用語 | 説明 |
---|---|
経済学 | 経済現象を分析する学問 |
ミクロ経済学 | 個人の行動を分析する学問 |
マクロ経済学 | 経済全体を分析する学問 |
GDP | 国内で生産された財やサービスの付加価値の合計額 |
インフレーション | モノやサービスの価格が継続的に上昇している状態 |
デフレーション | モノやサービスの価格が継続的に下落している状態 |
金利 | 借りた金額に対してどれくらいの割合で利息が発生するのかを表すもの |
需要 | ある財やサービスに対する消費者の欲求 |
供給 | ある財やサービスに対する生産者の供給量 |
均衡 | 需要と供給が一致する状態 |
乗数効果 | 政府支出などの増加が、国民所得をそれ以上の倍率で増加させる効果 |
利回り | 投資元本に対する収益率 |
収支 | 企業が一定期間内に発生した収入と支出の差額 |
黒字 | 収入が支出を上回っている状態 |
赤字 | 支出が収入を上回っている状態 |
損益計算書 | 企業の一定期間における収入と支出の合計額を示す書類 |
キャッシュフロー計算書 | 企業の一定期間における現金の動きを示す書類 |
利益 | 企業が事業活動によって得た収益から費用を差し引いたもの |
付加価値 | 企業が生産活動を通して、新たに生み出した価値 |
ハイパーインフレーション | インフレが行き過ぎてお金の価値が大きく下がる状態 |
デフレ・スパイラル | デフレの状態によりマイナスの循環が続く状態 |
セイの法則 | 作ったものは全て売れるという考え方 |
有効需要 | 消費・投資・政府支出及び純輸出を合わせた需要 |
流動性選好 | 人は流動性(すぐに財と交換できるか)が高いものを選びやすいという理論 |
貨幣数量説 | 貨幣の需要は世の中に出回っている貨幣の供給量で決定するという考え方 |
金融緩和 | 中央銀行が市場に出回る貨幣の総量を増やす政策 |
金融引き締め | 中央銀行が市場に出回る貨幣の総量を減らす政策 |
IS曲線 | 財市場を均衡させる「国民所得」と「利子率」の組合せを表す |
LM曲線 | 貨幣市場を均衡させる「国民所得」と「利子率」の組合せを表す |
完全雇用 | 労働市場において、働きたい人が全員働いている状態 |
下方硬直性 | 労働市場において、賃金が一定のレベル以下には下がらない状態 |
乗数効果 | 政府支出などの増加が、国民所得をそれ以上の倍率で増加させる効果 |
1. 経済学とは何か
経済学とは何か?
経済学は、私たちの暮らしをより良いものにしていくために、経済現象を分析する学問です。経済学は、私たちの所得や消費といった身近な経済から、国と国との貿易などで発生する大きな経済まで、さまざまなモノとお金の動きを論理的に説明してくれます。限られた資源や人、モノを効率よく使ってできるだけ多くの望みを叶えることができれば、私たちの暮らしはより良いものになります。経済学とは、自分の立ち位置を理解し、どのような方向に進めばより自分が豊かになれるのかを解明するために存在しています。
経済学を学ぶことで、世の中のお金の動き=経済の動きを理解できるようになり、より効率的に自分たちの望みを叶える方法を考えることができるようになります。経済学は、大きく分けてミクロ経済学とマクロ経済学の2つがあります。
ミクロ経済学は、経済におけるもっとも小さな単位=個人に焦点を当て、そこから発生する「資本」「労働(所得)」「財(商品やサービス)」の動きについて考えていく学問です。ミクロ経済学では、企業は「利潤(利益)」を最大にするよう、個人は「効用(満足度)」を最大にするよう行動します。
一方、マクロ経済学は、国全体や世界全体といった大きな値に注目して数値を分析します。例えば、国民全体の生産量を表すGDPを研究したり、物価の上昇や下落、あるいはインフレデフレといった大きな規模をベースに集計された値を分析したりしていきます。マクロ経済学は、世界経済の動きを把握しながら、こういった値が日本経済にどのような影響を与えるかなども考えます。景気動向などもマクロ経済学の一つで、国の経済政策を決める際にも使われます。
分類 | 説明 |
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ミクロ経済学 | 個人の行動を分析する学問 |
マクロ経済学 | 経済全体を分析する学問 |
経済学で学ぶ主要理論
需要と供給は、経済学の中に登場するもっとも重要な概念の一つです。需要が大きくなればモノの価値は上がり、供給が大きくなればモノの価値は下がります。供給される商品やサービスが不足しているときに、それを欲しいと思う人が増えて需要が上がると、「価格があがる」といった現象が発生します。需要と供給は、経済におけるモノの価値を理解するための指標です。
マルクスの資本論は、経済学の中で論じられている主要理論の一つです。ミクロ経済学では「個人」や「個企業」の動きを起点に、資本、労働、財の動きを分析しますが、市場の価格については「自動的に調整される」と考えられていました。これに対しマルクスは、市場に任せる「自由放任な経済」は、やがて資本家と労働者の間に格差が広がり、社会が崩壊すると説いたのです。これが、後に経済学に登場する社会主義の礎にもなりました。
ケインズ経済学は、国が不況に陥ったとき、どのような施策をとるべきかについて論じた経済理論の一つです。マルクスの資本論に対して、ケインズは資本主義の状態にあっても、政府が積極的に市場介入を行えば、社会は崩壊せず、経済は立ち直ることができると説きました。不景気のときには、国が借金を背負って公共事業を増やして国民に労働の機会を与え、所得を生み出すことで、やがて景気がよくなると考えました。景気がよくなれば税収を増やし、結果として国の借金も減るという考え方です。
ゲーム理論は、人間のより複雑な意思決定の過程を解き明かす経済理論の一つです。ミクロ経済学では、人は「必ず合理的に意思決定ができる」という前提で経済の動きを考えます。商品やサービスの意思決定は、必ず「効用」を最大化するものになると考えられています。AとBの2つの商品があったとき、Aの方が良品であれば、私たちは迷うことなくAの商品を選びます。しかし、より複雑な状況に直面したとき、私たちの意思決定はそれほど簡単ではなくなります。「ゲーム理論」は、この複雑な意思決定を分析するために生まれました。
理論 | 説明 |
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需要と供給 | 需要と供給のバランスによって価格が決まる |
マルクスの資本論 | 資本主義の矛盾点を指摘した理論 |
ケインズ経済学 | 政府の積極的な介入による経済活性化を主張 |
ゲーム理論 | 意思決定をゲームと捉え、最適な行動を分析する |
経済学を学ぶメリット
経済学を知ることで、私たちは自分たちの暮らしを守ることができ、よりよく生きることができるようになります。大学生でも分かる平易な書籍も多数出ていますので、まずは、マクロ経済とミクロ経済から経済学を学んでみてはいかがでしょうか?
経済学は、私たちの生活の様々な局面で関わってきます。仕事や収入はもちろん、老後の生活や世界における国の位置づけなど、そのすべてに経済が関係しています。そして、私たちの身近な「セーフティネット」、つまり年金、失業保険や生活保護といった最低限の生活を保障する制度なんかにも関係しています。
それにも関わらず、世の中のことを全く理解できていないために、政府に委ねるしかないといった状態はとても危険だといえます。経済を理解するために、自分自身で物事を考え対策や選択をしていくことが大切なのです。
経済学を学び、自分を守るすべを身につけていかなければならないということです。
メリット | 説明 |
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経済の動きを理解できる | 世の中のお金の動きを理解できる |
より良い選択ができる | より効率的に自分たちの望みを叶える方法を考えることができる |
自分を守る | 経済的なリスクから身を守る |
社会貢献 | 経済的な知識を活かして社会に貢献する |
まとめ
経済学は、私たちの生活をより良くするために、経済現象を分析する学問です。経済学を学ぶことで、世の中のお金の動きを理解し、より効率的に自分たちの望みを叶える方法を考えることができるようになります。
経済学は、大きく分けてミクロ経済学とマクロ経済学の2つがあります。ミクロ経済学は、個人の行動を分析し、マクロ経済学は経済全体を分析します。
経済学には、需要と供給、マルクスの資本論、ケインズ経済学、ゲーム理論など、さまざまな理論があります。
経済学を学ぶことで、私たちは自分たちの暮らしを守ることができ、よりよく生きることができるようになります。
2. GDPとは何か
GDPとは?
GDP(国内総生産)とは、ある国で一定期間内に生産された財やサービスの付加価値の合計額を示す指標です。GDPは、その国の経済規模や成長を測る基本的な指標として広く使われています。
GDPは、国内で生産されたすべての財やサービスの市場価値の合計を指します。これは、消費、投資、政府支出、純輸出(輸出から輸入を差し引いたもの)の合計として算出されます。GDPの数値が高いほど、その国の経済は活発であるとされます。
GDPの構成要素には、個人消費、企業の投資、政府支出、そして純輸出が含まれます。個人消費は日常的な商品やサービスの購入を指し、企業の投資は工場や機械の購入を含みます。政府支出は公共サービスの提供に関連し、純輸出は他国への輸出から輸入を差し引いたものです。
GDPは、国の経済活動の全体像を示し、経済成長率や国際比較の基準として利用されます。例えば、2023年に日本のGDPが成長した場合、それは経済が前年度よりも拡大したことを意味します。
GDPの計算方法
GDPは、生産面、支出面、分配面の3つのアプローチから計算することができます。
生産面からの算出方法は、国内で生産された財やサービスの付加価値の合計を計算します。これは、企業や産業ごとの生産額を集計する方法です。
支出面からの算出方法は、国内での消費、投資、政府支出、純輸出の合計を計算します。この方法は、経済活動の需要側を反映しています。
所得面からの算出方法は、労働者の賃金、企業の利益、政府の税収など、国内で生み出された所得の合計を計算します。この方法は、経済活動の供給側を反映しています。
方法 | 説明 |
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生産面 | 国内で生産された財やサービスの付加価値の合計を計算 |
支出面 | 国内での消費、投資、政府支出、純輸出の合計を計算 |
分配面 | 労働者の賃金、企業の利益、政府の税収など、国内で生み出された所得の合計を計算 |
GDPの種類
GDPには、名目GDPと実質GDPの2つの種類があります。
名目GDPは、現在の市場価格で評価されたGDPです。インフレやデフレの影響を受けるため、価格変動の影響を反映します。
実質GDPは、基準年の価格で評価されたGDPです。インフレやデフレの影響を排除して計算されるため、実際の経済成長をより正確に測定することができます。
名目GDPは総生産額の全体像を示し、実質GDPは経済成長率の評価に使われます。政策判断や国際比較には、実質GDPがより適しています。
種類 | 説明 |
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名目GDP | 現在の市場価格で評価されたGDP |
実質GDP | 基準年の価格で評価されたGDP |
まとめ
GDPは、ある国で一定期間内に生産された財やサービスの付加価値の合計額を示す指標です。GDPは、その国の経済規模や成長を測る基本的な指標として広く使われています。
GDPは、生産面、支出面、分配面の3つのアプローチから計算することができます。また、名目GDPと実質GDPの2つの種類があります。
GDPは、経済の健康状態を理解するための重要なツールですが、個々の生活の質や幸福度を反映しません。また、環境破壊や資源の枯渇などの負の側面も考慮されません。
GDPの限界を補うために、GNH(国民総幸福量)やHDI(人間開発指数)など、他の指標も併用されます。これにより、より包括的な経済評価が可能となります。
3. インフレーションとデフレーションの違い
インフレーションとは?
インフレーション(インフレ)とは、モノやサービスの価格が継続的に上昇している状態のことを言います。モノやサービスの価格が上がるということは、相対的にお金の価値が下がるということでもあります。
例えば、これまで100円で買えていた商品の値段が200円になった場合、「お金の価値が相対的に下がった状態」ということができます。
経済成長には、通常インフレが伴います。商品の販売価格が上がった企業の利益がアップし、従業員の給料も上がり、購買力が高くなった一般消費者が販売価格の上がった商品を買い、企業の利益がアップし……というサイクルが続くと景気が上向き、経済成長につながります。
一見よいことばかりのように思われますが、インフレが行き過ぎてお金の価値が大きく下がり、「ハイパーインフレーション(ハイパーインフレ)」と呼ばれる状態になると、経済が大きく混乱することになります。
デフレーションとは?
デフレーション(デフレ)は、インフレの反対で、モノやサービスの価格が継続的に下落している状態のことを指します。
例えばこれまで1
デフレの状況が続くと、消費者は購買力・購買意欲ともに失ってしまい、企業の売り上げもどんどんさがってしまいます。このようなデフレの状態によりマイナスの循環が続くことを、「デフレ・スパイラル」といいます。
デフレは、企業や個人の収益悪化、消費の停滞、経済の低迷など、様々な悪影響をもたらします。
インフレとデフレの違い
インフレは、モノやサービスの価格が上昇し、お金の価値が下がる状態です。デフレは、モノやサービスの価格が下落し、お金の価値が上がる状態です。
インフレは、経済成長を促進する可能性がありますが、ハイパーインフレになると経済が混乱します。デフレは、経済の低迷や消費の停滞を引き起こします。
インフレとデフレは、どちらも経済に大きな影響を与えるため、各国の中央銀行は、適切な金融政策によってインフレ率を管理しています。
インフレとデフレは、経済活動に大きな影響を与えるため、その違いを理解することは重要です。
項目 | インフレーション | デフレーション |
---|---|---|
価格 | 上昇 | 下落 |
お金の価値 | 下落 | 上昇 |
経済への影響 | 成長促進の可能性、ハイパーインフレのリスク | 経済の低迷、消費の停滞 |
対策 | 金融引き締め | 金融緩和 |
まとめ
インフレーションは、モノやサービスの価格が継続的に上昇している状態です。デフレーションは、モノやサービスの価格が継続的に下落している状態です。
インフレは、経済成長を促進する可能性がありますが、ハイパーインフレになると経済が混乱します。デフレは、経済の低迷や消費の停滞を引き起こします。
インフレとデフレは、どちらも経済に大きな影響を与えるため、各国の中央銀行は、適切な金融政策によってインフレ率を管理しています。
インフレとデフレは、経済活動に大きな影響を与えるため、その違いを理解することは重要です。
4. 金利の役割とは
金利とは?
金利とは、借りた金額に対してどれくらいの割合で利息(利子)が発生するのかを表すものです。金利は、銀行への預金や債券の購入、ローンによる借入など様々な場面で見聞きすることが多い単語です。
例えば、銀行にお金を預けると、預金者は銀行にお金を貸すことになるため、利息を受け取れます。また、国や企業等が発行する債券(国債・社債等)を購入すると、発行した団体へお金を貸すことになるため、預金と同様に利息の受け取りが可能です。
一方で、住宅ローンやカードローン、教育ローンなど、お金を借りると借入者は利息を支払うことになります。
金利は、各金融機関が日銀(日本銀行)の金融政策に基づいて決定しています。
金利の変動要因
金利は、資金の需要と供給のバランスによって変動します。資金の需給バランスが変化する要因には、主として景気・物価・為替の3つが挙げられます。
好況になると、消費者の購買意欲が増大し、需要の増大に合わせて企業の設備投資意欲が増加することが見込まれるため、資金需要が高まります。その結果、金利も上がると考えられます。
一方で、不況によって個人消費が減退すれば、企業は生産を控え、資金需要が低下し、金利は下がるとされています。
物価の上昇が起こるときは、お金の価値が下がっている状態であると言えます。この時、消費者はお金を持つよりも物を持つ方に価値を見出せるため、購買意欲が高まると考えられます。そのため、資金需要は高まる一方で貯蓄などの資金供給は減り、金利が上昇すると考えられます。
要因 | 説明 |
---|---|
景気 | 好況時は資金需要が高まり金利上昇、不況時は資金需要が減少し金利低下 |
物価 | 物価上昇時は資金需要が高まり金利上昇 |
為替 | 円安ドル高が予想される場合、ドル需要が高まり円の金利上昇 |
金利と為替相場
為替相場とは、例えば、「円」と米ドルのように、異なる通貨が交換(売買)される際の交換比率を指します。
例えば、円安ドル高が予想される場合、ドルで預金したり資産運用をしたりする人が増加します。その一方で、円建ての預金の解約等が増えれば、円の資金供給が減るため、円の金利は上昇すると考えられます。
為替相場が金利の変動要因となることを紹介しましたが、国内外の金利が変動することによって為替相場が変動することもあります。
基本的に、お金は金利が低い国や地域から、高いところに流れていきます。例えば、日本の金利が低く、米国の金利が高い場合、人々は金利が高い米国で預金や資産運用をしたいと考えるでしょう。その結果、円よりも米ドルの需要が高まるため、円の価値が下がり米ドルの価値が上がる円安ドル高となります。
まとめ
金利とは、借りた金額に対してどれくらいの割合で利息が発生するのかを表すものです。金利は、銀行への預金や債券の購入、ローンによる借入など様々な場面で見聞きすることが多い単語です。
金利は、資金の需要と供給のバランスによって変動します。資金の需給バランスが変化する要因には、主として景気・物価・為替の3つが挙げられます。
金利は、為替相場にも影響を与えます。例えば、日本の金利が低い場合、円安ドル高になる傾向があります。
金利は、経済活動や私たちの普段の生活に密接に関わっているため、その仕組みを理解しておくことは重要です。
5. マクロ経済学とミクロ経済学の違い
ミクロ経済学とは?
ミクロ経済学は、家計や企業の意思決定のプロセスや法則、そしてそれらの相互関係についての研究をする学問です。
ミクロ経済学での代表的な理論と言えば、やはり需要と供給についての法則性を定義した需給理論でしょう。価格が安くなるほど増加し、価格が高くなるほど減少するのが需要、逆に安くなるほど減少し、高くなるほど増加するのが供給として、それぞれ需要の法則、供給の法則と呼ぶ理論です。
他にもこの需給理論を応用して、需要と供給が一致するところで価格が均衡するという均衡理論などもミクロ経済学の主要理論です。
近年ではゲーム理論と言って、経済上の意思決定をゲームとみなし、参加者の最適な行動を数理モデルで研究する分野もあります。
マクロ経済学とは?
マクロ経済学は、より大きな対象、つまり「経済全体にかかわる事象を研究する学問」です。
具体的には「国民所得や失業率、投資や貿易収支、インフレーション」が対象となります。
1936年にジョン・メイナード・ケインズが著した『雇用・利子および貨幣の一般理論』の発表を持ってマクロ経済学が始まったとされています。
ケインズは古典派が提唱していた供給は需要を生むとする「セイの法則」を批判し、消費・投資・政府支出及び純輸出を合わせた「有効需要」の概念を基に理論を展開しました。
マクロ経済学とミクロ経済学の関係
マクロ経済学は、国民所得や経済成長、失業率といった経済全体の事象について論じます。ミクロ経済学は、家計や企業の意思決定について論じます。
両者は独自のモデルや理論を構築している別々の学問ですが、同時に極めて密接に関係している学問です。
図のようにマクロ経済は相関するミクロ経済によって構成されているため、二つを関係させて学ぶことが必要になります。
例えば、消費税の増税というマクロ経済の動きは、家計の消費というミクロ経済の動きに影響を与え、それが再びマクロ経済に影響を与えるというように、両者は密接に関係しています。
まとめ
ミクロ経済学は、家計や企業の意思決定について論じ、マクロ経済学は国民所得や経済成長、失業率といった経済全体の事象について論じます。
両者は独自のモデルや理論を構築している別々の学問ですが、同時に極めて密接に関係している学問です。
マクロ経済学は、ミクロ経済学の集計結果として捉えることもできます。
経済全体を理解するためには、ミクロ経済学とマクロ経済学の両方を理解することが重要です。
6. 企業の収支とは
企業の収支とは?
企業の収支とは、企業が一定期間内に発生した収入と支出の差額のことです。収支は、企業の経営成績を評価する上で重要な指標となります。
収支は、収入(売上高)と支出(費用)の差額で計算されます。収入は、企業が商品やサービスを販売することで得られるお金のことです。支出は、商品やサービスの製造・販売、従業員の給与、家賃、光熱費などの費用を指します。
収支は、黒字と赤字の2つに分けられます。黒字とは、収入が支出を上回っている状態です。赤字とは、支出が収入を上回っている状態です。
企業は、黒字を維持することで、事業を継続し、成長することができます。赤字が続くと、企業は経営難に陥り、最悪の場合、倒産する可能性もあります。
収支の分析
企業の収支を分析することで、企業の経営状況を把握することができます。収支分析には、損益計算書とキャッシュフロー計算書の2つの書類が用いられます。
損益計算書は、企業の一定期間における収入と支出の合計額を示す書類です。キャッシュフロー計算書は、企業の一定期間における現金の動きを示す書類です。
収支分析では、これらの書類を分析することで、企業の収益性、効率性、財務状況などを評価することができます。
収支分析は、企業の経営改善や将来の計画策定に役立ちます。
収支と利益
企業の収支は、利益と密接に関係しています。利益とは、企業が事業活動によって得た収益から費用を差し引いたものです。
利益は、企業の経営成績を評価する上で最も重要な指標の一つです。利益が多いほど、企業は安定した経営を行っていると判断されます。
利益は、売上高から売上原価を差し引いた粗利益と、粗利益から販売費および一般管理費を差し引いた営業利益、営業利益からその他の費用を差し引いた経常利益、経常利益から特別利益を差し引いた税引前当期純利益、税引前当期純利益から法人税等を差し引いた当期純利益など、様々な種類があります。
企業は、利益を最大化するために、様々な努力をしています。
種類 | 説明 |
---|---|
粗利益 | 売上高から売上原価を差し引いた利益 |
営業利益 | 粗利益から販売費および一般管理費を差し引いた利益 |
経常利益 | 営業利益からその他の費用を差し引いた利益 |
税引前当期純利益 | 経常利益から特別利益を差し引いた利益 |
当期純利益 | 税引前当期純利益から法人税等を差し引いた利益 |
まとめ
企業の収支とは、企業が一定期間内に発生した収入と支出の差額のことです。収支は、企業の経営成績を評価する上で重要な指標となります。
収支は、収入(売上高)と支出(費用)の差額で計算されます。収支は、黒字と赤字の2つに分けられます。
企業の収支を分析することで、企業の経営状況を把握することができます。収支分析には、損益計算書とキャッシュフロー計算書が用いられます。
企業は、利益を最大化するために、様々な努力をしています。利益は、企業の経営成績を評価する上で最も重要な指標の一つです。
参考文献
・経済学とはどんな学問?知っておきたい主要理論と経済用語を …
・経済学とはどういうものか ~重要なポイントとわかりやすく解説 …
・いまさら聞けない「Gdp」をわかりやすく解説 求め方や実質・名目gdpの違いも紹介 | Eleminist(エレミニスト)
・【GDP】何の略?日本や世界の現状や意味、GNPやGNIとの違い
・いまさら聞けない「GDP」の読み解き方――アフターコロナの世界経済はどうなる? | エッジな視点 | EL BORDE(エル・ボルデ) by …
・インフレーションの考え方の基本〜景気と金利と為替の関係 …
・インフレーションとは?インフレの仕組みやメリット … – Ig
・インフレ・デフレが1からわかる なぜ物価が上昇?日本経済は …
・金利が与える為替(円安・円高)への影響とは?金利の基礎・日米 …
・金利とは?種類や与える影響をわかりやすく解説 | Money Journey
・金利とは?利息の計算方法など仕組みや注意点をわかりやすく …
・ミクロ経済とマクロ経済 | 経営を学ぶ~経営学・Mba・起業~
・10分でわかるマクロ経済学 – 財市場、貨幣市場、労働市場を …