項目 | 内容 |
---|---|
定義 | 特定の価格に達したら注文を発注する注文方法 |
目的 | 損失限定、利益確定、トレンドフォロー |
種類 | 指値注文、成行注文 |
メリット | 損失限定、取引の自動化、効率的な取引 |
デメリット | スリッページが発生しやすい、約定しない場合がある、価格設定が難しい |
注意点 | 市場の状況を常に注視する、注文内容を適宜修正する、適切な価格設定を行う |
1. 逆指し値注文の基本とは
逆指値注文とは何か?
逆指値注文とは、あらかじめ設定しておいた株価の条件に到達した時に、自動的に注文が発注される注文方法です。\n通常の指値注文とは逆で、買付の場合は「〇〇円以上になったら成行・または指値で買い」、売付の場合は「〇〇円以下になったら成行・または指値で売り」といった注文を出すことができます。\n指定した価格条件に到達した時に自動的に注文が発注されるので、立会時間中に値動きを見ながらリアルタイムで取引ができない投資家にとって非常に便利な注文方法です。
例えば、現在の株価が「100円」の時に、「90円」の売り指値注文を発注した場合、指定した価格よりも高い株価であるため、注文が発注され「100円」で約定します。\nしかし、「90円以下になったら売り」といった逆指値注文をした場合は、現在の株価が「100円」であるため、注文は発注されません。\nこのように、逆指値注文では、通常の指値注文ではできない条件をつけて注文を出すことができます。
逆指値注文は、主に以下のようなシーン・目的にて使うことがあります。
注文内容 | 説明 |
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450円以下になったら、売りの成行注文を出す | 株価が450円を下回った場合に、成行で売却注文を出す |
1,020円以上になったら、買いの指値注文を出す | 株価が1,020円を超えた場合に、指値で買い注文を出す |
逆指値注文と指値注文の違い
指値注文は、「〇〇円以下になったら買い」「〇〇円以上になったら売り」といった、指定の価格以下で買いたい場合や、指定の価格以上で売りたい場合の注文方法です。\n逆指値注文はその逆であり、「〇〇円以上になったら買い」「〇〇円以下になったら売り」といった、指定の価格以上で買いたい場合や、指定の価格以下で売りたい場合の注文方法です。
例えば、現在の株価が「100円」の時に、「90円」の売り指値注文を発注した場合、指定した価格よりも高い株価であるため、注文が発注され「100円」で約定します。\nしかし、「90円以下になったら売り」といった逆指値注文をした場合は、現在の株価が「100円」であるため、注文は発注されません。
このように、逆指値注文では、通常の指値注文ではできない条件をつけて注文を出すことができます。
注文方法 | 価格条件 | 説明 |
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指値注文 | 〇〇円以下 | 指定価格以下で注文 |
指値注文 | 〇〇円以上 | 指定価格以上で注文 |
逆指値注文 | 〇〇円以下 | 指定価格以下になったら注文 |
逆指値注文 | 〇〇円以上 | 指定価格以上になったら注文 |
逆指値注文の仕組み
逆指値注文は、あらかじめ設定しておいた株価の条件に到達した時に、自動的に注文が発注される注文方法です。\n逆指値注文は、その注文が有効になるための「トリガー」となる価格と、そのトリガーが作動した際に発注する注文内容の2つを設定する必要があります。
例えば、現在の株価が500円の銘柄を保有していて、株価が450円を下回ったら損切りしたい場合には、\n「450円以下になったら、売りの成行注文を出す」という逆指値注文を出しておきます。\nこのとき、注文を出した時点では注文は執行されず、株価が450円を下回ると、指定した注文(売りの成行注文)が出されることになります。
逆指値注文は、注文を出した時点では指定した注文は執行されず、株価が条件を満たすと指定した注文が出されるという仕組みです。
まとめ
逆指値注文は、通常の指値注文とは逆の条件で発注される注文方法です。\n具体的には、買付の場合は「〇〇円以上になったら成行・または指値で買い」、売付の場合は「〇〇円以下になったら成行・または指値で売り」といった注文になります。
逆指値注文は、株価が設定した価格に達したときに自動的に注文が発注されるため、常にチャートを見ていなくても注文を出せるというメリットがあります。
逆指値注文は、損失を限定したり、利益を確保したり、トレンドに乗ったりといった様々な目的で利用することができます。
2. 逆指し値注文の具体的な例
損失限定目的の逆指値注文
株式を買付けまたは売付けをした後、株価が予想とは反対に動いてしまった場合に、損失の拡大を防ぐため、逆指値注文を出しておく方法です。
例えば、ある銘柄を「1
その後、株価が下落して「950円」になった場合、売り注文が発注され、「50円」の損失が確定します。\nそしてその後、株価はさらに下げ「900円」になったとします。もし、逆指値注文を出していなければ「100円」の損失が発生していましたが、逆指値注文のおかげで「50円」の損失で済んだことになります。
このように、逆指値注文を出しておくことで、予想に反して株価が動いてしまった場合でも、損失を想定した範囲内に抑えることができ、塩漬けを回避することが可能になります。
現在の株価 | 注文内容 | 結果 |
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1,000円 | 950円以下になったら売り | 株価が950円になった際に売却され、50円の損失で済む |
1,000円 | 950円以下になったら売り | 株価が900円になった際に売却され、100円の損失が発生する(逆指値注文なし) |
利益確定目的の逆指値注文
株式を買付けまたは売付けをした後、株価が予想通りに動いて含み益が出ている場合に、一定の利益を確保するため、逆指値注文を出しておく方法です。
例えば、ある銘柄を「1
その後、相場が反転し株価が「1
このように、予想通りに株価が動いて含み益が出ている場合に逆指値注文を出しておくことで、そのままさらなる利益を追いながら、一定の利益を確保することが可能になります。
現在の株価 | 注文内容 | 結果 |
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1,100円 | 1,070円以下になったら売り | 株価が1,070円になった際に売却され、70円の利益を確定 |
1,100円 | 1,070円以下になったら売り | 株価が900円になった際に売却され、100円の損失が発生する(逆指値注文なし) |
トレンドフォロー目的の逆指値注文
上昇トレンドや下落トレンドに上手く乗るために、新規で逆指値注文を出しておく方法です。
例えば、ここ数か月間「700円から1
その後ブレイクアウトして株価が「1
このように、ボックス相場のブレイクや直近での高値・安値のブレイクを想定し、トレンドが始まりそうな価格で買付けまたは売付けをするように、新規逆指値注文を出しておくことで、トレンドの初動を逃さずに上手くトレンドに乗ることが可能になります。
現在の株価 | 注文内容 | 結果 |
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1,000円 | 1,020円以上になったら買い | 株価が1,020円になった際に買い注文が約定し、上昇トレンドに乗る |
1,000円 | 1,020円以上になったら買い | 株価が1,020円を超えずに下落した場合、買い注文は発注されない |
まとめ
逆指値注文は、損失限定、利益確定、トレンドフォローといった様々な目的で利用することができます。
損失限定目的では、株価が下落した際に損失を限定することができます。\n利益確定目的では、株価が上昇した際に一定の利益を確保することができます。\nトレンドフォロー目的では、トレンドが発生した際にそのトレンドに乗ることができます。
逆指値注文は、投資家の戦略やリスク許容度に合わせて、様々な場面で活用することができます。
3. 逆指し値注文と通常の注文の違い
指値注文
指値注文は、投資家が希望する価格で注文を出す方法です。\n例えば、現在の株価が1
指値注文は、希望する価格で注文を出せるというメリットがありますが、希望する価格に達するまで注文が成立しないというデメリットがあります。
また、株価が急変動した場合、希望する価格に達する前に注文が成立してしまう可能性もあります。
特徴 | 説明 |
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メリット | 希望する価格で注文できる |
デメリット | 希望する価格に達するまで注文が成立しない、株価が急変動した場合、希望する価格に達する前に注文が成立してしまう可能性がある |
成行注文
成行注文は、現在の市場価格で注文を出す方法です。\n例えば、現在の株価が1
成行注文は、すぐに注文が成立するというメリットがありますが、希望する価格で注文が成立するとは限らないというデメリットがあります。
また、株価が急変動した場合、希望する価格よりも高い価格で注文が成立してしまう可能性もあります。
特徴 | 説明 |
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メリット | すぐに注文が成立する |
デメリット | 希望する価格で注文が成立するとは限らない、株価が急変動した場合、希望する価格よりも高い価格で注文が成立してしまう可能性がある |
逆指値注文
逆指値注文は、あらかじめ設定しておいた株価の条件に到達した時に、自動的に注文が発注される注文方法です。\n例えば、現在の株価が1
逆指値注文は、希望する価格に達するまで注文が成立しないというデメリットがありますが、希望する価格に達したときに自動的に注文が成立するというメリットがあります。
また、株価が急変動した場合でも、設定した価格に達したときに自動的に注文が成立するため、損失を限定することができます。
特徴 | 説明 |
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メリット | 希望する価格に達したときに自動的に注文が成立する、株価が急変動した場合でも、設定した価格に達したときに自動的に注文が成立するため、損失を限定できる |
デメリット | 希望する価格に達するまで注文が成立しない |
まとめ
指値注文、成行注文、逆指値注文はそれぞれ異なる特徴を持つ注文方法です。
指値注文は希望する価格で注文を出せる一方、注文が成立するまで時間がかかる可能性があります。\n成行注文はすぐに注文が成立する一方、希望する価格で注文が成立するとは限りません。\n逆指値注文は、設定した価格に達したときに自動的に注文が成立するため、損失を限定することができます。
どの注文方法が最適かは、投資家の戦略やリスク許容度によって異なります。
4. 逆指し値注文のリスク管理方法
損失限定
逆指値注文は、損失を限定するために非常に有効な注文方法です。\n逆指値注文では、あらかじめ損切りしたい価格を設定しておくことで、株価がその価格を下回ったときに自動的に注文が執行されます。
例えば、1
逆指値注文は、感情的な判断による損失拡大を防ぐために非常に有効な手段となります。
現在の株価 | 注文内容 | 結果 |
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1,000円 | 900円以下になったら売り | 株価が900円を下回った際に売却され、損失を10%に抑えることができる |
1,000円 | 900円以下になったら売り | 株価が800円になった際に売却され、20%の損失が発生する(逆指値注文なし) |
利益確定
逆指値注文は、利益を確定するためにも利用することができます。\n例えば、1
株価が1
逆指値注文は、利益を確定することで、さらなる損失のリスクを回避することができます。
現在の株価 | 注文内容 | 結果 |
---|---|---|
1,200円 | 1,150円以下になったら売り | 株価が1,150円を下回った際に売却され、50円の利益を確定 |
1,200円 | 1,150円以下になったら売り | 株価が1,300円になった際に売却され、100円の利益を確定する(逆指値注文なし) |
トレンドフォロー
逆指値注文は、トレンドフォローにも利用することができます。\n例えば、株価が上昇トレンドにある場合、現在の価格よりも高い価格で買い注文を出す逆指値注文を設定することができます。
株価が設定した価格を上回ると、自動的に買い注文が執行され、上昇トレンドに乗ることができます。\n逆指値注文は、トレンドの転換点を捉え、効率的に取引を行うために有効な手段となります。
ただし、トレンドフォロー目的で逆指値注文を利用する場合は、市場の動向を常に注視し、必要に応じて注文内容を修正する必要があります。
現在の株価 | 注文内容 | 結果 |
---|---|---|
1,000円 | 1,050円以上になったら買い | 株価が1,050円を超えた際に買い注文が約定し、上昇トレンドに乗る |
1,000円 | 1,050円以上になったら買い | 株価が1,050円を超えずに下落した場合、買い注文は発注されない |
まとめ
逆指値注文は、損失限定、利益確定、トレンドフォローといった様々な目的で利用することができます。
逆指値注文は、投資家の戦略やリスク許容度に合わせて、様々な場面で活用することができます。
逆指値注文は、投資家のリスク管理を支援する有効なツールとなります。
5. 逆指し値注文のメリット
損失を限定できる
逆指値注文の最大のメリットは、損失を限定できることです。\n逆指値注文では、あらかじめ損切りしたい価格を設定しておくことで、株価がその価格を下回ったときに自動的に注文が執行されます。
これにより、感情的な判断による損失拡大を防ぐことができます。\n特に、市場の変動が激しい状況下では、感情的な判断によって損失が拡大してしまうリスクが高まります。\n逆指値注文は、このような状況下でも、冷静に損失を限定することができます。
逆指値注文は、投資家のリスク管理を支援する有効なツールとなります。
メリット | 説明 |
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感情的な判断による損失拡大を防ぐ | 市場の変動が激しい状況下でも、冷静に損失を限定できる |
リスク管理を支援 | 投資家のリスク管理を支援する有効なツールとなる |
取引の自動化
逆指値注文は、取引の自動化を可能にする注文方法です。\n逆指値注文を設定しておけば、株価が設定した価格に達したときに自動的に注文が執行されます。
これにより、投資家は常にチャートを見ている必要がなくなり、他の業務に集中することができます。\nまた、感情的な判断による誤った取引を防ぐこともできます。
逆指値注文は、忙しい投資家にとって非常に便利な注文方法です。
メリット | 説明 |
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常にチャートを見ている必要がない | 他の業務に集中できる |
感情的な判断による誤った取引を防ぐ | 冷静に取引できる |
効率的な取引
逆指値注文は、効率的な取引を可能にする注文方法です。\n逆指値注文を設定しておけば、株価が設定した価格に達したときに自動的に注文が執行されます。
これにより、投資家は常にチャートを見ている必要がなくなり、他の業務に集中することができます。\nまた、感情的な判断による誤った取引を防ぐこともできます。
逆指値注文は、忙しい投資家にとって非常に便利な注文方法です。
メリット | 説明 |
---|---|
常にチャートを見ている必要がない | 他の業務に集中できる |
感情的な判断による誤った取引を防ぐ | 冷静に取引できる |
まとめ
逆指値注文は、損失を限定できる、取引を自動化できる、効率的な取引を可能にするといったメリットがあります。
逆指値注文は、投資家のリスク管理を支援し、取引を効率化する有効なツールとなります。
逆指値注文は、投資家の戦略やリスク許容度に合わせて、様々な場面で活用することができます。
6. 逆指し値注文の注意点
スリッページ
逆指値注文は、通常の指値注文よりもスリッページが発生しやすいという注意点があります。\nスリッページとは、注文を出した価格と実際に約定した価格の差のことです。
逆指値注文は、株価が設定した価格に達したときに自動的に注文が執行されますが、その際に市場の状況によって、設定した価格よりも不利な価格で約定してしまう可能性があります。
特に、市場の変動が激しい状況下では、スリッページが発生しやすいので注意が必要です。
状況 | 説明 |
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市場の変動が激しい状況 | スリッページが発生しやすい |
出来高の少ない銘柄 | スリッページが発生しやすい |
ストップ安などの相場急変時 | スリッページが発生しやすい |
約定しない場合がある
逆指値注文は、設定した価格に達しても、必ずしも約定するとは限りません。\n例えば、株価が急落した場合、設定した価格に達する前に注文が約定してしまう可能性があります。
また、市場の状況によっては、設定した価格に達しても、注文が約定しない場合もあります。\n逆指値注文は、必ず約定するとは限らないことを理解しておく必要があります。
逆指値注文を利用する際は、市場の状況を常に注視し、必要に応じて注文内容を修正する必要があります。
状況 | 説明 |
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株価が急落した場合 | 設定した価格に達する前に注文が約定してしまう可能性がある |
市場の状況によっては | 設定した価格に達しても、注文が約定しない場合がある |
価格設定の難しさ
逆指値注文は、適切な価格を設定することが重要です。\n価格設定が適切でないと、意図した通りの効果が得られない可能性があります。
例えば、損失を限定するために逆指値注文を設定する場合、価格設定が低すぎると、すぐに注文が執行されてしまい、利益を得る機会を逃してしまう可能性があります。\n逆に、価格設定が高すぎると、損失が拡大してしまう可能性があります。
逆指値注文の価格設定は、投資家の戦略やリスク許容度によって異なります。\n適切な価格設定を行うためには、市場の動向を常に注視し、経験を積むことが重要です。
ポイント | 説明 |
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損失限定目的 | 価格設定が低すぎると、すぐに注文が執行されてしまい、利益を得る機会を逃してしまう可能性がある。逆に、価格設定が高すぎると、損失が拡大してしまう可能性がある |
利益確定目的 | 価格設定が低すぎると、すぐに注文が執行されてしまい、さらなる利益を得る機会を逃してしまう可能性がある。逆に、価格設定が高すぎると、利益を確定する機会を逃してしまう可能性がある |
トレンドフォロー目的 | 価格設定が低すぎると、トレンドに乗れない可能性がある。逆に、価格設定が高すぎると、トレンドに乗るタイミングを逃してしまう可能性がある |
まとめ
逆指値注文は、投資家のリスク管理を支援する有効なツールですが、注意点もいくつかあります。
スリッページが発生する可能性、約定しない可能性、価格設定の難しさといった注意点があります。
逆指値注文を利用する際は、これらの注意点に留意し、適切な価格設定を行うことが重要です。
参考文献
・「逆指値(ぎゃくさしね)」注文とは?勘違いポイントと活用 …
・逆指値とは?Fx取引に欠かせない注文方法を基本から応用まで …
・逆指値注文の仕組み | 取引ルール | 現物取引 | 国内株式 …
・逆指値注文とは?意味、やり方、メリット・デメリットを徹底 …
・逆指値注文の使い方とは?メリットやデメリットなど分かり …
・逆指値注文とは?注文機能の仕組みや想定発注パターンを解説 …
・【国内株式】逆指値注文とはどのような注文方法ですか?また …
・逆指値注文とは?損切り注文として使う時のメリット … – Ig
・逆指値注文のやり方と意味、株やfxなどで使える逆指値を活用 …