンのシンボルでもある聖母教会は、2005年に再建が完了しました。再建にあたってはできるだけオリジナルの資材が用いられたため、色味が均一ではない外観にも注目してみてください。

ゼンパー・オーパーも復興したのは1980年代なので、戦後といってもかなり時が経っています。

ドレスデンは、第二次世界大戦で大きな被害を受けながらも、市民の努力によって復興し、再び美しい街として生まれ変わりました。

まとめ

ドレスデン・エルベ渓谷は、中世の時代から商業都市として発展し、16世紀にはザクセン王国の都が置かれ、さらなる繁栄を見せます。

第二次世界大戦で大きな被害を受けながらも、市民の努力によって復興し、再び美しい街として生まれ変わりました。

現在も、バロック様式の壮麗な建築物や庭園、産業遺産などが多く存在し、ドイツを代表する観光都市の一つとなっています。

ドレスデン・エルベ渓谷は、歴史と文化が豊かな街であり、観光客にとって魅力的な場所です。

3. ドレスデンエルベ渓谷の自然風景

エルベ川

エルベ川は、チェコとポーランドの国境付近にある山を水源として北海に流れていく川です。ドレスデン・エルベ渓谷は、エルベ川の上流域に位置し、なだらかな谷には都市ドレスデンが発達し、市域は川を挟むかたちでおよそ20kmにわたって続きます。

エルベ川は、ドレスデン・エルベ渓谷の景観を形成する重要な要素です。川沿いは、緑豊かな自然が広がり、散策やサイクリングを楽しむことができます。

エルベ川は、ドレスデン市民の生活にも深く関わっています。川沿いは、散歩やジョギング、ピクニックなど、様々なレジャーを楽しむことができます。

エルベ川は、ドレスデン・エルベ渓谷の文化的景観を形成する重要な要素であり、住民の生活にも深く関わっています。

エルベ川の概要
項目	内容
水源	チェコとポーランドの国境付近の山
流域	北海
ドレスデンにおける位置	上流域
特徴	なだらかな谷、都市ドレスデンが発展
景観	緑豊かな自然、散策やサイクリングに最適

ザクセンのスイス

ザクセンのスイスは、ドレスデンからチェコ方面に向かう途中に現れる奇勝です。長い年月をかけて浸食された巨岩奇岩の数々が、スイスの風景に似ていることから、ザクセンのスイスと呼ばれるようになりました。

ザクセンのスイスは、エルベ川沿いの渓流を列車の車窓から眺めるだけでも十分美しいのですが、せっかくドレスデンから足を伸ばしたのなら、途中のクーアオルト・ラーテン駅で下車してみましょう。

駅前から渡し舟でエルベ川を渡り、山道を登ること10～15分。ザクセンのスイスで一番の観光の見どころといわれるバスタイ橋に着きます。岩から岩へと渡る石造りの眼鏡橋からの眺めは絶景のひとこと！目の前に連なる岩壁の風景に、思わず息をのむことでしょう。

より岩場のスリルを味わいたいチャレンジャーの方は、橋のたもとにあるノイラーテン山城跡を訪ねてみましょう。かつて木橋で結ばれていた石林の間に鉄ハシゴがかけられています。隙間が開いていて、下を覗けば目もくらむような高さ！ザクセンのスイスを全身で味わうことができますよ。

ザクセンのスイスの観光ポイント
場所	内容
バスタイ橋	岩から岩へと渡る石造りの橋、絶景
ノイラーテン山城跡	石林の間に鉄ハシゴがかけられた、スリル満点

エルベ渓谷の自然

エルベ渓谷は、エルベ川沿いに広がる自然豊かな地域です。緑豊かな森や草原、そして奇岩がそびえ立つ風景は、訪れる人を魅了します。

エルベ渓谷は、ハイキングやサイクリング、カヌーなどのアウトドアアクティビティを楽しむのに最適な場所です。

エルベ渓谷は、自然と文化が調和した美しい景観を形成しており、世界遺産に登録されるほどでした。

エルベ渓谷は、ドイツの自然美を体感できる素晴らしい場所です。

まとめ

ドレスデン・エルベ渓谷は、エルベ川とザクセンのスイスなどの自然豊かな景観が特徴です。

エルベ川は、ドレスデン・エルベ渓谷の景観を形成する重要な要素であり、住民の生活にも深く関わっています。

ザクセンのスイスは、エルベ川沿いの渓流を列車の車窓から眺めるだけでも十分美しいのですが、せっかくドレスデンから足を伸ばしたのなら、途中のクーアオルト・ラーテン駅で下車して、バスタイ橋を訪れてみましょう。

エルベ渓谷は、自然と文化が調和した美しい景観を形成しており、世界遺産に登録されるほどでした。

4. ドレスデンエルベ渓谷の文化遺産

ドレスデン旧市街

ドレスデン旧市街は、バロック様式の壮麗な建築物や庭園が立ち並ぶ、歴史的な街並みです。

ドレスデン旧市街は、第二次世界大戦で大きな被害を受けましたが、戦後復興され、再び美しい街として生まれ変わりました。

ドレスデン旧市街には、ゼンパー・オーパー、ツヴィンガー宮殿、フラウエン教会など、多くの観光名所があります。

ドレスデン旧市街は、歴史と文化が豊かな街であり、観光客にとって魅力的な場所です。

ドレスデン旧市街の観光名所
場所	内容
ゼンパー・オーパー	ザクセン州立のオペラ歌劇場
ツヴィンガー宮殿	バロック様式の宮殿、美術館
フラウエン教会	プロテスタント教会、戦争と平和の象徴
シュタルホーフ	ヨーロッパ最古の武芸競技場、壁画「君主の行列」

ドレスデン城

ドレスデン城は、ザクセン王の居城として、15世紀に建設されました。第二次世界大戦のドレスデン空襲により建物の大部分が破壊されましたが、2006年に復旧工事が終了し、現在の姿となりました。

ドレスデン城には、様々な宝物が展示されています。一階の「歴史的緑の丸天井」は、時間帯別に入場人数が制限されていて、ザクセン王フリードリッヒ・アウグスト1世が収集した宝石・黄金・琥珀などの財宝を見ることができます。

二階にある「新しい緑の丸天井」では、象牙やクリスタルなどが展示されているので、ドレスデン城観光の際は2か所とも見逃さないようにしましょう。

ドレスデン城は、ザクセン王国の歴史と文化を伝える重要な観光スポットです。

ドレスデン城の見どころ
場所	内容
歴史的緑の丸天井	ザクセン王フリードリッヒ・アウグスト1世が収集した財宝
新しい緑の丸天井	象牙やクリスタルなどの工芸品

マイセン磁器

マイセンは、ドレスデンから西へ約30kmに位置する、人口2万8千人程の小さな町です。300年の歴史のあるマイセン磁器は、中国の磁器や日本の伊万里を模倣してできたヨーロッパ初の硬質磁器。

アウグスト強王は熱烈な白磁器愛好家で、錬金術師や科学者をドレスデン集め白磁器の製法開発に当たらせ、1709年に錬金術師のヨハン・フリードリヒ・ベドガーが開発に成功します。

アウグスト強王は製法を門外不出とし情報が漏れることを恐れ、1710年にベドガーをマイセンの崖の上に聳え立つアルブレヒト城に監視を付けて幽閉し、製作に打ち込ませます。

ベドガーは試行錯誤を重ね、技術をより高度で洗練されたものに昇華させましたが、日の当たらない部屋に閉じこもり心身を病み、1719年に37歳の若さで亡くなりました。現在、製作所は別の場所に作られ、観光客が製造過程を見学することが出来ます。

マイセン磁器の歴史
年	出来事
1709年	錬金術師ヨハン・フリードリヒ・ベドガーが製法開発に成功
1710年	ベドガーがアルブレヒト城に幽閉
現在	製作所は別の場所に作られ、観光客が製造過程を見学可能

まとめ

ドレスデン・エルベ渓谷は、バロック様式の壮麗な建築物や庭園、産業遺産などが多く存在し、ドイツを代表する観光都市の一つとなっています。

ドレスデン城は、ザクセン王国の歴史と文化を伝える重要な観光スポットです。

マイセン磁器は、ドレスデン・エルベ渓谷の文化遺産の一つであり、世界的に有名な磁器です。

ドレスデン・エルベ渓谷は、歴史と文化が豊かな街であり、観光客にとって魅力的な場所です。

5. ドレスデンエルベ渓谷の観光スポット

ゼンパー・オーパー

ゼンパー・オーパーは、エルベ川沿いにあるザクセン州立のオペラ歌劇場です。設立当初には、ワーグナーの『タンホイザー』やシュトラウスの『サロメ』などがこのゼンパーオペラで初演を迎えたりと、ドレスデンの歴史ある観光スポットです。

ゼンパー・オーパーは現在も劇場として利用されているため、オペラやバレエなどを鑑賞することもできます。ただし、人気チケットはすぐに売り切れてしまい、当日のキャンセル待ちや結局入ることができない場合もあるため、ドレスデン観光に行く前に予約をしておいた方が安心ですよ。

また、劇場内を見てみたいだけという人には、30分ほどの見学ツアーも開催されています。ほかにもゼンパー・オーバー前の、ザクセン王ヨハンの騎馬像が立つ劇場広場では時折野外ステージでのコンサートも開催されているので、気軽に演奏を聴くこともできますよ。

ゼンパー・オーパーは、ドレスデンを代表する観光スポットの一つであり、オペラやバレエなどの芸術を楽しむことができます。

ゼンパー・オーパーの見どころ
内容	情報
オペラやバレエ	鑑賞可能
見学ツアー	30分ほどのツアーあり
劇場広場	野外ステージでのコンサート開催
予約	人気チケットはすぐに売り切れるため、事前に予約がおすすめ

ツヴィンガー宮殿

ツヴィンガーとはもともと、都市を拡張した際に、古い城壁と新しい城壁の間に生じる空間のことを指します。ドレスデンのツヴィンガーに、18世紀前半にアウグスト強王が石造の宮殿を建設したのが、ツヴィンガー宮殿のはじまりです

当初はバロック様式でしたが、その後ゼンパー・オペラを建築したゴットフリート・ゼンパーが、アルテ・マイスター絵画館や武器博物館（現在は移転）などをイタリア・ルネサンス様式で増築していて、宮殿内の建物にもそれぞれ歴史が感じられる観光スポットです。

ツヴィンガー宮殿の中庭はとても広く、芝生は管理され美しい模様が施されていて、中央には4か所の噴水があります。敷地内の全ての博物館をじっくり観光すれば、1日かかるほど様々な展示がされていますので、きっと好みの作品が見つかるはず。中庭も広々として美しいので、ドレスデン観光の際には気軽に訪れてみてくださいね。

ツヴィンガー宮殿は、ドレスデンを代表する観光スポットの一つであり、バロック様式の建築美と美術館を楽しむことができます。

ツヴィンガー宮殿の見どころ
場所	内容
中庭	広く、芝生は美しい模様が施されている
美術館	アルテ・マイスター絵画館、陶磁器コレクションなど
展示	様々な時代の有名絵画や陶磁器が展示されている

フラウエン教会

ドレスデン旧市街のほぼ中心、ノイマルクト広場に面して建つ聖母教会は、ドレスデンを訪れる観光客にとくに人気のプロテスタント教会。日本ではフラウエン教会と呼ばれることも多い観光名所です。

18世紀に建てられた聖母教会は、第二次世界大戦の爆撃によって一度破壊されました。戦後、空爆の記憶を残すという目的で、破壊された姿そのままを観光客に公開していましたが、2005年に当初の姿で再建されました。

ドーム型の美しい天井も、当時の素材を推定して使用したり、壊れた個所や建材を再利用するなどして、できるだけ忠実に再現されています。

聖母教会は、ドレスデンを代表する観光スポットの一つであり、戦争と平和の象徴として、多くの人々に愛されています。

フラウエン教会の見どころ
内容	情報
歴史	18世紀に建設、第二次世界大戦で破壊、2005年に再建
外観	オリジナルの資材が使われた箇所は黒く、新しい資材が使われた箇所は白くつぎはぎのよう
塔の上の十字架	イギリスから贈られた新しい十字架
内部	ドーム型の美しい天井、展示されている十字架

まとめ

ドレスデン・エルベ渓谷には、ゼンパー・オーパー、ツヴィンガー宮殿、フラウエン教会など、多くの観光名所があります。

ゼンパー・オーパーは、ドレスデンを代表する観光スポットの一つであり、オペラやバレエなどの芸術を楽しむことができます。

ツヴィンガー宮殿は、バロック様式の建築美と美術館を楽しむことができます。

聖母教会は、戦争と平和の象徴として、多くの人々に愛されています。

6. ドレスデンエルベ渓谷の今後の展望

世界遺産登録の是非

ドレスデン・エルベ渓谷は、世界遺産から抹消されましたが、世界遺産登録の是非については、様々な意見があります。

世界遺産登録は、観光客誘致や地域経済活性化に貢献する一方で、開発や環境保護とのバランスが難しい問題も抱えています。

ドレスデン・エルベ渓谷の登録抹消は、世界遺産の保護と地域住民の利便性という相反する価値観のバランスが難しいことを示しています。

世界遺産登録の是非については、今後も議論が続けられるでしょう。

世界遺産登録の是非に関する意見
意見	内容
賛成	観光客誘致や地域経済活性化に貢献
反対	開発や環境保護とのバランスが難しい
結論	世界遺産の保護と地域住民の利便性という相反する価値観のバランスが難しい